魔界成層転生   作:アマゾンズ

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我は求め訴えたり


地獄変第十一歌

時代は近未来、妖術、呪術などは信じられなくなっている時代。ISというマルチフォームスーツが登場した。

 

それはあらゆる状況下に対応する夢のようなものであった。また、戦闘力も高く兵器としてあらゆる国が配備するよう求めた。

 

だが、このISにも欠点があった。それは女性だけにしか扱えないという事だ。それを盾に女性の権力者達はIS委員会を発足。

 

ISは女性のみに許された力であり、権利という風潮は瞬く間に広がった。

 

それにより近代兵器はISへと変わり、政治、経済、医療、環境などの上層部はほとんど女性に成り代わり、男性は権利を奪われ、女尊男卑の社会へと変貌していった。

 

そんな中、一人の16歳の青年がISを起動させてしまった。それにより、もう一人の男性操縦者をIS委員会は血眼になって探し出し始めたのだ。

 

理由は至極単純、実験体にするため。男性が動かせる理由はなんなのか?肉体などの要因などがあるのかなどの考察では分からない為に、解剖する実験体が必要になったのだ。

 

苦労の末、もう一人の男性操縦者は発見され、両親は金によって懐柔されてしまい連行されていきあらゆる実験が施された。

 

薬物、催眠、外科手術などは当然の事。精神も肉体もボロボロにされ、廃人となり、肉体はバラバラにされ遺棄された。

 

だが、彼の生への執着と女性権力者へ対する怒りは凄まじい怨念を宿らせ、首だけを蘇生させた。

 

そして偶然通りかかった青年の肉体を支配し、甦った。蘇る際に願った一つの呪法、魔界転生によって。

 

 

 

 

 

 

「肉体は戻った・・・だが、これだけでは足りない。ん?ここは・・・スクラップ置き場、こんな所に俺は捨てられていたのか」

 

彼は乗っ取った身体の掌を見ながら口元を釣り上げる。その笑みは何か愉快なものを見たように恐ろしくもある。

 

「この嘆きは・・・スクラップ置き場に打ち捨てられたIS達か?そうか、お前達も復讐を願うと、だが・・・お前達は連れてはいけない」

 

なぜだと言わんばかりにスクラップがズルズルと崩れてくる。打ち捨てられた無念を晴らしてはくれぬのかと。

 

「お前達は本当に復讐を願っているのか?操縦者との思い出を踏みにじられた無念は解る。だが、それらがあっては復讐とは言えない、ただの八つ当たりだ。む?」

 

奥のスクラップから凄まじい妄執が漂っている物を多数見つけた。壊れた機体の一部は血のように赤く染まりきっており、赤黒く変質してゆく。

 

「これは・・・飛ぶ事も許されず、望まぬ戦いを強要され、たった一つの身体を作るために奉公し、研究者達に用済みとされた者達か」

 

凄まじい憎しみと怨念、ISには意志があるというが、もはや人間そのものを恨みきっている。手にしたスクラップからそれを感じ取る事が出来る程までだ。

 

「くくく・・・ははは!そうか、確かにこの世の女共ならやるだろうさ!ああ、そうだ。復讐するは我にあり!この地に眠る怨念たちよ。我に宿りこの打ち捨てられたIS達の嘆きと共に、女尊の女共に地獄絵図を見せてやろうぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

その日を境に次から次へと人災、自然災害が起こり、人の心は荒れに荒れていった。

 

政治家や権力者達は己の保身と金に対する強欲さだけを内に秘め、形だけの改訂を行い、民は怒りを溜めていった。

 

我先にと逃げ出す者、己が頂点に立てると野心を燃やす者、欲望を抑えきれなくなった権力者達が行き着く果ての図が出来上がっていたのであった。

 

そんな中、とある貴族が民衆からの責めに苦しんでいた。その貴族の名はオルコット家。

 

オルコット家は貴族でありながら、裏でマフィアなどと内通している。このデマを信じた民衆などが拡散させてしまい、IS委員会から目をつけられてしまい、オルコット家は窮地に立たされていた。

 

「セシリア、裏口から逃げなさい」

 

「嫌です!お母様も一緒に!」

 

「これは親として最後のワガママ、早く行きなさい!」

 

「お母様!お母様ーー!!」

 

セシリアは強引に避難させられ、門を破ってきた民衆達はオルコット家に押し入り、彼女の母親を嬲り殺した後、男の一人は屍姦し、女の一人は目をくり抜いて潰した。

 

セシリアはそれを見る事はなかったが、自身が家族と共に住んでいた屋敷が紅蓮の炎に包まれていくのだけは目撃してしまった。

 

セシリアは泣きながら走った。走って走って走り続けた。少女が一気に家族を失ったのを知るのは、辛い事実だ。

 

失ってからの彼女は今まで母や父から教わっていた学問を基に、ISのイギリス代表候補生になった。そこで彼女は目を覚ます。

 

「・・・また、あの夢」

 

そう呟いて彼女は身支度を整える。夢で見るほど彼女の心の傷は深かった。今日はクラス代表を決める戦い、急がなければならない。

 

だが、彼女はそのクラス代表を決める戦いの後に謎の失踪を遂げてしまう。

 

彼女の行方は捜索しても見つからず、死亡したと見なされてしまったが半年後に戻ってきた。

 

だが、戻ってきた彼女は今までの彼女ではなかった。これこそが、IS委員会への復讐を計画するひとりの男によっての序章に過ぎなかった。




魔界転生、英霊剣豪七番勝負、どちらも心が震えるほど好きです。

この作品では箒が成長していき、一夏も成長していきますが、魔界転生した相手と戦うのは基本的に箒です。

一夏は魔界転生した誰かと戦う事になります。

不定期の更新となります。
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