インフィニット・ストラトス タイトルなんて自分で考えなさいな 作:伊頭音
翌日。一夏は春斗に言われた物を持ち、第三アリーナにやってきた。入り口には春斗が女装した状態で待っていた。「なんで女装してんだ?」と質問した一夏だが帰ってきた返事は「絡まれるのが面倒臭い」というシンプルな返答だった。そして春斗の案内で更衣室に向かい一夏はISスーツに着替え、春斗も女装姿からISスーツに着替えた。
「では、今から打鉄を使ってISを使った訓練を始める」
どこからか取り出した竹刀を地面に突き刺すように下し『カンッ‼』と音を鳴らし活を掛ける春斗。その音を聞いて一夏は思わず背筋ピンと伸ばし「よろしくお願いします‼」と返した。
「ところで春斗、ここにいるのって俺たち二人だけだけどまさか貸し切りってことは…」
「貸し切りに決まってるだろ。考えてもみろ、学園にいる男子が二人揃っているこの状況で、俺たちに話しかけてくる生徒と話しかけてこない生徒、どっちが多いと思う?」
「そりゃあ、話しかけてくる方が多いと思う」
「そんな中で訓練なんてしてみろ、集中出来ない上にそもそも訓練にすらならない。こればっかは生徒会に無理言って貸し切りにしてもらった。お陰で今度の火曜から生徒会の仕事の四割を俺がやることになった」
「なんか悪いな、迷惑かけてるみたいで」
「気にすんな、昔世話になった礼だ。じゃあ始めるぞ。後ろにある打鉄に乗り込め」
春斗の指示を受けながら打鉄を纏うことができた一夏。
「よし一夏一つ質問だ。ISのPICについて簡単にでいいからどんな物か答えてみろ」
「ええと、確かISを浮かせたり加速減速をさせたりするときに使ってるプログラムだっけ?」
「ちゃんと参考書を読んできたな。そうだ。PICがあるお陰でISは空を飛べるし、空中で留まる事もできる。じゃあ今から言う手順でコンソールを操作してみろ」
そう言われ言われるままコンソールの操作をする一夏。指示された最後のコードを入れるとISが急に重くなり思わずその場に倒れ込んだ。
「春斗、今何の操作をさせたんだ!?急にISが重くなったぞ…」
「ISのPICと補助動力をOFFにさせた。体感して分かるようにISはPICが無ければただの鉄の塊だ。ISにはSEや絶対防御がある。参考書を見たなら分かると思うが、これらがなければ操縦者は簡単に死ぬ。もし、相手のISが何らかの事情でその二つが機能しなかったとする。そんな状態でISで加速を付けたタックルをしてみろ。相手は一瞬で人からただの肉塊に早変わりだ。同じ状況でタックルではなくブレードで切り付ければ真っ二つ、銃火器を使えばハチの巣だ」
それを説明する春斗の顔は真剣そのものだった。そしてその光景を想像したのだろう。聞いていた一夏の顔から血の気が引いていくのがわかった。
「ISは世間ではスポーツの一環として扱われているが、そういう危ない一面も持っているっていう事を忘れるな」
そういうと元に戻す手順を教え一夏を立たせた。
「まあSEと絶対防御の無効化なんてのは、専用に特化させた装備でも作らない限りありえないから気にすんな。あくまで例え話だ」
いつもの明るい笑顔に戻った春斗。そして軽いストレッチをした後、飛行の仕方、武装の展開の仕方などを手短に教えた。
「よーし、そろそろ実戦訓練に入る。じゃあまずブレードを展開してみろ」
そう言われ一夏は
「実戦って春斗と摸擬戦するのか?正直手加減込みでも勝てる気がしないんだが…」
「いや、戦うのは厳密には俺じゃない」
「じゃあ誰と戦うんだ?」
含みのある言い方に首を傾げる一夏。そして春斗も自身のISを展開し告げた。
「お前の相手は
そう告げると春斗の前に二体の人型のマシンが現れた。片方は赤を基調とした全体的に尖った攻撃的なデザイン。もう片方は緑を基調とした風をイメージさせる様なデザインだった。
「コイツ等は俺のISの装備、
春斗の声に反応したかの様に二体が構えた。
「ここからはちょっとスパルタ気味で行く。やられたくなかったら全力で来い」
こうして『織斑一夏強化計画』が始まった。
今回春斗のISがちょろっと出てきました。元からこのスタイルを頭に描いていたのですが、原作とネタ被りして「うそーん」となりました(笑)。
次回から春斗のISが大暴れ?する予定なのでぜひお楽しみに。それでは次回でお会いしましょう。