インフィニット・ストラトス タイトルなんて自分で考えなさいな 作:伊頭音
それでは本編どうぞ
数日後のある日の放課後、廊下で春斗は呼び止められ振り返った。そこには一夏が立っていた。
「どうした一夏?放課後の特訓から篠ノ之とオルコットを外してくれっていう相談なら無理だぞ?」
「それも頼みたいとこだけど今は言ってる場合じゃない。春斗、俺をもっと強くしてくれ‼クラス代表戦までの間だけでもいい‼」
そう言って一夏は頭を下げた。それを聞いて春斗は「ちょい待ち」と呟くと懐から小型端末を取り出し何かを確認しだした。
「あーうん、理由は分かった。しかしお前ほんとデリカシーないよな?」
「は?」
「鈴ちゃんに向かって貧…おっと、禁句を堂々と言うんだからな」
「あれはついカッとなって」
「知ってる事自体には驚かないか。正直その件について一発殴ってやりたいところだが…まぁいい。その依頼受けてやってもいいが、正直かなり厳しいぞ?」
「なんでだ?」
「まず俺に対する報酬はいつも通りでいいとして、問題はさっき出た二人だ。お前はあの二人の特訓で多少は成長できてるのは間違いない。だが正直、俺個人としては邪魔だ。それを踏まえると時間は二人が眠る深夜になる。使用許可はなんとかできるが、同じ部屋の篠ノ之に出入りがバレればそれで終わり。それに日中の授業への悪影響がでる可能性もある。それでもやるか?」
「構わない。今回は鈴に勝たないといけないんだ」
「ほんと鈴ちゃんなんでコイツに惚れてんだろ」ボソッ
「今なんか言ったか?」
「独り言だ気にするな。分かったじゃあ早速今夜から追加特訓を始めるから夜中十一時に第三アリーナに来い」
「え、今日から!?」
「当たり前だ。特訓ついでに新武装の実験台になってもらうから覚悟しとけ。ホントならその為にアリーナ予約してたんだからな」
「お、お手柔らかに…」
その日から代表戦前日までの間、深夜になると謎の悲鳴と爆発音が聞こえるという苦情が生徒会に寄せられたとか寄せられてないとか…
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—クラス代表戦当日—
「さて、試合当日になった訳だが…お前何してんの?」
春斗が視線を向けるとそこには正座させられている一夏と腕を組み怒りをあらわにしている箒とセシリアの姿があった。
「私達に内緒で深夜に特訓していただと…?」
「はい…」
「でしたら篠ノ之さんはともかく、何故わたくしをお呼びにならなかったので?」
「だって二人がいると特訓にならないって…」
「「私(わたくし)が邪魔だったと!?」」
「いや、俺じゃなく春斗が…」
「天城(さん)!?」
怒りの矛先が春斗に向けられた。
「じゃあ聞くが、お前ら自分からブラックホールに突っ込む度胸はあるか?」
「はぁ?」
「何故そこでブラックホールが…?」
「俺は特訓と同時にある武装の実験をしていた。それは下手をするとブラックホールに飲まれるのと同等の現象が起こる可能性があった。一夏一人なら面倒を見やれるが、三人もいると全員の面倒を見るのは無理だ。これを言った上でまだ何か言うか?」
「ほんと、死ぬかと思った。途中、部屋に遺書置いていこうかとも思った…」
振り返ると一夏が青い顔をしていた。それを見た二人は怒りを鎮め、一夏の肩を叩いた。
「おかげでいいデータが録れて武装も無事に完成したけどな。そろそろ時間だ行ってこい一夏。衝撃砲は元々俺が作った物だ。教えた攻略法さえ守れば勝機はある」
「ああ、行ってくる」
顔色が戻った一夏はそのままカタパルトに乗りアリーナ中央へ飛んで行った。
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「特訓の成果はあったみたいだな」
試合開始から数分、春斗たちは管制室にいた。モニターの向こうでは一夏は初心者とは思えない動きで鈴の衝撃砲を躱し続けていた。
「一体どんな特訓を?」
パネルを操作している真耶の問いかけに全員が興味深々といった様子で春斗を見た。
「簡単な事です。アイツにひたすら衝撃砲の雨を浴びせただけです」
「というと?」
「衝撃砲を俺のISにインストールしてそれを一夏に撃ち続けて避けれるようになってきたら数を増やす。それの繰り返しです。衝撃砲は撃つ前に僅かに空間の歪みが発生する。それをISのセンサーを無しで目視と直感で分かるようにする事が特訓の内容でした。結果としてはセンサーが感知してから反応できるぐらいにはなりました」
モニターには衝撃砲を躱し近接戦に持ち込み鍔競合いをしている一夏と鈴が写っていた。
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「いい加減当たりなさいよ‼」
攻撃が中々当たらず苛立ちを覚える鈴。一方一夏は春斗との特訓を思い出していた。
(春斗との地獄の特訓のおかげで全部は無理だけど半分は躱せる。後は隙が出来たら
そう思った時、空から何かがアリーナのバリアを突き破って中央に落下してきた。舞っていた土煙が晴れるとそこには
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一夏と鈴が生徒の避難と教員が来るまでの時間稼ぎを始めて数分、管制室ではセシリアが千冬にISの使用許可を求めていた。
「それは無理だ」
「何故ですか!?」
「アリーナは今あのISの仕業でシステムがハッキングされてロックが掛かっている。三年の精鋭がシステムクラックを実行中だ。それが終わるまでは突入できない。それにお前は部隊には入れない。お前のISは一対多向きだ。お前が多側になるとむしろ邪魔になる。第一、お前は連携訓練の実績が…」
「じゃあ俺になら許可はでますか?織斑先生?」
会話を止め一同が春斗の方を向いた。春斗は備え付けのコーヒーが入ったポッドから中身をカップに淹れながら返事を待っていた。
「何を考えている天城」
「システムクラックにはまだ暫らく時間がかかる。解除出来たとしてもそれまでに二人がそれまでにもつかもわからない」
入れ終わると中に砂糖を入れ始めた。一杯、二杯…
「なんなら先にあの二人を逃がしながら戦う事もできる。本音を言えば新しい武装の実戦データを取りたいって言うのもある」
三杯、四杯…。五杯目を入れると真耶とセシリアが口元を抑えた。そして六杯目…
「何より、
「ガラクタ…?」
真耶が春斗の発言に疑問を持ち思わず口にした。
「良かろう、お前にISの使用許可を出す。ただし、周りへの被害は最小限に抑えろ。それが条件だ」
「了解。それとオルコットにも使用許可を出してもらえますか?」
「え?」
春斗に指名されたセシリアは思わず声を上げた。
「何故だ?理由を聞きこう」
「先にさっきまでここにいた筈の誰かに説教してくる。それまでの時間稼ぎに代理でオルコットの力を借りたい」
春斗の発言で三人は箒がいない事に気付いた。
「そういう事なら仕方がない。オルコット、お前にもISの使用を許可する」
「ありがとうございます」
それを聞いて春斗は淹れたコーヒーを一度で全て飲みカップを置いた。
「行くぞオルコット。お前の惚れた男を助けに」
「なっ、何を根拠に…ちょっとお待ちなさい!!」
そうして二人は管制室から出て行った。
「織斑先生、宜しかったんですか?あの二人に使用許可を出して…」
「天城の奴、コーヒーに大量の砂糖を入れて飲んでただろう?」
「はい、見てるこちらが胸焼けしそうな量でした」
「あの飲み方をしている時のアイツは
「怒ってるって事ですか?」
「ああ、恐らくあの所属不明ISに何か心当たりがあるんだろう」
「だからガラクタですか…」
春斗の発言に納得した真耶。
「それにアイツのいう事も一理あるからな。ここは彼等に任せてみよう」
そして二人はモニターに視線を向けた。
ちょっと半端な気がしますが次回に続きます。