インフィニット・ストラトス タイトルなんて自分で考えなさいな 作:伊頭音
午後17時57分。IS学園職員室で織斑千冬と山田真耶はコーヒーを飲みながら春斗の来客を待っていた。校門前の受付にも事情を説明し、それらしい人物が来たら連絡を入れるようには伝えてある。しかし受付最終日の締め切り時間3分前。この状況に流石に真耶も不安になってきた。
「大丈夫なんでしょうか?いくらあの篠ノ之博士の助手の方とはいえ、こんな時間になっても来ないとなるとあの手紙がいたずらだったんじゃないかと思えてくるのですが・・・」
「山田君の気持ちはわかるが、あの
千冬はコーヒーを飲み干し一息ついた。
「織斑先生、その助手さんの事知ってるんですか?」
「ああ、以前訳あって実家に住まわせた事がある。うちの愚弟とも知り合いだ」
「(実の弟に愚弟って・・・)どんな子なんですか?その天城春斗君というのは」
興味津々というように真耶が質問する。そんな質問に対して千冬は
「器用貧乏だが少し変わった奴だ。掃除・洗濯・料理は平均以上に出来るが自分から進んでやろうとはしない。その癖その技術を他者に教え込むような奴だった。まるで自分を超えてみろと言わんばかりにな。あと機械弄りも得意だった。壊れた洗濯機をバラして元の使える状態に修理したり、その辺のゴミ処理施設にあるようなジャンク品で一から当時の最新スペック並みのパソコン作ったりな」
「最初はともかく、後半は普通じゃないですよね」
真耶は一応ツッコミを入れるが千冬は気にせず続けた。
「それとISに関するプログラムのプログラミングは大人顔負けだった。特に空間に干渉するタイプが得意でな、確か今の中国の第三世代兵器の『衝撃砲』だったか?あれはアイツが作ったプログラムを基に開発されたらしい」
「織斑先生、もういいです。聞いてて頭が痛くなってきました」
春斗のスペックの高さに真耶の頭が処理不足を超し始めた。そんなタイミングで備え付けの電話からコールが鳴った。千冬は電話に出て電話を切ると。真耶に告げた。
「どうやらその本人が来たようだ。迎えに行くぞ」
「・・・はい・・・。」
そして二人は春斗が案内されている応接室に向かった。
―応接室—
「間に合ってよかった~」
ステルス迷彩機能を使い空を飛び、誰にもバレず無事に学園に着いたのは締め切り1分前。受付の人からも苦笑いされながら応接室に案内され、担当の人を待っていた春斗。飛びながら必要な書類の記入は済ませたため後は渡すだけの状態である。そして待つこと4、5分後、部屋のドアが開いた。
「久し振りだな天城。半年振りか」
「あ、
「一度目だから許すが、ここでは織斑先生と呼べ。あとなんとなくだが一発殴らせろ」
「はーい織斑先生。あと暴力反対」
そんな軽い挨拶の後必要な書類を渡したり、署名を全て済ませ無事入学手続きを済ませた。
「ところで天城、最後に実戦形式のテストの話だがISは使えるのか?」
最後に千冬が確認するように質問してきた。
「いや織斑先生、いくら篠ノ之博士の助手とはいえ弟さんみたいにISを動かせるとは・・・」
千冬の質問に真耶は否定するような反応をしてしまったが
「ええ、使えますよ?」
そう言って春斗は右腕を前に突き出し腕だけISを部分展開をした。それを見た千冬は「分かった」と呟き書類にペンを走らせ、真耶はそのまま絶句した。
「では都合の良い日時はあるか?」
「明日の12時以降ならいつでも大丈夫ですが?」
「では、明日の15時もう一度学園に来てくれ。ISの実戦形式のテストを行う。細かいルールはその時に説明する。では今日はもう帰っていいぞ」
千冬からそう言われ一度アパートに戻るため挨拶を済ませ応接室を後にした春斗。IS学園は小さな島の上にあるため帰りは近場の陸地まではISで飛び、他は公共の電車等を使い帰宅した。しかし春斗は帰宅中ある事で頭がいっぱいだった。それは・・・
(あの駄兎が壊した床の修理代、一体いくらになんだろう・・・)
学園に入るより入るまでの後始末の事で頭がいっぱいだった。