投稿日は土曜だから見とけよ見とけよ〜…見て(懇願
タイトルで察しましょう今回のお話を。
それではどうぞご覧ください。
「母さん」
「ん?」
悲しそうな表情でこちらを見る。やはり立ち直れていないらしい。それもそうだろう。大切な人を失ってしまったのだから。
他人にとって興味のない話だ。人の死なんて。ただその人の一番隣にいた自分たちは違う。特に母はずっと一緒にいた。睦生が生まれるずっと前から。
「いやその……」
「なによ?」
「やっぱなんでもない」
「なにそれ」
母は笑顔になった。しかしその目は赤くなっている。また泣いていたのだろう。その顔を見るたびに、睦生は胸が締め付けられた。自分があの日しっかりしていればこんな事にはならなかったと。
そして彼は食べてしまった。殺してしまった。自分の父親を…。
「母さん」
「だからなに?」
「ごめんね…」
「はぁ?なに謝ってるのよ。あなた私になんかしたっけ?…まぁ苦労はかけられたかな」
「ううんなんでもない。それじゃ僕は出るよ」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
アンチバイツは許さない。ただあのメイズというユニクとまた違う種をどうするかが先だ。睦生は街へ出る。今日もアンチバイツを止めるために。
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「メイズと雑魚か…ちっ。めんどくせー事しやがってメイズの奴ら」
バイクのスピードを上げ現場へ向かう正義。ベルトを装着しアイテムを差し込んで行く。
「変身!!」
眩い光から仮面ライダージャスティスが現れる。前方に目をやると、街から黒煙が上がっているのが見える。派手に暴れているらしい。
「好き勝手しやがって」
現場に着きバイクから降りると、ジャスティスは黒煙の中へ入って行く。そこを抜けると、瓦礫の山が辺り一面にできているのが見てとれる。
周囲に警戒し銃を構える。なにも聞こえないのが不気味ではあるが、アンチバイツもバカじゃない。一人一人が知能を持ち、人並み外れた力を持つ。相手はジャスティス。どこかに隠れてこちらの様子でも伺っているのだろう。
「………」
後ろで瓦礫が崩れる音がした。すぐさま振り向きそこへ銃弾を放つが、瓦礫に当たると同時に、背後よりアンチバイツが大勢姿を見せ攻撃を仕掛けてきた。
「やっぱり隠れてたか。俺相手に強襲か。雑魚の分際で随分と思い切ったことしてくるな!!」
今度は剣に切り替えると、一番近いアンチバイツを、剣を押しつけるようにして他のアンチバイツに弾き飛ばす。
すかさず剣で近づいてきたアンチバイツを巧みにさばき切りつけて行く。堪らず後退しジャスティスから距離を置く。
「こんなもんか?まぁこうなることは想定内だ……根元のやつはどこだ。いるんだったらとっとと出てこい」
「はいはい……ごほん。お呼びでしょうかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!」
「ぐっ…!!?」
とてつもない音量。いや、声量が正義の耳を震わせる。すぐに耳を抑えるもあまりの声量に今度は衝撃波が起こり、耐えられず吹き飛ばされる。
周りのアンチバイツ達は苦しみもがき、やがて破裂する者もいた。正義は態勢を立て直し剣を構える。
「なんて声だユニク…じゃねーな。メイズだったか。お前ら早速暴れてるけどな。こっちの仕事を増やされても困るんだよ」
「私はメイズの『ミゲフォン』でございます。と、あなたの事情なんぞに興味はありませんが、あなたがジャスティスですね」
礼儀正しく頭を下げてはいるが、こいつの中身は相当黒いな。腐っているといった方が正しい。よくある性格が捻じ曲がってるクソ野郎だな。
正義は剣先をミゲフォンに向け睨みつける。
「分かってるくせに一々言うんじゃねーよ。とっととかかってこい」
「やれやれこれだから頭の悪い人間は困ります」
「あ?」
「今あなたが戦おうとしている相手は、メイズの中でもエリート中のエリートです。人工的に生み出された中で唯一、他のメイズとは一味を二味も三味も違う個体。いや成功例とでも言いましょう。その1人が私ミゲフォンでございます」
「んなことどーでもいいんだよ。早く来い。来ないなら…こっちから仕掛けさせてもらう!!」
正義は駆け出すと背後を取るように旋回し、目にも留まらぬ速さで切りつける。が、片手でその一太刀は簡単に抑えられてしまった。
「くそ!!」
振り払おうとするも、力ではミゲフォンの方が上でありビクともしない。すると、剣を掴んだまま口を大きく開ける。
何かが来る…!!直感で察し、剣を離して横へ飛ぶ。
先程と同じように、耳をつんざくほどの声が辺りに響き渡る。周りには衝撃波が発生し、正義はおろか周りのものまで吹き飛ばす。真正面に立っていたアンチバイツ達は風船のように次々と破裂し、やがて原型がなくなるまで散り散りとなる。
「これがお前の能力か…!!」
「私はスピーカーを食し、その力を得ました。いやはやエリートの私が食べるとその威力は桁違いですね!!どうですか?中々というかかなり応えるでしょう?」
「スピーカーか……なるほどな。地味に嫌な能力に目をつけたもんだ」
「地味とは失礼ですね。では、本当に地味かどうか……その身をもって分からせて差し上げましょう!!」
声を発すると、ミゲフォンの目の前の地面がえぐれる。
あんなもの食らったらひとたまりもないな。鼓膜破れるだけじゃすまねーぞ…。近づいて攻撃するにしても、あいつの周りから発生する衝撃波がそれをさせない。
「どうしました?そんな事ではいつまで経っても、私を倒せませんよ?最も私に勝つ事自体、不可能ですがねぇ!!!」
「…っ!!」
避け続けながら正義はミゲフォンに問いかけた。
「おいスピーカーやろう!!」
「ミゲフォンですっ!!!!」
「お前が強いのはよく分かった!!このままじゃ俺は勝てない!!」
「そうでしょう?やっとわかりました?」
「あぁ!!どうだ!?ここは一時休戦というのは!?」
「はぁ!?なに言ってるんですかあなたは!!私の油断を誘おうとでもいうんですか!?」
「いや違う!!ミゲフォン!!お前と戦う前から俺はずっと負け続きだ!!まだ本気じゃないお前相手にこの様だ!!これ以上やったところで俺の前が目に見えている!!」
「ほう…」
するとミゲフォンは攻撃を中止し、正義の話に聞き入れる。
「つまり私にはもう勝てないからやめたくれと、そう言ってるわけですね?」
「そうだ。もうこのままじゃ勝てない。今ここで逃がしてもらえないだろうか?」
「…なんか嘘くさいですねぇ…まぁ私に喧嘩を売っておいて逃がしてもらえないか?とは中々上手い話ではないですか?ん?」
「頼むこの通りだ」
「はぁ…ダメに決まってるでしょ?私はあなたを殺しますよ」
「どうしてもか?」
「しつこいですね。先程からそう言ってま───」
「──そうか。ならお前はここで終わりだ」
「………ん?」
正義は変身に用いるジャスティスタンドの他に、それとは別のアイテムを取り出す。
「何ですかそれは?」
「さぁなんだろうな」
そのアイテムの名はジャスティスペシャル。ベルトに差し込まれたジャスティスタンドに被せるように装着する。
【 正義執行!!! 】
「このままじゃお前には勝てない。ビジネスの為にはな。負けっぱなしだとこっちの収入減るんだよ」
「あなたの都合なんて知りませんよ。それより何ですかそれは!!」
「勝たなきゃ意味がねーんだよ。何をするにも結局勝たなきゃ意味がない。負けっぱなしはジャスティスの名の恥だ」
「答えなさい!!」
「それにな……失って一生後悔するよりその日その日をどんな手を使ってでも勝ち取った方がいい。じゃないとな。二度と戻ってきてくれなくなるんだよ。大切なものは」
「答えろと言っているんですよォォォォォォッッッッッ!!!!」
ベルトの左にあるレバーを押し込む。
「答えただろ?」
【 正しき道義!!正しき未来!! 】
「未来を勝ち取る為の力だ…!!」
【 輝く正義の名の下に!!! ジャスティススペシャル!!! 】
煌びやかなアーマーがジャスティスのアーマーに重なって行く。全てが装着されるとジャスティスの時よりも更に眩い光を放つ。
「な、何なんですかこれは…!!」
「仮面ライダージャスティス。モードスペシャルだ」
「何がスペシャルですか……たかが煌びやかになった程度で調子に乗らないでください!!」
深く息を吸い込み。正義に向かって叫ぶ。先程の威力とは比べ物にならないそれを、避けずに真正面から受ける。地面がえぐれ、周りの瓦礫は吹き飛び、残りのアンチバイツ達を全滅させるその威力。まともに食らってしまった。
「ふぅ…やれやれ手間をかけさせてくれますね」
ミゲフォンの目の前は見るも無残な光景になっていた。確信した。これは死んだと。奴は死んだと。
しかしミゲフォンは目を丸くした。砂煙から煌びやかなアーマーを身にまとった者が、全くの無傷のまま姿を現したからである。
「ば、ばかな…!?」
「段々とかませ野郎になってきたな。その方が見ていて面白い」
「こ、こいつ…っ!!」
「どうしたエリート?殺すんだろ?ならやってみろ。正義の名の下に、悪を葬ってやる」
「アァァァァァァァァァァアアァァァァァァアァァァァァッッッッッッッッ!!!!!!!」
凄まじい声量が辺りに響く。しかし今の彼にとって、多少の痺れはあるものの、戦闘において支障はない。ジャスティカリバーを剣の状態で何度も切りつける。すると、切った場所が発光し更に切りつけられる。
「ガハッ……!!ど、どういう事ですか…!!?こんな…!!」
「モードスペシャルは、攻撃した箇所にもう一度ダメージを入れられる。つまり一度の攻撃で二回分のダメージとなるわけだ」
「そんなことが…!!」
「仮面ライダーをなめるなよ?」
「ひっ!!」
「はぁぁぁっっ!!!」
攻撃の間もないほどの斬撃をミゲフォンに浴びせる。切りつけるたびに発光し再び切りつけられ、又、切られるたびに2回分のダメージを負う。
今度は銃に切り替え、的確に弱点を撃つ。その際も撃った場所が発光し再度攻撃が行われる。
「ま、まさか……!!この私が…!!この私が…ぁぁぁあっっっ!!!」
「決めるぞ」
「来るなァァァァァァァァァァッッッッ!!!!!」
その声を物ともせずに、ミゲフォンに近づきながら、ジャスティスペシャルの真上についているスイッチを押し、ベルトのレバーを押し込む。
【 スペシャル!!! ジャスティフィニッシャー!!!!!! 】
「はぁぁぁ…………!!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!!」
飛び跳ねて頭上高く飛ぶと、光を纏い、背から輝く粒子が噴流すると、降下による加速と相まって凄まじいスピードでミゲフォンを蹴り飛ばす。
「……ッッ!!!!!?ゲボッ…ッッ!!!!!!!」
「ふっ…」
華麗に着地し、それから背を向け歩く。
しばらくするとミゲフォンの体が発光し、その光が徐々に強くなっていくと爆散してしまった。爆発した場所から、星のように綺麗な光の粒子が溢れ出る。
「はぁ……今日は嫌に疲れた。さて、帰るとするか」
バイクを呼び、跨ろうとすると、後ろから声をかけられる。女性の声だ。
「……お前か。何の用だ」
「いえ…ちょっと近くを寄ったから挨拶くらいしてこうと思って」
「メイズの親玉……『加奈井 まな』。名前を聞いた時は驚いた」
「何が」
「いや…どっかのヴァイザーの女がそういう名前だっただけの話だ」
「…そう」
「悪いが立ち話をするほど俺は暇じゃない。それじゃあな。メイズどものしつけをしっかりさせとけ」
「随分上からね」
「当然だ。俺の方が年上だ」
「……」
それから手をあげるとバイクを走らせ、その場を後にした。
暫くしてから、もう一台バイクが走って来た。ただし人は乗っていない。無人のバイクである。
「遅かったわね。『ビーケ』」
「申し訳ございませんお嬢。少々探すのに手間取ってしまって」
「…ヴァイザー……篠瀬 睦生のこと?」
「はい。そうです」
「……今どこにいるの?」
「ご案内いたします」
「えぇ」
その場でドリフトを行い、向きを変える。ビーケの背に跨るのではなく、腰をかけるように座る。
「…跨ってはいかがでしょう?」
「何で」
「いえ、特に」
「行って」
「かしこまりました」
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睦生たちは街を歩き回り、久しぶりの何もない日を満喫していた。
普段はアンチバイツとの戦い続きで、まともに休みが取れていなかったが、その日だけは別である。
「何もないね」
---それでいい。
「ヴァイザーもたまにはこういうのいいでしょ?」
---まぁな。だが、いつあいつらが出てくるかは分からない。
「メイズ…アンチバイツ……」
近くにあった公園に入り、そこにあったベンチに腰掛ける。
---ちっ。厄介なやつらが現れたものだな………やつらが喰えないとなるとこの先の戦い。雑魚どもを喰って力をつける以外なくなるが……あのバイクやろうとの戦いでそれだけじゃ力不足だとわかったからな。
「じゃあどうすればいいの?……僕もまた戦って今度は無事に済むか分からないよ?」
---逃げながら戦うしかないな。お前が今まで喰ってきた能力をフルに活用するしか勝てる見込みは今の所ない。
「そっかぁ…はぁ………ぶっちゃけ会いたくない……」
ベンチに座り、肩を落とす睦生。それを遠くから見つめる女性と怪物。
「見つけたわ……ヴァイザー」
デデドン!!(絶望
今回は正義さん…書けたんじゃないかなって…
ぶっちゃけメイズ編の後の話は、まだ絶賛考え中でございます……硬くなってんぜ?(思考
次回も白菜かけますね。