ちょっと待って!仮面ライダーの出番がほぼないやん…
すみません許してくださいちゃんと増やしますから!
愛する彼女を亡くしてしまった睦生。この2ヶ月でどれほど成長できたんでしょうか。それではどうぞご覧ください。
「久しぶりのユニクか…」
---アンチバイツの中で言えばレアな部類だからな。そう何匹もいないだろう。
「……嫌な思い出しかない」
---……あの『ビラーデ』戦でお前の女は死んだ。だがその代わりにお前は強くなった。結果はいい方ではあるだろ。
「なにも良くないけど…まぁ強くはなれた気がする」
2ヶ月前に戦ったユニクの名はビラーデというらしい。後にこのヴァイザーから聞いた。というか言ってきた。
そして現在、睦生たちはユニクを追っている。あれ以来、通常のアンチバイツが出てきたくらいで情報はこれっぽっちもなかったが、今日になって出現が確認された。情報を頼りに探していると、ユニクの声が僅かながら聞こえた。今その場所へ向かっている状態である。
「今回のユニクはどんなのだろう。同じじゃないんでしょ?」
---あぁ。人間で言う所のいわば個性みたいなものだ。一匹一匹がそれぞれの能力を持ち合わせている。
「相性悪いの来ないでほしいな…喰えるかな…」
---喰える
そしてようやくたどり着いた。声もかなり近いしここで間違いはないだろう。
「やっと着いた…結構距離あったね」
---…近いぞ
「うん」
木々の間から光が不気味に射し込む森の中。ここにユニクがいるらしい。通常種より遥かに強い。二ヶ月で慣れはしたが、やはり怖い。それにトラウマもある。注意深くあたりに警戒し、森の奥へと進んで行く。
すると後ろでガサガサと音がした。バッと振り向くとただのカラスだったのだが、それとは別に何かが木の上を飛んでいる。猿ではない。軽々としているがもっと重い。
「…いるんでしょう!?話し合いで済めばいいけど…そっちにその気はありますか!?」
---何言ってる。喰うんじゃないのか?
「いやその、アンチバイツも感情あるからちょっと試してみたい…どうですか!?」
天に向かって叫ぶとそれに答えるかのようにピタッと動きが止まる。そして大きいものが木の上から落下してくる。
「噂に聞くのと違うなぁ…知ってるぜ。お前らヴァイザーだろ?」
「はい、そうです…えっと、あなたのことが知りたくて」
「俺の?何故?」
「いやぁそのアンチバイツでも、友好的に接することができる人もいるんじゃないかなと思いまして……」
---いるわけない
「あーなるほど。ならそりゃダメだな」
「え?」
「俺、そういうの嫌いなんで」
そう言うと突然飛び上がり、両手を鉤爪のような形状に変化させる。四つに分かれた鋭い刃を睦生に向け、刺し貫こうとしてくる。
「爪か…!!」
右腕を剣に変え、その攻撃を受け止めるが、立て続けに攻撃を行ってくる。止まぬ引っ掻きの嵐。右腕にグッと力を込め、思いっきり薙ぎ払うと、吹き飛ぶが、木の幹に爪を引っ掛け衝撃を相殺してしまう。
「強いなあんた。だけど遅い。そんなんじゃ甘いよ?」
「…………」
---こいつは『シラウィ』だな。能力は今、見た通りの爪を使用する。まぁまずブレードだと、あの速度についていくのは無理だろう。
「…なら、どうすればいい…?」
---力ならばこっちが上だ。武器を使うのは隙ができてから…喰うぞ。
「おーい。なにしてんの?」
腕を元に戻し、ファイティングポーズを取る。前とは違う。実戦経験は積んできた。今ならやれる。
「あ?」
爪を振りかざした瞬間、目の前まで飛び込み顎を殴る。シラウィがぐらつくとそのまま顔面を殴り、地面に叩き伏せる。
「なに…!?」
睦生の腕に爪を刺してから、滑るように股の間をくぐり、背後に回って爪を振り下ろす。背中に三つの切り傷がつけられる。だがこの痛みは何度も味わってきた。まだ宙にいるシラウィに腕を掴み地面に叩きつけた後、頭を掴み木に投げつける。そして木々を巻き込み吹き飛んでいくシラウィを追う。
「やるなぁ!!」
両爪を地面に突き刺し減速し、向かってくる睦生に飛び込む。
「ヴァイザー…片腕犠牲にするよ」
---なるほど。喰え
「鈍い動きで当たるかぁ!?」
両腕の爪を交差させて斬りつけようとするが、睦生は片腕を片方の爪に突き刺し、そのまま力を入れる。
「バカか…!?」
もう一方で切り裂こうとするも、腕を剣に変え爪ごとぶった切る。そして剣を元に戻し、木まで追いつめる。
「………なぁ………」
「…なんですか…」
「お前、人間の方だよな」
「?…そうですけど…」
「…俺ら食ってなんも思わないの?」
「え…?」
「えってお前。今まで何の目的もないで殺してきたのかよ」
「……目的ならあります。僕はアンチバイツを喰います。一匹残らず。」
「そうかい。……なら食えよ」
「…随分あっさりしてますね」
「助けてくれなんていうかよ。トロトロすんな。本当に鈍いやつだな……再生したら殺すぞ?」
「………………」
---どうした睦生。早く喰え。再生するぞ
「……わかってる」
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自宅のドアを開け、リビングへ向かう。
「あ、おかえり。遅かったじゃない」
「ちょっと帰るのに時間かかって」
「そんな遠くないでしょ?」
「あー…色々あって」
「……???」
「風呂入ってくるよ」
それからシャワーを浴びているとヴァイザーが話しかけてきた。何やらシラウィの話のようだ。
「シラウィが…どうしたの?」
---どうしたのだと?あいつを取り逃がしてよく言えたな。
「うっ……コアを少しでも食べれば大丈夫かなって…」
---バカが。コアを完全に壊さないと力こそ劣るものの、それでも人間くらい簡単に殺せるぞ?
「………ごめん………」
---なんだ?アンチバイツに情でも持ったか?言っておくが俺らアンチバイツは、感情こそあるがそれが何かまではわからない。今、こうして話している時も、自分がどう言った感情を持っているのかもわからない。
「…次は大丈夫だから…」
自分でもよくわからなかった。全てを喰らうと意気込んだが、実際それが正しいのかわからない。ヴァイザーが言った通りだとするなら、感情がたしかに存在するならまだ別に他の道があるんじゃないかと。戦わなくてもいいんじゃないかと。アンチバイツは許せないけど……睦生は大きなため息をついた。
明日に備えて今日は早く寝よう。とにかく気持ちを整理したい。そう思いつつ静かに目を閉じ眠りにつく。
---人間を捨てきれない怪物ほど厄介なものはいないな…
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「はぁ…はぁ…凝りもせずにまた来やがって」
「今回で終わりにする…!!」
木々を飛び回り後を追う。苦しそうに息を荒くし、速度も遅い。剣で追いつける。昨日までの俊敏さは嘘のようだった。
「やっぱりコアが…」
---あぁそうだ。コアは命の塊だ。少しかけただけでも、まず人間の生命力じゃ耐えられないな。そんなものを半分も失った。ほぼこっちの勝利だ。
「!?」
木の枝が折れ、そのまま落下する。体を重そうにしながらゆっくり四つん這いになる。立ち上がろうとするも、どうやら限界が来たらしい。立つことができないでいた。睦生は近くに降り、側によりその顔を見つめる。睨むとはまた違う、諦めた表情だった。
「はぁ…はぁ…は、早く…食えよ…はぁ…」
「そのつもりです…」
「…へっ……全く……こんなんで…よく、生きてたな…」
「…?」
「普通聞いてこねーよ………そんなこと…今までアンチバイツ殺って来た奴が……言うセリフかよ……」
「……知りたかったんです」
「…あ?」
「あなた達アンチバイツは僕たち人間と同じだと思いました。この世は食うか食われるか…今まさにそんな世の中です…………シラウィさん達は生きる為に人間を食べている。自分も…人間も、生き物を食べて生きている…。だから話し合えば分かり合えるんじゃないかと…思って…」
「…………つくづく馬鹿な男だな…」
シラウィは大きなため息をつき、こちらを見てから空を見上げる。
「話し合えば分かり合えるなんての、馬鹿がすることだ。話し合いじゃ解決できないことなんてザラだ。特に俺みたいな奴とかはな」
「…………」
「もう俺は逃げねーよ。どこに逃げても結局食われる運命だ………ただ一つ言っておくことがある」
「…はい」
「お前、覚悟を決めろ。なんだかんだ言ってお前は口だけだ。実行しろ。この先俺より強い奴なんて大勢出てくる。こんなところで迷って取り逃がすような奴が生き延びれるはずない」
---…そうだ。こいつの言う通りだ睦生。お前の言葉には責任がない。
「……」
---あの女のこと忘れてるわけないよな?
「当然…」
---ならさっさと食え。その為に手に入れたお前だけの力だろ」
口が開き、首を掴み上げる。
「……さぁ…やれ!!」
ヴァイザーの能力…喰ったものの身体能力を奪う。ユニクに限ってはその特殊能力までも我が物とする。
発動条件として……コアを全て喰わなければならない。
「…………っ!!!!!」
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これで能力は二つ。剣と爪を手に入れた。アンチバイツには感情はあるがそれが何かはわからない。先程から話していた内容の中に、その感情はあったのか否かはわからない。もう何もかもがわからない。自分のやっていることが人間にとっては正しいことだが、アンチバイツ達に取っては邪魔でしかないのだから…
「今日は夕飯なんだと思う?」
---ハンバーグ
「本当に?」
---前に食ってうまかったからな。また食いたい。
「そういう理由か…」
帰宅途中にふと見た、暗く細い通路。そこに苦しそうにうずくまっている男性が1人いた。すると声が聞こえてくる。人の声。頭に響いてくる感じ…
---おい。
「うん」
通路に入ると怪人態に変化する。片腕を剣に変え、ゆっくりと近づいて行く。危険な香りが漂う。そして男性との距離が残り数歩というところで突然にクスクス笑い始めた。
「な、なんだ…?」
「待ってたぜ。ヴァイザーよ」
---なるほど。この感じあいつか………今のお前じゃ一番会いたくない奴とあっちまったな。
「え?」
---シンプルが一番厄介なんだよな。
「この距離ならタイマンが張れるってわけだ」
---気をつけろ。睦生。こいつは『ムスクル』。
ムスクルは腕を振り上げる。みるみるうちに腕が太く硬くなり、血管のようなものが異様に膨らみ赤くなる。
---筋肉野郎だ。
地面に拳を叩きつけると周りの建物が、叩き割った中心に向かい斜めになる。いくらなんでも狭すぎる。相手のパワーは遥かに上だ。このままでは一瞬で片付けられる。
「さぁどうする?ヴァイザー?」
「……ヴァイザー……これって…」
---筋肉増加……簡単に言えば身体能力を跳ね上がるだけだ……………。だがな。そういうのが一番厄介なんだよ。
「…うん…わかるよ」
そして今、剛力の拳が振り下ろされる。
お前はえーんだよ!!(文書
今回は早めに区切ったゾぉ……申し訳ナス。
次回は長めにするからお兄さん許して。
シンプルが強い。それ一番言われてるから。というわけで次回もまた見てくださいね。頼むよぉ〜…(懇願