今回登場しますよ。大丈夫だって安心しろよぉ
シンプルな能力ほど恐ろしいよね。そんな相手に睦生達は耐えきることができるでしょうか?それではどうぞご覧ください。
「さぁタイマンだ」
「…………」
ヴァイザーが言ってた通りこのユニクは手強い。身体能力が高いだけという単純な能力。シンプル過ぎる。だがそれが恐ろしい。今、相手の能力がわかったから弱点は?なんてことを考えても思いつかない。弱点がないのだ。これと言ったものが。
能力にはメリットデメリットが付いてくる。剣ならば重いがその分の威力が高い、爪ならば軽いがその分の耐久性が低い。しかしこの能力の弱点を強いて言うのであれば、鋭利な武器を形成できないということだけ…。
「何ぼーっとしてるんだ?来ないなら…こっちから行くぞ?」
「…っ!!」
ムスクルの腕が振り下ろされた。それをギリギリでかわす。勢い余って拳が地面を叩くと、周りの建物がさらに傾き、いくつかは崩れていく。その光景を見て思わず生唾を飲み込む。一旦体制を立て直したほうがいい。それから建物を利用し、全速力で逃げようとした。
「どこへ行こうってんだ?」
自分の能力は喰らった相手の能力を奪うことができる。身体能力もそこにはいるはずなのだが足りなかった。自分含めた三匹のアンチバイツだけでは足りなかった。すでに懐に入られている。
「はや…!!」
今まで食らったことがない、きつい一撃を食らわされる。建物を貫通し地面に転がる。血は吐かないというか吐かなかったが苦しい。胸には拳の後がくっきりと残っている。
飛び跳ねながらムスクルがこちらに向かってきている。又一撃でも食らったらまずい。胸を押さえながら立ち上がり、両手を爪に変える。大きく息を吸いそしてゆっくりと吐くき、神経を研ぎ澄ませムスクルを待つ。単純に向かい合うつもりはない。避けることに専念しよう。
「ふん…っ!!!」
「…………うぉっ……と!!!」
その拳が顎をかすめる。ギリギリ躱して右手の爪をムスクルの腹へと突き刺す。そのまま持ち上げ、もう一方の爪で頭を貫く。
「どうだ…!!」
---やはり強かったが反射神経やらはこっちが上だったな。さっさとトドメを刺すぞ。
「…………」
---…!?おい!そいつを離せ睦生!!
「何が…」
見ると手首を掴まれていた。そのまま力が加えられ、最後には潰されていた。
「うぐっ…!!あ、あああぁぁ!!」
睦生の力無くした腕を払いのけ、ムスクルの右脚が首元に決まる。そのまま吹っ飛ばされ、体勢を立て直そうとするも視界がぼやけて前が見えない。頭を刺されてもなんともないのに、強い衝撃には弱いらしい。脳が震えるってこういうことなのか…
凄まじい速さで追撃に向かってくる。再生は間に合ってない。そこから殴る蹴るの猛攻が始まった。ガードをする腕の再生が間に合わない。ここで死ぬのは嫌だ。だけど動けない。
「くそっ…!!」
どうすることもできず、サンドバッグになりつつある睦生の後ろから、見覚えのある剣が伸びてきた。その剣先はムスクルの目に突き刺さる。
「正義さん…!!」
「おう、お前も甘いな。こんな奴に遅れとってよ」
「ちっ…タイマン張っていたが、とんだやろうが入ってきたな」
左目を押さえながら正義を睨む。正義はニヤリと笑い、睦生に対して手を払う。
「向こう行ってろ。再生まだしてねーんだろ?俺がこいつの相手してやる…まぁそのあとはお前だけどな」
そういうとバックルを取り出し、掲げると腰にベルトが巻かれる。それから一つアイテムを取り出し、正義から見て右側へアイテムを装着する。
【 ジャスティドライバー!! 】
【 正しき道義!! 】
「…変身」
左手で左にあるレバーを押し込むと、彼の周りが光り出し、その光からアーマーが形成されて行く。そして彼が歩き出すとアーマーが足元から頭にかけて徐々に装着され、最後には眩い光を放つ。
【 正義の名の下に!!ジャスティス!! 】
「……行くぞ!!」
「は…?」
ムスクルの懐へ一瞬で入り込み、『ジャスティカリバー』を形成。そのまま切りつける。すぐさま反撃に入るが、腕を切り裂き蹴りを浴びせる。
「仮面ライダージャスティス…噂通りだな」
「喋ってんなよ怪人」
剣から銃の形へ変え、ムスクルを撃つが、素早いフットワークでそれを躱しながら、ジャスティスに向かう。殴る蹴るの連打が始まるがそれを物の見事に捌いて行く。まるで攻撃が読めているかのように…。そしてその連打の中の一撃を避けた時、ムスクルが宙は浮かぶ。どうやら顔面にカウンターを食らったらしい。あの速さの中、自分は見えなかったが彼は見えている。そのまではっきりと見えていた。
やはり強い。この人は…
「どうした?もう終わりかユニク?……ふっ。ユニクだから少しは動けると思ったが、まぁそこら辺の雑魚よりは幾分マシみたいだな。通りであいつも苦戦するわけだ」
「これがライダーの力か…俺の攻撃を完全に見切りやがって」
「んで、どうする?このままぶっ殺すけど遺言あるか?」
「……ほざけ」
「あっそ」
先程ドライバーに装着したアイテムを外し、剣に差し込む。剣身が強い光り放ち、ムスクルを照らす。そして振り上げる。
【 ジャスティスラッシュ!! 】
決まったかに思えたが、剣が途中で静止する。震えている。睦生の角度からは見えなかったがジャスティスが両手に力を込めているのはわかった。ムスクルが止めたのだ。拳と拳を合わせ、彼の剣を受け止めた。
「真剣白刃取り…か?」
「ふんっ…!!」
そのまま投げ飛ばし、間も与えず腹を渾身の一撃で殴る。吹き飛び地面を転がるジャスティスから、今まで聞いたことがない苦痛の叫び聞こえる。
「調子に乗るなよ…仮面ライダー!!」
「あっ…ぁ……!!ぐっ……うぅぅぅ…!!!」
「お前が死ね…」
腕を振り上げるも、今度は完全に再生を終えた睦生が片腕を剣に変え、その拳を受け止める。その衝撃で地面が割れる。ジャスティスは驚いたようにこちらを見る。
「お前…!!」
「正義さん…あなた言ってましたよね?ライダーはビジネスだって…。それでもあなたはこうやって戦う。まなの時だってあなたは来てくれた。助けに……本当に…ビジネスなんですか…?」
「……お前本当にバカか?話題作りに決まってるだろ。そこら辺に取材陣やらパパラッチやらうじゃうじゃいる。そいつらに情報提供すれば後はどうでもいい」
「なら何故!!」
両手を爪に変え、縦横無尽に切り裂きドロップキックをかましてムスクルを吹っ飛ばす。
「僕にとどめをささなかったんですか?」
「……」
「あの時コアを貫いていれば僕は死んでいました…なのに何故ムスクルを…」
「黙れ。お前は俺を殺さないのは知っている。だから先にあいつを潰して、何もできないお前をやろうって魂胆だっただけの話だ…あんまり図に乗るな?」
「…………」
「…まぁあいつは単純だが面倒だ。手を出していいが邪魔するな」
「…わかりました……え?」
「邪魔だけはするなってことだ、後は好きにしろ」
「…!!わかりました!!」
2人は並ぶ。そしてムスクルの前に立つ。
「今日だけだ。次は殺す」
「はい!!」
「……ジャスティス…ヴァイザーが手を組んだか……流石に骨が折れるな…ならば!!!」
ムスクルの筋肉が盛り上がる。ギチギチと今にもはち切れそうな音を立て、肥大化して行く。体から蒸気のようなものが噴き出てくる。
「この能力は確かに弱点という弱点はない…それはこの力の真髄を見せていないからだ。セーブしていなければ、今のように自分への負担が大きくかかり、耐えきれなければコアが圧迫されて死ぬ……ふっ、少し動くだけで全身が破裂しそうだなぁ…」
---なるほど。しかし加減をしてあれならば、限界値のこれは更にまずいな。
「うん…でもやるしかない」
「自我崩壊寸前か…色々危ない能力だな」
「オォォォォォッッッッッ!!!!!」
雄叫びをあげ、今でとは比べ物にならない速さで2人を殴り飛ばす。飛ばされたジャスティスの方へ向かい追撃を行う。ジャスティスはそれをなんとか受け止め、その隙に睦生が剣で後ろから切りつける…が、刃が通らない。
「かたっ…!?」
---ちっ…ダメか!!
「無駄だ!!」
剣でガードするも貫通して、その拳が肩に当たる。ブチンと果実をもぎ取るが如く簡単に千切れた。ジャスティスは銃に変形させ銃口をムスクルの口の中へと突っ込む。
【 ジャスティシューティング!! 】
「かふぁっ…っっ!!!」
「なるほど……やはりその形状変化は部分的にしかできないらしいな…!!」
怯むことなくジャスティスを地面に叩きつけ、拳を振り上げ力を込める。その瞬間に睦生はもう片腕を剣に変化させ、大きく跳ぶ。自分の中では最大高度に達するその高さから、剣身をムスクルに向け、全体重を乗せて急降下する。
ジャスティスの方は左部分のレバーを押し込み、渾身の力でムスクルを蹴り上げる。
「くたばりな……アンチバイツ!!!!」
【 ジャスティフィニッシャー!!!! 】
「うぉぉおぉおぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!!」
剣の一撃と蹴りの一撃。互いに挟む形でムスクルに重い一撃を食らわせる。ぶつかり合った衝撃で周りのものが吹き飛ばされる。
「アアァァァァァァァッッッッッ!!!!!─────────」
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「…………」
ぐちゃ…ぐちゃ………
「……グロテスクだな」
「…すみません」
「これでお前はまた強化されたってことか……やっぱり仕留めとくんだったな」
「え……」
「まぁお前と違って俺は人間だからな。今日のところは見逃してやる」
「前も見逃してくれましたね…」
「お前いつも都合悪い時なんだよ……俺の為ならここでくたばれ」
「いやそれはちょっと…無理です」
「ちっ………まぁせいぜい足掻け。俺がいつかこの手で殺す」
「……………」
彼は去っていった。今回「も」助けてくれたが……ばったり会ったらもう終わりだろうな…今度から……
「ねぇヴァイザー……これでブレード、クロー、マッスルが手に入った訳だけど…正直全部混ぜて使えないのがきついね」
---無理だな。あの正義も気づいたが形状変化はある一定の部分にしかできない。その部分ごとに負担をかけるといってもいいだろう。マッスルの場合は全体的にだからな。負担が分散される。
「……あのさ。今まで聞かなかったけど……」
---……なんだ?
「ヴァイザー達アンチバイツは…………どこから来たの?前もそうだけど、なんで他の…いやユニクアンチバイツに詳しい……どうして…?」
---…………。
「ヴァイザー…?」
---今は簡単に言っておいてやる。お前らがいうアンチバイツは一般兵。そしてユニクの方は上級兵………みたいなもんだ。
「ふーん……え?今は?どこから来たとかは?国とかあるの?」
---…あーもう、うるせー。お前に押さえつけられてなきゃ内部から食い殺してるところだ。
「なんかごめん…」
---ふん……
「……ごめん最後に質問いい?」
---あ"?
「…!!……ヴァイザーは…その、仲間を。同種を殺して何も思わないの?」
---……俺たちには感情はあるがそれがどういったものかは分からないって前に話したろ?…別にどうとも思わない。この世は食うか食われるか。だが俺は食われて食う。人間でいうなら喧嘩売られたから買うってことだ。
「そっか……いつまで続くかな」
---さぁな。正義ってやろう潰せば幾らかマシにはなりそうだけどな。
「それはやめよう」
アンチバイツにも感情はある…けどそれが何かわからない。これから教えていければヴァイザーも少しは楽しくなるんじゃないか、と帰宅する道中そんなことを思っていた………
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それはとある夜のこと…
「へ、へへっ…これで95人目ですね……」
「ガッハッハッハッ!!お前のお陰だ。褒めてやる!!」
「あ、ありがたきお言葉です…」
「さぁて…あと5人は…………!。あいつらにするか」
「あ、あいつら…?」
「仮面ライダーと……あの裏切りもんのヴァイザーだ!!」
「…あ、あのジャスティスと…!?…あともう1人は………?」
「お前は黙ってな。生かしといてやってるんだ……いつでも殺せるぞ?」
「は、はいぃぃぃ!!」
「それでいい!!…待っていろ!!この『ハンメアー』様が!!お前らを叩き潰してくれるわ!!ガッハッハッハッ!!」
高らかと笑うアンチバイツの体には、目に光をなくした人間が、上半身のみ外へ出されていた。そして足元にいる人間の体を掴み上げ上半身を貪り食い、目の前の深い穴へ捨てる。
それから右腕の体の半分以上ある大きな金槌のようなものを振り回し、そのアンチバイツは向かう。2人の元へ…。
あっぶえ…週一じゃあまだいいだろうなって思って、カレンダー見たらもう1週間じゃないか!たまげたなぁ…
とりあえず遅れて申し訳ナス!!
見てくれる人がいる限り続けていくから見とけよ見とけよ〜。
それでは次回もよろしくお願いします