世にも幸せな冒険者・・・達? 短編   作:優すけ

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うん、たまには気分転換に馬鹿話を書くのも良い・・・ちなみに、筆者は遊戯王は、初代GB版からタッグフォース6、今はデュエルリンクスにも手を出しています。アニメもヴレインズまで見ていますが、やっぱりノリは初代ですね。あのたかだか2000を超える攻撃力や、一枚の魔法・罠カードだけで一喜一憂する空気。今のコンボゲーと化した世界にはあり得ませんww


一番スマートな決め方・・・

「ただいま戻りました〜〜!! 勇者レックス、きか〜〜ん!!」

「同じく賢者タバサ、戻りました〜♪」

「おぉ、お前らか。相変わらず賑やかだな」

 

勢いよく教室のドアを開き、大きな声を上げながら元気良く入ってくる二人の男女に、教壇横の椅子に座っていたゴン太が声をかける。年の頃はお互い10代後半といったところ。男の方はツンツンと尖った金髪に煌びやかな鎧、青いマント。女の方はおかっぱ風の金髪に、少しおとなしい感じの白いローブに赤いマント。どちらも美男美女と言っても良いぐらいのコンビである。

 

「んで、その様子だと問題無く討伐出来たようだな?」

「勿論!! ドラゴンライダーの群れなんて、俺達にかかれば朝飯前ってやつよ!!」

「さすがお兄ちゃん!! カッコいい♪」

「そうだろそうだろ!! ワッハッハ!!」

「・・・このウザさが無ければ、非の打ち所が無いんだが」

 

当てつけられるオーラにうんざりするゴン太だったが、彼らの差し出した任務報告書に目を通すとニヤリと笑う。

 

「よくやった。人的被害もゼロ、魔物はしっかり殲滅。ほれ、報酬だ」

「ひゃっほ〜〜!! タバサ!! 美味いものでも食いに行こうぜ!!」

「ええ、お兄ちゃん!! お兄ちゃんと一緒なら何でも美味しいわ♪」

「ハッハッハ!! それじゃあ行きつけのラーメン屋にでも行くか!!」

「さすがお兄ちゃん!! 女の子と一緒なのに躊躇いなく家系こってりラーメンを選ぶなんて♪」

「ハッハッハ!! そう褒めるな褒めるな!! よし、行くぞ〜!!」

「うふふ、皮肉も全く通じないお兄ちゃんもまたス・テ・キ♪」

 

受け取った報酬袋を手に取ると、また高笑いをしながら教室を出て行く二人。一瞬で教室内のオーラが二段階は下がり、室内にいたメンバーの皆が息を吐く。

 

「全く・・・あれほどウザい兄妹もそういないぜ」

「・・・仕方ない。実力は確かだ」

「・・・んで、ノル。お前さっきから何やってんの?」

 

うんざりとしていたトラップが、ふと隣でゴソゴソと手を動かしている巨人族の男に声をかける。

彼の名はノル。色々な意味でくせ者揃いのゴン太学級の中でも、一際『要注意』人物である。

 

「・・・回路作りだ」

「回路〜? 何の?」

 

動かす手は止めず、黙々とハンダゴテを使っているノル。お陰で教室内は焦げる匂いで充満している・・・かと思いきや、驚異の風魔力を誇る高性能換気扇(キットン発案・ノル作成)が全力で回っている為、全く問題は無い。全く力の無駄遣いである。

 

「・・・高性能薄型爆弾」

「はぁ!? おま、お前教室内で何作ってんの!?」

「安全には充分考慮している。問題ない」

「いやいや!? 問題しかねえんだけど!?」

 

本編でもどこかツッコミ役になりがちなトラップは、ここでも充分役割を果たしている。原作の傍若無人ぶりはどこへ行った?

 

「トランプの数だけ作らなくてはならなくてな・・・威力と薄さの限界を突き詰めている」

「・・・一体どこのどいつが注文しやがった、んな物騒なトランプ」

「確か・・・ステーク付きの銃剣を操るバウンティーハンターだった」

「何、そのロマン武器? 」

 

こちらも問題だらけだが、ゴン太が止めないところを見ると確かに安全面に抜かりは無いのだろう。もしくは諦めているか、何か起こってもこいつらなら問題ないと思っているのか。恐らく全部だろう。

 

「・・・んで、向こうは向こうで何張り合ってんの?」

「・・・聞こえる限り、どうでも良い内容だと思うが・・・」

 

手を止めて顔を上げるノルとトラップが、声の発信源に目を向ける。その先では、何やらパステルとキットンがギャアギャアと言い争っていた。

 

「だ〜から〜!! せめてお風呂ぐらい毎日入りなさい!!」

「あなたに何の権限があってそんな事を言うんですか!? 大体風呂ぐらい一日や一週間、一ヶ月ぐらい入らなくても死にはしませんよ!!」

「それが汚いって言ってるの!! 分かってるんでしょ!? あんたが頭をボリボリかくだけでフケが散らばってるの!!」

「それは全てシルフに集めて貰って、ゼクンドゥスに放って貰ってます!!」

「過去最大の大晶霊の無駄遣いキタ!!」

 

ちまちまと無駄なゴミを回収しては空間に捨てさせられる天下の大晶霊。しかし、本当に可哀想なのは捨てられ先である時の最果てにいるハッシュであろう。怒って良いぞ、ハッシュ。

 

「も〜怒ったわよ・・・覚悟は出来てるわね?」

「ぐふふ・・・果たして、そう上手くいきますかね・・・」

 

フンすと立ち上がり、教室の後ろへ歩いていくパステルに、不敵な笑みを浮かべたキットンが後に続く。そして、少し離れた場所で向かい合った。それを見たゴン太が、流石に見過ごせないと立ち上がろうとする・・・しかし、一瞬彼らの方が早い。瞬時にそれぞれの持つ『獲物』を構え、同時に叫ぶ。

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

ズッデーン!! とすっ転ぶゴン太だが、それを不思議そうな顔で見ている四人。

 

「ゴン太先生、何やってんの?」

「・・・ホコリは困る・・・回路に異常があるとマズイ」

「俺がか!? おかしいのは俺の方か!?」

 

そそくさと回路を専用袋に詰め直すノルに、首を傾げるトラップ。既にデュエルディスクを構えている二人は、視線を向けたものの一瞬の油断も許さないとばかりにオーラを高めていく。

 

「もしかして先生知らないの? 今流行りの勝負決めの方法」

「うむ。実にスマートなやり方だ。物事の解決はこれが一番分かりやすい」

「だ!か!ら! おかしいのは俺の方だってのか!? 大体何で勝負方法がその・・・なんてんだ?」

「マジック&ウィザーズ。インダストリアル・イリュージョン社が開発した、画期的なカードゲーム」

「知らん!!」

 

淡々と告げるノルに、ぜぇぜぇと息を吐くゴン太・・・しかし、今この短編において、世界はデュエル脳に染まっているのだ。慣れるしかない。そうこうしている内に、向こうでは1ターン目がスタートしていた・・・

 

・・・・・

・・・・

・・・

 

パステル LP4000

キットン LP4000

 

「私の先行よ!! 手札から、水の踊り子を攻撃表示で召喚するわ!!」

 

パステルが手札から一枚のカードをディスクにセットする。光と共に現れたのは、肩に大きな水瓶を抱えた美女。その水瓶からは絶え間なく水が溢れ出ている。

 

水の踊り子 攻撃力 1400

 

「私はこれでターンエンドよ」

「それでは私のターン、ドロー!!」

 

ターンがキットンに移り、カードを一枚ディスクから引く。6枚になった手札から引き抜いてディスクにセットしたカードは・・・

 

「ぐふふふ・・・私は、鎧武者ゾンビを召喚します・・・」

 

地の底から怨念のように浮かび上がる、武者姿のゾンビ。まさにキットンが喜びそうなカードをである。

 

鎧武者ゾンビ 攻撃力 1500

 

「いきますよ!! 鎧武者ゾンビで、水の踊り子を攻撃!!」

 

ウガァァァ!! と呻き声を上げながら闇雲に刀を振り回して少女を惨殺する。夢に出そうなぐらい残酷な光景であった。

 

「う、くぅ・・・まだ、この程度で!!」

 

パステル LP4000→3900

 

「このゾンビは確かに守備力は0ですが、安価に手に入るカードの中ではなかなかの攻撃力を誇ります!! さぁ、あなたのターンですよ!!」

「負けないんだから!! 私のターン、ドロー!!」

 

シュバっと引いたカードを見るパステル。その引いたカードを手札に加え、新たに別のカードをディスクにセットする。

 

「・・・私は、音女を召喚!!」

 

改めて光から飛び出したのは、音符の鎌を持った乙女。どうやらパステルが好んで使うのは、女の子系のモンスターらしい。

 

音女 攻撃力 1200

 

「ほほぉ〜、しかしその程度の攻撃力では私のゾンビは倒せませんよ?」

「分かってるわ。だから・・・このカードを使うのよ!! 魔法カード、悪魔のくちづけ!!」

 

先程引いたカードをディスクのスリット部分に差し込むと、薄暗い闇の中から妖艶な美女が出てきて、そっと音女の頬にくちづけをする。少し背徳感のある光景だが、その効果は・・・

 

「この効果により、音女の攻撃力は700ポイントアップ!!」

 

音女 攻撃力 1200→1900

 

「魔法カード・・・流石はパステル。弱いカードも使い方次第、という訳ですね」

「行きなさい、音女!! 鎧武者ゾンビを攻撃!!」

 

相変わらず闇雲に刀を振るっているゾンビだが、それを掻い潜って音女は持っている音符の鎌を下から上へ振り上げる。逆袈裟斬りにされたゾンビは、ガラガラと体を崩していくのだった。

 

キットン LP4000→3600

 

「ぐふふ、なかなかやりますね・・・」

「あなたをお風呂に入れるまで、私は負ける訳にはいかないのよ!!」

 

・・・・・

・・・・

・・・

 

「キットンはアンデットを中心にしたオカルトデッキ。このぐらいで終わる筈が無いな」

「うむ。しかしパステルも、魔法と女モンスターを組み合わせたテクニカルな戦いをする。この勝負、どちらが勝つか分からん」

「・・・あ〜、もぅどっから突っ込んだら良いのか分からんが・・・とりあえず、風呂ぐらい入れよ・・・」

 

神妙な顔で頷きあうトラップとノルに対して、虚ろな目でそれらを眺めているゴン太。しかし彼らは言う。そこにデュエリストが集まれば、すなわちそこは戦場になるのだ!!

彼らの戦いは、まだ始まったばかりである!! 合掌!!




あ〜、疲れた・・・とりあえず書きたいノリは書ききった。結末まで書くか迷うが・・・多分今以上に疲れそう(苦笑)
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