シャルロット・デュノアの妹、ジャンヌ・デュノアです。   作:ひきがやもとまち

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更新です。昨日出したバケモノの反動か、完全にギャグ一色に仕上げてしまいました。
読まれた方には色々と言いたいことが生まれるだろうなとは思いますが、正直そう言う作品なんだと思ってしまうのが一番楽だとしか申しようが有りません。作者の悪癖ですからね。
・・・やっぱりシリアスとギャグの両立は、精神的に難しいものですな・・・。


第18話「そしてフェスティバルの幕が上がる・・・グランギニョルがぁ!!(笑)」

「着きましたよ」

「はぁ、はぁ・・・。助かったぁ・・・・・・」

 

 IS学園、学園祭中に毎年恒例で行われている生徒会主催イベント。

 今年の其れは『観客参加型演劇シンデレラ』だった訳なのだが。

 

 どういう訳だか女だけの学園に男が入ってきた年に行われる学内イベントのラストは、味方同士が互いを撃ち合い切り付け合う同士討ちのガチンコバトルに発展してしまうという呪いが掛けられているため、お約束通りに発動した其れによって主演である学園唯一の男子生徒一夏はヒロインどもから殺されないために舞台上から逃げ出さねばならなくなり、途中で助けてくれた正体不明の部外者によって学祭関係者以外に知りようもない学祭中だけ発生する『意識の死角』的スペースへ誘われてしまっていた。

 

「あ、あれ? どうして巻紙さんが・・・・・・」

「はい。この機会に白式をいただきたいと思いまして」

 

 そして、ごくごく当たり前の事として発生する「女しか使えないはずなのに男が使えている『特殊例武装』強奪イベント」。

 そもそも一夏が特例としてIS学園に入学させることができたのは、こういった輩から彼を守るためという名目のためだったのだから、部外者が大量に訪れる学祭中に油断した彼の落ち度というのは確かなのだが、保護する名目で強制入学させた学園内で危険に晒させておきながら『集団の中で生きていく覚悟』を説いて義務の遂行ばかりを求める学園警備主任の姉こそ責任を取らされるべき状況でもあるため責任の所在がどこにあるのか難しいところといえないこともない。

 

「えっと・・・・・・あの、冗談ですか?」

「冗談でてめぇみたいなガキと話すかよ、マジでムカツクぜ」

 

 まぁ、誰の責任問題であるにせよ現在進行形で身の危険が迫っている今の一夏には関係ないのだけれども。

 事後処理に分類される責任の所在追及に関わり合うためには、今この場で殺されることなく生還しなければならず、生きてこそ得ることの出来る責任問題という名の不名誉をその手に掴むため戦え一夏! 目の前の敵はお前が危機から脱するため、ISを展開するのを待ってるぞ!

 

 ・・・・・・あれ? なんか矛盾してませんか? この状況って・・・・・・。

 

「ま、巻紙さん・・・あなた一体・・・」

「あぁ? 私か? 企業の人間になりすました謎の美女だよ。おら、嬉しいか」

「くっ・・・・・・『白式』!」

 

 自らを『敵』と名乗る女に白式寄越せと言われて、蹴りまで食らわされても尚、痛みが実感できるまで目の前の女性が敵と認識できないのは、平和ボケで片付けてしまっていい問題なのかどうか、仮に相手が男だったら即座に気づいて反応してたんじゃないのかこのムッツリ野郎とか、色々言いたいことがある人の多そうなやりとりの末、ようやく女と戦う覚悟を決めた一夏が白式を全面展開して、ただでさえ狭いロッカールームで翼状のウィングとか邪魔にならないものなのかねぇ?と、新たに言いたいことを増やしまくると相手の女性、巻紙礼子こと『企業の人間になりすました謎の美女オータム』は美女の顔を醜く歪めて「ニタァリ」と嗤って笑顔を作った。

 

「待ってたぜ、それを使うのをよぉ・・・ようやっとこいつの出番だからさぁ!!」

「!?」

 

 そう叫んでスーツを引き裂き、背中からはやしたように現れたクモの脚によく似た鋭利な爪が一夏を襲い、一拍遅れて展開された八つの装甲脚の先端部からは銃口が口を開かせる。

 

「くそっ!!」

 

 こうして始まる屋内戦闘。

 ・・・とは言え、ISはそもそもが広大な宇宙空間での活動を想定して造られた宇宙作業用のマシーンであり、狭苦しいロッカールームは宇宙と対局の地形と言えないこともない。

 つか、どうせ空飛べない天井と壁ありの半地下みたいな空間でISを全面展開して一夏はいったい何をやりたかったのか? 普通に壁壊して逃げ出して助けを呼べば済んだ事件だったのではないのだろうか?

 

 相手が『企業の人間になりすまして』身分を偽り一人きりのところを二人だけの場所に誘導してきた時点で、敵にとっての弱点は『自分の正体を衆目の視線に晒されること』だと気づいても良さそうなものだが、何故だか学園バトル物の強者たちというのは戦って倒すことでしか大切な物は守れないと思い込んで戦闘を開始してしまうのがバトル世界に生きる人間の常だ。受け入れるしかないんだろうなぁ~。

 

「そうそう、ついでに教えてやんよ。第二回モンド・グロッソでお前を拉致したのはうちの組織だ! 感動のご対面だなぁ、ハハハハ!」

「――!! そうか、そうかよ。だったら・・・・・・」

 

 そして始まる、教える必要のない過去の思い出話を戦闘中に語り始める見え見えの挑発と、それにアッサリ乗せられバカ正直に突っ込んでいってしまう熱血漢の武力バカ主人公。

 今日日、三国志の呂布でも引っかかりそうにない手法だが、姉が関羽で呂布より弱い一夏は普通に引っかかって、お約束通りに敵の張った罠の中へと陥れられてしまうのだった。

 

「クク、やっぱガキだなぁ、てめぇ。こんな真っ正面から突っ込んで来やがって・・・よぉ!」

「くっ! これは――っ!?」

「ハハハ! 楽勝だぜ、まったくよぉ! クモの糸を甘く見てるからそうなるんだぜ?」

 

 文字通りクモの糸に絡め取られて身動きを取れ無くされてしまう一夏。

 そんな彼に「ニヤニヤ」笑いながら近づいてくる女の手には、四本脚の奇妙な装置。

 

「んじゃあ、お楽しみタイムと行こうぜ。お別れの挨拶はすんだか? ギャハハハ!」

「なんのだよ・・・?」

「決まってんだろうが、てめーのISとだよ!」

「なにっ!? ―――があああああっ!!」

 

 返事を返した刹那に流さされて体中を走り抜ける電流に似たエネルギーの奔流に、溜まらず一夏は盛大に悲鳴を迸らせて、オータムは喧しい悲鳴を聞きながら楽しそうに哄笑して、神経を逆なでする馬鹿笑い声を上げまくる。

 

 一夏は激しい痛みの中で、不快感を感じる余裕もなかったが、『痛みを感じさせられてない第三者』側にしてみてら、悲鳴はうるせーし、馬鹿笑いは不快だし、そもそも一夏がなに怒ってんのか判んねぇし、つか巻紙さんってドコの誰だよ!?と、問いただしたくなるぐらい『カーテンで見えなくて』知らない相手だしで、苛立たされる条件は無数にありまくり、一方で我慢してやる義理はドコをどう探しても欠片さえ見つかりそうにない。

 

 

 

(・・・・・・判決、コイツ殺しちゃっていいですか?)

 

 解:いいよー♪

 

 

「・・・イエス、マイ・ロード・・・・・・。任務了解、これより目標を抹殺撃滅必殺する・・・・・・」

 

 

 なんか苛立ちのあまり色々とヤバいキャラクターが混じり合ってそうな台詞を吐きながら、彼女は眠っていた寝所の中から起き上がり、禍々しい犬歯を剥き出しにて残忍な笑みを浮かべながら敵に向かって右手を掲げる。

 

 そして、呟く。

 自らが抱いた憎しみの炎を余すことなく現出せしめることのできる特別な力を解放する呪文を。

 煉獄の業火に焼かれながら、己の犯した罪を未来永劫悔やみ続けさせるために!!!

 

 

 

「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮……

 『吼え立てよ、我が憤怒(ラ・グロンドメント・デュ・ヘイン)』!」

 

 

 

ゴォォォォォォォォッッ!!!!!!!

 

 

 

 そして放たれる、地獄の炎!

 《ショット・ランサー》

 《ヘビィ・マシンガン》

 《ビーム・フラッグ》に続く、キャバルリィ・ノワール四つ目の武器!

 

 《火炎放射器》!!!

 

 もはや誰も覚えていないであろうこと間違いなしな、元々は付いてる設定だったのにハイスピードで飛び回るのが基本のISバトルだと今一使う機会がおとずれなくて明記しておくことさえ忘れ果てていたそれを遠慮容赦なくぶっ放して、オータムとか言う名乗ってるシーンは聞いてなかったけど、とにかく目の前で馬鹿笑いしているムカつく女を炎の熱さと痛みで痛めつける! ただ其れだけのために!!!

 

 ・・・ぶっちゃけ私怨だけの私的な理由でIS武装を使っちゃってるんだけど、この場合は結果論として人助けも兼ねているから条約的には多分大丈夫だろう。言い訳の口実ぐらいには使えるはずさ!

 

 

「あん? なんだよゴオゴオ、ゴオゴオやかましな。人がせっかく愉しんでるところなのに・・・・・・って、ズ熱ちちちちちちちちッッ!? 火っ!? 火! 火ぃぃぃぃッ!?

 な、ななななななな何じゃこりゃ――――――――――ッッ!!!????」

 

 

 叫ぶ、オータム。

 世界中を戦場にして戦火に飲み込ませることを望む国際テロリストの彼女であったが、現在進行形で自分がいる場所が炎に包まれて自分が火に焼かれる世界を望み求めた覚えなどなく、つか普通に嫌すぎるので辞めて欲しいことこの上ない。

 

 一体誰だ!? こんな非常識な真似しやがったのは!!

 火災警報まで鳴らされちまってヤベぇじゃねぇか!?

 

 

「どこのどいつだ! こんな真似しやがった放火魔野郎は! 隠れてないで出てきやがれ! ブッ殺してやる!!!」

 

 理不尽だけど彼女の主観的には至極まっとうな怒りに駆られて口汚く罵ってやったが、言われた側のフランス一流企業の社長令嬢とて口の悪さでは負けてはいない。

 即座に即応して悪口の対空射撃が連続発射で放たれまくる!!

 

「うっさいわね! 黙りなさいよブス! ダミ声が耳障りなのよ! 寝起きの頭に不愉快な声が響くのよ! ミミズが頭ん中をのたうつみたいに気持ち悪くなんのよ! アンタの声を聞いてるだけでね! この騒音被害発生器オバサンが!!!」

「な、み、ミミズだとてめぇ言わせておけb――――」

「うっさい! 黙れっつってんのが聞こえないのオバサン!? それとも聞こえてても理解できる知能がないの!? 更年期障害で聴覚障害起こしたの!? 呆けたの!? いい年だから痴呆症発症して阿呆になりましたって大声で自慢する趣味でもあったのかしらアンタ!?」

「・・・・・・・・・」

 

 あまりの勢いで放たれまくる悪口マシンガントークに、思わずオータムも言うべき言葉を見失って、絶句する。

 基本的には相手を傷つける目的で毒舌を吐く彼女は、敵それぞれに対応した的確にいたぶれるワードを使った言葉責めが好きなのだが、炎の先にいるらしきジャンヌの姿がよく見えないことと、何よりも相手の反応なんか聞く気さえ見せずに自分の怒りをぶつけられたらそれで良くなってしまってるジャンヌには、今一自分のやり方が通用しそうにない。

 

 しかも―――

 

「あのー、ジャンヌさん? ここには俺もいて、炎に巻かれて熱がってるんですけども・・・?」

「うっさい! 生徒会主催の劇サボって気持ちよくDQN厨二を満喫しながら眠っていた私の愉しみを邪魔したアンタも同罪よ! 燃えて苦しみながら反省してなさい!」

「えー・・・」

「『えー』じゃない! 死ぬ心配のない武器選んでやったんだからいいでしょ別に!? IS展開してりゃあ、絶対死なないから役立たなくて今まで使う機会のなかったお気に入り武装を私に使わせろーっ!!!」

「結局はお前の厨二趣味じゃねぇか!? しかも俺、お前の厨二趣味でピンチのところを助けられようとしてるんですけど、これドコの誰に自慢できる奇跡の生還物語なんだよ!?」

「お前の友達の名前を言ってみろ―――――っ!!!!!」

「五反田―――――っ!!! ハッ!? 確かにアイツになら自慢できるような気が・・・って、熱い熱い! マジで熱くなってきやがった!? 傷つかないだけで熱いのは変わりないです!

 怒りを静めて助けてジャ―――ンヌ!! このままだと俺がジャンヌ・ダルクになっちまうからーっ!?」

 

 

 ・・・怒りにまかせて味方ごと敵を燃やしに来ちまっていた。

 テロリストとして様々な敵と戦ってきたオータムから見ても、ここまで滅茶苦茶な敵と戦った経験はないし、できれば出会いたくもない。

 

 完全に常識ガン無視しまくった、訳わかんない謎の敵の出現だった!!

 

 

(クソっ! ここまで手前勝手なガキは初めてだぜ! ・・・ここは一端退いて、スコールに作戦を練り直してもらうべきなのか? あるいは・・・・・・)

 

 ISバトルの熟練者らしく、様々な戦況変化のパターンを予測していきながら今の自分が取るべき行動を、目の前の現状から得られるデータを基準として導き出そうとするオータム。

 

 だが、しかしそこに第三の闖入者が現れる!!!

 

 

 ダンッ!!!!

 

 

「学園内で火災が起きたと聞いて来てみたら、やはりお前かジャンヌ・デュノア!!!

 長年の決着、今こそ晴らす!!」

「何なんだよ! この学園のガキどもは本当によぉぉぉ――――っ!!!!!」

 

 思わず泣きたくなるほどの理不尽に対する怒りを込めて叫ぶオータム。

 生徒会劇に不参加だったから比較的早く来れた、この世界線だと一夏に興味ないヒロインのラウラが登場したことにより更なる混沌化を促され、せっかく考えていた戦局情報が一から考え直しにさせられて流石の彼女もパンク寸前にされていた。

 

“もういっそ、この場の全員やっちまった方が早いし楽なんじゃねぇのか・・・・・・?”

 

 そう思わなくもないのだが、なにぶんにも機体が機体だ。強奪目的で来ているために、戦闘用ではないし、一夏のクラスに潜入するためラウラの情報は調べてきてたから知っている。

 自分が負けるほど強くはないが、今の装備で短時間で勝つのは難しい程度の相手であることぐらいは判る。

 時間を掛け過ぎれば、元世界最強ブリュンヒルデが来るかもしれないし、他の代表候補どもだって数がそろえば厄介になりかねないぐらいの実力はあるガキばかりだ。

 

 

 ――なまじ、怪我一つ負わされていない無傷なアラクネという点が、彼女の思考を縛っていた。女尊男卑時代の強さの象徴、ISバトルで強いかどうかが重要な組織で生きてきた彼女にとっては結構大きな問題だったりするのである。

 

 彼女が所属する亡国機業、ファントム・タスクは、力こそ全てな世界の暗部だ。国際条約は適用してもらえず、協定違反をしても罰する者は組織の上位者しかいない。

 殺して生き残った者の方が強く、守ってやる価値がある。裏切られて不意を打たれて負けただけだとしても、死体には何の価値も見いだしてはもらえない。

 

 面子と恩讐が全ての、典型的な非合法組織なのだ。

 『敵が多くなったから、ISが無傷だけど逃げ出しました』

 ――そんな醜聞が知れ渡られてしまったら、IS操縦者であろうと明日にはターキーにされて、気づかないうちに殺されてたとしても不思議ではないし、誰も気にしない。数が限られているISコアが割り当てられるのを待っている者は組織の中にウジャウジャいるから。

 

(どうする・・・私! どうするよ!? ええ、オータムさんよぅッ!!!)

 

 

 真面目にシリアスに真剣に、今の状況の対処法について考えているオータムの見ている先で、ラウラは「ふっ」と嗤うと右手を掲げて振り下ろし、“ジャンヌのことを指さす”と。

 

 

「さぁ、ジャンヌ! 私と勝負しろ! あの時の決着を付けるぞ!

 敵とのISバトルが発生している今なら許可なくIS展開しても問題あるまい!?」

「なんでよ!?」

 

 予想を遙かに超越しまくるラウラの宣言に、今度はジャンヌが同様と驚愕。

 まさかの敵と戦闘中に、立場的には味方のはずのキャラから挑戦の申し込みである。

 

 バトル物の定番展開であり、アニメとかだと格好良く見えるけど、実際に起きてみると唯々めんどうくさくて厄介なだけの状況悪化でしかなかった! 現実はフィクションより奇策通じず!

 

「なんで敵っぽいのが目の前にいるのに、私の方へ来ようとするのよアンタは!? 敵はあっち! あっち行きなさいあっちへ!!」

「気にするな。別にたいした違いはなかろう」

「お前はどこの更木剣八だ―――っ!?」

 

 思わず叫ぶことしか出来なくなるジャンヌ。

 一夏に負けず、間違いにも気づくことなく、『強さが全てで、パワーこそ力』の思想を堅持したまま一夏に対する怨恨のみが消えてなくなり、一夏に対する恋心も芽生えぬまま、ただ単に『ジャンヌ倒す!』だけ設定に付け加えられたドイツ軍から来た代表候補生は、『ジャンヌと戦って倒せさえすりゃ後はどうでもいい』みたいなトンデモ思考の持ち主になってしまっており、今このときも彼女の頭の中“だけ”ではキチンとした整合性の取れた理論と合理性の元で行動している“事になっている”のだ一応は。一応だけれども。

 

 

「お、おいガキども! 私を無視して話進めてんじゃねぇ! 私を誰だと思ってやがるんだ!? 秘密結社ファントム・タスクが一人、オータム様って言わねぇとわからねぇのかぁ!?」

「知るかバカ! 秘密結社だのファントム・タスクだの、そんな厨二設定の組織が現実にあって堪るかバカ! 妄想したいだけなら他所でやれアダルトチルドレンなオバサン! 今こっちは忙しいのよ!」

「なぁっ!? ちゅ、厨二っておま、違、本当に・・・・・・」

「さぁ、始めるぞジャンヌ! あの時、私の心とレーゲンを折ったお前の輝きを私にもう一度見せてくれ! 明日への扉を! お前と夜が明けるまでゴルゴダの丘で踊り続ける輝かしい未来を!

 今の私の瞳に映っているのは、そこにいるゴミのような奴じゃあない・・・お前だけなんだからなぁ・・・・・・クハハハハッ!!!」

「だ~、か~、ら~・・・・・・なんでアンタはクリード・ディスケンスみたいな変なキャラに変質しまくって行ってんのよ!? アンタは一体なんなのよぉぉぉぉぉっ!?」

「私は生まれてからずっと、お前と同じ人間だ!

 そうだと言うことをお前が教えてくれたからぁぁぁぁぁぁっっ!!!」

「嘘つけぇぇぇぇぇぇぇっ!?」

 

 

――二人の少女から『互いにコイツには負けたくない』と願う願望を感知しました――

 

 Danage Level・・・・・・D.

 Mind Condition・・・・・・Uplift.

 Certihcation・・・・・・Clear.

 

――システムを起動いたします――

 

《Valkyrie Trace System》・・・・・・・・・boot.

 

『――願うか? 汝、自らの超越を望むか? より強い自分を欲するか?』

 

 

「ヤー! ヘルコマンダール!!」

「シェルジュ! シェルジュ! シェルジュ!!」

 

 

《VTアヴェンジ・システム起動。これより目の前の敵を倒せ。――どちらかが倒れるまで、戦士としてなぁぁっ!!!》

 

 

 

「お、おい? なんだお前ら一体何があ―――えっ?」

「――よしっ! 解けた! これで俺も戦線復帰でき――え?」

 

 ピカァァァァァァ・・・・・・・・・ッ

 

 

 

「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!!!」」

 

「シュワルツ!」

「ノワール!」

 

「「フィンガぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!!!!!」」

 

 

 ズッドォォォォォォォォォォッッン!!!!!!

 

 

「「ぎゃあああああああっ!?」」

 

 

 吹っ飛ばされていく原作主人公男と、敵かませ犬女。

 二人の力を求める心は余計な特殊スキルなど必要とせず。

 

 パワーを! 突撃力を! あらゆる特殊能力を力尽くで無意味化できる量のパワーを!

 理屈抜きで邪魔する者すべてを吹っ飛ばしまくれる圧倒的な力を!!! ただ力を!!!

 

 それだけが求める全てとなった彼女たちの戦いにおいて、邪魔にしかならない異分子どもを排除した二人の戦いは果てることなく続き、永劫回帰のごとく繰り返されて・・・・・・疲労でぶっ倒れてからようやく織斑先生の寝泊まりしている宿直室と、姉と二人暮らしな学生寮へと連れ帰られて終わりを迎える。

 

 

 その翌日から、二人の少女がしばらくの間うわごとを呟くだけで人の声に反応しなくなり、IS学園には平和が訪れたことを知る者は口を閉ざして何も語ろうとしない。

 

 長生きする兵士は、何も語らない。その鉄則が今も生きている場所、IS学園。

 そこでは今日も年頃の少年少女たちが切磋琢磨し合いながら己を磨き合う日々を送っている・・・・・・。

 

 

つづく?

 

 

おまけ「オータムさんとエムちゃんと」

 

エム「・・・・・・・・・・・・・・・お前、そこで何してる?」

 

オータム「・・・・・・うっせー。早く降ろせ。絶対防御発動したせいでISがエネルギー切れして、自分じゃ降りられねぇんだよ・・・・・・」

 

エム「・・・・・・・・・・・・」

 

 

 吹っ飛ばされてった先の公園にある木に逆さ吊りの状態で引っかかってた所をエムに回収してもらって帰還できた無傷のオータムさん。

 追撃に来た楯無さんに見つからないよう息を潜めてビクビクしながら通り過ぎるのを待つだけだった黒歴史は墓場まで持っていく覚悟をコンクリート詰めして固め済みです。




書き忘れていた設定説明:
ジャンヌISを『IS原作の妄想作品集』に初投稿したときにあった設定です。
その後、使い道はないけどジャンヌのモデルがジャンヌ・オルタである以上は何かで使えるだろうと残しておいたつもりが記載し忘れてたことに今更気づいたアホ作者です。ごめんなさい。

キャパシティに関しては、そもそも役立たない上に既存の通常装備と全く同じ中身な趣味装備ですのでほとんど消費せず、内部兵装として入れとくだけなら揉んだない設定です。
リヴァイブと違って新装備も追加されなかったノワールは、キャパシティを限界まで埋め尽くした固定装備が原因。そのうちの一つなんだと思っといてください。
基本的にジャンヌは今のノワール以外に乗りたくない、一生乗り続けたいと思うほど気に入ってる設定ですのでね。
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