とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士
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静かにドアを閉めるようなら
ミミズなんて言われませんね?

みんな大好きミミズ陣営
書くのがつらいぜ!

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蜀陣営アンチヘイト
嫌いな人は読み飛ばし!


ボストン・バッグに涙をつめて

・・・厳顔さんをはじめとした

雒城の武官さんが長安に降ったですって?!

 

「あぁ正確には馬騰に降ったらしい」

 

・・・戦っても勝てないし

政にも問題ない方ですから

ありえなくはないですね。

 

「何を馬鹿なことを!

それならば我らとて同じこと!

我らに降れば良いではないか?!」

 

(いや、益州の将からしたら

私たちは侵略者だし、

涼州の人たちの方が強いし、

政も当たり前のことをしてるだけだし)

 

「劉璋は「認めない!」って騒いでるとか?」

 

それはそうでしょうが、

認めないからと言って

前線の武官を失った

劉璋様には何も出来ません。

 

「そこでさっきの使者だ」

 

・・・私も鈴々ちゃんも

謁見には呼ばれてませんけど。

 

「あぁ、鈴々も朱里も疲れてると思ってな。

話を聞くだけなら俺や桃香でも

できるし、愛紗も護衛に付いてくれたから」

 

・・・そうですか

(アナタたちじゃ話の裏とか読めないじゃ

無いですか。説明も二度手間だし。

直接聞かないとわからないことが

多いんですよ?)

 

「おい、ご主人様が気を遣って

くれたんだぞ?その態度はなんだ!」

 

『愛紗、この場合は気を遣ったとは

言わないのだ』

 

「鈴々ちゃん?」

 

『説明も二度手間になるし、

その場で使者の顔を見て

ちゃんと話の裏を読まなきゃ

ダメなのだ。文官の戦場に

武官が口を出しちゃダメなのだ』

 

「何を言う!それなら、私たちは黙って

朱里に全部任せろと言うのか?!」

 

『その方が良いのだ。

愛紗だって自分の戦いに口を挟まれたら

怒るのだ。なら朱里を除け者にして、

その戦いに口を挟むのは違うのだ』 

 

鈴々ちゃん・・・

 

「あ、鈴々と朱里を除け者になんて

したつもりはないんだぞ?!」

 

「そ、そうだよ鈴々ちゃん!

ご主人様はそんなことしないよ!」

 

『どんなつもりでも、結果的に

そうなったら意味無いのだ』

 

「鈴々!お前、ご主人様と桃香様に

なんて事をっ!」

 

『愛紗、愛紗がお兄ちゃんに余計な

事を言ったんだな?』

 

「いや、それはっ?!」

 

『・・・お兄ちゃん。

さっきも言ったけど、

変な遠慮は二度手間になるし

伝言だと色々あやふやになるから、

話の裏を読み取るのが難しくなって

余計に疲れるのだ』

 

「あ、あぁ、すまない」

 

「鈴々ちゃん・・・」

 

気を遣ってもらってすみませんが、

鈴々ちゃんが言ってくれた通りなんです。

ですから、使者さんとかが来て謁見する

ときは、意見を求める求めないに

関わらず、私たちも呼んで下さい。

 

『そうなのだ。別に使者を待たせても

良かったのだ。

夜に先触れもなく来た使者が

待たされるのは普通なのだ。

無礼にはならないのだ』

 

「・・・わかった。次からはそうするよ」

 

よろしくお願いします。

 

『頼むのだ』

 

「「・・・」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、劉璋様はなんと?

 

「俺たちと手を組んで、

長安の軍勢を追い払いたいそうだ」

 

『馬鹿なのだ?』

 

そうですね。何を考えているのでしょう?

 

「そんなにおかしいことなのか?」

 

『お兄ちゃん、鈴々たちだって劉璋の

敵なのだ。』

 

「いや、それはわかってるさ。

俺が聞きたいのは、強い敵を倒すのに

自分の敵である俺たちを利用するのは

そんなにおかしいことなのか?って思ってさ」

 

『お兄ちゃん・・・良く考えるのだ』

 

「えっ?」

 

「鈴々っ!!」

 

『愛紗は静かにするのだ。

お兄ちゃんの考えを邪魔しちゃ

ダメなのだ』

 

「・・・あ、そうか」

 

気付きました?

 

「そもそも俺たちが進軍出来ないのは

長安の軍勢がいるから。

長安の軍勢がいなくなったら

そのまま益州を獲られちゃうよな?」

 

その通りです。万が一私たちが

長安の軍勢を追い払えたら、

あとに残るのは主だった

武官を失った益州。

私たちを止める事ができなくなります。

 

「俺たちも損害を受けることを

前提にしてるんじゃないのか?」

 

『鈴々たちは損害を回復できても、

劉璋は回復すらできないのだ』

 

「あぁ、そっか。

時間を稼いでも無駄なのか」

 

おそらく劉璋様の周りは

損耗した我々を懐柔して

戦力として使うか、もしくは

劉表様に潰させるかを検討

しているんだと思います

 

「いや、そもそも劉表も敵だよな。

ずっと潰し合わせる気か?」

 

『だから馬鹿なのだ?って聞いたのだ』

 

戦力として懐柔する場合は

我々は劉璋様から物資をもらって、

桃香様の名で政を行い、

名声を高めつつ損害を回復できます。

 

「あぁ、物資をもらう以外は今までどおりだよな?」

 

『話だけを聞けばそうなのだ』

 

「話だけを?」

 

はい、そこで使者がどこまで

ソレを認識していたかが重要になります

 

「・・・なるほど。全く理解してないなら

利用すればいいだけだな」

 

理解出来ていてそんなことを言ってくるなら、

裏が有るということです

 

『使者の顔はどんなだったのだ?』

 

「どんなって?」

 

不満そうな顔をしていたら、

我々を利用するのが不満なのか。

それとも策も何もなくこんな提案を

する劉璋様に不満があるのか。

もしくは休ませてもらえず、

夜中に働かされたことが不満なのか。

 

『いろんな種類があるのだ』

 

一番良いのは、劉璋様に対する不満です。

 

「それはなんで?」

 

情報の抜き出しも簡単ですし、

正直文官が足りてません。

少なくとも今の劉璋様の政策に不満を

覚える人なら、雇い入れたいくらいです。

 

「あぁ、なるほど。

策も何もない提案をすることに

不満を覚えるってことは、

その人は現状を知ってるって

ことだもんな」

 

はい、最低限の能力はあります。

しかも使者として選ばれると

言うことは、周囲からも

劉璋様の代理として交渉することを

認められていると言うことです。

 

「そうだよな」

 

ならばその使者さんの不満に

つけ込めば、色んな策に使えます。

何よりその使者さんは

たくさんの情報をもっているんです。

 

「今の劉璋が、俺たちより情報を

もってるようには思えないんだが?」

 

私たちより多いか少ないかではないんです。

成都の内情や、劉表様や長安に対しての

行動基準。策の有無。

我々と比べて、もし情報を持ってない

部分があれば、その部分については

裏をかけるという情報が手に入ります。

 

「そんなことまで・・・」

 

『万の兵を生かすも殺すも情報次第なのだ。

だからこそ会談は軍師の戦場なのだ!』

 

そのとおりです。

いくら劉璋様の元で堕落しているとは言え、

彼らも自分が生き残るために必死です。

死を覚悟した兵隊さんを恐るように、

彼らも恐れてください。

知らない名前の文官だからって

簡単に考えてはいけません。

 

「・・・確かに俺は会談を軽く見ていたな」

 

「ご主人様!」

 

『愛紗、朱里を睨んでどうするのだ?

武官は武官。そのへんは

ちゃんとしないとダメなのだ』

 

「朱里、すまなかった。

俺が馬鹿なせいで、タダでさえ忙しい

お前の足を引っ張ってしまった・・・」

 

「ご主人様は馬鹿なんかじゃないよ!」

 

『そうだな。何もしないお姉ちゃんが

馬鹿なのだ』

 

「えっ?!」

 

「鈴々?」

 

『本来なら、漢に詳しくない

お兄ちゃんじゃなく、ずっと漢で

暮らしてきたお姉ちゃんが謁見して、

お姉ちゃんが判断しなきゃいけないのだ』

 

「鈴々お前っ!」

 

『愛紗がいつも主君は桃香様だって

言うなら、お姉ちゃんは主君としての

仕事をしないといけないのだ』

 

「いや、鈴々。

桃香だって見回りとか・・・」

 

『それは主君の仕事なのか?』

 

「「「・・・」」」

 

『みんながお姉ちゃんの夢のために

働いてるのだ。

私なんかダメだね・・・なんて言って

お兄ちゃんに甘えて主君の

仕事をしないのはダメなのだ』

 

鈴々ちゃん・・・

 

『夢を叶えたいなら自分で動かなきゃ

ダメなのだ!』

 

「けど、私じゃ足手まといに・・・」

 

『書類仕事を決済するのに

足手まといも何もないのだ。

余計な口を挟まず印を押せば良いだけなのだ』

 

「いや、そんなんじゃだめだろ?」

 

いいえ、ご主人様。

それで十分なんです

 

「え、いや、え?良いの?」

 

はい。

ご主人様や桃香様まで上がった書類は

すでに私を含めた文官の皆さんが

精査した書類です。

精査の段階でご意見をもらえれば

改善もできますが、全部終わってから

ご意見を出されても、混乱するだけです。

 

「それは桃香様をキサマらの傀儡にする

ということではないか!」

 

『愛紗、話はちゃんと聞くのだ。

最後の最後じゃなく、話し合ってる段階で

意見をもらいたいと言ってるのだ』

 

「あ、まぁ、それはそうだよな?

会議とか全部終わってから、最後に

文句言われても困るよな?」

 

『そうなのだ。もともと会議する

日と会議の内容は前々から

きちんと言ってるのだ。

それを「足手まといになるから」って

言って参加しないで、お兄ちゃんと

決済するときになって

「こういうのはどうかなぁ?」

なんて言われたら、文官のみんなは困るだけなのだ』

 

そもそも今のお二人で決済する体制

自体が無駄なんです。

 

「無駄とは何だ!!」

 

『お姉ちゃんはお兄ちゃんが決済

したことに文句を言わないのだ。

お兄ちゃんも同じなのだ』

 

「「・・・」」

 

現在、ご主人様と桃香様の

認識がほぼ同じである以上、

お一人が決済をして

お一人が実務を経験するという

方法が一番効率的なんです。

 

「ご主人様と離れちゃう・・・」

 

『離れるもなにも、同じ城にいるのだ。

どっちかが実務を経験して

成長したら、もう片方が実務を

経験して成長すれば良いのだ。

それで二人共成長できるのだ。

けど、今はずっと二人一緒だから

いつまでたっても成長しないのだ』

 

「「・・・」」

 

今、中原が混乱してるからこそ

ご主人様と桃香様が成長できる

機会なんです。

この機会を逃したら、

あとは中原を纏めた勢力と

南を纏めた孫堅様に挟まれて、

成長する余裕なんかなくなっちゃうんです

 

「甘えは無くしたつもり

だったけど、まだまだ甘えてたんだな・・・」

 

「「ご主人様!!」」

 

『甘えてるのがわかったら、

お兄ちゃん、お姉ちゃん。

そろそろ自分の手で賊を殺すのだ』

 

「「・・・」」

 

「鈴々、それはダメだっ!」

 

『雛里だって言ってたのだ。

兵隊さんに死ねって言っておきながら、

自分は死にたくないなんて

言ってちゃダメなのだ。

お兄ちゃんもお姉ちゃんも、

愛紗や鈴々、兵隊さんに賊を

殺せって言ってるなら、

自分でも殺さなきゃダメなのだ』

 

それが出来ないなら・・・

ご主人様、桃香、夢を諦めてください

 

「「そんなっ!」」

 

「朱里、貴様ぁぁぁ!」

 

『愛紗、黙るのだ』

 

「鈴々!お前もかっ!」

 

・・・全部とは言いません。

みんなが笑って暮らせる世界

という夢は決して間違ってません。

 

「ならっ!」

 

ですが、今までどれだけの人が

笑ってました?

 

「・・・!」

 

幽州、冀州、平原・・・

 

「し、新野や益州の人は・・・!」

 

新野はもう手放しましたよ?

 

益州の人も、我々の為政で笑顔に

なったわけじゃありません。

劉璋様があまりに酷かったから。

 

我々は為政者として当たり前のことを

当たり前にしているだけなんです。

 

「けどそれで笑顔にできるなら!」

 

孫堅様も馬騰様も、曹操様も司馬懿様も、

公孫賛様も董卓様も、当たり前以上の

ことをして民に笑顔を与えてます。

 

「「・・・」」

 

必ずしも我々じゃなきゃダメな

理由なんてないんです。

 

「けど、みんな争ってるじゃない?!」

 

桃香様が話し合いで

全部収めれるんですか?

 

「それは、無理かもしれないけど!」

 

・・・

(この期に及んでかもしれないって)

さっきも言いましたが全部を

諦める必要はないんです。

まずは足元を固めましょう?

益州もまだなのに、漢全土は夢を見すぎです。

 

「それと桃香が賊を殺すのは関係ないだろ?!」

 

関係ありますよ?

ご主人様。現実を見てください。

 

「現実って言ったって・・・」

 

我々には桃香様には綺麗なままでいて

欲しいという願いがありました。

 

「俺だってそう思ってる!」

 

ですが、人によっては

こう思うでしょう。

「何故自分たちだけ

汚れなきゃいけないんだ?」って

 

「そんな連中は!」

 

無視して捨てるんですか?

取捨選択するのなら、

桃香様がいう『みんな』って誰なんですか?

 

「・・・」

 

我々は、今日生きてる人の命を奪って

生きてます。

賊だって、もとは民なんですから。

ならば我々は今、彼らの命の上に

立ってることを自覚しなくてはいけません。

足元を固めなくては先には進めないんです。

 

「でもっ!」

 

聞いてください桃香様。

自分の手を汚さずに、配下に

人を殺させる人間をどう思いますか?

 

「あっ・・・」

 

夢を語るなら、まずは認めたくない

現実を見てください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桃香様。今の貴女がそれなんです




今更ミミズなんてどーでもいーYO!

もう南陽のょぅι゛ょだけ書いていたいってお話

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