とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士

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そんな経験ありませんかね?

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原作は既に無い!
嫌いな人は読み飛ばし!




メインディッシュより前菜の方が旨い

あ~う~

 

「そんなぐで~っとしてたら

紳士に連れてかれちゃうわよ?」

 

『まったく、てい・・・鉤眉は

弱いくせに警戒心が足りない』

 

ソッチは真名じゃないですよー

名前だから言い換えなくても

良いんですよー

 

『郭嘉・・・鼻眼鏡と違って字が

アレだから』

 

「あぁ、勝手に作った字だしね、

他の人に言っても口頭じゃ伝わらない

のが面倒よね」

 

面倒とか言わないで下さいよー

 

『ウダウダしてるから。

大体にして諸国漫遊してた結果。

乗り遅れて誰にも信用されず、結果的に

誰も支えられずに、南陽にも連れていって

もらえなかったという現実を見るが良い』

 

ぐはっ!

 

「相変わらず急所を突いて来るわね・・・」

 

『弱点は突くもの。わざと晒す技も

あるけど・・・あぁ、武官冗談だよ?』

 

あぁ、楊修様ですかー。さすがは筆頭様に

冗談を植え付けた方。徐晃ちゃんでは

抵抗出来ませんかー。

 

「筆頭様曰く文官の極み。まぁ今まで

やって来た事を聞けば、まさしく

その通りよね」

 

『教頭先生は人間の極みだけど、

ソレに近付けるのが筆頭と呂布と楊修様』

 

筆頭って・・・あぁ、徐晃ちゃんは筆頭様

とも戦えるんでしたもんねぇ

 

「想像も出来ないけど、同じくらいって

趙雲も言ってたわね」

 

『純粋な武力なら私で、技術は筆頭。

武将としてなら私で、総大将としてなら

筆頭。為政者とか軍師になれば筆頭だね』

 

はぁー、武に関してはわかりませんが、

筆頭様は何でも出来るんですねー

 

「そうよね。純粋な武官と互角で

政も軍略も並みじゃ届かないって」

 

『本人は中途半端って思ってる

みたいだけどね』

 

いやー、万能と中途半端は違うんじゃ

ないですかねー

 

『武では李厳様に届かず、

文では楊修様に届かず、

馬術では公孫賛に届かず、

総じて李儒様には届かないって』

 

いや、李儒様が異常なだけですねー

 

「そうよね。それに、いくらなんでも馬術で

公孫賛様に勝っちゃダメでしょ。

・・・李儒様は勝てるのかしら?」

 

『比べ方による。もし向き合ったり

並んだりして競うなら、馬が怖じ気付く

から、人馬の総合で言えば李儒様が勝つ』

 

いや、ソレは競えてませんねー

 

「どれだけ超越してるのよ・・・」

 

『あの方はね。後ろに居るだけで

凄い威を感じるから』

 

黒山賊ですよねー

 

「一万で五十万を一方的に殲滅させる

くらいだからね」

 

『あのときより、そのあとの鮮卑が

ヤバかったけどね』

 

あぁー戦わずして勝ったとは

聞いてますけどー

 

「確か黒山賊の殲滅を見て、恐れを為した

羌賊達が戦を主張していた鮮卑を

討ち取ったのよね?李儒様は何もして

無いんじゃないの?」

 

『文書で書けばそうなるけど、まぁ

あの場に居ないとわからないよ』

 

気になりますけど、詮索してソレを

味わうのはごめんですねー

 

「同感ね。公孫賛様だって間違いなく

天下有数の諸侯なのに、筆頭様は

ソレ以上。李儒様はさらに上って」

 

『まぁ、ソレが賢い判断。

筆頭だって、李儒様が居なければ

全ての能力が誰よりも高い次元に

纏まってる逸材。

間違いなく天下を統べる器だし』

 

それでも、本人が今の自分に満足

してないから成長し続けるんですねー?

 

「すぐ目の前に、越えるべき壁が

あるんですもの。

諦めずに挑戦し続けて、更にその

壁の上から、引っ張られてれば

そりゃ成長し続けるわよ」

 

『李儒様に着いて行ける智謀と精神力は

既に誰よりもあるんだから、誰憚ること

なく筆頭を名乗れるのに。

まだまだ満足しないから凄い。

少なくとも私は李儒様と策や政の話は

出来ないし』

 

まぁそんな知謀と精神力を誇る

司馬懿様が居る南陽に、攻め込もうと

してる連中が居るわけですがー。

 

「予定より大幅に兵が増えたみたいね。

南陽は大丈夫なのかしら?」

 

『問題ない。李儒様の前で無様を晒す

将はいないから。』

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

いや、まさかの教頭先生出陣だよ

 

『そうですな!相手は二万五千に

対してこちらは一万。

一体どのような指揮を執られるの

でしょうな!』

 

「凄い嬉しそうなんだけど」

 

まぁ、コレが見たかったらしいからな。

 

『それはそうですよ!更に筆頭殿が

補佐に付き、李厳殿が副将です!』

 

いや、アレだぞ?

多分その二人まで回らんぞ?

 

『ソレはどういうことで?』

 

「そうだよねー。普通に考えてさ、

私達ならどんな戦になる?」

 

『普通に・・・正面から押し潰しますな』

 

だろ?将兵の力の差が有りすぎる。

まともな戦にはならんぞ?

 

「殺る気も違うからねー」

 

『ううむ、では後半の五万を楽しみに

しましょうか』

 

そうしとけ。

 

「あ、出るみたいだね」

 

『おぉ、アレが教頭殿が鍛えた軍勢!

・・・アレ?あの、殿?』

 

あぁ、アレは・・・ヤバイぞ。

一体どこまで鍛えればああなるかは

わからんが、アレはダメなヤツだ。

 

「うん。決死とかそーゆーのじゃ

ないね。ただの仕事として殺しに

行く集団だよ」

 

『一万の狩人による狩りですか』

 

あぁ、まさしく兵としての極致だ。

あんなのと戦うなんざゴメンだぞ。

 

「私も嫌だなぁ」

 

『いや、アレこそが頂ならば我々も

目指さねばなりません!』

 

まぁ、そうなんだがな。

 

 

―――――――――――――――

 

 

なるほど、確かにアノ兵に比べれば

アタシ達の兵は兵隊じゃない。

 

「そうね。アノ兵なら喩え一人で

残って足止めしろって言われても

黙々とこなすんでしょうね」

 

『ソレも大量の時間を稼ぎ、相手に

相応の犠牲を作った上で生きて還って

くるでしょうねー』

 

自分で考える事が出来て、その上で

仲間との連携も取れる。

 

「更に上官には絶対服従?一体

どんな教育を施せばそんな兵隊が

出来上がるのよ?」

 

『練兵ではなく、教育なのでしょうねー』

 

なるほどな、鍛えて考えた上で

上官に従った方が良いと判断して

いるのか。

 

「自分で考えるから分断されて、

将と引き離されても慌てない。

当たり前に近くの味方と合流して

戦闘部隊を作り上げるのね」

 

『将もそうですが、中間の武官の

伝達力と判断力、指揮能力が

求められる軍勢ですー』

 

アレが李儒殿の軍か。

勉強になるな。

 

「そうね、アレを目指さなきゃダメ

なのよね」

 

『更に上があるかも知れませんが、

まずはあそこでしょうかー』

 

そうだな。そんな軍に対して

黄祖率いる二万五千か・・・

 

「どんな戦になるのやら」

 

『正面からの蹂躙ではー』

 

それもあるかも知れんが、わざわざ

戦見学に誘ったんだ。

何か面白い事でもしてくれんかな~

ってな

 

 

―――――――――――――――

 

 

さて、今回はさっさと片付ける。

 

「「「「はっ!」」」」

 

先陣は孫尚香、兵は二千。

 

「はいっ!」

 

黄祖に対する挑発でもある。

弓で二回斉射してから後退

相手が追い付ける速度でな

 

「はいっ!」

 

尚香が連れてきた軍勢に対してだが。

李厳、騎兵を潰せ。兵は千だ。

 

「はっ!」

 

その後は尚香と合流せずに、二部隊で

交互に攻撃と後退を行え。

殺り過ぎるなよ

 

「「はっ!!」」

 

徐庶と陳登はそれぞれ千五百を率いて

この地点で待機。

 

「「は!!」」

 

これから先は敵の指揮能力に

よって変わる。

 

敵が固まって動くなら、その備えを

一つ一つ潰すことになる。

李厳と尚香の部隊が誘い、俺が潰す。

 

分散して動くなら、敵の本隊は残し

分散したのを潰す。

 

コレは各部隊に敵を割り当てるので

殲滅するように。終わったら

近場の部隊の援護だ。

 

「「「はっ!」」」

 

統率も何もなく追撃で縦長の陣に

なるなら、ただの阿呆だ。

擂り潰す。

 

徐庶と陳登は敵が全てこの地点を

通過するまで待機。

 

合図と共に後方から殺してこい

 

「「はっ!!」」

 

白っ子は今回将としては使わん。

敵の伝令を全部殺れ。

 

「はいっ!」

 

弟子は俺の補佐だな。

お前が出たら終わっちまう。

殲滅するときに出て貰うから、

それまではとりあえず横に居てくれ。

して欲しいことがあったら

その都度頼むから。

 

『はい』

 

張松は徐庶と陳登への合図と

李厳や尚香への指示だ。

横槍の機や後退する機。

それぞれを判断して指示を出せ。

 

「はっ!」

 

李厳と尚香がこの場にきたら、

あとは俺も出る。

一人で三人殺せば釣りが来るんだ、

俺が出なくても・・・まぁ六千いたら

一万五千は殺って欲しいところだな。

 

「「「「はっ!」」」」

 

あぁ、ちなみに徐庶

 

「はっ!」

 

陳登の武人としての力はどの程度だ?

 

「はい、ようやく黄忠や厳顔程度かと」

 

まぁ一年やそこらならそんなもんか。

 

「す、すみません・・・」

 

いやいや、文武共に成長してるんだ。

謝ることじゃないさ・・・弟子よ。 

 

『えぇ、さっそく仕事が出来ましたね』

 

あぁ、陳登の部隊の副将として

入ってくれ

  

『はっ!』

 

「「そんなっ筆頭様が?!」」

 

『私はここには居ない身ですからね。

貴女方の戦を補佐しますよ。

まぁあまりにだらしないようなら

私が指揮を執りますが、まさか師の前で

そのような無様を晒すことは

無いでしょう?』

 

「「はい!お任せくださいっ!!」」

 

話が纏まったところで出陣だ。

わかってると思うが、本隊からの

指示に従わないヤツは粛清する。

敵に下らん情をかけるな。

倒れた敵には止めを刺せ。

負傷兵を作って相手に負担を強いる

ような戦ではない。

喩え行軍速度が遅れても必ず止めを刺せ。

それぞれの伍が援護するのを忘れるな?

こちらに犠牲なく、彼方にだけ死を撒き

散らす。ソレが敵に恐怖を植え付ける。

更に言えば、俺はヤツらを

生きて還すつもりはない。

正面から蹂躙できるのに、わざわざ

こんな戦術を執るのもそのためだ。

 

わかるな?

 

『「「「「はっ!」」」」』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この程度、地獄ですらない。

さっさと終わらせるぞ。




古代中国的軍隊に小隊制度と
下士官強化しているもよう。

于禁のなんちゃって海兵隊教育
ではない。マジ地獄有りの
徹底した教育と鍛練により
みんな筋肉モリモリマッチョマン
であるってお話。

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