とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士

18 / 186
電波を受信し始めた師弟

またまた原作キャラ登場だっ!

絡むかな?絡まれるかな?

そんな弟子視点

オリ設定だってばよ




アナタは今、ドコで、ナニしてますか?

・・・妙なのを捕まえた・・

 

そう、何と言うか。妙なの。

 

不審者と言い換えても良い。

うむ、まさしく不審者。

 

まず、捕まえた場所が不審。

師と私に用意された宿舎の天井の梁の上に居た。

いや、密偵なのだから場所はおかしくないのか?

 

次いで、見た目が不審。 

黒の上着はともかく、下は布一枚。

おいィ?何だ、この、密偵?

どこぞの狐を思い出しますが、

アレは一応襲われたと言う非常事態でしたし。

いや、師を女として狙ったなら、コレもあり得るのか?

 

そして、今とってる態度が不審。

まぁコレは分からないでもない。

洛陽から来た高官の宿舎に忍び込んだのだ。

こうして見つかった今、普通に考えれば

背後関係を吐かせる為の拷問が待っている。

 

師は拷問なんて生易しい事はしないだろうが・・・

 

最後に、何でこんなヤツを送り込んできたのかが不審です。

 

いや、情報収集だろ?じゃなくて。

ホラ、見てくださいよ。

拷問する前から「孫堅様は無関係ですっ!」って言ってますよ。

何かの策で孫堅の名を出しているならまだしも、アレは覚悟を決めた忠義の顔ですよ。

 

 

密偵とは・・・

 

あまりの不審さに半周回って、隠れて付けられた護衛なんじゃないかって思いましたよ。

 

師よ、このような策もあるのですね。

 

え?あぁ、よくやりましたね、伯師妹。

お手柄です。

成果を挙げたら褒める。これも師の教え。

 

師曰く、殺ってみせ。言って聞かせて。

させてみて。誉めてやらねば、人は動かじ。

 

うむ、至言。

実際口先だけの者に人は導けないですからね。

 

信賞必罰、有言実行。

 

当たり前のことが難しい。

 

なんと言ってもこの、そうですね不審者を

最初に見つけたのは新たに弟子となった姜伯約。

 

建物に入ったと同時に

「・・・師姉様?何か違和感が無いですか?」

 

と、私に声をかけてきたのです。

それもちゃんと小声で。

 

そのへんの凡夫なら部屋をざっと見て、

子供の戯言と流していたのでしょうが、

鬼畜人外に鍛えられた優秀な私は

子供の勘と馬鹿にすることはありません。

 

何せ師と私がその才を見出した子です。

師姉様とか、何か、こう、イイですね!

 

 んんっ!

 

とりあえず違和感を感じたら、何かが

あることを前提に調べる。

そして調べた結果、何も無かったら、

無かったという情報を得ることが出来る。

 

今回の場合、元々我々の命狙う刺客や、

情報を奪おうとする密偵がいる可能性は

あったのです。

 

ならば調べて、結果を出さなくてはなりません。

 

まぁ、何かあるのは確信してましたとも。

なんたって師妹の言葉を聞いた後、チラっと

師を見たら何だ?気付かなかったのか?

って感じの顔してましたからねっ!!

 

言われてすぐに気付いたじゃないですか!

私だってもう少し部屋に近付いたらわかりましたよ!!

 

コレを見つけることは一歩遅れを取りましたが

流石にまだ師妹にコレを捕らえることは、

させられません。

 

 

 

とりあえず

 

 

 

 

 

こうっっっ!!

 

 

 

 

 

 

よしっ!

 

 

 

 

 

ふふふ、どうですか師よ。建物を傷付けず、狙った相手だけを貫く気の絶技。

 

まるで龍が飛んで行くようではありませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうですね、この絶技、名付けるなら 

 

 

 

 廬 山 龍 飛 ショーーーー!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テンバッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウッ、なんですかね?頭が痛い?

 

まるで高いところまで打ち上げられてから、

受け身も取れずに頭から落ちたような・・・

 

 

え?どうしたんです?

技の名前はダメ?

名前を言う暇があれば打てと。

まぁその通りでしょうが、

 

けど、師も北●有情破顔拳とか言ってませんでした?

 

え?あぁ、一人前になってからと。

確かに、隙を余裕と言えるくらいの

実力差がないと、ただの的ですからね。

 

それくらいになれば名前を言うだけで脅し(抑止力)になる?

 

・・・えぇそうですね。 

現に伯師妹も名前だけで怯えてますもんね。

 

と言うか、怯えすぎじゃないですかね?

 

どうしました?流石の師でも何もしてないのに

奥義で尊厳死させたりはしませんよ?

 

違う?人って空を飛ぶんだ?

いや、本当にどうしたんですか?

 

 

 

 

飛ぶでしょう?普通に。

 

 

熊だって、イノシシだって、虎だって

飛ばせば飛ぶモノですよ?

 

かく言う私も何度師に飛ばされたことか・・・

あぁ意識だけじゃなく、意識と体の両方ね。

 

空の青さに近づくたびに成長を感じるように

なったら第一段階は突破ですかね。

えぇ、高く飛ばされても死なないと言う事実が

成長を実感させてくれるのですよ。

 

ははは、急に走ってどうしたんです?

鬼ごっこですか?

今はダメですよ。不審者だっているんですから。

 

それに鬼なら・・・貴方の後ろにいますしね。

もう捕まってるじゃないですかw

 

 

 

で、話を戻しますか。

この不審者はどうします?

別に孫堅陣営の情報とかは、いりませんよね?

 

引き渡してなんらかの譲歩を迫りますか?

このくらいの腕の密偵なら使い捨てと言うことは

無いでしょうし。

 

え?経絡の練習?

あぁ!良いですね!

経絡ってアレでしょう?

 

師が良く殺るアレ。そう、確か 

気で経絡を刺激することで

動きを封じたり、

激痛を感じさせたり

顔の筋肉を破壊させたり

急な便意に襲われたり、

五つ数えたら全身の血が顔に集まって

頭が爆散したりするヤツ!

 

いやぁ。やっと教えて貰えるんですね。

 

使用場所を選ぶ鬼畜外道な奥義ではありますが、やはり、使えないのと使わないのだと違いますからね。

 

思えば、今までは賊であっても民として

扱ってましたから、医療用の技しか見せて

もらっていませんでした。

 

考えてみたらそうですよね。

他所から送られてきた密偵なら

イロイロ間違えても大丈夫だし。

 

まさか孫堅から「密偵が帰ってこない」

なんて言うはずありませんものね。

 

しかも誰も見ていないから悪評も立たない。

 

完璧じゃないですか。

 

よくやりました!伯師妹。

 

どうしました?

そんな泣きそうな顔して。

 

 

え、ゴメンナサイ?

 

あぁアナタはまだ気の習熟ができてませんからね。

 

ですが、未熟なのは当たり前です。

何しろまだ7歳。

それも、あの鬼畜外道にして残虐非道な

賊すら赤子扱いする腐れ目の

人外とは出会ったばかりなのですから。

 

むしろ未熟であることを知っているのは

成長の兆しなんですよ?

 

 

だから、そんな屠殺場に連れて行かれる

豚さんを見るような眼で、あの不審者に

謝らなくてもいいんですよ?

 

優しさは大切ですけどね?

その相手は選ばないといけません。

 

アナタだって、お母上の身の安全と

その辺の賊の命ならお母上を選ぶでしょう?

 

それが当たり前です。

 

豚さんの気持ちになっては

豚さんを食べられません。

でもお肉は食べるでしょう?

 

中途半端な優しさはただの偽善。

何を言っても豚さんを殺すことは変わらないのです。

 

だからせめて、豚さんに感謝して、豚さんの

分も生きますと、一滴の血も無駄にしない

ようにするのが食べるモノの務めなのです。

 

 

それに、さっきも言いましたがアナタはまだ

未熟ですから、今回の実っけ・・・施術には

参加できませんよ?

 

ですので失敗するのも

痛い思いをさせるのも

未熟な私なんです。

 

 

 

だから、この不審者に謝るとしたら。

 

ワ タ シ。

 

フフフ

 

先に謝っておきます。

 

私は未熟ですから、いろいろと粗相すると思いますが

 

ゴ メ ン ナ サ イ

 

あぁ、足、動かないでしょう?

逃げられると思わないで下さいね?

 

屋敷に忍び込んだのが悪かったんじゃない。

 

見つけた師妹が悪かったんじゃない。

 

 

 

・・・ただただ、アナタが未熟なのが悪かったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 にぱぁーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヒグラシっっっ!

 

 

 




ホラ、原作キャラ。
人気キャラだぜ!

絡ん・・・・・・だ?

姜維、神速のフラグ回収。

ちなみに弟子はずっと無表情です。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告