とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士
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嫌いな人は読み飛ばし


とある策士の外史旅(終)

お、ようやく来たか

 

『えぇ。ようやく来れました。

お久し振りです。』

 

まぁな。二年間と少しか・・・

長いようで短いような。

 

『どうしました?』

 

いや、つくづくあのときの小娘がイイ

女になったと思ってな

 

『何度も言いますが

私は元々イイ女ですよ』

 

そうだったな。いや、更に

イイ女になったよ。

 

『はいはい。ソレで立って歩いても

大丈夫なんですか?』

 

まぁな。最後の秘孔だよ。

 

『・・・あぁ、なるほど』

 

師や昭は元気か?

 

『えぇ、私たちが手を焼くくらい

元気ですよ』

 

そうか、子供は元気なのが一番だ。

 

『そうですね。このまま元服まで

元気で居てくれたら、言うことは

ありませんね』

 

そうだな。元気があれば何でも

出来る。

 

『なるほど、至言ですね』

 

そうだろうそうだろう。

それで、晋についてはどうだ?

 

『まだ三年目ですから・・・

今のところ特に問題はありませんね。

強いて言えば廬植が劉璋を担いで

反乱を起こそうとしたくらいで

しょうか?」

 

なんだ、あの阿呆はまだ生きてたのか?

 

『そのようですね。地姉を説得する

為に幽州に現れたらしく、そのまま

泳がせて一網打尽にしましたよ』

 

一網打尽って他に誰か居たのか?

 

『何進の子で何晏とか言うのとか、

長安に残ってた名家が便乗しました』

 

同じ清流派の水鏡は?

 

『亀の元に、劉表の配下をしていた門下生の

助命嘆願に現れまして』

 

ほう

 

『逆賊として処分したらしいです』

 

・・・大丈夫なのかソレ?

 

『ミミズやヒヨコの非道を無視して

おきながら、今さら師匠面するなと』

 

まぁ。そうだな。

 

『それに水鏡の教えに疑問をもつことが

出来た者だけを雇い入れたそうで、反発

も特になかったそうです』

 

そうか。なら良いんだが。

 

『あぁ、孫策と陸遜の子ですが・・・』

 

ふむ、無事に産まれたとは聞いていたが

母子共に健康か?

 

『えぇ、夜泣きで孫家を混乱の渦に

叩き込んでますよ』

 

そうか・・・元気なのは良いが、

あまり泣くようなら何処かに痛みを

感じてるのかもしれんな。

細かく観てやってくれと伝えてくれ。

 

『はいはい』

 

ネコモドキはどうなった?

 

『まだ子は出来てませんね。

仲は良いのでいずれ出来るとは

思います』

 

そうか。李豊に色々教えた甲斐が

あると言うモノよな。

 

『李豊からは感謝を、ネコモドキからは

「なんか微妙ですけどありがとうございます」

と伝えてくれと言われてます』

 

確かに受け取った。

 

『こちらでは伯師妹と呂布に

子が出来たとか?』

 

そうだな。あんまし無責任に子を

作るのは良くないんだがな

 

『名も功績も遺さないなら、せめて

子を遺してください。そうでないと

我々が幸せになれません』

 

まさか推奨されるとは思わなかった

 

『次の世代も男性不足が懸念されて

ますからね。師と気を使える女性の

間に出来た子なら、なんの問題も

ありませんし』

 

まさに種馬よなぁ。

 

『それも仕事のウチでしょう?』

 

それもそうか。

残った子が寂しくないなら

それで良いんだ。

 

『大丈夫ですよ。きちんと育てます』

 

ん、苦労をかけるな

 

『今更です。お気になさらず』

 

そうか・・・

 

『そうですよ・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁそうだ、コレを持っていけ

 

『剣?珍しい形をしてますね?』

 

こっちの伝統的な製法で

俺が打ったヤツだ。

 

『師は鍛冶も出来たんですね?』

 

知らなかったか?まぁ時間がかかるし

お前には必要無いと思ってたからな

 

『まぁ。確かにそうです』

 

名前はまだない。好きにつけろ

 

『ふむ、では至上と』

 

師匠とかけたか?後進に

あっさり越えられたら

流石に恥ずかしいんだが。

 

『私にとってはこの剣が至上だから

良いんです』

 

そうか・・・

 

『そうですよ・・・』

 

 

 

 

まぁ、お前が良いならそれで良いさ

 

『はい。ありがとうございます。

しかし、私は剣術も出来ますが

特に得意と言う訳ではありませんが?』

 

あぁ、当然知ってるさ。

細かいのは李厳に聞け

俺は一つの奥義だけ伝えよう。

 

『奥義?しかし基礎がなくては

どのような技にも意味がないのでは?』

 

この技は純粋な剣術じゃないからな

お前は十分資格を満たしてる。

 

『資格・・・ですか』

 

あぁ、事前知識としてだが、

世の中には卑弥呼殿のような

・・・そうだな。超越者とでも

言おうか。そーゆー連中がいる

 

『超越者。なるほど、アレは

そう言う存在なのですね』

 

そうだ、かなり厄介なのはもう

わかってるだろう?

 

『えぇ。いまだにアレに勝てるとは

思えません』

 

うん、その感覚は正しい。

それで、今から伝える技は超越者が

超越者足り得るモノ。

すなわち、異常なほどの気を乱す技になる。

 

『気を乱す・・・』

 

そうだ。特にああいった

外気を取り込むことに特化した

連中には効果的な技だ

 

 

『なるほど。そうして相手の

心・技・体の均衡をずらすんですね?

そうすれば数年前のネコモドキですら

戦えた程度の存在になると』

 

そうだ。世界に満ちる気の流れを

絶ち斬り、心・技・体の均衡をずらし

相手の気を無効化して

ただの肉の固まりにする技。

もちろん超越者以外にも有効だ。

 

『わかりました。

その技に名はありますか?』

 

あぁ、技名は剥奪剣界。

言うまでも無いことだが、

ヤツらの前では決して名を出すな。

 

『無論です』

 

ソレで良い。この技の要訣は

大地と大気の気の流れを

掴み掌握すること。

 

『気の流れの掌握・・・』

 

その方法は人それぞれだが、

最初はこんな風に間合いの中に

自分の気を張り巡らせるのが

わかりやすいだろう。

 

 

『な、なる、ほど』

 

自身の気が満ちているのが

当たり前の状態なら、予備動作

にも気付かれにくい。

例えば自室や謁見の間だな。

 

『は、はい』

 

いずれは相手の肉体を流れる気を

見れるようになる。

そうなれば、指一本動かさずに相手

の気を絶ち斬る事が可能になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな感じだな

 

 

 

 

 

 

 

『・・・くっ!コレは?!』

 

 

 

 

 

自身から気の流れが

剥奪されたのがわかるだろ?

 

『はい、一瞬ですが確かに・・・』

 

まぁ、ゆっくりでいい

やってみろ

 

 

 

 

 

『はい。まずは大気中に自分の気を流し』

 

 

 

 

『大地と接触している箇所から

大地に気を流し・・・』

 

 

 

 

 

『一度にすべてを引き揚げる感じで・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『こうっっ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・どうですか?』

 

 

 

 

うん、良くできてたぞ。

流石我が弟子だ。

 

 

『そ、そうですか!あぁ、いえ。

予備動作が大きすぎて

実践はまだ難しいようですね。

精進します・・・もしやこの剣は?』

 

良く気付いた。ソレはお前の気を

通しやすくしている。

 

『やはり私にとって至上の剣でしたか』

 

まぁ、そうとも言えるな。

もちろん普通の武器としても

使えるから、普段から持っておけ。

 

『えぇ、肌身放さず持ち歩きます』

 

そうだな。そうしろ、きっとお前の身を

守ってくれる。それと、

手入れの方法は白っ子に聞いてくれ

 

『伯師妹にも同じ剣が?』

 

いや、白っ子には槍だ。

流石にその剣を何振りも

打つのは不可能でな。

まぁ間に合わなかったときのために

手入れの方法だけは教えておいた。

 

『そうでしたか。ありがとうございます』

 

あまり使いすぎると対処されるからな

使う相手は選べ。

 

『はい』

 

とりあえず卑弥呼殿はお前の敵にはならん。

超越者関係で何かあったら左慈殿を頼れ

 

『左慈殿?』

 

友だ。文を渡してはいるが、

まぁ俺が造った茶を飲んでるから

お前なら残り香とかでわかると思う

 

『・・・友達、居たんですね?』

 

やかましいわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、剣も渡せた。技も教えた。

話も聞けたし、伝える事も伝えた。

まさに肩の荷が降りたって感じだ

 

『・・・』

 

ひさしぶりに頑張った弟子の

頭を撫でてやるから、すまんが

こっちに来てもらえるか?

 

『はいはい』

 

お、今日はなんか素直だな。

 

『私はいつだって素直で良い弟子ですよ』

 

うん。そうだな。

お前は俺にはもったいないくらいの

素直で良い弟子だ。

 

『そうでしょうそうでしょう』

 

あの時、お前に会えて良かったよ。

 

『えぇ、私もです。あの時

師に出会えたから、

今はこんなに幸せですよ』

 

・・・そっか。こんな阿呆に

着いてきてくれてありがとな。

 

『そうですよ。私以外ならとっくに

投げ出してます』

 

そうだよなぁ。

お前だから着いてきてくれたし

着いてこれたんだよなぁ

 

『気付くの遅すぎませんかね?』

 

気付いたんだから良いだろ?

きっとお前が居なかったら、

荘園でだらだら過ごすか、

誰かに仕官して

普通に仕事して暮らしてたろうな。

 

『私も貴方が居なかったら、ずっと

家から出ずに書ばかり読んでました』

 

そうか。ならばあの日の出会いは

お互いにとって良い出会いだったな。

 

はい、良い出会いでした

 

そうかぁ。うん。それはよかった。

・・・なんか気が抜けたら少し

眠くなってきた。

すまんが少し膝を貸してくれ。

 

『はいはい。いくらでも使って下さいな』

 

んじゃ、遠慮なく

 

『普段から遠慮なんてしないでしょうに』

 

ソレはソレってヤツだ。

 

 

 

 

 

 

 

・・・しかし今回は流石に疲れた。

次はもう少し早く来いよ。

 

『・・・お待たせしてすみません。

コレからはゆっくり休んでください』

 

おう、今までの分しっかり

眠りまくってやる。

あぁ、言っておくが呼ばれても

起きないからな?

 

『はいはい。わかってますよ。

起きるまで呼びますから、

そのときはちゃんと起きて下さいね』

 

休ませる気がねぇじゃねーか。

 

『無論です。まだまだ

忙しいんですから

一人で楽ができるとは

思わないで下さいよ』

 

・・・さっきゆっくり休めって

言わなかったか?

 

『さて、気のせいでは?』

 

はぁ、人使いの荒い弟子だ

 

『鬼畜な師匠にそう育てられましたから』

 

・・・そういやそうだな。

なら仕方ないか。

ただし、起こす時はちゃんと

林冲って呼べよ?そうじゃないと

たぶん気付かんぞ。

 

『・・・えぇ。わかりましたよ林冲様』

 

 

 

 

 

 

あぁ、コレで俺が雪蘭に教える事が

無くなっちまったな。

 

『・・・むしろ遅すぎるんですよ。

一体何年待たせるんですか』

 

真名は神聖なモノだからな、

シカタナイネ。

だが、胡花にだって教えて無いんだ

雪蘭だけ特別だぞ?

 

『・・・そうですか。

それなら許してあげましょう』

 

いやはや許してもらえて嬉しいよ。

・・・これで気兼ね無く眠れそうだ。

 

『そうですかそうですか。

ごゆっくりどうぞ。』

 

 

 

 

おう、しっかり休むさ・・・。

お前は本当に最高で自慢の弟子だったよ。

 

『はいはい。林冲様はいつだって

とんでもない無茶降りをする腐れ目で、

腹黒で、無情で、非道で、外道で・・・』

 

おいおい、誉めすぎだろう

 

『まだまだ足りませんよ?』

 

そうか?

 

『そうなんです。・・・それでも』

 

それでも?

 

『貴方はいつだって最高で、自慢の師匠でした』

 

・・・そうか。自慢の師匠か

 

『はい』

 

自慢の弟子にそこまで言われたら

満足するしかないな。

 

『そうですよ。満足できたら、

あとは私に任せて下さい』

 

そうか。そうだな。

 

『はい、ご安心下さい』

 

んじゃあ俺は先に寝るから、

後よろしくな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おやすみ雪蘭。

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お休みなさいませ、林冲様

・・・今までお疲れさまでした』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「雪蘭様・・・」

 

『あぁ、胡花。久しいですね』

 

「はい、お久し振りです。

教頭先生は?」

 

『見てのとおり、先程お休みに

なりましたよ。』

 

「そうですか・・・」

 

『ただ、最期の言葉が「おやすみ雪蘭」

でしたからね。もしかしたら、

また起きてくるつもりかもしれません』

 

「・・・そうですか。先生らしい

と言えば先生らしいですね」

 

『確かにこの人らしいですけどね』

 

「それになんかアレですね?」

 

『アレ?』

 

「いや、教頭先生が寝てるのって

なんか珍しいなって」

 

『えぇ、本当に。誰よりも早く起きて、

誰よりも遅く寝るんですから、

そんなの疲れて当然じゃないですか』

 

「そうですよね。けどようやくお休みに

なりましたか・・・」

 

『えぇ、ようやくゆっくり休めるって。

・・・寝てれば可愛い人なんですけどね』

 

「本当。そうですね」

 

『こちらは貴女が?』

 

「はい、こっちは私と呂布が継ぎます」

 

『そうですか。私も来年には

こちらに来ることにしましょう』

 

「雪蘭様が?」

 

『この国は我が師の最後の策。

ならば私が完成させるのが

筋でしょう?』

 

「・・・雪蘭様一人じゃありませんよ。

弟子のみんなでやるんです」

 

『言うようになりました。

ですが・・・そうですね。

皆で千年戦える国を創りましょうか』

 

「はいっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『また私が会いに逝きますから

それまでちゃんと地獄で

待っててくださいね、林冲様』




色々語り足りな部分はありますが

これにて本編は終了です


思い付いたら蛇足的なのを
投稿するかも知れませんね

予定としてはwiki的なのでしょうか。


林沖の奥さんは張雪蘭しかないって
決めてましたんで、弟子の真名は雪蘭です。

弟子は弟子入りしたときに預けましたが
師は教えてませんでした。
預けられたからって、必ず交換しなきゃ
いけないモノでもないでしょ?
って感じの扱いのもよう。


弟子はいつだって自分から
師に会いに行くんです

そんなお話でした。


最後になりましたが、
拙作にお付き合いいただき
誠にありがとうございました


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