とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士

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原作キャラ視点っ

原作キャラに対してアンチ・ヘイトあり

嫌いな方は読み飛ばしで。

オリ設定!


この人でなしっ!!

馬鹿超・・・いえ、馬超が来た。

 

馬騰様には目を掛けて頂いて

月共々お世話になってるし

そもそもが州牧の娘。

 

無下には出来ない相手では

あるんだけど、あの娘は僕達文官を

あからさまに見下してるから

こっちも無理に仲良くしようとは

思って無いんだよね。

 

無理して付き合って互いに

心労溜めるくらいなら、いっそ

僕とは関わらないでまだウマの合う

霞に相手させてた方がお互いの為って、

無言の了承があったハズなのに、

わざわざ僕を呼ぶなんて。一体何があったの?

 

 

 

韓遂殿のおこした乱・・・の事では無いよね。

 

あの江東の虎、孫堅の威圧を受けた

軍議からわずかに三日。

 

各自で情報を集めてから再度行うって

話だったもの。

 

しかもソレを言ったのが洛陽から来た

李儒ってのが、何ともまた・・・評価に

困るんだよね。

 

いや、本来ならそれが正しい。

彼を知り、己を知れば百戦危うからず。

 

味方だけでも、初めて顔を合わせた涼州勢と

江東の軍勢。

更には洛陽の軍勢の混成だもの。

 

それぞれの主戦力が騎馬、船、歩兵でしょ?

僕が指揮官でもどうしろって言うんだって

頭を抱えるって。

 

孫堅の、素人に下手に指揮されたくないって

気持ちは痛いほど分かる。

 

だから、あの時の威圧も無礼ではあるけど

共感できたし、私達の為にもなるから、

馬騰様も止めなかったんだと思う。

 

・・・関わりたく無かっただけかも

知れないけど。

 

最近、書類仕事が溜まってきてて。

朝、書類の山から挨拶をされてる

って凄く深いため息吐いてたもの。

 

天水だけでも結構な量なのに、

私と月とネネの3人でなんとか

回ってる現状。

 

向こうは涼州全体だよ?

それなのに普通に書類仕事出来るのが

馬騰様と蒲公英だけって。

 

州牧の執務室に興味ないか?って

死んだ目で誘われたコトがあったけど

アノときは逃げて正解だった。

 

きっと書類に潰されてたハズ。

 

あぁ死んだ目と言えば

李儒だよね。李儒。

 

最近まで洛陽の名家連中が情報を隠してた

せいで、噂も何も無かったけど。

半年くらい前かな?

20にもならない男がいきなり

九卿に叙せられた。

 

何がなんだかわからなかったけど

とりあえず馬騰様経由で情報を貰ってたけど・・・

 

噂半分だとしてもウチの恋に

匹敵するくらいの規格外。

 

いえ、政の才と将としての軍才。

弟子育成の実績を見たら

古の韓信に並ぶと言っても過言じゃない。

 

そりゃ婿候補にするために

情報を隠すわって思ったもんさ。

 

並大抵の奴じゃ月には相応しくないって

思ってるけど、李儒の噂が本当なら

認めてやらない事もないって、

一瞬思ったほどだもの。

 

そんな規格外が洛陽の兵を率いて

ココ、西涼に来る。

 

僕達は興味で済むけど、馬騰様の

心労は如何程のモノか・・・

 

僕なら間違いなく血を吐いてる。

 

その上、馬鹿超が仕事もせずに遠乗りでしょ?

 

僕なら間違いなく血を吐いてる。

 

 

 

それでも民が冬を越せるよう、

溜まってる書類のいくつかだけでも

お願いするんだ!って。

そのためならアタシの面目なんて

どうでも良いって。

けど、最悪、最悪領民を差し出さなきゃ

行けないって、泣きそうなお顔を

されてたのを良く覚えてる。

 

あの方こそ涼州の母だ。

 

それなのにアノ馬鹿超は・・・

ホントにバカを超えてるわ!

 

その上であの軍議・・・

 

失敗したって、霞か恋を連れていく

べきだったと思ってる。

 

武官じゃない私達には、あの男は量れない。

いえ、武だけでも駄目でしょうね。

 

少なくとも、孫堅は彼を量りきれていなかった。

 

あれだけの殺意を向けて

行動を起こさなかったのがその証。

 

馬騰様はどう見たのかしらね。

 

李儒に対しては何も言われずに、

とりあえず情報収集の継続に勤める

ように言われたからあの方もまだ李儒を

見切れて無いって事かしら。

 

それなら、今日の馬鹿超の訪問は

馬騰様の指示?

 

 

 

まぁ、もし今日の訪問が

遠乗りの誘いだったら・・・

 

何としても血を吐かせて殺るわ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えぇ?!

 

それはホントなの?!

 

嘘ぴょーんとか、冗談でしたぁ♪

じゃ済まないわよ!

 

溜まってる書類を全部?!

都に申請するのも?!

 

僕達の分も出してくれる!!

 

ネネ~ネネ~あの、そう。

赤い棚に纏めてる書類全部持ってきて!!

 

何?手紙も預かってる?!

 

ソレを早く見せなさいよ馬鹿超!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、失礼。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何、どうしたのよ?

そんな虚ろな目をして

どこ見て笑ってるのよ?

 

お前もそう思ってたんだなって?

 

いや、まぁ、ねぇ。

 

 

誰かに言われたの?

 

 

馬騰様がお酒飲んで?

 

 

あぁ。いい機会だから言わせて貰うけど、

アンタ、あの馬騰様の疲れよう見てないの?

 

 

 

 

 正月の集まりでね、最近朝起きるのが

ツラいって言ってたよ?

いや、体調的な事じゃなく。

・・・まぁ、ソレもあるかも知れないけど。

 

 

 

 少なくともアノときは・・・

書類が追ってくる夢を見る。とか。

畑から書類がとれた夢を見る。とか。

川に洗濯に行ったら上流から大きな大きな

書類が流れてきた夢を見た。とか

朝起きたら書類が行儀良く待ってるのに

娘は居ない。とか。

蒲公英連れていくな。

書類が見えんのか。とか

書類は余ってるのに何もかも足りない。とか

 

 食料、飼料、木材、石材、人材、管財、

なぁんにもない。

って空っぽの笑みを浮かべてね。

アレは怖かった。

 

 で、その後は歯を食い縛って。

民は、民が、民の、民を、民にっっ!!!

って言ってたわね。

 

アレこそ魂の慟哭よ。

 

はっきり言って、

アレを聞いて何も思わないのは人間じゃないわ。

 

アンタの遠乗りはね、邪魔はしてないかも

知れないけど、間違いなく手伝っては

いないから。

あ、蒲公英を連れ出すのは間違いなく邪魔ね。

文官の軽視も。

跡取りが文官軽視してるんだもの。

誰が涼州に残りたいって思うのよ?

 

 

僕なら間違いなく血を吐いてる。

 

 

 

だから涼州の文官は皆アンタが嫌いなんだよね。

馬騰様を一番苦しめてるのって、多分アンタよ?

 

 

 

 

 

 

アレ?ホントどうしたの?

 

 

 

 普段なら、聞く耳持たずに

アタシたちに守って貰ってなきゃ

仕事出来ない文官が偉そうにすんな!

とかわけのわからない言いがかりつけて

逆ギレして霞を連れて出ていくのに?

 

 

 いや、言いがかりでしょ?

誰が税を管理してると思ってるのよ?

馬に乗ってたって兵に給金出せる訳じゃないのよ?

 

 

・・・なんか反省してるみたいに見えるんだけど?

 

 

 

霞、何か変なモノ出しちゃった?

古くなりすぎたお酒とか?

 

 

ん?こっちからは何も出してない?

じゃあこのお酒とかお肉は馬鹿・・・馬超が?

 

 

 

はぁ?李儒が洛陽から持ってきたぁ?

 

何よそれ。古くなった食料の在庫処分とか?

 

いや、それでもありがたいけど。

 

けど、あんまり悪くなってたりとかしてたら

食べたらダメだよ・・・あぁ恋。

 

おいしいのね?

 

 

うん、あとで僕も食べるから、残しておいて。

 

 

お茶?あぁ、何か良い匂いだと思ったら

月が入れてくれてたの?

 

あ、おいしい。いつものもおいしいけど

コレは凄いね。へぇ洛陽のお茶なんだ?

 

でもお高いんでしょ?

コレも李儒が?タダで?

 

いやいや普通は逆でしょ!

賄賂とか、持ってく方じゃない!!

 

いや、持ってくのが普通ってのは

普通じゃないけど!

 

えぇ?乱を鎮めるには羌族を倒すんじゃなく

羌族に手を出させないように領内を

纏めなきゃダメ?

だから、地方から賄賂とか搾り取るのは

賊を増やすだけで逆効果ぁ?

 

・・・それはそうだけど、ねぇアンタ。

本当に馬超?

  

 

 

いや、だって、ねぇ。

 

言って良いの?

 

今さら何言われても怒らない?

 

 

相当弱ってるね。

 

原因は・・・うん、まぁいいや(空耳)

 

西涼の錦馬超と言えばさ。

僕達涼州の文官に言わせれば・・・・・・

 

 政?そんなの関係ねぇ!

目の前に居る敵全部倒せば良いんだ!!

 

なんて言って、戦後の統治とか何も

考えずに突っ込んでく事から、

脳筋馬鹿超って呼ばれてるんだよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、槍兵が死んだ!

 

 




戦争は戦う前から終わってますが

そもそも戦わずして勝つのが
最上だと思ってる李儒くん

目の前の敵を倒しても
帰ったあとにまた乱が興ったら
鎮圧してねーじゃん
費用無駄じゃん。
って考えるのが社蓄李儒くん。
故に火種を残さないようにしてる。  

話が進んでないように見えて
実は凄い勢いで鎮圧されてる
涼州。

韓遂は何気に追い詰められてます。

そして、文官から見て馬超は間違いなく鬼畜外道。

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