とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士

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リザルト回?説明回?

前回に引き続き原作キャラ

弟子との会話

オリ展開!オリ設定

ちょっと長いぞ!


本能的に強さが分かるので長生きできるタイプ

さて、新入りに教育を施す前に

 

「アレ教育じゃなかった・・・んですね?」

 

むろん、教えて育くむから教育です。

まぁ躾も教育と言えば教育ですが

多少の躾で師の教えを受けたと言われても

困ります。

 

「ハイ、ソウデスヨネ」

 

アナタの現状は、孫堅から書かれていた

文が全てです。

 

「お母様を呼び捨てにっシテモ当然デスヨネー」

 

えぇ、私たちの方が偉くて強い。

短文ではありますが、幼いアナタにも

わかりやすく情報を伝えています。

 

全く、この文を洛陽の阿呆どもに見せて

教本として扱わせたいですね

 

「ら、洛陽の阿呆ですか?」

 

えぇ、奴等は馬鹿と言えば馬と鹿に失礼

と思えるほどの阿呆でしてね。

 

「えぇ~」

 

弟子にしてください。と一言ですむ

言葉を、竹巻三束くらい使います。

 

「えぇ~」

 

お金貸して下さい。だと五束ですね

 

「えぇ~」

 

雇って下さいだと、紙の巻物になります

 

「えぇ~」

 

勅命なんて、ほら無駄に豪華な箱付きです

 

「えぇぇぇ~~~!?」

 

何ですか、大声を挙げてはしたない。

伯師妹を見なさい。

箱、壊して開けようとしてますよ。

 

「し~ろ~さ~ん!?」

 

落ち着きなさい。

 

「ふばばっ!」

 

フム、やはり制御が甘いですね。

 

「痒みだけでもツラいんですね」

 

そうでしょうそうでしょう。

 

師曰く、人は痛みには耐えられるが、痛み以外には存外脆い。

 

「ハイ、全くその通りでした」

 

ふむ、流石我が師。

 

ともかく伯師妹、壊してはいけませんよ?

売れなくなるじゃないですか。

 

「いや、シロさん、ハッてしてますけど、

多分驚くとこ違いますよ~。

売れるの?!じゃなくて、売るの?!ですよ~」

 

いや、アナタこそ何を言ってるんです?

売れるし、売るんですよ。

何も間違ってません。

 

「えぇ~」

 

ふむ、視野が狭いですね。

まぁ、いままでは荊州南郡に所属する将の家

の娘でしかなかったわけですから、それも

仕方ないと言えば仕方ないのですが。

 

「いや、視野がどうこうじゃないですよね?

常識とか良識の問題ですよね?」

 

いえ、だから、常識ですよ。名家常識。

 

「えぇ~?」

 

まったく、いいですか? 洛陽には名家と

呼ばれる有象無象が大量にいますよね?

 

「名家なのに有象無象なんですね・・・」

 

えぇ、ゴミです。後でその一番上の家格の

一員であった狐に合わせますが。

アレを見れば貴女にもわかります。

 

「はぁ。ですけどそれを言ったら教頭先生も

筆頭様も・・・ぶばばばばっ!」

 

アレらは家の格に縋るゴミで

我々は己の足で立つ人です。

 

いいね?

 

「あ、ハイ」

 

さて、その名家ですが、連中には先ほど言った

ように家の格しか誇るものがありません。

 

「「はい」」

 

ですが、その家を誇るのに、帝から勅を

もらったことも無い連中が沢山います。

 

「「あぁ~」」

 

もうわかりましたね?

 

流石に勅は見せるわけには行かんが、

我が家は帝の信認篤い忠義の名家なのだ!

 

そう内外に伝えるためにこの箱を使うのです。

ホラ、ここに勅って書いてて、正式な印も

あるでしょう?

箱自体は本物だから、何も知らなければ

信じるしかないんですよね。

 

みだりに勅を見せないのも当たり前ですから。

 

「「ほえぇ~」」

 

で、名家の連中は派閥争いに負けそうな時に

これを持参して許しを請う場合もありますし。

没落しても、これを持っていればほしい人に

売って生活費を稼ぐことはできますからね。

 

嵩張らないし、名家限定のお手軽な財なんです。わかりましたか?

 

「「はい」」

 

理解したところで、教育の話でしたね

 

「ワスレテナカッタンデスネ」

 

当たり前でしょう?これから我らと

共にあるのですから、無能では

師の面目が立ちません

 

「あんまり面目とか気にする人に見えませんよ?」

 

えぇ、師は面目など気にしません。

ですが、だからといって弟子が師の面目を

潰して良いわけがないでしょう?

 

「あぁ、そうですね」 

 

それに、いつまでも田舎の野良猫のように

無作法で愚かだと、アナタのせいで師に

迷惑がかかります

 

「面目以外で、ですか?」

 

 えぇ、名家の連中はね、都で百年以上もの間

相手の足を引っ張ることを学んできた連中です。

 

「そう聞くと怖いですよね」

 

そう、相手がクズだからこそ恐れなさい。

間違ってもアナタの母親のように、目も

向けようとしないなどは論外です。

必ず足元を掬われますからね。

 

「あぁお母様って、そういうところありました」

 

師は空中を歩いているような方ですから、

ゴミが足元を掬っても、まったく意味は

ないのですが。

 

「ないんだ」

 

それでもまかり間違ってゴミが目に入ったり

したら、何故か防げなかった私たちが危険に

晒される可能性があります。

 

「八つ当たりですよねっ!」

 

八つ当たりと言えば八つ当たりですが、

師に無駄な手間をかけさせた。と考えれば

無力な弟子に対する教育と言えなくもないんです。

 

「・・・あぁ」

 

アナタも見たでしょう?

 

あの降伏してきた韓遂とそのお付きに使った

恐ろしい一撃を?

 

「「絶対忘れません」」

 

お付きに使ったのは命奪崩壊拳・・・

 

「「ピっ」」

 

韓遂に使ったのは

 

経絡・新血愁心霊台・・・

 

「「あわわわわわ」」

 

この私をして、名前だけでも鳥肌が立ちます。

アレに比べたら、確かに破顔拳は有情でした。

 

「破顔拳は知りませんが。シロさん名前だけで怯えてますけど・・・」

 

興味がありますか?

すみませんが、今の私ではまだ出来ないので

 

「いやっ!経験したいとかじゃないですっっ!!」

 

・・・まぁどうせ近いうちに喰らいますよ

 

 「えぇぇぇぇぇ!!」

 

アナタ、あざといくせに迂闊なところありますからね。

 

そういうのって、死なないと治らないんですよ?

 

「死ぬの?!」

 

死んでいたでしょう?

あの二人、尊厳的に。間違いなく。

 

「ハイ、ソウデシタネ」

 

それでもアレは、師曰く、救済なんだとか

 

「「えぇ~」」

 

驚く気持ちもわからなくはないんですけどね。

 

ただ、連中は、本来であれば漢に背いて、

討伐軍まで組織された罪人です。

本人だけでなく、一族郎党断頭ですよ。

 

「まぁ、そうですね」

 

降服した今は羌賊にとって裏切り者で。

涼州の民にとっても裏切り者ですよね。

 

「まぁ、そうですね」

 

でも、あのときの韓遂を見て、さらに追い打ちをかけようと思いましたか?

 

「いや、私は事情知ってるわけじゃないですけど、ないです」

 

えぇ、私もアレ以上は命を奪うしか想像

できませんでしたし、むしろ殺したほうが

慈悲なのではないかとも思いました。

 

「「わかります」」

 

経緯はアレですが最終的に本人だけで罰が

済んで、しかも周りから同情されるんです。

・・・立派な救済でしょう?

 

「本人的にはアレですけど、周りのことまで

考えたら・・・救済、かもしれませんね」

 

あれは師曰く、不殺三原則

 

「「不殺三原則・・・」」

 

すなわち、

 

歪みねぇ

だらしねぇ

仕方ねぇ

の三つの原則。

 

「アレ見たあとだと、すごくしっくりきますね」

 

執行者は躊躇してはならない。歪みない姿勢が説得力を生む。

 

「ホント、あの大勢の前でアレ執行できるってすごい精神力ですよね」

 

受刑者に余裕はいらない。全てを失うからこそ被害者も納得する。

 

「味方も、もう許してあげてぇとか、やめろよぉとか言ってましたね」

 

その上で、罪を償ったのだ・・・とか真顔で

言われたら、誰だって「仕方ないネ」としか

言えません。

 

「いや、ホント。涼州兵も羌族もみんな頷いてました」

 

洛陽のアホだけじゃありません。現地被害者全員が納得して、初めて許されるのです。

  

「ホントそうですよね。あれでみんな許しましたし」

 

えぇ、ただ法で償った、とか可哀想、だけでは収まらないのが人間です。

 

「よくわかりました。っていうか気ってあんな

コトまでできたんですねぇぇ!なんでぇえ!!」

 

不敬ですよネコモドキ。

そこに驚くということは無意識に師を

見縊っているということです。

 

「あ、あぁ、できないと思ってるから驚くんですもんね」

 

そういうことです。

無知はそのまま油断、慢心に繋がります。

早めに学習しないと、あの二人みたいになりますよ?

 

「絶対にイヤっ!!ていうかあの二人はどうなったんです?自害しました?」

 

いえ、たしかお付きの……か、かゆ?は天水の董卓が引き取って洗濯していたはずです。

  

「筆頭~華雄さんですよ~」

 

華雄?あの有様のどこに華や雄々しさがありました?

 

あったのは茶色と赤の汚ぇ華と、声も上げずに泣いてた女でしょうに。

 

「ホント、命奪われて、なんか・・・全部崩壊してましたよね」

 

師の手が腹から出てた気もしましたが、

なんでもミネ・ウチの進化系とか。

 

全身痛みで動けない・・・程度ではすまさない。そんな凄みがありました。

 

流石我が師。

 

「・・・ミネ・ウチ?」

  

本来は痛みだけに襲われる技なんですがね

あの様子だと他にも色々味わってそうです。

 

「少なくとも二人の目は、ナニカが迫ってくるみたいに絶望してましたね」

 

あぁそういえば彼女、名が無いそうですね、

醜香とかどうですかね?真名は赤茶。

 

「いや、なんか私の名前に似てるんで辞めて欲しいです」

 

あぁ尚香でしたっけ?

・・・醜香名乗ります?

 

「いやですっっっ!!!」

 

で、韓遂ですが。

 

「うわぁ、筆頭様って絶対教頭先生の弟子ですよね」 

 

何を今更。あの方以外を師と仰ぐつもりはありませんよ?

 

「いえ、いいです。韓遂の話ですよね」

 

えぇ、知ってのとおり三日三晩あの場で

踊り狂い、目から、口から、耳から、

鼻から、下半身から、爪の先から、他、

ありとあらゆる箇所から、血とナニカを

出したにもかかわらず何故か生きてた韓遂です。

 

「なんか髪の色白くなった上、覚悟を決めた顔になってましたよね」

 

あんな経験してしまえば、もう何も怖くない!の境地にたどり着いてしまうんでしょう。

 

「筆頭様も?」

 

流石にアレは・・・

 

「デスヨネー」

 

まぁ、そのおかげで敵、味方双方に許された

韓遂ですが、とりあえず馬騰と洛陽に向かいました

 

 

『ふっ逝くぞケン』とか言ってましたが、確か

馬騰の名は寿成ですよね?真名でしょうか?

 

「それもちょっとわからないですね。

じゃあ洛陽で宦官とか殺るんですか?」

 

いや、細かくは聞いてませんが、それはないでしょう。

 

「え?だって、そのために乱を起こしたんですよね?」

 

そうですが、戦力の要を握る馬騰が師に

諭されましたからね。

韓遂も口を挟もうとは思わないでしょうし。

 

「思わないんですか?」

 

ああなって反省しないとか、あると思います?

 

「イヤ、ナイデスネ。」

 

そういうわけで、韓遂は報奨をもらいに

洛陽に行った馬騰と孫堅に引きずられて逝きました。

 

で、我々は引き継ぎで居残りです。

 

「えっとそれもおかしくないですか?

なんで筆頭様と教頭先生は洛陽にいかないんです?」

 

あぁ、馬騰や孫堅は地方軍閥ですからね、

洛陽に行く機会があまりないから

何かあればできるだけ行くようにしないと

いけないんです。中央の情報しかり、

人脈しかり、その辺をきちんとしないと

いつの間にか後ろから刺されますからね。

 

「「ほぇぇ~」」

 

対して我々は洛陽の被官です。

 

いつでも帰れますから、そんなに慌てる必要がないんです

 

「中央の役人は結構すぐ帰りたがりますよね?」

 

アレは中央にいないと賄賂とか稼げない

連中ですね。あと派閥内の権力争いが

ありますから自分がいないときにいろんな

ことされるのを防ぐためです。

 

「教頭先生と筆頭様は大丈夫なんですか?」

 

我々は自分たちの足で立ってますからね

それに師の陰口叩いて、足引っ張って、

誰が得するんです?

 

「えーと派閥?とか」

 

特にないんですよね。むしろ李儒派とかできそうな雰囲気でして

 

 「李儒派?ばばばばばぁ!?」

 

 様を付けなさい様を。

 

「筆頭様だってつけてなかったじゃないですかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

普段から敬称をつける癖を付けなさいという

躾の一環です。伯師妹を見習いなさい。

 

「シロさんっ!コツ教えてくださいっっっ!!」

 

(フルフル)

 

「そんなぁー」

 

コツとか言ってる時点でダメなんです。

 

 

さておき、とりあえず女子とーくはこれくらいでいいでしょう。

 

師とこれからの事を話し合わないと。

あなたたちも、今日はおやすみなさい

 

 

 

「「はい」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……女子トークって絶対違うと思いぃぃぃぃぃぃぃぃませんっっ!!!」

 

 

 




白っ子は賢いのですが
本とかもなく
母親しかいなかったので
語彙が少ないんです。

だから一言とかしか喋らない=矯正されない
大体コクコク頷いてます

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