とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士

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誤字報告ありがとうございます。

跳べっ地味様!

オリ展開、オリ設定



嫌いな人は読み飛ばし!




焼きビーフンより焼きウドンが好き

そうか来たか。種馬

・・・・・・そうかそこか。

せっかくだから赤の扉でも選んで欲しかったんだがな。

 

「師よ赤い扉とは?」

 

ん、あぁ、その昔、抗争のエイゼンと呼ばれた存在が居たらしくてな

 

「過分にして知りませんが・・・」

 

まぁそうだろうな。とにかくソレが選択?したのが赤の扉だった。

 

「中には何が?」

 

深紅の死神と呼ばれたモノがあったらしいな

 

「何かの隠語でしょうか?」

 

 さて、宝貝かもな。

 

「なるほど。つまりはソヤツに赤を選ばせるのが師の狙いである・・・と?」

 

いや、選ばなかったようだな。

ヤツが選んだのは、言うならば緑。

 

「それは何を生むのでしょう?」

 

 戦乱と・混沌と・地獄だ

 

「あぁ、ならば予定通りということでしょうか?」

 

そうだな、もし赤だったら・・・いや。

もう選択はされたんだ。

『だが』だの『もし』だのは無い。

 

「そうですか。しかし天の御遣い・・・結局

誰がその噂を拡散したかは掴めませんでしたが」

 (しょぼーん)

 

あぁ、白っ子は悪くないぞ。

 

アレは個人でも組織でもない、言うなれば

世が広めたモノだからな。

言い出しっぺと言われる管輅以外の情報を

得ることは出来ないだろうさ。

 

「ちなみに師は噂をどう思っているのでしょうか?」

 

ふむ。天が何を意味するかだな・・・

 

「あぁ、帝なのか、他の国なのか。地図上で

言えば北は漢の上。天とも言えますね」

 

そういうことだ。場合によっては動く必要もあったから準備はしていたんだがなぁ。

 

「どうもそういう話ではなさそうだ・・・と」

 

あぁ。公孫賛のところに現れたとさ。

 

「地姉ですか?あそこ乱れてましたか?」

 (フルフル) 

 

乱れて無いからとも言えるな。 

 

「もしや、幽州の兵を使うと?」

 

可能性は有るな。幽州の地方軍閥は粛清と

矯正によって再建したが、過去の栄光を

忘れられない連中もいるだろう?

 

「確かに。腐っても幽州の兵なら引き抜き

には丁度いいですね」

 (ジャキッ!)

 

いや、白っ子。今回は殺る必要は無い。

今殺したら残った一族が居座るし。

 

今回は不穏分子が自分から出て行ってくれるんだから、それを名目に土地を押収できるな。

 

つまり放置しておくだけで、また一段と幽州が

固まるってわけだ。わかったか?

 

 (コクッ)

 

「では、引き続き賊に対する動きですが・・・」

 

今のところ幽州と并州は問題なし。

冀州に手を出すなと何進からのお達しだ。

我らはココで、北の連中が中原の混乱に

手を出さんように見張れとさ。

 

「丘力居と軻比能から書が来てますけど?」

 

はぁ。まったく、何進はまだ自分が奴らを

使えると思ってるのか?

 

「裨将軍ですからね、一応部下ですし」

 

あぁ、王だの公だのだったら領主だが、

将軍なら何進の管轄だな。

 

もしもそれを本気で考えているんだとしたら、ヤツは俺の常識を超えたと言えるか。

 

「それか、奴らに選択肢を与えてるつもりなのでは?」

 

ふむ。どんな形でも裏をかかれたことは事実。

前回の連中のこともあるから、油断はできん。

 

「・・・そうですね」

 (???)

 

あぁ、白っ子は居なかったもんな。

お前はまだ今年で10歳だから

あまり表に出したくはなかったんだがな。

 

 (・・・)

 

洛陽の澱みはこれから限界を迎える。

そんなところに子供を置くわけにもいかん。

 

「ハイ、すでに新領と出張所に人材の

振り分けは終わっております。 

弘農はご家族様でも十分と・・・」

 

そうか。まったく、あの人たちには頭が上がらんよ。

 

「私も、本当に良くして頂きました」

(コクコク)

 

亀と白っ子の親もあっちに残るんだろう?

文官も鍛えてるから人材に不安は無いんだがな。

 

 「心配ですか?」

 

いや、俺があの人たちを心配するのは失礼だろうよ。信じて任せるさ。

 

 (コクコク)

 

 で、ネコモドキは?

 

 「黒貂の散歩です」

 (モフモフ)

 

・・・そういえば拾ってたな

食べないでくださいっ!て言われたが、

アレの場合は皮を剥がないで下さい!

だと思うんだがな。

 

「まぁそうですよね。あまり食べるところ

なさそうでしたし。非常食でしょうかね」

 (・・・モフ、チャキッ)

 

 あぁ、まだ殺さんで良いぞ。

今は非常時じゃないからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、中原の賊だが、官軍が負けたと?

 

「ハイ、潁川の黄巾はそこそこに強いようですね」

 

餓えた民兵程度だしな。元兵士も多く居る

ようだが、仲良くはできんだろうな。

まぁ多少は訓練もしているか。

 

しかし、そんなそこそこの連中にすら大敗

するんだから、官軍はどんだけ弱いんだって話だ

 

「師が居なければ、本気で騎馬民族が動いてましたね」

 

特に幽州がな、公孫賛が冀州からの賊と、

青州の賊を相手しているときに、北の烏桓や

鮮卑が動いたらなぁ。

  

万が一を考えて鍛えた趙雲の教育が

間に合って良かったってところか。

 

「その万が一の懸念も、先ほど無くなり

ましたけどね。

しかし鍛えた分は無駄にはなりません。

それにしても、あれだけの才がありながら、

あの年まで本格的に磨くことなく、

無駄にしていたとは・・・」

 

師が未熟だと弟子も哀れだな。

 

「まったくです」

(コクコク!)

 

 騎馬民族の教育はどこまで終わってる?

 

「とりあえずの読み書き算術ですね。

無駄な下地がないのと

無駄なこだわりがないので、実に習熟が早い」

 (むぅ・・・)

 

素直とも言えるな。そうは言っても、白っ子

ほどの才も覚悟も無い連中だし。

所詮そこそこやれる程度だろうよ。

 

 (ぐっ!)

 

 あとは涼州との繋ぎか・・・

 何進は気付くと思うか?

 

「涼州の賊はすでに鎮圧されていますから、

連中が意識を向けることは無いかと」 

 

中原の火がなぁ。連中。自分で着けた火が

勢い付きすぎて処理できんってのがなぁ。

 

「何進だけではなく、名家閥が煽りましたからね」

 

まったく。黙っていれば地域の賊程度だった

ものを。欲を出して一か所に集めて片付けようと

したんだろうが自身の処理能力を過信したな。

 

「確かに分散する相手を一か所に集めて

叩くのは兵法上間違いではありません。

しかし今回は悪手でしたね」

 

己の過大評価と相手の過小評価が奇跡的に合わさったか。

 

「えぇ。ある意味芸術ではありますよ。

墓穴を掘ると言う見本ですよね」

 

 (???)

 

 あぁ、白っ子はまだわからんか。

 

まず、今回の乱でもそうだが、乱を興すには

絶対に必要なものがある。わかるか?

 (ごはん?)

 

その通り。餓えてるからこそ、その状況を打開

するために乱を起こしたいのに、肝心の兵士が

食べる分の食料が無ければ意味が無い。

なんたって奴らが大規模蜂起したのは、

南陽が三月で潁川は四月だ

収穫どころか種を蒔いてもいない。

 

村にはない、町にもない。ならば、現在賊が

食べてる食料はどこから手に入れたんだ?

 

 (おしろ?)

 

それは、落とした後だな。

その前の話だ。

 

いいか?大量の蓄えがある城には沢山の兵が居るよな?

  

(コク)

 

たくさんの兵が居る城を、大した装備の無い村人が落とせるか?

  

(フルフル)

 

そう。だからこそ彼らは不満を持ちながらも

大きな動きが出来なかったんだ。

だが、どこからか大勢で蜂起できるだけの

食料が出てきた。

 

(かしん?)

 

それと名家だな。

 

(???)

 

何進は、分かりやすい。武功の為だ。

賊が食料を得て多少暴れても、それは

一時的なものに過ぎん。

 

食料は食えばなくなる。

賊がまともに政など出来んから、

食料の補充も出来ないだろ?

 

あとは勝手に弱っていく賊を一方的に叩くって言う計画があった。

 

 (コク)

 

しかし、奴はどうせ叩くなら大きい方が良いと

思ったんだろうよ。

結局予定より多くの物資を賊に回してしまった。

 

ここで予想外なのが名家の動きだ

何進には連中の動きが読めなかったんだろうな。

 

 (師姉様?)

 

「地方の領主は名家の紐付きなんですよ。

ですから、乱で荒れれば地方から得られる

賄賂が減ってしまいます」

 

 (コク)

 

「それに襲われる方も自衛のために武装しますよね?」

  

(コク)

 

「結果、洛陽の名家から支援を受けた、

中途半端に武装した地方官僚が出来上がる。

賊はコレを襲えば物資が手に入りますね。

大きな城壁を狙うよりよっぽど簡単です」

 

 (コク)

 

「少し考えればわかるんですがね、何進は

城壁のある街と地図しか見れていない」

   

で、襲われた名家連中の財を使って食料と

武装を整え、大量の人員を組織させる

下地を作ってしまったわけだ。

 

結果、潁川で朱儁将軍が負け、南陽が落とされた。

   

あぁそういえば南陽の張曼成は『神上使』を名乗ったらしいぞ。

もしかしたら天の御遣いの噂もコイツかもな。

 

(ハッ)

 

いや冗談だ。奴は噂を利用したんだろうさ。

まぁそんな感じで、今は何進が与えた

火種が官軍で消せない大火になった。

   

まぁこれも見越して動いている連中もいるみたいだがな。

 

 (???)

 

「そうですね。名家を後ろ楯にした地方の

軍閥は、この機に洛陽の締め付けからの

脱却を目指してもおかしくはありません。

何せ官軍が敗れた今、名前だけの名家で

あったのが、地方限定とはいえ、実行力たる

武力を正当な理由で持てますからね」

  

うむ。それに気付いたなら、自己の栄達に

異常と言える程に拘る連中だ。

国家のことなど考えず、ただ目先を見て軍部の

足を引っ張って負けさせるくらいヤるだろう。

 

 

そんな感じで、今の洛陽は火消と責任転嫁で泥沼だ

   

 

俺は北を警戒しているので呼び出せん。

 

となればソコソコ先を見れる地方軍閥が

中央の楔を離れて乱立する・・・乱世だな

 

「(・・・)」

 

まぁ、俺たちが地獄を作るのはもう少し後だ

それまで練磨を絶やすなよ?

 

「「ハイ」」

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤、青、緑、黄、白、黒。その他色々

大義、忠義、意地、名誉、夢、理想、現実、感情、理性、家族、家臣、親兄弟、友、主君。

 

あぁ人が織り成す万華鏡。なんて、なんて、●■▲◆!

  

・・・さぁ魅せてもらおうじゃないか。

誰が作る地獄が一番なのかなぁ!




キングクリムゾンっ!

謝罪は跳ばされた!(慈悲)

せっかくだから、赤の扉を選んだオリ主(踏み台)作ろうかと思いましたが、自分の実力不足を理由に断念しました。

主人公くんは昔と違い、精神と肉体の
均衡が取れてるので基本大人な感じですってお話

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