とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士

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恋姫時空のはおー様や軍師連中がまさにコレ


原作アンチヘイトあり

オリ展開、オリ設定

嫌いな人は読み飛ばしでお願いします


戦いとは、いつも二手三手先を考えて行うものだ

名家の処刑・・・名目は

あぁ、宮中への武装侵犯か

一族郎党殺しても問題ないな。

 

で、他の連中には職務怠慢・・・

名家にとっては当たり前でも

普通に考えれば立派な罪。

 

帝も洛陽の民も納得するだろうな。

 

納得できないのは名家

で、この檄文・・・か

ふっ、何が人を人とも思わぬ悪鬼の所業だ。

 

貴様らの言う人とは名家の人間だけではないか、

こんな檄文を信じる阿呆がいるかよ。

 

しかし、そうか。董卓は覚悟を決めたか。

 

「むー!!」

 

(((・・・・・・)))

 

 

ではこちらも覚悟を決めんとな。

 

「むーー!」

 

(((・・・・・・)))

 

で、軍議を始める前に、だ

 

「むーーー!!」

 

(((・・・・・・)))

 

張昭、黄蓋、程普に問おう!

 

我が娘、孫伯符は我が後継に相応しいか否か!

不服があるなら不敬も許す。

不服があればこの場で述べよ!

 

「「「・・・ございません!!!」」」

 

「むーーーーーー!!」

 

同じく周瑜、陸遜、甘寧、周泰に問おう

不服はあるか?

 

「「「「ございません!!!」」」」

 

「むーーーーーーーーー!!!」

 

呂蒙、ついでに魯粛!

不服はあるか?

 

「ヒドイっ!けど・・・」

「「ございません」」

 

「むーーーーーーーーーーー!!!」

 

そして孫仲謀!姉を主として支えるに不服はあるか?!

 

「ございません!!」

 

「むーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

よし決定。

 

策、お前アタシの代わりに連合軍側で洛陽な

 

「むーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

「なんじゃこの茶番・・・」

 

「「「「・・・・・・・」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、連合軍行きの代表が決まったところで

 

「待ってよ!今の茶番で本当に決まりなの?!」

 

当たり前だ。

アタシは董卓側で洛陽に付き

お前は袁紹側で洛陽に付く

コレでどっちが勝っても孫家は残る!

 

「向こうには、尚香がいるじゃない!!」

 

おいおい、尚香はあくまで李儒殿の弟子であって

董卓の味方じゃないぞ?

勘違いはいかんな。HAHAHA☆

 

「いや、そうだけど、ならせめて代わってよ!!」

 

何を言っている?洛陽には帝がいるんだぞ?

代理なんか立てれるはず無いじゃないか?

HAHAHA☆

 

「ぐっ!!な、なら権と!!」

 

「孫策様。殿の代理は孫策様にしか務まりません!」

 

「そ、孫策様ぁ?!」

 

諦めろ。実際お前しか居ないんだよ。

 

「すっぽかせばいいじゃない!」

 

顔を潰されたって無駄に怒って

無駄な戦が起きるぞ?

 

「あんなやつら、今ならどうやっても勝てるでしょ?!」

 

当然勝てる。劉表と組まれても余裕だ。

だがな、その時に死ぬのは罪もない民だ。

 

「・・・」

 

無駄な戦でこちらの民も

あちらの民も死に、物資も浪費される。

ならばしなくていい戦ならしない方が良い。

違うか?

 

「違わないけど・・・」

 

それに安心しろ、おそらく連合軍はまともに戦えん

 

「どこに安心する要素があるのよ!!」

 

お前も無駄な戦に巻き込まれんということだ

 

「・・・あぁ。なるほど」

 

逃げれるなら即座に逃げろ。

敵前逃亡と言われてもいい

 

「いいの?」

 

そのときはすでに負けてるんだ。

負け犬の遠吠えに付き合うな。

下手に戦えばアタシらの助命嘆願も

届かなくなる。

ただ、集合場所には行けよ。

 

「・・・そっか。そうよね」

 

間違っても気分が乗ったとか言って

一騎打ちなんかするなよ?

 

「わかってるわ」

 

もしも自分を抑えられなくなりそうになったら・・・

 

「なったら?」

 

『ふふふ、よくも我が部下を・・・』って言って

笑いながら怒って階段を降りてくる李儒殿を想像しろ。

 

((((あ、アカンやつや))))

 

「すごい効果ね・・・わかった」

 

 

 

 

さて、生に・・・策が「今、生贄って!」

あ~策が納得したところで権は、柴桑だ。

太史慈ってやつから柴桑の

政が酷すぎるので助けてくれって来てる。

 

「わかったわ。けど柴桑は劉繇の管轄だと思ったけど?」

 

奴は連合軍側で参戦だ。どーせ負ける。

なら同じ負け犬の遠吠えだ。

 

「「「あぁ~」」」

 

そのときは袁術も今と違って

我々に難癖つける余裕はあるまいよ。

で、劉表は北の董卓に怯えるだろうから動けん。

 

その間に柴桑から秣陵まで抜けて、

呉郡と会稽郡も頂こう。

 

「ほほう・・・呉国ですな?」

 

そうだ、張昭が言ったようにここで揚州と

荊州南郡を握る。

その後は交州を睨みつつ中原を見る事になる。

 

権、その第一歩だ。責任は軽くないぞ?

 

「はいっ!」

 

アタシと一緒に董卓側で洛陽に行くのは

丁奉、朱治だ。

兵は500。戦いに行くわけじゃないからな。

 

((・・・・・・))

 

で、権と一緒に柴桑に行くのは

程普、甘寧、凌統、陸遜、魯粛。

兵は5000。状況によっては援軍も許可する

 

「「「はっ!(よしっ!!)」」」

 

運悪く「もう隠さないの?!」

策と一緒に連合軍参加するのは

 

黄蓋、周瑜、周泰、呂蒙、

刑道栄と金旋も連れて行け。

兵は10000。兵糧は袁家持ちだとさ

せいぜいタダ飯食らってやれ。

だが、いつ奴らの気分で兵糧の配布が止め

られても良いよう、備えるのを忘れるな。

 

「「「はっ!(くっ!!)」」」

 

張昭は韓当と残って内政だ。

馬良と華歆、諸葛瑾を鍛えろ。

権からの援軍要請があった場合は

5000までは許す。

その際の人員は韓当に一任するように。

それ以上なら洛陽に使者を出せ。いいな?

 

「はっ!」

 

あぁ策

 

「何よ!」

 

場合によっては帰り際、盧江を落とせ

 

「・・・いいの?」

 

何度も言うが負け犬の遠吠えだ。

それに奴らも袁術の支配から逃れられるなら

喜んで味方するだろうさ。

 

で、柴桑で権と合流して・・・

あとは分かるな?

 

「了解よ、それなら連合軍なんかより

よっぽど面白そう!」

 

連合軍に参加する名目は

『袁家の顔を立てて』というものだが、

実際はお前たちに洛陽の戦を見せる為だ。

 

「洛陽の戦・・・」

 

董卓に李儒殿がついた・・・いや、違うな。

連合軍が李儒殿のいる洛陽に兵を向けた。

ならば連合軍は負ける。

 

「「「・・・」」」

 

どうやって負けるのか、

なぜそんな方法を採ったのか

その結果何があるのか?

私も彼の側で学ぶ。

お前たちは相手の側でそれらを学べ。

 

「「「はっ」」」

 

死ぬことなく地獄を学べるのだ。

それも袁家の金でな。

ならば学ばせてもらうさ。

 

 

「はい!」

 

今回は学べないが、お前にも機会を与える

心配しないで逝ってこい

 

「あ、あの母様、私は別にそんな心配は・・・」

 

「遠慮しないで良いのよ権!」

 

「策姉様・・・」

 

「なんなら今からでも・・・」

 

「「「「往生際が悪い!!!」」」」

 

「イヤッー!地獄なんて、経験しない方が良いにきまってるじゃなーーーい!!」

 

((((凄く良くわかる))))

 

いや、経験しとけ。

死の淵から這い上がった経験があるヤツは強い。

逆境を知らない奴より何倍もな。

ただでさえ今回は温いのが確定してるんだ。

 

「あぁ~あくまでも創るのは董卓だもんねぇ」

 

そういう事だ。

ま、アタシは茶飲んでるから

頑張ってこい。

 

「母様~!」

 

いや~、最近書類仕事で、肩と腰が痛くて痛くて・・・

鍼でも打ってもらうのも良いかもしれん。

 

「いや、堅殿、今回はなんじゃ、えらく温いの?」

 

そりゃそうだ。大体読めてるからな。

張昭はわからんだろうが・・・黄蓋、わかるか?

 

「なんとなくじゃがの。まぁ連合軍が想定するような戦にはならんわな」

 

「え?分かるの?!」

 

「まぁの。今回は常識の中での戦いじゃし。周瑜だってわかるじゃろ」

 

「えぇ、まぁ。予想通りなら、確かに無傷で盧江を落とせます」

 

そういうことだ。

私は、それをどうやって実行するか・・・

その下準備の手順を学ぶわけだ。

 

「ほんとうに~、戦いは始まる前に~終わってるんですねぇ~」

 

陸遜、それは視野が狭い。

 

「えぇ~?」

 

戦いはな、終わらせてから始めるんだよ

 

「う~ん?」

 

周瑜、この戦いはいつから始まっていたと思う?

 

「いつからといえば、董卓が十常侍と帝を護って洛陽に入ってからでは・・・?」

 

陸遜も同様か?

 

「違うと~?」

 

恐らくだがな。

 

「「では?」」

 

少なくとも何進が、黄巾に援助を始めてからだ。

もしかしたら、その前からかもしれんがな。

 

「「「「「・・・・・・」」」」」

 

「堅殿、それはつまり」

 

黄巾の乱に名家が便乗した時点で、

何進が名家を除こうとするのは当然だ。

 

「「「「はい」」」」

 

また乱に乗じて武力を持った名家が、おとなしく

何進に殺されるはずがない。

 

「「「「はい」」」」

 

ならば名家と何進の戦いは確定していた事になるな。

それが今の名家と董卓だ。

 

「「「「・・・」」」」

 

あとは双方にとって邪魔な宦官よ。

洛陽に武力がある内に仕留めたいのは

名家も何進も同じ。

 

当然、宦官とてそんなことはわかってる。

 

ならどうする?片方を潰せばいい。

武力をもった名家を殺せないなら

何進だろう。

 

まぁ宦官の誤算は、名家が仲違いせず

袁紹が宦官を狙ったことだが・・・

おそらく袁紹に何か吹き込んだ奴がいる。

 

「何か、ですか?」

 

周瑜にはわからんか?

普通宮中に武器持参して入れるか?

法的にもそうだが、心の上でどうしても躊躇するだろう?

それを無視して、兵があるだけでそんなこと出来るなら、初めから適当な理由付けて宦官など滅ぼしてる。

 

「では何者かが宦官殺しの罪を、袁紹や名家に押し付けた、と?」

 

張昭の言ったとおりだ、実際今回の董卓による

粛清の名目は『名家による宦官の殺害』

・・・この場合の宦官は帝の忠臣という意味合いになるな。

そして『宮中への侵犯』誰もが納得する一族郎党処刑の大義名分だ。

 

「「「「・・・・・・」」」」

 

コレが偶然か?

まぁ董卓が帝を保護したのは偶然かもしれん。

だがな、それは誰でも良かったのだ。

 

望んだのは名家と宦官の一掃なのだからな。

帝の有無は関係ない。

死んでいたら死んでいたで、な?

 

「「「・・・・・・」」」

 

故にこの状況は【何者か】に創られた状況だ。

 

言うなれば料理人が待ち構える俎上よ。

後は包丁を入れるだけだ。

魚は釣られた時点で終わっている。

 

料理人は董卓、魚は名家、残るは包丁を入れる作業のみ。

 

「……始まる前に終わるもなにも、そもそも戦いになっていないんですね」

 

そーゆーことだ。考え過ぎかもしれんが、

洛陽にはどれだけ過大評価をしてもまだ

足りぬ方々がいる。

 

それに政治について全くの未経験のアタシたちが

遠く離れた洛陽を考え量るんだ。

どんな可能性だって考えて、過大評価をしなきゃいけないだろう。

 

ありえないことなんてありえない。

 

周瑜、陸遜、これが洛陽の戦だ。

 

「「はっ!」

 

策、考えろ、考えて相談して、皆で考えたものの上にお前の勘を乗せろ。

 

「えぇ!わかったわ!」

 

 

さて、見せてもらおうか?

 

釣られたことにすら気付かない魚の末路。

そして料理人はいかに料理するのかを。

 




彗星さんは戦術指揮官でしたからそれでいいんです。

でも軍師や、はおー様はそれではいけません。
戦術と戦略の違いは多々ありますが、
視野の広さは決定的な違いになります。

そして情報量の多さが、盤面を見るときの
視野の広さに直結するんだよってお話


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