とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士

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恋姫における公式最強のお人ですね

作者はこの人大好きです

オリ設定オリ展開

原作アンチあり

嫌いな人は読み飛ばし


ハムとソーセージの季節がやって参りました

「おぉ!ようやく来たか雪蓮!

 ちと遅いのではないかの?!」

 

「そうですよねー。もう少し早くこれたと思いますけどー?」

 

ごめんなさいね。でも私だって、いきなり一万なんて大軍を渡されて正直いっぱいいっぱいなのよ。

 

「あー。それはそーですねー。

 書類仕事とかー大変ですよねー」

 

えぇ、アナタ達の苦労が少しわかったわ。

張勲は凄かったのね。

 

「おぉ!そうなのじゃ!七乃は凄いのじゃ!

ようやくわかったか!にょほほほほほほ」

 

「あーん、私を褒めちぎってる美羽様、素敵!」

 

・・・(このくらい吹っ飛んでるといっそ清々しいわね)で、この状況はやっぱり?

 

「そうなんですよー。少し考えれば

分かることだったんですけど、麗羽様も

真直さんも気付かなかったみたいでしてー」

 

「にょほほほほ、あんなやつは

袁家の当主にふさわしくないのじゃよ!」

 

「自分も良く分かってないくせにっ!

よっ可愛いぞ!この小悪魔っ!」

 

「にょーほほほほほほ、

そうじゃろう、そうじゃろう!

もっと褒めてたもっ!」

 

・・・とりあえずお土産のハチミツ持ってきたから、良かったら食べてみて頂戴?

 

で、設営したいんだけど場所と兵糧の手配は?

 

「おお!気が利くの?!確かに受け取ったぞ!

細かいことは・・・七乃任せる!」

 

「はーい。任されましたー! では孫策さん?

あっちでお話しましょうかー?」

 

えぇ、お願いするわ。美羽、またね

 

「美羽様、行ってきまーす!

良い子で待ってて下さいねー」

 

「おーう、雪蓮!またなのじゃ!!

七乃、早く帰ってくるのじゃぞ!」

 

 

 

はいはい

「はーい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、さっさと話をしましょうか?

あんまり余裕、ないんでしょ?

 

「えぇ、そーですね。

董卓さんがこんな手を使ってくるなんて

まさかまさかでしたよ・・・

そちらは二手に分かれたのは正解でしたね?」

 

母様の慧眼ね。

 

何だったら美羽とアナタの助命くらいならできるかもよ?

 

「あー正直助かりますけど、どうしてですか?

アナタ達って私たちのこと嫌いですよね?」

 

えぇ、嫌いよ。けどね

書類仕事してたら分かったのよ。

 

「何をです?」

 

アナタが私たちを嫌ってたわけ、よ。

 

「ありゃ。気付かれちゃいました?」

 

そりゃねぇ・・・アナタって私とは方向性は

違うけど、ある意味似てるじゃない?

 

「ですかね。私は権力なんかより美羽様を

可愛がって、愛でていたいだけですけど?」

 

私だって権力なんかよりは好き勝手に生きてたいから。そう思ったら分かったのよ。

 

「そうですか。本当は美羽様だって、

袁家の権力なんかいらないんですよ?

だったら二人で好きに生きて

いきたいじゃないですか?」

 

そうね。生まれと周りに縛られて、

勝手に周りに担がれて・・・

政治と無関係に育てないと殺されていた。

 

「奴ら、お神輿の頭は軽い方が良いって思ってますからねー」

 

本来なら政治に無関心な為政者は悪。

その生き様が罪なんだけどね

 

「・・・そうですね」

 

美羽は選ぶことすらできていない。

なら、選択することもできずに殺される前に、

助かる選択肢も上げたいって、そう思うのよ。

 

「ありゃりゃ、本当に変わりましたねぇ。

あの勝手気ままなどら猫さんが、

いつのまにか立派な虎の子じゃないですか」

 

アナタ、私をそんな風に見てたのね・・・

 

「怒りました?」

 

いいえ、事実ですもの。怒りようがないわ

 

「ホント・・・何かあったんですか?」

 

先日ね、洛陽の師弟と会って無かったら、私はこうなっていた。っていう見本みたいなのを見たのよ。

 

「洛陽の・・・暗黒な人と鬼の人ですか?

まだ会ったことないんですけど、そんなに?」

 

えぇ、アナタなら会えばわかるわ。

美羽もね、子供には優しいみたいだから

もしかしたらすごい名君になれるかもよ?

 

「名君は別にアレですけど、美羽様を守って

くれるなら良いですねー。

・・・幼女趣味じゃないですよね?」

 

その辺は大丈夫よ、大人は子供を守るものって

いう当たり前の考えを当たり前に実行してる

だけなんだって。

 

「あぁ、妹さん。預けてましたね~」

 

そ、とりあえず母様も美羽とアナタの

助命は嘆願してるから、いざというときは

ウチに来なさい?

下手に袁紹や曹操に行ったらさすがに庇えないわ。

 

「本当にありがとうございます。では代わりにー」

 

えぇ、兵糧多めにお願いね?

 

「ですよねー。」

 

当然でしょ?

まぁこんな風に成長できたのも

アナタの嫌がらせのおかげだと思えば・・・

イラつきはするけど、まぁ感謝もするわ。

 

多分ウチの連中はみんな、怒りと感謝が半々ってとこじゃないかしら?

 

「ありゃ、成長させちゃいましたか」

 

えぇ、そのお礼が助命嘆願。余った分が兵糧ね。

 

「はぁ、まぁ感情任せのお馬鹿さんよりは

いまの方が信用できますよー」

 

でしょ?今ならわかるもの

 

「ほほう?」

 

勘で動く野生の虎は信用できない。

懐に入れず、程よく餓えさせて敵と

相打ちさせるのが為政にはいいのよね?

 

「そのとおりです、いつ噛みつかれるか

分からない。けど自分では倒せない」

 

なら他にやってもらえば良い。

それが涼州であり、劉表であった。

    

「えぇ、やっぱり長沙一郡・・・

大きかったですねー」

 

良いじゃない、おかげで美羽が助かるのよ?

 

「それもそーなんですけどねー。

それで? アナタがどら猫さんのままだったら

こうなってた人って言うのは?」

 

改めて言われるとイラッとするわね

 

「まぁまぁ、良いじゃないですか。

私に聞きたいこと、あったんでしょう?」

 

・・・そんなにわかりやすかった?

 

「昔に比べたら比較にならないほど

成長してますけどね。

アナタがその視点を手に入れたのは

ここ数年でしょう?」

 

そうよね。年季が違う、か。

 

「そーゆーことです。ついでに言えば

視点の高さも視野の広さも覚悟の重さも

違います」

 

物心ついたときから、一人で美羽を

守ってきたアナタには勝てるはずもないわね

 

「ま、家族に愛されて、甘やかされて

自由に育ってるどら猫さんに、常日頃から

抱いていた殺意を隠せる程度は・・・ねぇ」

 

アナタの怖さを理解できたのも最近よ。

本当に、甘えていたわ。

 

けど、だからこそアナタに聞きたいの。

地獄で一人。大事なモノを抱えて

戦い続けてきたアナタに。

 

「……そのどら猫さんはそんなに?」

 

いや、あれが酷いのは良いのよ。

問題はそこじゃなく、何でその

酷いのがまだ生きてるのかって話でね

 

「その言い方だと、あえて殺さない様に

しているように感じますけど?」

 

えぇ、私たちはそう見てる。

だけど、その理由がわからない。

 

「だからこそ私にですか・・・美羽様とも

無関係じゃなさそうですし。

とりあえずお話を聞かせてもらえます?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はえ~。想像すらできない阿呆ですねー」

 

私たちより少し前に着陣してるはずだから

実物見れるわよ?

 

「関わりたくないですよ。

美羽様が死んじゃいます」

 

・・・わかるの?

 

「実物見てませんし、洛陽のお二人も

知りませんから、詳しい方法はわかりませんよ?」 

 

えぇ、それでも構わないわ。どんな細かい

情報でも欲しいの。

 

「では、お二人はそいつらに地獄を創らせる気ですね」

 

え?あいつらが?あいつらを

地獄に堕とすんじゃなくて?

 

「そうですね。正確に言えば、そいつらの

歩んだところに地獄が出来ている

とでも言えば良いのでしょうかね?」

 

出来ている?

 

「あ、アナタはこれ以上知らない方が良いと思いますよ?」

 

なっ、どうして!

 

「変に知ってしまった事で違和感が出て、

アナタがソレに気付いたって向こうに

バレたらどうなるかわかりませんから」

 

あ、あぁそうよね。

隠しても・・・ばれるわよね。

 

「確実に。お二人に隠す気がないなら

別に良いんですけど、もしも隠す気が

あったらどうなりますか?

私もアナタも美羽様も殺されます。

かと言って調べないのも不自然。

ならば今はこのくらいがちょうど良いでしょう」

 

なるほど、今はこの程度が私の限界なのね?

 

「そうなりますね」

 

わかったわ。ありがとう。

 

「じゃー。後はこの戦の終わらせ方ですねー」

 

落差が・・・

 

「これも技術なんですよー?

いっつも笑ってたら表情が読めないのと

一緒ですからねー」

 

なるほど。そんな考え方もあるなんて・・・

 

「それに美羽様が可愛いから

笑顔になっちゃいますしねー!!」

 

なるほど・・・そんな考え方もあるのね。

 

「考え方なんてそんなものですよー。

で、本題ですけどー?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・では、我々が今まで狙われていないのはそのおかげですかー?」

 

そういうこと。さすがに狙いから

外れてたのは分かってた?

 

「もちろんですよー。

理由は今知りましたけどー。

麗羽様の回りは自分達の兵が多いから、

曹操さんは、自分達の兵が強いからだと

勘違いしてますけどねー」

 

普通は兵が多いのを狙うじゃない。

曹操は・・・自意識過剰ね?

 

「そうですよねー。兵の多さは軍の強さ。

それを核にされるんですからー、最初に

狙わないのはおかしいんですよー」

 

その上、大量の輜重も見逃すなんて

ありえないわ

 

「麗羽様を狙わないのはーまぁ主犯ですから?

わからないではないんですけど、

曹操さんは何故でしょー?」

 

曹操が麗羽をたきつけて連合の発足を急がせたのを知ってるからじゃない?

 

「ありゃ?孫堅さんもそこまで分かってるんですかー?」

 

えぇ、そのくらいはね。

 

袁紹にしては動きが早すぎる。

どれだけ家臣が優秀でも、袁紹の視点

からでないとできないこともあるでしょう?

 

で、洛陽のご学友でしょ?

更に連合が出来る前から副盟主ですもの

ここまで揃って分からないのって

よっぽどじゃない?

 

「おぉー完璧ですよー。では董卓さんも気付いてて?」

 

もちろん。それに洛陽には誰が居る?

 

「あぁー納得ですねじゃあこの董卓さんの動きも?」

 

そうでしょうね。董卓と袁紹の戦いに

する予定なんでしょ?

 

「あぁ、それなら、私たちも助命できますね」

 

さすがに州牧とか太守は無理だけど、

普通に贅沢出来る程度にはしてあげるわ。

 

「本当にありがとうございます」

 

で、さぁ

 

「はい?」

 

やっぱり董卓がこの手を使ってくるのは

アナタでも予想できなかった?

 

「そりゃそーです。完全に裏をかかれました。

20万で押しつぶすつもりがすでに10万と少し。

さらに洛陽内部の潜在的な味方も全滅ですよ?

で、相手は官軍入れたらほぼ同数」

 

やられれば分かるんだけどね

 

「えぇ、当たり前ですよね。

相手が出てくるところが分かってて

向かう場所も分かってて

向かう時間も分かってて

相手は警戒なんかしていないし

地図があって地形が分かってて

後方に不安がなくて

単なる機動力としてだけでなく

きちんと戦い続けた精強な騎兵が

自分達にだけあるなら

基本中の基本ですよね?」

 

そうね、基本中の基本よね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『各個撃破なんて』 

 

 




燻製美味しいよね。

引っ張るまでもありませんでしたね
基本的に地図は国家機密ですが
洛陽に居るへうへうさん陣営は
当然見れます。

次話で解説入りますが
洛陽に不安がなくて、
敵に公孫賛と馬騰が居ないなら
騎兵は出すのが当たり前。

そこで何してんの?っていうお話

張勲さんは恋姫時空で最強の
謀略家設定ですからね
当然、師弟のやること全部は
無理ですが、他の人よりはわかります。

語尾を伸ばしたり、伸ばさなかったりは仕様です。

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