とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士

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ミミズサイド

にょろにょろの本領発揮か?

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蜀と原作アンチあり。

嫌いな人は読み飛ばし!




ジャスト1分・・・いい夢見れたかよ?

「華雄だけじゃなく、董卓軍全軍が居ない?!」

 

「はい。そうでしゅ。文醜さんはそのまま入城して

関を確保しましゅた。」

 

「おのれ華雄!我が名誉を汚しておきながら

逃げおったか!」

 

・・・(アナタに名誉なんて無いでしょうに。

むしろ桃香様とご主人様の名を汚したのは

アナタですよ)

 

「卑怯者なのだ!」

 

・・・(戦場で油断して、阿呆面晒してたら

そりゃやられますよね)

 

「けど、何で急に居なくなっちゃったんだろう?」

 

「そうだな、雛里、わかるかい?」

 

「あ、あわわわ!たぶんでしゅけど・・・」

 

「なになに?言ってみて?」

 

「うむ、今は緊急時だ、どんな意見でも言ってみろ」

 

・・・(ずっと前から緊急時でしたよ)

 

「は、はい!恐らく洛陽で

何かあったんだと思われましゅ!」

 

「洛陽で・・・あぁっ!」

 

「御主人様?何かご存知なのですか?」

 

「・・・俺の居た世界だと、董卓は洛陽を

焼いて長安に遷都を強行してるんだ!」

 

遷都?!何でそんな大切なことを黙ってたんですか!

 

「うわっ朱里?!」

 

「朱里!御主人様に何だ、その態度は!!」

 

「朱里ちゃん?落ち着いて!」

 

「あわわ、朱里ちゃん?」

 

あわわ、じゃあ無いでしょ!何で雛里ちゃんも

わからないの?!

 

「え、あっ?もしかして?!」

 

もしかしなくてもそうだよ!!

 

「し、朱里?」

 

御主人様、今すぐ平原に退きましょう!

今なら損害を受けたからって言えば

帰れます!もし他の勢力が

洛陽の情報を得たなら、引き返せません!

 

「ふざけるなっ!こんな屈辱を受けて

おめおめ帰れるかっ」

 

それは愛紗さんの都合です!

 

「「朱里(ちゃん)!」」

「な、何だと?!」

 

愛紗さんの都合と、御主人様と桃香様の

夢と、命と。どっちが大事なんですかっ!!

 

「「えっ?」」

「な、なに?」

 

「・・・朱里ちゃん」

 

桃香様、軍議の使者が来る前に

袁紹様にお会いして退陣の許可を!

 

「待って、落ち着いて説明して?どういう事なの?!」

 

今はゆっくり説明している時間なんて・・・!

 

『劉備様、袁紹様より軍議の使者が来ております。

至急集まるようにとのことです!!』

 

あ・・・あぁ

 

「朱里ちゃん?」

 

・・・至急なら、まだ間に合うかも知れません。

桃香様、なんとしても退陣の許可をもらって

来てください。

平原の県令なら、まだ何とかなります!

・・・ここが我々の分水嶺です。

 

「おい、朱里、何を勝手なことを!!」

 

雛里ちゃん、説明はお願いするね。

 

これからどうするか考えなきゃ・・・

 

「朱里ちゃん・・・うん、わかった。

御主人、愛紗様、鈴々さん。

もし遷都が行われて

居た場合について何がおこるのか

朱里ちゃんに代わってご説明しましゅ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

「まず、大前提からですが、御主人様の

天の知識では、袁紹さんは宮中に押し入ったり

しましたか?」

 

「えっーと、そうだな、確か宦官に殺された

何とかって大将軍の仇を討つために入ったはずだ。」

 

「それが何進大将軍様です。で、あれば

御主人様の世界でも、遷都をしたのは

董卓さんではありましぇん」

 

「え、どういう事だ?反董卓連合に押されて

帝を連れて洛陽から逃げたんじゃないのか?」

 

「はい、戦がどのように進んだかは知りましぇんが、

洛陽から逃げたのは陛下のご意志でしゅ」

 

「・・・」

 

「曹操さんも言ってましゅたが、陛下にとって

袁紹さんは宮中に兵を入れた逆賊でしゅ。

それが20万の兵を連れて洛陽に迫っていた・・・」

 

「そうか、帝にとっては袁紹よりも

董卓が味方なんだもんな」

 

「はい、袁紹さんがどんな大義名分を掲げ、

諸侯がどれだけ集まっても、陛下にとって

袁紹さんは逆賊でしかないんでしゅ」

 

「董卓の軍勢は多くても五万くらいと

考えれば、帝が袁紹を怖れて逃げ出しても

おかしくはないのか」

 

「はい、もしも董卓さんの独断なら

洛陽の官軍だって反対しましゅ。

そうなれば遷都どころじゃありましぇん」

 

「そうだよな。移動中だって、

董卓が寝てる時だって、

帝を取り戻せって動くよな」

 

「はい、それに洛陽遷都は連合軍を瓦解

させる策にもなりましゅから、

御主人の世界の董卓さんも遷都を

行ったんだと思いましゅ」

 

「どういう事だ?」

 

「まず、洛陽は漢の中心でしゅ。

そこから董卓さんを追い払ったことは

一定の成果と言えましゅ」

 

「まぁ、対外的にはそう、だな」

 

「それに20万の兵を連れて戦い続けるには

莫大な費用がかかりましゅ」

 

「あぁ、七千でもコレだ。30倍なんて

考えもつかないな」

 

「そして今の私たちもそうでしゅが、

御主人様の世界の連合軍も

董卓さんを倒したところで、

何かを得られる訳ではありましぇんでしゅた」

 

「そうだな、権力を握った董卓を倒した

後に得られるのは精々が名誉くらいか」

 

「その名誉も、洛陽から逃げた陛下によって

逆賊とされてしまえば・・・」

 

「・・・何も得るものがない」

 

「はい、ですので諸侯はこれ以上の損耗を

防ぐために董卓さんに勝った!

と喧伝して帰りたがるでしょう」

 

「長安まで攻め込まないのか?」

 

「元々が袁紹さんと董卓さんの権力争いでしゅから」

 

「あぁ、袁紹が深入りしない限りは」

 

「はい、周りも行きましぇん。

で、袁紹さんは南皮の人でしゅから、

あまり地元から離れる訳にはいきましぇん」

 

「それに連合は部下とか家来じゃないから、

『自分は帰るけどお前たちは戦え』とは

言えないんだな?」

 

「そうでしゅ。そのため連合軍は

洛陽で解散する可能性がかなり高い。

後は解散した諸侯を各個撃破しましゅ」

 

「諸侯も、それまでに疲弊してるだろうから

容易く勝てる。なるほど、立派な策になるな」

 

「はい、だから、朱里ちゃんはあんなに慌ててるんです」

 

「待て!それはあくまで御主人様の、

天の世界の話だろう!」

 

「そうでしゅが、大前提の袁紹さんによる

宮中の侵犯がある以上、大筋はかわりましぇん」

 

「つまり、どう言う事だ!!」

 

「・・・このままだと桃香様は逆賊となりましゅ」

 

「「何だって!」」

 

「今の私たちを陛下から見た場合、

県令にも関わらず、袁紹さんのために

無理をして七千もの兵を集めた存在でしゅ」

 

「「それはっ!」」

 

「州牧でさえ五千から一万だと考えれば破格の数。

そもそもが『董卓さんの悪政を糺すため』と

平原でも言ってあるため、誤魔化しが効きましぇん」

 

「「・・・」」

 

「誰かが言わせたのではなく、

陛下がそのご意志で私たちを

逆賊と認定しましゅ」

 

「も、もし今の段階で平原に退けたら?」

 

「非は袁紹さんにあった。それに気付かず

洛陽に兵を向けて誠に申し訳ございません。と

謝罪ができましゅ。

けど、それも洛陽遷都の前ならば。

もし遷都の後ならただの言い訳として

切って捨てられてしまいましゅ」

 

「だから朱里はあんなに・・・」

 

「はい、桃香様と御主人を逆賊にしないために

必死で考えてるんでしゅ。だから、愛紗様も」

 

「・・・あぁ。わかった。

一言謝罪があれば許すさ」

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ、やっと御主人様は現実を理解したんですね。

雛里ちゃんお疲れさま。

 

けど、まさか遷都なんて!

 

知っていたら絶対に袁紹様の味方なんて・・・

いえ、兵を出さなかったら私たちが

滅ぼされていたから、やっぱり三千以上は

出さなかった!

 

御主人様の天の知識がありながら、

それをまったく活かせていない!

何が伏竜だ!何が筆頭だっ!

ただの恥さらしじゃないですかっ!

 

黄巾の乱から反董卓連合が起きる

ことは合ってたじゃない!

 

なら、大前提の何進大将軍の殺害と、

袁紹様の宮中侵犯があったかどうかを、

私か雛里ちゃんが確認してたら

こんな事にはっ!

 

御主人様も何でこんな大事な事を

忘れてるんですか!

 

桃香様は絶対に袁紹様から

退陣を引き出すことはできない。

 

だから、せめて負傷者だけでもって言って戻す。

 

 

あぁ、そういえば、

平原はどうなってるんだろう?

無理矢理人手を連れ出したから

政はガタガタだよね。

 

これから洛陽に入った私たちは

絶対に逆賊にされる。

袁紹様も無傷の幽州勢と并州勢に挟まれて

潰される。

兵力だけじゃ勝てないのは

すでに証明済み・・・

そんな中、ガタガタの平原に帰っても

耐えられない。

 

なら、平原に帰らない?

行くとしたらどこ?

 

・・・荊州しかない。

 

洛陽につく前にほとんどの兵を平原に帰して

私たちは二千くらいで荊州に行く。

 

少なくない数の水鏡女学院の同門が

劉表様に仕えてるから、不可能じゃない

 

劉表様にしてみても、董卓さんに対する盾にも

袁紹様に対する繋ぎにも出来る!

 

袁紹様には、水鏡女学院の伝手を使って

劉表様を説得して董卓さんの後ろを突かせる。

とか言えば、むしろ行ってこいと

言わんばかりに送り出すはず。

 

いや、はずじゃダメ。説得して見せる!

 

そして袁紹様が北で戦っている

うちに荊州から益州へ逃げる!

 

その頃には董卓さんと公孫賛様が北で

勢力を二分しているはず!

もしかしたら曹操さんが生き残って

中原で三者が拮抗状態になるかも!

 

ここで時間を稼いでもらえれば

建て直せる!

これからはまさに綱渡り・・・

一日、いえ、一刻も無駄にはできない!

 

愛紗さんに邪魔される前に

御主人様と桃香様を説得しなきゃ!

 

桃香様は御主人様が説得すれば強硬な反対はしない

 

二人が納得したなら

愛紗さんも逆らわない。

 

と言うより、口先だけの侫臣の無駄なこだわりなんか

構ってられない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御主人様!天の知識でこのあとどうなるか、

知ってることを全部教えて下さい!!

はい、全部です!

必要不要はコッチで判断しますから

覚えていること全部!!

 

 

 




雨上がりのミミズ  
道路で干上がる前に次の畑に
行けるのか?!ってお話

この陣営は種馬の知識があって
ようやく舞台に上がれます 
原作の種馬も訳のわからん理屈で
中途半端に出したり出さなかったり
するのから迷惑ですよね。

まぁエロゲだからって言われたら
それまでなんですがね

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