とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士

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前回に引き続き
各勢力視点です

オリ展開
オリ設定
原作アンチあり

嫌いな人は読み飛ばしで!


この攻撃は当たるんだよ!

そんな・・・

 

『遅い』

 

「ぐぉっ!まだまだぁ」

 

『鈍い』

 

「がっ・・・ハアハア」

 

『そして弱い』

 

「ぐはっ!!」

 

あの春蘭が完全に子供扱いされてるですって!

 

『完全に見込み違いよな。所詮は筆頭殿に

不敬を働き、李厳様に腕を折られた狂犬か』

 

筆頭殿?不敬?!

 

「き、貴様!!」

 

『あの方々の力の一端に触れても

力の差を理解出来なかったか?

己の未熟さを理解出来なかったか?』

 

間違いない!こいつはっ!

 

「奴等の関係者かぁぁぁ!」

 

『官軍の将なら同僚だろうよ』

 

司馬仲達の配下!

 

「貴様らは我が主である華琳様の

誇りに泥を塗った大罪人!」

 

『不敬の罰を受けただけだろうが。

県令ごときが何様だ』

 

そう、そうだったのね。

 

「貴様の主によって我らは屈辱の底に

叩き込まれた!」

 

『ずいぶんと浅い底だな』

 

今回の絵を描いたのは・・・

 

「我らは貴様らを殺す事だけを

考えてここに来たのだ!」

 

『将が忠義も策も兵の指揮も考えていないとは

恐れ入る。流石は狂犬』

 

司馬懿仲達か!

確かにヤツなら全て出来る!

将軍府に所属していたから得られた

何進による粛清の情報を宦官に流し

 

司馬家は名家だから麗羽を唆せる

人間とも繋がりがある!

 

安北将軍付きで并州勢とも

繋がりがあったから、

洛陽から逃げた帝が向かった先を奴等に

報せることだって出来る!

 

「よくぞ我らの前に顔を出してくれたっ!」

 

『で?どうする?囲んで叩くか?』

 

あとは何故ココで顔を出して来たのか・・・

 

「ふざけたことを!」

 

『そうだな。囲もうにも私と戦える将がいないな』

 

確かに春蘭を子供扱い出来るなら

私たちには・・・

他の将が、しまった!

誘われたのは春蘭だけじゃない!

凪は?!凪と真桜はどうなった?!

 

「華琳様っ凪と真桜の部隊が!」

 

桂花っ!

 

『ふむ、どうやら楊奉が目標を殺ったか』

 

「なっ貴様ぁぁぁぁ!」

 

やられたっ!狙いは真桜!!

 

『ほう、ようやく気付いたか?

ま、所詮は県令上がりの郡太守。

アレだけの逸材を一部隊の長とはな』

 

「目の前の私を無視して真桜だとぉ!

オノレおのれオノレぇぇぇ!」

 

こちらの陣容を調べ尽くされていた!

 

『さて、用も済んだので戻らせて貰おう。

あぁ、その前に・・・』

 

「ココまで舐めた真似してぇ!

生きて帰れると思うなぁ~~!」

 

『現実を見れぬその目はいらんな?』

 

春蘭っ!不用意に出ちゃダメっ!

 

『その節穴もらい受ける』

 

「がぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「「「春蘭(様)!!!」」」

 

 

――――――――――――――

 

『・・・なんだこれは?』

 

「ぐっ、強い!」

 

「当たらないのだ!!」

 

「馬鹿な!愛紗と鈴々が二人懸かりで

徐庶に勝てないなんて、ありえるのか?!」

 

どうなってるの?!

 

「元直ちゃんがココまで強いなんて!」

 

『私が強い?違うな。間違ってるぞ』

 

「私たちを子供扱いしておきながら何をっ!」

 

『貴様らが弱いだけだ』

 

「あの関羽が、愛紗が弱いわけあるかっ!」

 

「御主人様!」

 

『まぁ、貴様よりは強いんだろうさ』

 

確かに、武人じゃない私たちは、関羽さんの

強さはわからないけど・・・

 

「愛紗を馬鹿にするなぁ~!ぐぼっ!」

 

『話にならんよ』

 

「「「鈴々!」」」

 

『単なる猪が生き残れる戦場など

たかが知れている』

 

「ぐっ!なめるなっ!」

 

『文官相手に二対一で勝てぬ武人など、

舐められて当然だろうが』

 

元直ちゃんが強いのはわかった

けど、驚くのはそこじゃない!

 

「朱里ちゃん?」

 

『ほう?ようやく目が覚めたか?』

 

うん、お陰さまでね!

 

『だが遅かったな。すでに手遅れだ』

 

「な、なんだと!」

 

手遅れ・・・確かにこの状況は!

 

「ふざけるな!この私を無視して

ただで済むとでも・・・がっ!!」

 

『寝てろ。数年前の趙雲ごときに

一撃で熨された貴様など眼中にない』

 

「趙雲を、ごとき・・・?」

 

『天の気狂い。貴様が我らの何を知っているかは

知らんが、貴様の知識など書の知識と同じ。』

 

「貴様ぁ御主人様にっ!!」

 

『貴様らと同じだ、トカゲにヒヨコ』

 

とっトカゲ?!

 

「ヒ、ヒヨコ?!」

 

『司馬徽も言っていただろう?

臥竜?夢から覚めず現実をみようとしない、

惰眠を貪る竜などトカゲだよ』

 

・・・

 

『鳳雛?自らの力で巣立ちもできぬヒヨコだろう?』

 

「・・・」

 

『で、そんなトカゲが

ようやく夢から覚めたと思ったら、

周囲はすでに泥沼だ』

 

「「・・・」」

 

『軍師なら知っているだろう?

策とは猟師の罠と同じだ。

閃きだけでは意味がない。

どれだけ入念に準備をしたかで

その成果が別れる。』

 

「「・・・」」

 

『貴様らは、何を準備した?

阿呆な主君と気狂いの意見に

押されて、必要以上の兵を集め

無駄死にさせているだけではないか?』

 

「違うっ無駄死になんかじゃっ!」

 

『気狂い、今更貴様と

話をしようとは思わん。

あぁ、そこの自称武人の阿呆もだ』

 

「「「っっっ!!!」」」

 

『なぁ諸葛亮。貴様はソコで何をしている?』

 

・・・な、なにって

 

『教頭殿は言ったよ、

為政者は無責任な夢を魅せるのではない、

民を背負って歩く、その背中を魅せるのだと』

 

背中を・・・

 

『ソコの気狂いの背中には何が乗っている?』

 

「御主人様は民の笑顔の為に!」

 

『ミミズ。自覚しろ。今、平原の民は泣いてる』

 

「えっ?」

 

『働き手がいない、治安の守り手がいない

蓄えがない、そもそも纏める為政者がいない』

 

「え、あっ」

 

『今がなければ明日はない。

元は貴様も村人だろうに

今の平原の民の気持ちがわからんか?』

 

「あ、あ、あぁ!」

 

『更に意味のない戦で家族も死んでいる』

 

「あ、いや、そんなっ!」

 

『そもそも平原の民が、何故洛陽の名家を

命懸けで助けねばならん?』

 

「・・・・・・・あぁ!!」

 

「桃香様っ!貴様いい加減にっ!」

 

『あぁ、もう充分だな』

 

「「えっ?!」」

 

『諸葛亮にでも聞け。あぁ、その前にだ』

 

「「「えっ!」」」

 

『武人気取りの無駄飯食らいの武なんざ

要らんだろう?』

 

「き、貴様、鈴々に何をっ!」

 

『その腕、貰い受ける!』

 

「あ"、あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!」

 

「「「鈴々(ちゃん!)!!」」」

 

 

―――――――――――――――――

 

 

『いや、二枚看板が居ない以上、

貴様らがただの雑魚なのは

知っていたが、これはないだろう?』

 

くそっなんですかあの強さは!

明らかに猪々子さんを越えている!

 

「囲みなさい!休ませることなく

戦えばいずれ討ち取れますわ!」

 

『まぁ、その通りではあるんだがな』

 

そう、その通りではあるんだけど・・・

 

『私は別に一騎駆けなぞするつもりはないぞ?』

 

そう、コレだっ。

ぐっ、ヤツに気を取られれば取られるほど

兵に損害がっ!

 

でも何故?将がココにいるのに、何故兵が

ココまで動けるの?!

 

『簡単だよ田豊』

 

?!

 

『今は私が指揮を執っていないだけだ。』

 

馬鹿な!これだけの指揮を執れる将が

他にも?!

 

『コレだけと言われてもな。

まぁ頭が空っぽな御輿しか知らんから

視野が狭いのも仕方が無いんだが』

 

「おのれ下朗がっ」

 

『袁家を逆賊にした無能に言われてもな』

 

「アナタ方が陛下に讒言したんでしょうに!」

 

『はぁ?貴様、本気か?』

 

「当たり前でしょう!そうでなければ

四世三公の名家を陛下が逆賊などに

するものですか!」

 

『いや、逆賊にしたのは貴様だろうが』

 

「なんですって!」

 

『なぁ田豊。貴様は、貴様らは袁紹を

どうしたいんだ?』

 

・・・

 

「え・・・真直さん?」

 

『真実を教えず、現実を見せず、ただ担ぐだけか?』

 

「どういうことですの?!」

 

『阿呆に巻き込まれた兵が憐れと思わんか?

阿呆のせいで失われる命を惜しいと思わんか?』

 

・・・

 

「真直さんっ!!」

 

『聞け袁紹。言うまでもないことだが、

宮中に許可なく武装して入ったら、

そりゃ逆賊だろうが』

 

「え?」

 

『陛下は十常侍に連れ去られたのではない。

自身の意思で貴様から逃げたのだ』

 

「え、えっ?」

 

『袁家を逆賊にしたのは貴様だ、袁紹』

 

「え、あ、ま、真直さん?」

 

・・・本当です。

 

「っ!な!いや、まって、そんな、違います。

そう、違いますわ!」

 

『下らんな。袁紹、貴様はどうあっても逆賊だ』

 

「違うっ!そんなはずがないですわっ」

 

・・・

 

『下らん。

ま、精々これからは自覚して、

せめて大物の、逆賊らしく堂々と

してほしいものだな。』

 

「そう、そんなはずがないのです。

斗詩さん猪々子さん。帰りましょう!」

 

・・・

 

『まぁ、帰りたいなら止めはせんが、

董承を追った文醜はどうする気だ?

見捨てるか?』

 

「あ、そうですわね!

真直さん。猪々子さんを迎えに

行きますわよ!」

 

麗羽様・・・

 

『憐れとは思わんよ。

全てが貴様らの

自業自得』

 

「何を仰ってますの?」

 

『主を育てず、主を諫めず、主を導かぬ

軍師などいらんな?』

 

あぁ、私は・・・

 

『その心臓、貰い受ける!』

 

「真直さん!!!」

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

『いや、だから、皆さん。

絶対台詞考えてますよね?』

 

「え?急にどうしたんですか?」

 

『あぁこっちの話ですよ』

 

「は、はぁ」

 

『とりあえず董卓さんは

李確さんたちを使って、

帝を追った連中を横から

後ろから襲って下さいな』

 

「えぇ、少しでも陛下に向かう兵を

減らして見せます!!」

 

『私たちから見たらソレ。覚悟が歪んでる

ようにしか見えないんですけどね』

 

「えぇ、そうですね」

 

『足掻くのも人の選択らしいですから、

別に止めはしませんけどね、

それには協力しませんよ?』

 

「わかってます。

コレは私の我儘」

 

『そうですね。

ま、董卓さんの気持ちなんて

この戦場で命を懸けてる

皆さんには関係ありません。

どちらに転んでも良いなら

自分の好きな方に

転ばして下さいな』

 

「はい、そうさせて貰います!」

 

 

 

 

『はてさて、今の董卓さんが教頭殿が

求めたモノなら、帝の命にも意味は

ありましたかね。』

 

『・・・しかし、弱い。

まぁ、ココにいる官軍は

広宗で浅いながらも地獄を知り、

筆頭無表情や張任さんたちに

訓練を受けた兵。

 

ソレに教頭殿が率いた五百の兵を

部隊長として配置して

私が指揮を執ってるんです。

 

あんな中途半端な連中が集まった

集団とは比べ物にはならないのは

わかってたんですけどね。

 

やっぱり、私も元叔母や、アレが仕えた

曹操を過大評価していたようです』

 

『いや、きっと自分が認めていた

アナタに、そうあって欲しい。

そう願って居たんですね』

 

『天と地のはざまには

地獄を知らない小娘には

想像も出来ない世界がある』

 

『あぁ、見てる世界が狭すぎましたね』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さて、私は何を貰い受けましょうか?』

 

 




まぁ、恋姫の曹操軍で一番最初に
潰さなきゃいけないのは李典ですよね

張飛いるかアレ?ただのエロゲ要員でしょ?

田豊さんは、今後の為ですね

鍛えられた将兵を限界突破した
狐(荀攸)が率いてたら、
そりゃ連合軍程度には負けませんってお話

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