とある策士の外史旅(仮)   作:カツヲ武士
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伝説が蘇ったお話

へうへうさんサイドですね

オリ設定、オリ展開
原作は既にない!

嫌いな人は読み飛ばし


そのとき、歴史が動いた

「詠ちゃん。陛下、死んじゃったよ」

 

・・・そうだね

 

「私、守れなかったよ」

 

・・・そうだね

 

「足りないのはわかってたんだ」

 

・・・

 

「今更陛下がどんな覚悟を決めたって、

今まであの人たちが政に無関心だった

せいで苦しんできた人たちには

無関係だってわかってたのに」

 

・・・そうだね

 

「何も準備しないで、覚悟だけで

戦場に立っても

死ぬだけだってわかってた」

 

・・・うん。

 

「陛下も、兵隊さんも、領民の皆さんも

同じ命だってわかってたのに、

私は陛下の命が重いと思っちゃってた」

 

・・・仕方ないよ。

 

「仕方ない・・・違うよ。覚悟が決まってなかっただけ。

だらしないだけだよ」

 

・・・

 

「私は歪んじゃった・・・」

 

「みんなが命懸けで戦ってたのに!

私は洛陽でお茶とか飲んでただけだったのに!!」

 

・・・

 

「ごめんね?

謝って済むことじゃないのはわかってるけど

それでも・・・

みんなの覚悟を裏切って、ごめんね」

 

別にかまわないよ。

それが月の選択だったんだから。

 

「詠ちゃん・・・」

 

問題なのはこれからだよ?

 

「これから・・・?」

 

陛下の遺志を継ぐのはいい。

袁紹に地獄を見せるのは

決まってることだから問題ない。

けど、その後は?

 

「その後・・・」

 

月、よく聞いて?

僕たちは月の選択を尊重する。

陛下が死ぬ事を認めた二人が

許せないなら、二人と戦うって

選択をするなら、僕たちも戦うよ。

 

「詠ちゃん!」

 

けどね?その後の事を考えて!

死んだ人に魂を惹かれて、ヤケクソで決断して

みんなを殺したあとで、

『ごめんなさい』なんて

泣いて後悔するのは許さない!

 

「・・・」

 

僕たちはもう覚悟が出来てるんだ。

だからあとは月だけだよ?

 

「私の、覚悟」

 

そう。僕たちは自分たちの覚悟で

地獄に堕ちる。

だから月は月の覚悟で

僕たちと地獄に落ちるの。

 

「みんなと地獄に?」

 

我も人、彼も人、故平等。

 

それなら沢山の兵隊さんを

指揮して殺してきた僕は

今更天国なんて行けないからね。

 

「あ、そんな!」

 

いやいや、月も一緒。

 

「え?」

 

軍師の罪は主君の罪。

月も地獄は確定してるの!

だからさ、どーせ地獄に行くなら

一緒に行こう?って話だよ。

 

「あ、あはは、そうだね、そうだよね?」

 

うん、そういうこと。

 

「みんなで逝くなら怖くないかなぁ」

 

できたら苦しまずに逝きたいけどね?

 

「あぁ~うん。そうだね!」

 

で、どうする?

 

「うん、お二人に着いて行くよ」

 

いいの?

 

「どんな地獄かはわからないけど

みんな着いてきてくれるんでしょ?」

 

もちろん!

・・・まぁ三日三晩苦しむのは

ちょっとアレだから、もしかしたら

自害に逃げるかもしれないけど・・・

 

「あ、アレは無理だから、

私はさっさと逃げるよ」

 

ちょっとひどくない?!

 

「ふふ、私は主君だからいいのよ!」

 

うわぁ~変な風に覚醒しちゃったよ!

 

「まぁね!覚悟決めました!」

 

思ってたのとなんか違う・・・

 

「いいじゃない。うじうじされるよりマシでしょ?

 

まぁね。どーせなら思いっきり生きてから逝きたいし。

 

「そうだね。それにさ、あの人たちは

無駄死になんてさせてくれないでしょ?」

 

それはそうだね。どうせ死ぬなら

役に立って死ねって感じではある。

 

「ならいいよ。それになんだかんだで

助けてもらったみたいだし」

 

助けてもらった?

 

「うん、元々は私が陛下を暗殺する

予定だったでしょ?」

 

そうだね。

表面上は、バレないように毒を盛るか

自害したってことにして、

袁紹のせいにする予定だったよね?

 

「そうしてたら、絶対どこかで

私が殺ったって話が出てきてさ?

それを名目にして攻められたり

されてたでしょ?」

 

まぁ・・・あっちにしたらそうしないと、

前にも後ろにも行けないからね。

 

「そのまま勝ってたらともかく

負けたりしてたら、私が殺したって

ことになって。その私に従ってた

みんなも、千年先の悪名に浸かってたよ」

 

あぁ、だから助けてもらった・・・か

 

「うん。少なくともみんなの名誉は

助けてもらった。

それに私の意志を尊重して、実際に

手を下さなかったし・・・」

 

文醜による投げ槍だって

董承もその兵士も証言してたね。

 

「うん『陛下の仇』って叫んで

襲いかかった趙忠さんや、

官軍の兵隊さんが命懸けで襲って、

陛下を殺した事を理解して呆然としてた

文醜の片腕を獲って、討ち取る寸前まで

行ったらしいけど・・・」

 

周りに邪魔されて逃げられた。

 

で、董承は残った袁紹の兵を損害を出しながらも殲滅。

陛下と趙忠の遺体を守って長安に入ってから、

ことの詳細を王允や馬騰、皇甫嵩、朱儁に告げて自害

 

「このとき私が陛下の身を守るために

献策と準備をしていたこと。

陛下が自身の御意志で戦場に出たことを証言

してくれたから、私は今も漢の忠臣でいられる」

 

あぁ、もし董承が死んでたら、

いくら使者が文醜の槍で陛下が死んだと言っても

 

「うん、やっぱり誰かが私の責任問題にしてたと思う」

 

確かに。

なら月の意志と僕たちの名誉は守ってもらったんだよね。

 

「そう、あの人達はなんだかんだで

優しいから」

 

優しいかなぁ?

まぁ教育、矯正は愛のムチらしいからね。

 

「そう、死ねないように調整されたムチだよ」

 

今回も月にとってはそうだったね。

 

「うん、わかってはいたんだ。

陛下が死んじゃったのは選択を間違えたから」

 

そうだね、月の献策に従って

戦場に立つって選択をしなかったら

助かってたね。

 

「選択の機会がなかったわけじゃない」

 

袁術との違いは、張勲が袁術に戦うことを

放棄させたからだね。

 

「そう、思考を誘導したみたいだけど、

それでも袁術は自分の意思で選択して

袁家って言う呪縛から逃れたの」

 

趙忠は陛下にソレを選ばせる

ことができなかった。

 

「うん、だから詠ちゃん。

今回みたいに私が変な方向に

行きそうになったら

ちゃんと誘導してね?」

 

・・・地獄への道案内なら

お二人がしてくれるよ?

 

「・・・どうせ死ぬならって

変な実験とかされたら嫌だし」

 

あぁ、まぁ、役には立ってるんだけどね。

 

「医術の発展の役には立ってるから、

無駄死にじゃないかもしれないけど!」

 

最近、シロさんが密偵を捕まえたら

喜んで運んでいく部屋があるらしいよ

 

「うん、知ってる。奇跡の部屋だよね」

 

なんでも李儒様が人体実け・・・

医術の研究をしている部屋らしいね。

 

成功すれば速度が二倍になる

経絡を研究してたり、

上肢を外転させて痛みを与えて動きを止めたり、

血が体を突き破るくらいの勢いで

体中を走り抜ける経絡を研究してるとか・・・

 

「最初のは、まぁわかるけど、

他のって今更必要なのかな?」

 

昔、ほかのことでそれを言った李恢様は、

自分の意思に関係なく後ろに歩き続ける

経絡を受けて、崖から落ちて

川で溺れそうになったとか・・・

 

「あ、それ知ってる。噂の『うわらば』事件だね!」

 

さすがに『殺す気か!』って叫んだらしいけど、

逆に周りが「死ぬ気か!」って諌めたらしいよ。

 

「・・・運ばれたら助けてね?」

 

無理かなぁ・・・奥歯に毒でも仕込んでおく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月が復活したところで、会議を行うよ

 

「はいよー」

 

「とは言っても、今は喪に服すしかあるまい?」

 

「白いご飯・・・」

 

「箸を立てますぞ!」

 

「ちゃんと大盛りにしなきゃだめだよー」

 

・・・まぁいいんだけどさ。

今後のことだね。

 

「今回并州勢はほとんど被害を受けていないから、

再編はいらんだろう?訓練と冀州の情報収集か?」

 

「あぁ、せやな。まぁいい訓練にはなったかも?」

 

「弱かった」

 

「孫策も、そこそこでしたぞ!」

 

「うーん。次は私も出たいなぁ」

 

華雄が言ったように、訓練と冀州の情報収集が

第一なんだけど、大将軍としては全体を

見なきゃいけないんだよね。

 

「あぁ、益州と荊州、それに豫州か・・・」

 

「たしか予定では益州だったっけ?」

 

そう、劉璋だね。

 

「馬騰はんが動けんからなー」

 

荊州は同じ皇族として劉表がいるから

問題は豫州か?

 

豫州も放置かな。

南陽に李儒様がいるから、下手な手出しはしないよ。

 

 「「「そうだな!」」」

 

だから、まぁ徐州とか青洲とか、

今は直接関係のないところも見なきゃ

ダメなんだよね~

 

あぁ!そうだ、その前に聞いておかなきゃ。

月と僕はお二人についていくことに

決めたけど、嫌な人は居る?

居るなら引き止めたりはしないよ?

 

「いや、月が決めたならそれでええやん?

ウチも別にあのお二人嫌いやないし」

 

「そうだな。選択さえ間違わなければ

問題ないのは、今の涼州や并州。

そして幽州の様子を見ればわかる」

 

「悪い人じゃない?」

 

「そうですな!!」

 

「・・・みんなありがとう!」

 

ま、やっぱりそういうことだよね。

 

で、今後なんだけど、

たぶん曹操や袁紹の周りが

僕たちに離間の計を仕掛けてくる

 

「離間?あぁ、公孫賛と司馬殿と我々を

仲違いさせる気か?」

 

「あぁ~離間ってそっちか、なんや。

病気を広めてウチらを奇跡の部屋送りに

するんと違うんやな」

 

「罹患の計・・・怖い」

 

「恐ろしい計略ですな!」

 

「・・・詠ちゃん、絶対に疫病とか

広められないようにしようね!」

 

えぇ!基本的に衛生状態をよくすることで

防げるらしいから、腐った物とか糞尿。

汚物は消毒だよ!

 

「「「了解!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、罹・・・離間の計に対して

何か手は打つのか?」

 

「いや、そもそもウチらって

離れてもすることなくない?」

 

公孫賛は幽州第一だし、私たちも別に

権力欲しいわけじゃないしね。

ちなみにみんなは

これから何かしたいってことあるの?

 

「う~ん?私はみんなと一緒に居れればいいよ?

あとはまぁ、お二人が創る世界をみたいって

言うのはあるかな」

 

「あぁ、それは確かに。

できたらその世界を創る手伝いをしたい

というのもある」

 

「まぁ、わかるで。ウチも武人の端くれやし?

史に名を残したいっちゅーのは確かにあるなぁ」

 

「ご飯はおいしい」

 

「そうですな!少なくとも并州と幽州に

飢えてる者はおりませんぞ!」

 

つまり、特に対処の必要はないってことだね。

あとはそういったことを吹き込んでくる連中を

幽州か南陽の奇跡の部屋に送れば良い。

 

「おかしな噂に流されるなってことやな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば・・・奇跡の部屋で思い出したんだが」

 

「なんや?」

 

「月様が陛下の討死の報を受けて

洛陽を放棄した後、連合軍が洛陽に入っただろう?」

 

「あぁ、せやな」

 

「そのとき、暗黒将軍恐怖公の部屋が開放されたらしいな・・・」

 

「「「「ひぃっ!!」」」」

 

 アレはダメだよ!!

 ホントに、もう、ダメっ!!

 

「話を聞いただけで鳥肌が立っちゃったよ!」

 

「あかんて!アレは洒落にならん!

アレが密集する部屋に入れられたら呼廚泉も壊れるわ!!」

 

「普通壊れるでは済まんぞ。内部から食われるらしいからな・・・」

 

「う”無理。絶対無理。」

 

「一匹でもアレなのに!よりにもよって大地を埋めたと聞きましたぞ!!」

 

隣のアシダカ軍曹が出撃して死闘を繰り広げたとか・・・

 

「まさか恐怖公がアレでアシダカ軍曹がアレとは・・・」

 

「ありえへんて!しかも一歩間違えばウチらにアレ掃除させる気やったんやろ?!」

 

「・・・あぅ」

 

「恋殿ー!」

 

「掃除しなくても、建物受け取ってたら

アレの上で仕事してたんだよ?」

 

知らずに開けてもダメ。開けなくてもダメ。

あの時、土下座してなんでもしますって言って

良かったって、心からそう思うよ。

 

「さすがに恐怖公の正体を知った将軍府の皆さんが、

コレ以上の被害が出ないように協力して、

南陽と幽州では部屋が作られてないようだけど・・・」

 

「筆頭殿も恐怖公の正体を知って

『今までやつらの上で仕事してたのか?』

って途方に昏れてたらしいやん?」

 

「地下室を割り当てられてた張任殿と徐庶殿が、

孫尚香や李巌殿たち皆と組んで李儒様に

戦いを挑んだらしい。

結果は拳から出てきたパンダに

全員吹っ飛ばされたとか・・・」

 

拳からパンダって、もうわけがわからないけど。

とにかく、相当な地獄だったようだね。

 

「うむ。つまり何を言いたいかといえば、だ。

もし逆らうなら、命賭けでは足りんということを

覚悟せねばならんと言いたかったんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「誰が逆らうかっ!!!!」」」」

 




洛陽には彼らがいましたからね

連合軍に止めを刺しましたってお話です

今は死闘を制した軍曹はとりあえず洛陽で赴任しているもよう

感想でもありましたが、基本的に李儒くんの前世は昭和の人ですので
海賊の技よりも民●書房や武●尊&原哲●、ゆで・ターマゴ、マサミ・クルマーダ、夢枕&板垣などが主な出典となります

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