やはりダンジョンに堕女神を連れていくのは間違っていた(断定) 作:K66提督
そうでない方はこちらでもよろしくお願いいたします。
K66提督です。
ふとした思いつきでこんなの書いてました。
(おかげで続幻物語遅れた気もするけど後悔はしてない)
このすば風に書くのは初めてなので、暁なつめ先生ワールドが少しでも再現できてるといいなと思います。
それでは、『やはりダンジョンに堕女神を連れていくのは間違っていた(断定)』第一話、お楽しみ下さい!
タイトル長すぎた……
―第1話 『ぐうたら女神にお仕事を!』―
~駆け出し冒険者の街 アクセルにて~
魔王を撃破し、国から貰った賞金で贅沢の限りを尽くしていたある日、アクアがまた問題事を持ち込んで来た。
「派遣女神ぃ?」
「そうなのよ。カズマが魔王を倒したおかげで、この世界が平和になったじゃない?」
そうだな。
そしてその見返りとしてこの世界にお前なんかを連れてきたわけだが……
「んで。いくら世界を救ったとはいえ報酬とはいえ、私みたいな超有能な女神をいつまでもお休みにするにはいかないみたいなの」
毎日毎日俺の金で自堕落に過ごしているニート女神を働かせようってことか
「それで、別の世界に行ってその世界も救って欲しいんだって」
「いいんじゃねぇの、いってら~。お土産買ってこいよ」
「何言ってんの?アンタも行くのよ?」
「はぁ!?何でだよ、ヤダよ。俺は今日アイリスと一緒にクレアからかって遊ぶんだから」
鎧の中にジャイアントトードの粘液を流し込む。
アイリスが考えたにしてはなかなかえげつない内容だ。
「お、お前……。いい加減にやめないか。この間クレア殿から泣きながら助けを求められたぞ……。というかそういう事はこ、この私にだな……」
話ながら勝手に妄想へ突入するダクネスは放っておいて話を続ける。
「おいアクア。俺、この世界を救った英雄だよ?俺はこれからこの世界で、平和で優雅な暮らしを死ぬまで堪能するんだ。わかったらさっさと一人で行ってこい。俺が寂しくなるまで帰ってこなくていいぞ」
「この男……。冷たく突き放すくせに自分が寂しくなったら呼び戻す気ですよ……」
ソファーにもたれかかって首にもたげると、後ろに立っているめぐみんに気が付く。
「よぉめぐみん、おはよう。どうしたんだよその恰好?日課の爆裂魔法にしては随分大荷物だな」
「そういうカズマこそ、何ですかその恰好は。まだ準備していないんですか?」
目を輝かせながら言うめぐみんを見て、俺に嫌な予感がよぎる。
そういえばダクネスもばっちり鎧姿で決めていたような……
「お、おいまさか」
「別にどうしても行きたくないって言うならいいわよ?そのかわり、カズマは1人でお留守番になっちゃうけど」
「お、お前っ!ダクネスとめぐみんを道連れにするつもりか!?」
最近、自分が女神だという事がバレて、というかようやく認知してもらえて調子に乗っていると思ったら自分の仕事のことまで巻き込みやがった!
「ち、違うわよ!カズマさんが夜になっても帰ってこなかった日に『私とカズマ、しばらく異世界を救いにいくからお留守番よろしくね』って言ったら……」
「カズマとアクアだけ異世界転生で大冒険なんてズルいです。抜け駆けは許しませんよ」
俺がこの間聞かせてやったラノベの話に影響されたのか……
「んで?ダクネスは?」
「たとえ私の知らない世界だとしても、困っている人がいると聞いては放っては置けないだろう。け、けして異世界でのまだ見ぬ責め苦を期待しているわけではっ」
「あぁ、はいはい。お前はいつも通りだね」
「さぁ行きますよカズマ!!新たな世界が私達を待っています!」
「いやいやいや、めぐみん。ちょっとは冷静に考えろってせっかく魔王まで倒して真の金持ちになったのにそれを手放す気か?経験上言わせてもらうけどな、新しい世界で衣食住が確保されている保証はないし、どうせアクアのことだから向こうの世界にアテなんか無いんだぞ?」
「その点は大丈夫です。ちゃんと私が対策をとっています」
やけに自信ありげに言うめぐみん。
無い胸を張る姿は健気で可愛いが、こういうときは絶対に信じてはいけない。
「俺達が事前に対策をとって上手くいったことがあるか?いや、ない。(反語)絶対裏目に出るに決まってる」
「ね、ねぇ。カズマさん?私カズマさんの話を聞いてたら行きたくなくなってきたんだけど……」
案の定ヘタレるアクア。
いつもならここでツッコミを入れるところだが……
「そうだろ?やめとけやめとけ。お前の上司的な誰かさんには俺から言っといてやる」
『こいつに任せるとろくなことないっすよ』って。
無視するアクアに祟りなし、だ。
「ど、どうするめぐみん……。アクアまで駄々をこね始めたぞ……」
「想定の範囲内です。こんなこともあろうかとこの魔道具を用意しました。
これがあればアクアやカズマがなんと言おうが強制連行できます」
不穏な単語が聞こえたが、手に持っている物の方に意識がいってしまう。
「魔道具?」
「この魔道具はですね、魔法をかけると周囲500m内の全ての生物に同じ効果を与えるという代物なのです」
なんだか規格外に便利そうな魔道具に違和感を覚える
「なぁ、めぐみん。その魔道具の制作者って誰?」
「……ひょいざぶろーという方ですね」
「お前の親父さんじゃねぇか!!あの人の作る魔道具はいつも何かしらのオチがつくだろ!」
「大丈夫です。この魔道具の制作をお願いするときに『パーティーメンバー全員に同時にヒールをかけられるような魔道具を作って欲しい』と言いましたから」
「……だから?」
「出来上がったのは『周囲の全ての生物に同じ効果を与える魔道具』。味方だけでなく敵も回復するガラクタでした」
「ダメじゃん」
「ふっふっふ。何年お父さんのガラクタを見てきたと思っているんです。この魔道具はヒールや支援魔法をかける場合は全く使い物にならないガラクタですが、ことテレポートで使う分には1人分の魔力で全員を移動させられる、まさに神器に近い性能を秘めた魔道具なのです!!」
「な、なんだってー!」
何それ俺も欲しい!
「と、いうわけで。強制連行も可能なわけですが、私としては出来ればカズマの意志で付いてきて欲しいのですが……」
上目遣いで目を潤ませながらめぐみんが言う。
ぐっ……。いつの間にこんなあざとい技を……。
サキュバスのお姉さん達とかとつるんでないだろうな……
「ダメですか……?」
「……しょうがねぇなぁぁ!!」