正直何処までやるのか、そもそも最後まで出来るのか謎ですが、完結目指して頑張ります。
七耀歴一二〇〇年
エレボニア帝国 北ラングドック峡谷
「団長、人倒れてる」
「おいフィー、こないな場所に俺ら以外の人なんて居るわけないやろ」
「ゼノ、嘘じゃない、団長あそこ」
「格好からみて同業では無さそうだが、おい坊主、意識はあるか?名前は?」
「...ル...ルド..ガー...」
「ハハハ、何かの縁だお前ら、こいつを連れて今日は帰るぞ!!」
これが俺《ルドガー・ウィル・クルスニク》と猟兵団《西風の旅団》との出会いであり、俺にある
―――それから四年後
公都バリアハート行き旅客列車の中に二人の男女の姿があった。
『本日はケルディック経由。バリアハート行き旅客列車をご利用頂きありがとうございます。
ーーー次はトリスタ、トリスタ』
「懐かしい夢を見たなっと、フィー起きろ降りるぞ」
そう言って、車内アナウンスを聞き目を覚ましたルドガーは、寝ているもう一人の連れに声をかけた。
「...ん...眠い、ルドガー連れてって」
「いや、頼むから自分で歩いてくれ」
「...んむ...」
二人がそんな問答をしていると、
『まもなくトリスタに到着致します。なお、停車時間は1分となっておりますので、お降りのお客様はお忘れものの無きようお気をつけ下さい。』
と車内アナウンスが聞こえてきた。
「そろそろ行かなきゃ、ルドガー置いてくよ」
フィーはそういうとさっきまで起こそうとしていたルドガーを置いて一人で降車していった。
「おいちょっとフィー!...はぁ」
《近郊都市トリスタ》
帝都ヘイムダルから鉄道を利用して約30分程度の距離にある近郊都市で、有名なトールズ士官学院があり学生街としての一面も持ち、咲き誇ったライノの花が街を飾っている
「ふぅ追い付いた、あんまり遠くに行って迷子になるなよフィー」
「ん...そこまで子供じゃない」
「ごめんごめん、それにしてもフィー気づいたか」
「もち、赤い制服の人がほとんどいない」
二人が回りの学生服を見てみると緑色の制服が多く、ルドガーやフィーが着ているような赤色の制服を着ている学生はほぼ見当たらないのだ。
「まぁその辺はサラに聞けば分かるだろ」
「そだね...ルドガーは...」
「ん?」
「ルドガーは団の皆みたいに居なくならないよね?」
「あぁ、あのとき約束したろ一緒に居るって」
そう西風の旅団に拾われた俺がフィーと一緒に、ここトールズ士官学院に入学することになるなんて、数ヶ月前には予想にもしなかった...
――――― 今から数ヶ月前 サザーランド州にて
そこでは猟兵団《赤い星座》と《西風の旅団》の団長である《闘神》と《猟兵王》の一騎討ちが繰り広げられていた。
二人の激しい闘いは三日三晩続き、相討ちという結果で終わった。
この一騎討ちが終わった後、ルドガーが目を覚まし気がつくとと...
「あれ?皆どこ行ったんだ?」
他の団員達はルドガーとフィーを残して皆忽然と姿を消していた。
「フィー起きてくれ、皆はどこ行ったんだ?」
「皆ならそこに...あれ?」
「その様子だとフィーも知らないみたいだな」
寝る前まではそこにいたはずの団員達が消え、団長も死んでしまったため二人はどうしていいか分からず暫く呆然としてしまった。
「(皆がいなくなってしまったが、俺はこれからどうして行けばいいのだろうか)」
ルドガーがそんなふうに思っていると隣にいたフィーから袖を捕まれつつ質問された。
「ルドガーも何処かいっちゃうの?」
それは父親同然の団長と家族だった猟団の皆が居なくなってしまったことにより、普段の少女とは違い、何処にでもいる普通の子供が不安からする問いかけだった。
「(猟兵と言ってもこの子はまだ子供なんだ俺が守ってやらないと)」
ルドガーはそう思い、フィーの頭を撫でながら優しく声をかけた。
「お前を置いていくわけがないだろ、約束する勝手に居なくなったりしないって」
「...うん」
「(とは言ったもののこれからどうするか...お金もそんなにないし...何処かで料理人にでもなるか?)」
ルドガーがフィーの頭を撫でつつこれからのことを考えていると、一人の女性が声をかけつつ近寄ってきた。
「はーいお二人さん、どうやら困っているようだけど良かったらおねーさんとこない?」
突然のことにフィーを庇いつつ警戒しながら声の主を確認すると、そこには以前ちょっとした小競り合いで知り合った遊撃手のサラ・バレスタインがいた。
「驚かせないで下さい、それにどうして貴女について行かなければならないんですか?」
「だってあんた達行く宛てなんてないでしょ?知らない仲でもないし、このまま放って置くのもなぁって」
「ぐっ...確かに行く宛てはないですが...」
「それに猟兵育ちのあんた達に常識が足りてるとも思えないし、まぁ悪いようにはしないからとにかく一緒に来なさい!」
こうしてルドガーとフィーはサラに無理やり連れて行かれ、気がつけばトールズ士官学院へと入学することになっていた。
――――時は戻りトールズ士官学院前
「ご入学おめでとーうございます。ルドガー・ウィル・クルスニク君とフィー・クラウゼルさんでいいんだよね?」
二人の男女がそう言って話しかけてきた。
「確かにそうですが、どうして俺達の名前を?」
「案内書にあったと思うけど僕達はここで申請したものを預かっているんだ」
「そうでしたか、お疲れ様です。ではどうぞ」
「ん」
「確かに、後でちゃんと返されると思うからそこは心配しないで」
「入学式はあちらの講堂であるから真っ直ぐ進んで。ではお二人とも、トールズ士官学院へようこそ!」
―――以上で第215回入学式を終了します。以降は入学案内書に従い、各クラスへ移動してください。以上、解散。
「指定されてクラスなんてあったか?」
「そんなの無かったはず...」
二人がクラスが分からず何処に行けばいいのか話していると、サラの声が聞こえてきた。
「はいはーい赤い制服の子達は注目~ クラスが分からなくて困っているようだけど、ちょっと事情があってね、これから君達には《特別オリエンテーリング》に参加してもらいます」
赤い制服きた他の生徒から疑問の声が聞こえてくる中
「取り敢えず私についてきて」
そう言ってサラはさっさと講堂を出て行ってしまった。
「取り敢えずついて行くしかないか」
そうして各々思うことはあるもののサラについていった。これから始まるオリエンテーリングがあんなものだとはまだ誰も知るよしもなく...
いざ書いてみると頭の構想を分かりやすく文字に起こすのって大変だー
他の人ってどうやって書いてるんだろ?