ドラゴンボールZ 真武道会2アナザー   作:アンドロイドQ14

1 / 13
この小説はPSPのドラゴンボールのゲーム、真武道会2のプレイ動画やTVスペシャル、未来悟飯とビーデルの悲恋を描いた小説を読んで執筆したくなった小説です。
GTと超はあまり評判がよくないようですが、その2作品でも面白そうな設定は取り入れ、面白くない設定は取り入れない方針なのでポタラは神以外が使っても時間制限が存在せず、17号と18号もパワーアップして参戦します。また、真武道会2の戦闘人形は登場しない代わりにクウラ以降の劇場版の敵がバビディ一味の主力となりますので登場をお楽しみに。



0話 孫悟飯の遺児

地球(未来)

 人造人間を倒して数年後、トランクスはある人物達と共に今は亡き師の悟飯の墓参りに来ていた。

 

ナレーション「人造人間17号と18号によって未来の地球は地獄そのものになっていた。しかし、過去の世界での戦いを通して強くなったトランクスによって17号と18号は倒され、トランクスのいた次元で誕生したセルさえも倒した事で遂に地獄の未来に平和が訪れた。それからトランクスは悟飯が自分を鍛えてくれたように、自分が倒れた時の事を考えて後継者となる戦士を育てていた」

 

トランクス「悟飯さん、あなたが亡くなってからもう10年経ちましたね。俺が悟飯さんの仇をとってこの時代を救いました。そして、あなたが死ぬ前に遺した子供のパンもすくすくと育って俺の後継者に相応しい戦士にすべく鍛えています。どうか、あの世で俺達を見守ってください…」

 

パン「トランクスはずっと私を鍛えてるけど、私のパパはそんなに凄かったの?」

 

トランクス「何度も言ってるじゃないか。悟飯さんはずっと絶望に抗い続け、俺を鍛えてくれた強い人だ。今は亡き悟飯さんに恩返しをするためにも、新しい脅威が来て俺が倒れた時を考えてパンを鍛えているんだ」

 

パン「でも、私は超サイヤ人になれるし、もう人造人間もいないのに何でまだ鍛えるの?」

 

トランクス「俺は過去の世界でこの時代の人造人間よりも恐ろしくて強い敵と戦ってきたんだ。だからこそ、その敵やそれ以上の強さの敵が来る事を考えて鍛え続けなければいけないんだ」

 

サタン「だがトランクス、鍛えるのもいいが、あまり気負い過ぎるのもよくないぞ。息抜きも必要だからな」

 

トランクス「サタンさん…」

 

サタン「今までわし達は悟飯に世話になりっぱなしで何もしてやれなかったからな…」

 

ビーデル「そうね…、もう十数年も前なのに初めて悟飯と会ったのも昨日の事のように思えてくるわ…」

 

 ビーデルはパンが赤ちゃんの時に3人で撮った写真を見つめながら、ビーデルは昔の事を思い出していた。

 

 

 

回想

 それは、悟飯が死ぬ数年前まで遡る事だった。第24回天下一武道会の優勝者であるミスター・サタンはオレンジスターシティで人造人間と戦ったが、普通の人間が超サイヤ人を超える強さを持つ人造人間に勝てるはずもなく、弄ばれるかのように殺されようとしていた。

 

サタン「あああああっ!!」

 

17号(未来)「まさか、お前みたいな身の程知らずがいるとは思わなかったぞ。この様子を中継したらどうなるんだろうな?」

 

18号(未来)「17号、いい加減に首をへし折って殺しちまいなよ。いつまでそうしてるんだい?」

 

ビーデル「パパ…」

 

 父親を助けたいと思うビーデルだったが、その気になれば人間をを遊びで簡単に殺せる人造人間相手では恐怖で動く事もできなかった。サタンが殺されようとしたその時…。

 

???「人造人間、お前達の好きにはさせないぞ!」

 

 サタンでは殴り飛ばせなかった人造人間をある男が殴り飛ばした。

 

17号(未来)「また孫悟飯か、楽しみの邪魔をするなよ」

 

悟飯「そこの君、すぐに逃げろ!」

 

ビーデル「あ…」

 

悟飯「何を立ち止まっているんだ!そのまま人造人間に殺されたいのか!?」

 

イレーザ「シャプナー、あんたはサタンをお願い!私はビーデルを連れて逃げるわ!」

 

 サタン親子はビーデルの友人に連れられていった。しかし、ビーデルは隠れ家まで目前の時に自分達を助けてくれた悟飯の事が気になって引き返した。

 

ビーデル「(やっぱり、あの人を放っておけない…!)」

 

 ビーデルが着いた時には人造人間は去っており、その場には怪我をした悟飯だけがいた。

 

ビーデル「大丈夫?しっかりして!」

 

 先走ったビーデルの後をついてきたイレーザとシャプナーも到着した。

 

イレーザ「この人、怪我してるわよ!」

 

シャプナー「人造人間に見つかったらまずい!さっさと隠れ家へ運ぶぞ!」

 

 急いでビーデル達は悟飯を隠れ家へ運んだ。

 

シャプナー「なぁ、こいつは以前、噂で聞いた1人で人造人間と戦い続けている男じゃないのか?」

 

イレーザ「嘘だと思ってたけど…、本当だったなんて…」

 

 軍隊も警察も歯が立たない人造人間にたった1人で戦い続けている男がいる噂はビーデルも聞いていた。いつか会いたい、そう思っていたビーデルにとって悟飯との出会いは絶望の未来でも運命的なものであった。隠れ家へ運ばれた悟飯は手当を受けてしばらくしてから目が覚めた。

 

悟飯「ここは…」

 

ビーデル「安心して。ここは私達の隠れ家なの。あなたが噂で聞いた人造人間と戦い続けていた人なの?」

 

悟飯「ああ。俺は孫悟飯。君は…?」

 

ビーデル「私はビーデル」

 

イレーザ「イレーザよ」

 

シャプナー「俺はシャプナーだ。俺とイレーザは両親を人造人間に殺されちまって、ビーデル親子と一緒に行動していたんだ」

 

サタン「わしはミスター・サタンだ。悟飯、あの時は助けてくれてありがとう。わしが人造人間の恐ろしさを知らないあまり、奴等に殺されかけた所を助けてくれたばかりか、お前に怪我までさせてしまってどうお詫びをすればいいのか…」

 

悟飯「お詫びなんていりませんよ。俺は人として当然の事をしたまでなんですから」

 

サタン「そうか…。だったら悟飯、たまにでいいからわし達の所に来てくれんか?大した事はできんが、せっかくビーデルやその友達と親しくなったんだ。そしていずれはお前にビーデルを嫁がせてやりたいのが私のお前に対してできそうな恩返しだ。いいかね?」

 

ビーデル「ちょ、ちょっとパパ、いきなりこんな話をするなんて!!」

 

サタン「ははははっ、いつまでも陰鬱になってては何も始まらんからな!」

 

悟飯「ははっ、サタンさんのお言葉に甘えてそうさせていただきます。結婚の事についても考えておきます」

 

サタン「そうかそうか、あっははははっ!!」

 

 ビーデルとの結婚を認めるという話は絶望の中でも娘とその友達に笑顔でいてほしいサタンのジョークであったが、悟飯は真面目であるが故に真に受けて結婚も考える事にしたのであった。悟飯はピッコロを始めとする大の大人達に囲まれて育ったが故に同年代の友達がおらず、ビーデル達が初めてできた同年代の友人であり、厳しい戦いの中で大人びていた悟飯も彼等の前では年相応な部分も見せるようになった。ビーデルの父親のサタンは笑って話せる父親みたいな存在であり、サタンにとっても悟飯は既に息子みたいな存在になっていた。たまに彼等に会う事がトランクスを一人前の戦士にする以外に悟飯に新しくできた楽しみであり、人造人間に立ち向かう原動力となっていた。

 

トランクス「同年代の友達と会う事が悟飯さんの楽しみだなんて思ってませんでした」

 

悟飯「俺にとって、彼等は太陽みたいな存在だ。彼等がいるからこそ、一刻も早く人造人間を倒さなければならないと闘志が湧いてくるんだ。さぁ、もっと行くぞ、トランクス!」

 

 トランクスを鍛えつつ、たまにビーデル達の元を訪れる悟飯はビーデルからある相談を受けていた。

 

悟飯「舞空術を教えてほしいだって?」

 

ビーデル「そうよ。少しでも人造人間から逃げきる可能性を高めたいから、どうしても空の飛び方を教えてほしいの」

 

悟飯「わかった。だが、あまり時間はとれないぞ。それでもいいか?」

 

ビーデル「ええ!」

 

 後にトランクスが向かった時代のビーデルに比べ、この絶望の未来を生きるビーデルは逃亡生活を続けている事もあって必死で練習し、1週間で舞空術をものにしたのであった。

 

悟飯「まさか、こんなに短期間で習得するとは」

 

ビーデル「悟飯、私はいつでも待ってるからね」

 

悟飯「ああ」

 

ナレーション「人造人間と戦いながら、悟飯は時折、ビーデル達の元を訪れていた。それからしばらく経ち……」

 

イレーザ「やっと赤ちゃんが生まれたわね、ビーデル。名前は考えたの?」

 

ビーデル「この子の名前はパン、パンよ」

 

サタン「悟飯は朝ご飯などのご飯が由来っぽそうだからそれを意識してパンか。可愛いこの子にピッタリな名前だな」

 

シャプナー「悟飯をビックリさせてやろうぜ」

 

 そう言ってると、悟飯が来た。しかし、いつもと様子が違っていた。

 

シャプナー「悟飯、左腕…どうしたんだ…?」

 

 そう、左腕は人造人間との戦いで弟子のトランクスを庇った際に失ったのであった。

 

イレーザ「悟飯、もう人造人間との戦いはやめて!今度は本当に死ぬかも知れないのよ!」

 

悟飯「…俺は死なないよ。たとえ、この体が滅んでも俺の意思を継ぐ者が必ず立ち上がり、人造人間を倒すんだ」

 

サタン「バカな事を言うな!悟飯、お前は嫁と娘を置いて死ぬ気なのか!!?」

 

悟飯「…娘…?」

 

 いつもとは違うサタンの真剣な説教と『娘』という言葉に悟飯は驚いていた。

 

ビーデル「悟飯、死んじゃ嫌よ!まだパンは生まれて間もないのにお父さんの顔を知らないままにさせてしまうなんて…」

 

悟飯「それでも俺は戦いをやめるわけにはいかない。パンのためにも…このような地獄は1日も早く終わらせないと…」

 

 悟飯は残った右腕でパンを抱きしめた。

 

悟飯「帰る前にやらなければならない事がある」

 

イレーザ「やらなきゃいけない事?」

 

 それは、ビーデルと生まれたばかりのパンと一緒に写真を撮りたいという事だった。もう娘とは会えなくなるだろうと悟った悟飯が自分の生きた証を残したいがために。2枚撮り、1枚はビーデルが、もう1枚は悟飯が道着の懐に入れた。

 

ビーデル「絶対に生きて帰ってくるのよ」

 

悟飯「……わかった。人造人間を倒したら、3人一緒に暮らそう」

 

 だが、現実は非情にもビーデルの願いは叶う事はなかった。1年後、悟飯は人造人間との戦いで戦死したのであった。それと同じ日、ビーデルは食料品の買い出しに行っており、隠れ家に帰ってきた。

 

ビーデル「ただいま」

 

 しかし、中から聞こえたのは父親の死を本能で感じ取ったかのように大声で泣くパンの泣き声だった。

 

イレーザ「パンちゃん、どうしたの?大人しくしてたのに急に泣き始めたなんて…!」

 

 パンの泣き声と同時に悟飯がここに来ていた時に使っていた食器にヒビが入っていたのを食器を片付けていたシャプナーとサタンが発見した。

 

シャプナー「悟飯の奴……まさか…!」

 

人造人間との戦いに敗れた悟飯は今にも命が尽きそうだった。

 

悟飯「もう……ここまでか……」

 

 そんな時、風に吹かれて懐に入れていた写真が目の前に来た。

 

悟飯「ビーデル…、パン…、約束…は……守れ…そう…にない…。俺の…分……まで…い………き……ろ……」

 

 最愛の妻と娘、そして最後の希望のトランクスの事を想い、悟飯の命は尽きた。シャプナーの抱いた悪い予想は的中して後日、ビーデルは悟飯は死んだと弟子のトランクスから知らされたのであった。

 

ビーデル「そんな…、人造人間を倒したら3人一緒に暮らすって約束したのに…私とパンを置いて死ぬなんて…、悟飯の嘘つき!!」

 

 最愛の悟飯の死にビーデルは泣き崩れ、それと連動するかのようにパンの悲しむような泣き声も響き渡っていたのであった…。

 

 

 

ビーデル「トランクス、悟飯や人造人間に殺された人達の仇をとってくれてありがとう…。もう、殺された人達は戻ってこないけど…」

 

チチ「悟飯ちゃん、大事な嫁さんと娘は元気だ。あの世で悟空さ達と一緒に暮らすだよ…」

 

 17号と18号が倒された後、ビーデルとパンは悟飯の実家に偶然立ち寄った際、悟飯の母親のチチと出会い、チチが悟飯の母親である事を知ったビーデルとパンはチチと一緒に暮らしていた。しかし、物心つく前に悟飯が死んでしまったために父親の顔を写真でしか見た事がないパンは普段は天真爛漫なものの、父親や父方の祖父のいない強烈な寂しさを抱えていた。

 

パン「ママ、おばあちゃん…。私、パパや悟空おじいちゃんに会いたい…」

 

チチ「でも、もう悟空さも悟飯ちゃんも死んじまっただ…」

 

パン「それでも会いたいの!だって…、私を鍛えているトランクスは以前、過去に行って今まで会った事がない自分のお父さんに会ったって話してたの!それを聞いたら私も過去に行ってパパや悟空おじいちゃんに会いたくてしょうがないのよ!」

 

 寂しさからくるパンの悲しむ姿にビーデルもチチも何も言えなかった。そんなパンの頭をトランクスはなでた。

 

トランクス「パン、俺も父さんがいない寂しさは痛い程わかるよ。いつか俺と一緒にタイムマシンで過去に行って悟空さんと悟飯さんに会いに行こう。だから、泣き止むんだ」

 

 パンを慰めた後、いつか一緒に過去に行こうと約束したのであった。

 

トランクス「皆さん、気持ちを切り替えて今夜はご馳走を食べましょう!」

 

 重い雰囲気であるため、トランクスが引率して雰囲気を変え、墓参りを終えたのであった。

 

 

 

???

 ある場所では怪しい影が蠢いていた。

 

???A「ひひひっ、前より人間共が増えてるぞ」

 

???B「そうですね、バビディ様。あの時は断念せざるを得なかった魔人ブウ復活も今度こそできるかも知れません」

 

バビディ「ダーブラ、確かに前は人間が少なかったから地球を離れるしかなかったけど、その間に色んな奴を僕の配下にできたからね」

 

 バビディとダーブラの背後には怪しい5人組がいた。

 

???「4人の界王に封印されていた所を封印を解いて我らを助けてくれて感謝します、バビディ様」

 

バビディ「御託はいいから、早速働いてもらうよ~」

 

???「はっ、仰せのままに…」

 

ダーブラ「必ずや魔人ブウを復活させましょう、バビディ様!」

 

ナレーション「なんと、絶望の地獄を乗り越えたはずの未来の世界に魔導士バビディとその配下達が現れた。このままだと未来は再び絶望の世界となってしまうのか?そして、強烈な寂しさを抱えるパンの願いも近いうちに叶おうとしていたのであった…」

 




これで0話は終わりです。
この話は未来悟飯の未来ビーデルとの出会いから未来悟飯の死までを回想で描いています。
未来悟飯と未来ビーデルの悲恋を描いた小説ではサタンが人造人間に殺されているものが多かったのですが、真武道会2では未来世界でサタンが生き残っていたので、それに繋げる形でサタンを生き残らせました。
真武道会2の未来サタンはGTのデザインだったので、未来ビーデルと未来パンもGTのデザインのイメージです。
未来パンがGTのパンと違って超サイヤ人になれる設定にしたのは、同人誌のマルチバースでパンの超サイヤ人化が描かれていたので、それを自分もやってみたかったからです。
GTのパンは祖父の悟空に懐いている描写が多かったのですが、今小説の未来パンは表面的な性格はGTのパンと同じであるものの、父親の悟飯がいない強烈な寂しさを抱えたキャラとして描いていくため、GTとは逆に悟空よりも悟飯との絡みを多くします。
最後に出てきた怪しい5人組は気づいた人はいると思いますが、正体は次で明らかになります。
次はバビディ一味が本格的に暴れ出します。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。