ドラゴンボールZ 真武道会2アナザー   作:アンドロイドQ14

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10話 未来悟飯復活!

神様の神殿

 ビーデルは亡き夫の悟飯がまだ生きていた時に生まれたばかりのパンと一緒に撮った写真を見つめていた。

 

ピッコロ「ビーデル、あの世にいる悟飯の事が心配か?」

 

ビーデル(未来)「はい。あの人はどうしてもトランクスには見せられない弱さを私やイレーザとシャプナー、そしてパパに見せたんです。お父さんが生きていればとか、もっと子供の頃に力があればピッコロさんや他の人達を死なせずに済む事ができたのにって」

 

ピッコロ「俺達の時代でも未来でも悟飯は真面目な奴だな」

 

ビーデル(未来)「だからこそ怖いんです。とても真面目な人ほど自分で自分を追い詰めやすく、道を踏み外しやすいと。悟飯は弟子のトランクスや妻の私に娘のパンを残して死んでしまったせいであの世で更に自分を追い詰めていないかと心配で…」

 

ピッコロ「確かに、真面目な奴はそういう傾向もみられる。そうならないでほしいと思いたくなるな…」

 

 

 

 

天界

 遂に未来世界の悟飯を発見した悟飯達だったが、未来世界の悟飯は様子がおかしかった。

 

パン「あの人は間違いなく写真に写っている通り、パパよ!」

 

悟飯「あれが…、未来での僕…」

 

悟空「そう、あれがこの世界での今の悟飯だ。だからさっきお前ぇに会った時は、ほんとにおでれえたんだ」

 

悟飯「…なにかと戦っているみたいです。しかし、相手がいません」

 

悟空「あいつは人造人間の幻影と毎日のように闘っている。オラ達の声も聞こえちゃいないらしい…」

 

悟飯「(まさか、クリリンさんが亀仙人さん経由で聞いた占いババさんが言ってたとても呼べるような状態じゃないはこの事だったのか!)」

 

 

 

???

 死んだ未来の悟空達はあの世で第二の人生を歩んでいるが、未来の悟飯は死んだ後も人造人間の呪縛から逃れられず、あの世でも未だに人造人間の幻影と戦い続けていた。

 

17号(未来)「懲りない奴だな、まだ生きていたのか?」

 

未来悟飯「当たり前だ!お前達を倒すまでは俺は死なない!」

 

18号(未来)「17号、こいつはもう殺してしまわない?」

 

17号(未来)「そうだな。うっとうしいし、ここで殺すか!」

 

 未来悟飯は人造人間に向かっていったが、二人一組を活用したフェイントなどの連携の前には歯が立たなかった。

 

未来悟飯「まだだ!」

 

 気弾を放ったが、17号と18号はエネルギー弾を放って相殺させた。その後、2人は再び二人一組のフェイントで襲い掛かってきて、悟飯は対応しきれずに蹴り飛ばされた。

 

未来悟飯「まだだ、まだ俺は戦える!」

 

 すぐに立ち上がり、未来悟飯は向かっていった。

 

 

 

 

天界

 しかし、未来の17号と18号は死んで地獄行きになった後にセルに吸収されたため、未来の悟飯が戦っている17号と18号は幻影に過ぎなかった。

 

未来悟飯「でりゃあああっ!!」

 

パン「パパ…!」

 

キビト「パン、迂闊に近づくんじゃない!」

 

 キビトの言う事も聞かずにパンは未来の悟飯に近づき、念願の父親との対面を果たした。

 

パン「やっと会えたね、パパ!私、ずっと会いたかったよ!」

 

 しかし、未来の悟飯はパンに襲い掛かってきた。

 

未来悟飯「でやあああっ!」

 

パン「パパ…?」

 

 父親が自分を娘と認識せずに攻撃しようとした姿にパンはショックを受けて呆然と立ち尽くしていた。そんな未来悟飯の攻撃を悟飯が防いだ。

 

悟飯「やめろ!その子は君の娘なんだ!」

 

パン「そんな…、パパが…パパが私を攻撃しようとしたなんて…」

 

悟飯「何をしてるんだ!?パン!僕が未来の僕を押さえるから自分は娘だと呼びかけるんだ!」

 

 悟飯は力の差で未来の悟飯の攻撃を簡単にいなして隙ができた所を取り押さえた。

 

未来悟飯「うぐぐぐっ!!」

 

パン「パパ、聞いて!私はパパの…、孫悟飯の娘のパンよ!パパの事はママが教えてくれたのよ!とっても強くて優しい人だって!だから、私もずっとパパに会いたかったの!パパ、暴れるのはやめて!!」

 

 パンの悲しい叫びも人造人間の呪縛に捕われ続けている未来の悟飯には届かなかった。

 

パン「なんで…、なんでパパは私の声が聞こえないの…!?」

 

 父親に自分の声が届かない事にパンは遂に心が折れて泣き出してしまった。

 

悟飯「なんで君にはパンの悲痛な声が聞こえないんだ!?パンはずっと父親がいなくて寂しい想いをしたから、ずっと君に会いたいと思い続けてきたんだぞ!そんなパンの気持ちを裏切るのか!?」

 

未来悟飯「がっ、ぐがあああっ!!」

 

 悟飯の怒りの言葉も届かなかった。

 

未来悟空「いい加減にしろ、悟飯!!」

 

 娘の声が届かない未来の悟飯を悟空は殴りつけた。

 

未来悟空「悟飯、修行ばっかして働かねえ上、チチを困らせたりしてろくに父ちゃんとしてやるべき事さえできてねえオラが言うのも何だが、おめえはそれでも父親か!?パンはずっとおめえに会いたがってたんだぞ!おめえはチチやパンを泣かせるオラみてえなダメな父ちゃんになりたかったのか!?」

 

 未来の悟空の説教さえ未来の悟飯には届いていなかった。

 

未来悟空「悟飯、手を放せ。子のしつけは親がやんねえとな」

 

悟飯「わかりました…」

 

 悟飯は手を放した。そして、未来の悟空は超サイヤ人3へと一気に変身した。

 

バーダック「カカロット、遠慮なんかいらねえ、思いっきりやれ!」

 

シン「バーダックさんまでそんな事を言わないでくださいよ!ここは家族の情で…」

 

パイクーハン「しかし界王神様、言葉が伝わらないのは事実です。実力行使もやむを得ないでしょう」

 

 未来の悟空と未来の悟飯の親子対決に困惑する界王神をパイクーハンは実力行使もやむなしと話すのであった。

 

未来悟空「悟飯、オラが相手だ!全力で闘ってやる!かかってこい!」

 

 超サイヤ人3に変身して全力で戦う悟空に対して、未来の悟飯も超サイヤ人2に変身して両者は激突した。未来の悟飯の戦い方はピッコロ寄りのスタイルであった。

 

未来悟空「(この動き、ピッコロの動きに似てっぞ)」

 

未来悟飯「だあああっ!!」

 

 未来の悟飯はピッコロの技、魔貫光殺砲の構えをとって気を溜め始めた。

 

悟飯「あれはピッコロさんの技の魔貫光殺砲だ!未来の僕はあの技まで習得していたのか!?」

 

 チャージが終わって未来の悟飯は魔貫光殺砲を放ったが、威力を出すためには溜める必要があるという弱点故、未来の悟空にかわされた。

 

未来悟空「やるな、悟飯。だが、そんな隙だらけの技は工夫しねえとオラに当たりはしねえ!」

 

 未来の悟空は格闘戦に入り、力の差で未来の悟飯を圧倒した。次に悟飯は魔閃光の構えをとった。

 

未来悟空「か~め~は~~め~~!」

 

 未来の悟飯に対し、未来の悟空はかめはめ波の構えをとったが、溜めている最中に消えてしまった。

 

シン「悟空さんが消えた!?」

 

悟飯「あれはセルに放った瞬間移動かめはめ波だ!」

 

 セルゲームの際に悟空の瞬間移動かめはめ波を見たため、悟飯には未来の悟空が消えた理由がわかった。消えた未来の悟空は未来の悟飯の前に現れた。

 

未来悟空「波ぁああああっ!!」

 

未来悟飯「ぐああああっ!!」

 

 一応、加減はして未来の悟空はかめはめ波を放ち、未来の悟飯を吹っ飛ばした。

 

キビト「おお、これで暴走は止まったのか!?」

 

 悟空の圧倒的な力で未来の悟飯の暴走は止まったかのように見えたが、また暴れ始めようとしていた。

 

パン「そんな…、悟空おじいちゃんでもパパを止められないなんて…」

 

悟飯「何か…、手はないのか…?」

 

シン「パンちゃんでも悟空さんでもダメだとすると……あっ!!」

 

 ふと、界王神はベジータがピッコロの洗脳を解くために悟飯の事も交えながらの悪口を言った事を思い出した。

 

シン「(それだ!あの時、ピッコロさんの洗脳を解いたベジータさんの作戦を応用すれば…!)」

 

パイクーハン「界王神様、何を思いついたのですか?」

 

シン「悟飯さん、しっかりしてください!人造人間はトランクスさんが倒しました!そして今、地球ではトランクスさんが危険な目に遭ってるんです!悟飯さんの力を貸してください!」

 

未来悟飯「!?ト、トランクス!?トランクスは無事なのか!?」

 

 界王神がトランクスの危機を知らせると、今までパンや未来の悟空の声が届かなかった未来の悟飯は反応し、正気に戻った。

 

悟飯「パン、界王神様の言葉で未来の僕は正気に戻れたみたいだ」

 

パン「…パパ…!」

 

 父親が正気に戻った事にパンは泣き止んだ。

 

未来悟空「悟飯、正気に戻ったか?」

 

未来悟飯「え?お父さん?お、俺は今まで何を…。ここは…、俺は死んだはずじゃ…」

 

未来悟空「悟飯、おめえにずっと会いたがってた奴がいっぞ」

 

未来悟飯「会いたがってた人?」

 

パン「パパ~~~っ!!」

 

 ようやく父親が正気に戻った事でパンは大喜びして未来の悟飯に抱き付いた。

 

パン「パパ、やっと…、やっと会えた…!!」

 

未来悟飯「パパ…?」

 

 パパと言われて未来の悟飯は困惑したものの、抱き付いている女の子が自分が死ぬ前にビーデルが産んだ娘のパンの成長した姿である事に気付いた。

 

未来悟飯「そうか、あの時、赤ちゃんだったパンの成長した姿が君なのか?」

 

パン「そうだよ。パパ、私ずっと、ずっと会いたかったの!ママからパパの事を聞いてからずっと会いたかった…!」

 

未来悟飯「パン、俺が弱くて不甲斐ないばかりに死んでしまってお前とビーデルには寂しい想いをさせてしまったな。おまけに正気を失っていたせいで会いに行けなかったばかりか、お前を泣かせてしまった。すまなかった!」

 

 うれしさのあまり涙を流す愛娘を未来の悟飯は死んだ際に戻った左腕も含め、今度は両腕で優しく抱き締めたのであった。そして、悟飯達は未来の悟飯に今までの経緯を話した。

 

未来悟飯「そうか、俺が死んでしまったばかりにパンは過去の俺に迷惑をかけていたのか…。そもそもの責任は弱かったから人造人間に殺された俺にある」

 

キビト「過去の悟飯はパンが迷惑をかけたとは思っていない。それに、今はそんな時ではないんだ」

 

未来悟飯「そうでしたね。先程の説明で事情はよくわかりました。皆さんが俺の力を必要としている事も。俺は皆さんの役に立ちたい…、さっそくそのZソードを抜きに向かいましょう!今度こそ地球を守ってみせる!」

 

 

 

界王神界

 キビトの瞬間移動でZソードの前に悟飯達は来た。そして、未来の悟飯がZソードを引っ張ると、あっさりと抜けたのであった。その次の瞬間、一度Zソードを抜いた事のある過去の悟飯が何のためらいもなく、抜いたばかりのZソードを砕き割った。

 

シン「なっ、何をやってるんですか!?ブウを倒せるかも知れない唯一の希望が!!」

 

悟飯「それなら大丈夫ですよ、界王神様。その剣は何の役にも立ちませんから。それに界王神様が探しているものならそこに」

 

シン「何をおっしゃってるんですか悟飯さん!ブウを倒せるような強力な力なんてどこにあるんですか!?」

 

???「それはわしの事なんじゃな~これが。お主、よくこの秘密を知っておったのう?」

 

 Zソードが破壊された事でビルスに封じられていた15代前の界王神、老界王神が姿を現したのであった。

 

未来悟空「な、何だ?あのじっちゃん」

 

老界王神「ふう、あのワガママ放題の破壊神に封じられてもう何千万年もたったが、ようやく出られたわい」

 

悟飯「あの人は15代前の界王神様です。性格に難はありますけど、あの人は人の持つ潜在能力を限界以上に引き出して強くできる人なんです」

 

キビト「とすれば、君のあの圧倒的な力は過去のあの界王神様によって引き出された力という事になる!」

 

悟飯「その通りです。お父さん、おじいちゃん、老界王神様に余計な事をしてはダメですよ!」

 

未来悟空「わかったわかった、てっきりすげえ奴かと思って試そうと思ったけどな」

 

老界王神「で、剣を抜いたのはお前さんか?」

 

未来悟飯「はい。老界王神様、俺の潜在能力を限界以上に引き出して強くしてください!今、地球には魔人ブウによって俺の家族や弟子が危険に晒されているんです!どうかお願いします!」

 

老界王神「……よかろう。お前さんの潜在能力を引き出してやろう」

 

未来悟飯「ありがとうございます!」

 

老界王神「その代わりと言ってはなんじゃが、生の美女の尻と胸を触らせてくれんかのう?」

 

 悟空達のいた時代の老界王神と同じく、未来の老界王神のスケベな発言に一同は未来の悟空以外は思わずコケてしまった。

 

パイクーハン「な、なんて界王神とは思えない下品な性格なんだ!?」

 

バーダック「ろくでもない爺さんだな」

 

シン「ご、ご先祖様、何と言う事をおっしゃるのですか!?」

 

キビト「あなたはそれでも界王神なのですか!?」

 

老界王神「お前さん達だって自分の趣味は大切にしたいじゃろう?で、心当たりはあるかのう?言っておくが、そこの子みたいな小さな子供はお断りじゃからな」

 

パン「子供で悪かったわね!!」

 

老界王神「子供に興味なんかないわい。わしに触ってほしいなら、もっと背と胸と尻が大きくなってからおいで」

 

パン「そもそも頼みなんかしないわよ!!」

 

 幼いパンには老界王神は一切興味を示さなかったが、ふとパンの持っている写真が風で飛んで老界王神の元に来た。

 

パン「あっ、写真が!」

 

老界王神「ん?この女子は悟飯とやらの妻とみた。この女子の尻と胸を触らせてくれんかのう?」

 

 

 

神様の神殿

 悟飯達を待つビーデル達だが、ビーデルはある違和感を感じた。

 

悟天「お姉ちゃん、どうしたの?」

 

ビーデル(未来)「さっき、寒気がしたのよ…。なんか、嫌な感じがして…」

 

ベジータ「カカロットだ!未来のカカロットがお前をダシにしようかと交渉してるに違いない!!ブルマに手をださせようなら、ぶっ殺してやる!!」

 

 ビーデルが感じた寒気をベジータは未来の悟空がスケベな奴にビーデルをセクハラさせる交渉をしていると断定し、怒りを露わにした。

 

悟空「ベジータ、おめえの勘違いじゃねえのか?」

 

ベジータ「勘違いなわけあるか!!自分の妻にさえダシにするお前のそういった言葉は信用できるか!!」

 

チチ(未来)「悟空さ、過去の時代で武天老師様みたいなスケベな奴にオラを触らせていいと勝手に許可を出したりしたのか!?」

 

ブルマ(未来)「やっていい事と悪い事があるでしょ!?いい歳してそんな区別もつかないの!?」

 

 話にチチとブルマも加わり、3人の説教に悟空はタジタジにされてしまった。

 

ピッコロ「(やはり、あの2人は未来でも超宇宙最強の妻だ…!)」

 

クリリン「悟空も大変だなぁ…」

 

17号「クリリンこそ女好きは大概にしとけよ。そこを18号に見られたら、死ぬのが楽に思えるぐらいの苦しみが待ってるぞ」

 

 17号の警告にクリリンも頷くのであった。

 

 

 

界王神界

 老界王神が未来の悟飯の潜在能力を限界以上に引き出す代わりにビーデルの尻と胸を触らせろという発言にはパンと悟飯は大激怒した。

 

悟飯「な、なんて事をしようとするんですか!!」

 

パン「私のママになんて事をしようとするのよ!!このエッチ!!」

 

 激怒したパンは老界王神をボコボコにしてしまった。

 

老界王神「ううっ…、少しは年寄りを労わらんかい…!」

 

シン「ご先祖様こそそういった事を慎んでください!」

 

未来悟空「パン、そんぐれえさせてもいいんじゃねえのか?」

 

パン「悟空おじいちゃんまでなんて事を言うのよ!!」

 

パイクーハン「見損なったぞ、悟空!少しはやっていい事と悪い事の分別ぐらいつけろ!」

 

老界王神「悟飯はどうなんじゃ?」

 

 未来の悟飯は過去の悟飯と違って言葉に出さなかったものの、明らかに激怒した目つきで威嚇した。

 

老界王神「わ、わかったから、潜在能力を開放する儀式を執り行おう」

 

未来悟飯「わかってくれたのなら結構です」

 

老界王神「言っておくが強くなるための道は険しく遠いぞ!」

 

未来悟飯「はい、何だってやります!」

 

老界王神「うんうん、若いもんはそうでなくてはのう」

 

悟飯「うう…、あれはとても大変なんだ…。自分に同情するみたいでなんか変だけど、と、とにかく、頑張ってね…」

 

未来悟飯「ん?あ、ああ。ありがとう…」

 

老界王神「それじゃ行くぞい!」

 

 老界王神の儀式は悟空達の時代と同じで儀式に5時間、パワーアップに20時間かかった。その間、悟空はある事を閃いた。

 

未来悟空「オラ、ちょっと用事あっから、大界王星に向かっとくぞ」

 

 そのまま悟空は瞬間移動していった。

 

悟飯「パイクーハンさん、お父さんはどこに行ったのでしょうか?」

 

パイクーハン「俺の予想が正しければ多分、大界王星だと思う。あそこには悟空の仲間達もいるからな」

 

パン「過去のパパもあの儀式を受けたの?」

 

悟飯「そうだよ。とっても辛かったんだ…」

 

パン「パパは何時間も突っ立ってるのに何一つ嫌な顔をしてないよ」

 

悟飯「多分、人造人間との辛い戦いを続けていたから我慢強くなったんじゃないかな?」

 

 過去の悟飯と違って未来の悟飯は何時間立ち続けても、十時間以上も座って特定の姿勢を取り続けても嫌な顔をせずに姿勢を保ち続けていた。そして25時間後…。

 

老界王神「よくやったのう、これにてわしの儀式は終わりじゃ」

 

悟飯「超サイヤ人に変身するような感じで気を入れてごらん」

 

 言われた通りに未来の悟飯は気を入れた。すると、過去の悟飯にもひけをとらない凄まじい気を放っていた。

 

バーダック「あいつ、かなりパワーアップしたみてえだぜ」

 

パイクーハン「あの界王神様の儀式は嘘っぱちではなかったのか…!」

 

老界王神「それで強くなったはよいが、どうやって現世に戻るんじゃ?お主らの頼みのドラゴンボールも死後1年以下じゃないと復活できんかったじゃろ」

 

悟飯「厳密には、1年以上経過すると生き返る保証ができなくなるそうです」

 

老界王神「ほんとに世話の焼ける救世主じゃのう…。わかった。ついでにわしの命もお前にやるわい」

 

未来悟飯「え?」

 

シン「いけません!大界王神様の御命をよりによって人間に与えるなどと!」

 

老界王神「気にせんでええ…。どうせわしはあと1000年ぐらいしか生きれんのじゃから…。それに、この者の世界のわしもそうしたんじゃろ?ここでわしがやらんと恰好がつかんじゃないか。では、さらばじゃ…」

 

 老界王神の命を得て未来の悟飯は遂に生き返った。

 

パン「パパ、これで私やママにおばあちゃんと一緒に暮らせるわ!」

 

未来悟飯「気を抜くな、パン。まずは魔人ブウを倒さなければいけないんだ」

 

バーダック「パイクーハン、俺達はどうしようか?」

 

悟飯「それでしたら、占いババに頼んで1日だけこの世に行く事ができますよ」

 

パイクーハン「そうだったな、そうさせてもらおう」

 

 すると、未来の悟空が人造人間に殺された仲間達を連れてきた。

 

未来悟空「悟飯、おめえは生き返ったんか?」

 

未来悟飯「はい、あの界王神様が自分の命をやると」

 

未来悟空「だったら、おめえが下界に行く前にオラが技をいっしょ教えてやっからな。時間がねえから、厳しく行くぞ。覚悟しとけ!」

 

未来悟飯「はい!」

 

 この世に行く前に未来の悟飯は未来の悟空からある技を教えてもらい、習得した。

 

クリリン(未来)「すげえぞ、悟飯!お前があの技を習得するなんてな!」

 

ヤムチャ(未来)「俺達も驚いたよな?天津飯」

 

天津飯(未来)「ああ。それに、見違えるほど強くなった感じがする」

 

未来悟飯「クリリンさん…、ヤムチャさん…、天津飯さん…」

 

ピッコロ(未来)「俺もお前の強くなれた姿を見る事ができて本当に嬉しいぞ。地球の未来はお前にかかってるんだ。今度こそ救って見せろ、悟飯!」

 

未来悟飯「はい、ピッコロさん!」

 

未来悟空「悟飯、オラは既に元の世界に戻った事があっから行くこたぁできねえ。ほんとは過去の時代のオラと勝負したかったけど、仕方ねえしな。それに、ピッコロ達はおめえを見送るために呼んだからな。もう生き返る事のできねえオラ達に代わって地球はおめえと弟子のトランクス、娘のパンが守れよ!」

 

未来悟飯「お父さん…、ピッコロさん…、みんな…!」

 

 未来の悟空達に見送られてこの世へ向かう未来の悟飯は思わず涙を流した。

 

ピッコロ(未来)「泣くな、悟飯。泣きっ面は似合わんぞ」

 

老界王神「それと、ポタラも持っていけ!これを使えば合体できるが、基本的にずっと合体したままになるからよく考えて使うんじゃぞ」」

 

未来悟飯「はい!そして見送りに来てくれてありがとう、お父さん…、ピッコロさん…、そしてみんな…!」

 

パン「行こう、パパ。魔人ブウを倒して地球を救いに!」

 

キビト「では、行くぞ」

 

未来悟飯「はい!」

 

 悟飯達はキビトの瞬間移動で現世に戻った。

 

先代の全王『潜在能力を開放してもらった未来の悟飯は過去の悟飯達と共に現世に向かった。今度こそ地球を守るという強い決意と共に』




これで今回の話は終わりです。
今回は悟飯達が未来悟飯の暴走を止めてから、未来悟飯が老界王神の儀式を経てアルティメット化するという流れになっています。
未来悟飯が死んだ後に精神が崩壊して暴れているというのは、真武道会2で未来悟飯は死後、あの世でずっと人造人間の幻影と戦っていたというのがあったからです。そして、愛弟子のトランクスの危機を聞いてピッコロ譲りの弟子バカぶりで正気に戻る展開は、ピッコロがバビディに洗脳された際にベジータがピッコロの弟子バカぶりを突いて暴言を連発して洗脳を解いたのが伏線となっています。
そして、待望のパンと未来悟飯の対面も描きました。
未来悟飯の老界王神のスケベな態度に対する反応は現代の悟飯に比べると直接言葉には出さないものの、目つきで威嚇するという形にしましたが、それは未来悟飯の物静かな性格故にそっちの方が合うだろうと思ったためです。
未来の人造人間に殺されたピッコロ達が見送りに来るというのはせっかく未来の悟空が出たので、未来のピッコロ達も見送りに来るぐらいいいだろうと判断したためです。なお、未来悟飯が現世に行く前に未来悟空から教えてもらった技はまだネタバレになるので言えませんが、凄い技を習得しました。
次は未来悟飯達が合流します。

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