ドラゴンボールZ 真武道会2アナザー   作:アンドロイドQ14

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3話 到着、未来世界

地球(未来)

 過去の時代で仲間達を集めたトランクスとパンは未来に戻ってきた。

 

悟空「ここが未来の世界か~!何だか、あんまし未来って感じしねえなぁ」

 

17号「未来のトランクスの世界は未来の俺達が色々とぶっ壊しちまったからな。だから、未来って感じがしないのも無理はないんじゃないか?」

 

ピッコロ「確かに、俺も17号の言う通りだと思う」

 

ちびトランクス「おい悟天、あっちに何か面白いものがあるぞ!」

 

悟天「え、何々?ちょっと待ってよ~、トランクス君~!」

 

悟飯「悟天、あんまり遠くに行っちゃダメだぞ。それよりパン、いつまで僕にひっついているんだ?」

 

パン「だって、おばあちゃんとママに過去のパパと悟空おじいちゃんを紹介するのが楽しみだもの」

 

ベジータ「ふん、観光に来たんじゃないんだ!さっさとバビディ達を片付けてトランクスの世界を救うぞ!」

 

悟空「ベジータもほんとは未来のブルマに会ってみてえんじゃねえか?」

 

ベジータ「う、うるさい!今はバビディ達を片付けるのが先決だろ!」

 

 さっさと終わらせるべきと言ったベジータも未来のトランクスとの出会いを通して親バカにして愛妻家になったためか、やはり未来のブルマの事に興味津々であった。

 

悟飯「でも、僕達が存在しない世界ってのも興味がありますね」

 

ピッコロ「確かに、不思議な感覚だな。だがまぁもし、もう1人自分がいたらそれはそれで面白いかもな」

 

17号「そうか?俺と18号なんかこの時代の俺達のせいで迷惑してるんだよ」

 

18号「この世界じゃ変装しないとまともに街中を歩けないとトランクスが言ってるし、それだとショッピングも楽しめないし、もう未来のあたし達なんて最低よ!きっと地獄ではこの世界のセルに食われちまってるだろうよ」

 

クリリン「(そりゃあ、未来の18号達のせいで俺達の17号と18号が未来の自分達を最低と言うのも当然だな。未来の俺は結局、結婚できずに死んじまったけど、あの世でいい彼女見つかったのかな…?)」

 

トランクス「ちょっと待ってください!皆さんはバビディもブウの事も知ってるから余裕があるかも知れない。ですけど、この世界では過去の世界と違ってドラゴンボールがないんです。何かあってからじゃ取り返しがつかないんです!!もっと慎重に、もっと真剣にお願いします」

 

悟空「わりいわりいトランクス、別に余裕があるわけじゃねえさ。未来の世界で戦う事が出来っから、ちっとワクワクしちまっただけさ。よし!じゃ、早えとこバビディ達をぶっ飛ばして平和にしてから、トランクスにこの世界を案内してもらおうぜ」

 

ベジータ「それより、どこを拠点にする?」

 

トランクス「神様の神殿がいいと思います。バビディ達の破壊に巻き込まれる事を考慮して母さん達はあそこに避難させています」

 

悟空「よし、こっちの世界の界王神様の気も感じるし、行くか!」

 

17号「(ん?誰かに見られているような…)」

 

 奇妙な感じがした事に17号が違和感を持っていたが、z戦士達は悟空の瞬間移動で神様の神殿に移動した。17号が感じた違和感の正体は気がない事を買われて悟空達の行動をスパイしていた13号だった。

 

13号「孫悟空達が過去から来たか…。バビディ様に報告せねば」

 

 

 

神様の神殿

 トランクスとパンが不在の中、界王神とキビトがブルマ達を護衛していた。そして、悟空達が来た。

 

シン「トランクス君、遂に過去の悟空さん達を連れて来る事ができたのですね?」

 

トランクス「はい、界王神様」

 

悟天「それと、過去のカリン様から仙豆をもらったよ」

 

 悟天は仙豆が入った袋を出した。

 

悟飯「偉いぞ、悟天」

 

キビト「我々が預かっている分と君達の分を含めれば…結構仙豆があるぞ」

 

トランクス「ただいま、母さん!」

 

ブルマ(未来)「おかえり、トランクス。孫君達を連れて来る事ができたのね!」

 

チチ(未来)「パンも帰って来れて嬉しいだ!」

 

 母親達の視線の先にいたのは、この時代とは枝分かれした過去から来た悟空達だった。

 

チチ(未来)「…悟空さ…、悟飯ちゃん!!」

 

ビーデル(未来)「悟飯!」

 

ブルマ「ベジータ!」

 

 自分達の世界にいる家族ではないとわかっていても過去の世界から家族が来た事にブルマ達は涙を流して抱き付いた。

 

悟空「チチ、この世界のオラや悟飯が死んじまったせいで随分迷惑をかけちまったな」

 

チチ(未来)「オラ、過去の悟空さや悟飯ちゃんだとわかっていてもとっても嬉しいだ!過去の悟飯ちゃんは立派な学者さんに向かってくれててオラは嬉しい限りけろ!」

 

ビーデル(未来)「悟飯、パンはずっとあなたに会いたがっていたのよ。過去の世界で急にパンが来て迷惑をかけてしまったけど…」

 

悟飯「(未来のお母さんもビーデルさんもずっと悲しみを我慢してて苦労してたみたいだ…)」

 

チチ(未来)「この悟空さんに似た子、誰だ?」

 

悟空「オラに似た子は悟天って言って、オラ達の時代で生まれた悟飯の弟だ」

 

チチ(未来)「悟飯ちゃんの弟…。悟天、オラ、悟空さや悟飯ちゃんに会えて…、この時代で生まれなかったおめえにも会えてとても嬉しいだぞ!!」

 

悟天「お母さん…」

 

 悟空や悟飯に未来では生まれなかった悟天にも会えてチチは悟天を抱きしめてさらに涙を流した。

 

ブルマ(未来)「ベジータ、あんたも過去から来てくれたなんて…」

 

ベジータ「随分と苦労をかけさせたな、ブルマ…」

 

 嬉しい気持ちに浸っていたチチだったが、17号と18号を見た途端、表情を一変させた。

 

チチ(未来)「何で…、何でおめえ達がいるんだ!悟飯や多くの人を殺した悪魔がなんでここにいるんだべ!!」

 

 息子を、多くの人間の命を奪った悪魔と瓜二つな過去の17号と18号の姿にチチが忘れようとしていた人造人間に対する悲しみや怒り、憎しみが爆発して向かっていこうとしたが、悟空に止められた。

 

悟空「落ち着け、チチ!あいつらはこの時代で暴れた悪い奴じゃねえ!」

 

チチ(未来)「離せ、離すだ、悟空さ!」

 

ビーデル(未来)「お義母さん、落ち着いて!この時代の人造人間と過去の人造人間は同じじゃないの!」

 

ブルマ(未来)「私とビーデルもあなたと同じ気持ちよ。でも、無関係な過去の彼等にその気持ちをぶつけたって何にもならないし、死んだこの時代の悟飯君も帰ってこないのよ!」

 

 その指摘に怒りも憎しみもぶつけられないチチは泣き崩れた。ビーデルとブルマもそう言ってはいたものの、やはり頭ではわかっていても本心はチチと同じであるため、過去の17号と18号に対しては複雑な心境であった。

 

17号「トランクスの言っていた事は思っていた以上に深刻だな…」

 

18号「この世界で人前に出る時はきちんと変装する必要があるみたいだ」

 

 チチの様子を見ていかに未来世界の人間が人造人間に強い怒りと憎しみを持っているかが17号と18号にも嫌というほど理解させられたのであった。

 

 

 

バビディのアジト

 悟空達の行動をスパイしていた13号は悟空達が来た事をバビディに報告した。

 

バビディ「ふふ~ん、結局あいつらは来たか」

 

13号「バビディ様の予想通り、トランクスは過去の世界から孫悟空達を連れてきました」

 

バビディ「13号…だったっけ。お前は気配がないから諜報活動にもってこいだよ」

 

13号「ありがたきお言葉です」

 

ダーブラ「これは我らにとっても好都合じゃないですか?魔人ブウ復活に利用できるのですから」

 

13号「俺のメモリに記録されている奴等の映像をご覧ください。洗脳して我らの配下にできそうな奴はいますか?」

 

 特殊な機械でバビディは13号のメモリに記録されている悟空達の映像を見ていた。

 

ダーブラ「利用できそうな奴はいるのでしょうか?」

 

バビディ「いるよいるよ、特にあの2人は邪気がそれなりにある」

 

ダーブラ「量産型の13号達と奴等の戦いぶりを見てから判断なされますか?」

 

バビディ「そうしよっか。早くあいつらをおびき出してエネルギーを根こそぎ奪うよ!」

 

 バビディの背後には量産型の13号達がいた。

 

 

 

神様の神殿

 その頃、悟空達はいつでもバビディ達が行動しても動けるように待機していた。

 

ヤムチャ「ブルマ、何してるんだ?」

 

ブルマ(未来)「劣化コピーの13号達の残骸を解析してその動力炉に反応するためのレーダーを作っている所よ」

 

ベジータ「そう言えば、人造人間は気がないからな。自身を改造したゲロみたいに隠密行動をされたら俺達でも対応が遅れてしまう」

 

トランクス「どれぐらいで出来上がりそうですか?」

 

ブルマ(未来)「組み立てや配線とかの方は終わったわ。今、最終調整を行っている所よ」

 

天津飯「何事もなければいいのだがな…」

 

 そんな時、悟空達はボージャック一味の気を感じた。

 

悟飯「お父さん、この気はボージャックの気だ!」

 

悟空「よし、みんな行くぞ!」

 

ピッコロ「待て、ヤムチャと天津飯は待機だ。レーダーが出来次第、俺達と合流してくれ」

 

天津飯「わかった」

 

ヤムチャ「俺と天津飯はあまり役に立てそうにないからな。みんなは先に行ってくれ。俺達も後で来る」

 

トランクス「では、行きましょう!」

 

???『聞こえるか、悟空!』

 

 突然、声がしたが悟空には馴染みのある声だった。

 

悟空「この声…、界王様か?」

 

界王『そうじゃ、悟空。というか、下界におるお前は過去から来たのか』

 

悟空「それで、何の用だ?」

 

界王『バビディ達についてじゃが…今、暴れておるボージャック達は何か策でもあるかのようにのんびり街を破壊しておる。奴等ならもっと手っ取り早く破壊できるはずなのじゃが…』

 

悟空「どんな策だろうと、オラ達が破ってやっから、安心してくれ」

 

17号「(策?)」

 

 悟空達主力メンバーはすぐにボージャックが暴れている所へ向かった。

 

 

 

北の都

 北の都ではボージャック一味が破壊活動を行っていた。

 

ボージャック「お前ら、俺達がすべきことはわかってるな?」

 

ザンギャ「孫悟空達の陽動、でしょ?」

 

バビディ「ある程度陽動に成功したらあいつらの出番だよね~」

 

ダーブラ「はい。奴等が暴れれば人間共はあの恐怖心が蘇ってパニックになるでしょう」

 

???「バビディ、お前達の好きにはさせないぞ!」

 

 トランクス達が到着した。

 

バビディ「来たか」

 

トランクス「バビディ、破壊活動をやめさせろ!」

 

ダーブラ「はっはっはっ、そんなバカげた事をバビディ様が聞き入れる訳がなかろう」

 

トランクス「ならば…、戦ってでも止めるまでだ!」

 

 トランクス達が向かってきたのと同時にバビディ一味は破壊活動をやめ、離れていった。

 

トランクス「逃がすか!」

 

パン「私達に恐れをなしたみたいだけど、街を滅茶苦茶にしたからには逃がしはしないわよ!!」

 

 悟空達はバビディ達を追いかけたが、何か嫌な予感がした17号はその場に留まった。

 

18号「17号、どうしてあいつらを追いかけないんだい?」

 

17号「ちょっと何か嫌な予感がしてな…。さっきの悟空の会話を聞いてて、何か連中は策があるんじゃないかと思ったんだ」

 

クリリン「策?そんな事って…」

 

 

上空

 一方、バビディ達は逃げていたが、頃合いだと判断した。

 

バビディ「これくらい引きつければそろそろ例の作戦を始めてもいいだろうな」

 

ダーブラ「では、作戦開始だ」

 

 合図と同時に北の都に潜伏していた量産型の13号達が突如として破壊活動を始めた。その様子は結構離れていたトランクス達にもわかった。

 

トランクス「何っ!?急に街が!」

 

ボージャック「ひっかかったようだな。もうあの街は跡形もなくぶっ壊されるだろう」

 

ちびトランクス「どうしてなんだよ!気を感じないのに街が!」

 

ピッコロ「しまった!奴等が逃げていたのは俺達を街から引き離し、潜伏させていた人造人間で破壊活動を行うという罠だったのか!」

 

ベジータ「くそっ、気配を感じないからどれぐらいいるのかわからん!」

 

 そうしていると、大量の13号達が来た。

 

悟天「変な人造人間がたくさん出てきたよ!」

 

悟飯「お父さん達は北の都に戻ってください!この場は僕とパンとトランクスさんで何とかしてみせます!」

 

悟空「悪ぃ、悟飯!みんな、一旦戻るぞ!」

 

 その場でのダーブラ達の相手を悟飯とパンとトランクスに任せ、悟空達は北の都へ急いだ。

 

ボージャック「お前らだけで何とかなるのか?」

 

悟飯「ボージャック、戦う前に言っておく。勝てんぜ、お前は」

 

パパ「(何?パパが気を開放したらどことなく頼りなさそうな雰囲気が変わるなんて…)」

 

ボージャック「戦ってもいないのに随分とデカイ口を叩くな。俺の力を嫌というほど叩き込んでやる!」

 

 ボージャックは部下達や量産型の13号達と共に悟飯に襲い掛かった。

 

パン「パパ、あの女は私がやるわよ!」

 

悟飯「だが、無理はするな、パン!」

 

ザンギャ「あら、随分と可愛らしいお嬢ちゃんが私に何の用かしら?」

 

パン「決まってるわよ、あんたをぶっ倒すのよ!」

 

 パンは超サイヤ人に変身してザンギャに向かっていき、悟飯はボージャック一味と量産型の13号達相手に1人で互角以上の戦いを繰り広げ、トランクスは剣を手にダーブラと戦った。

 

 

 

北の都

 その頃、北の都では潜伏していら量産型の13号達が大暴れしていて大パニックになっていた。

 

市民A「じ、人造人間だ~~!!」

 

市民B「新しい奴なのか!?」

 

 逃げ惑う人々に何の躊躇いもなく建物ごと13号はエネルギー弾を放った。しかし、その攻撃は違和感を感じて北の都に残った17号に止められた。

 

クリリン「17号、お前の判断は正しかったな」

 

17号「ああ。嫌な予感がするからこの街に留まったが、お前達が違和感の正体だったのか」

 

13号「お前ら、17号と18号だな。まさか、あれほど人殺しを楽しんでいた奴等が人間共の味方をするとは」

 

18号「生憎、あたし達はこの時代のあたし達とは別人で無意味な人殺しに興味なんてないよ。それをしちまったら好みの服が買えなくなるじゃないか」

 

17号「それにしても随分と旧型のようだな。肩に埃が積もってるぞ」

 

13号「ふっ、先輩には敬意を払った方がいいぞ」

 

 量産型の13号だけでなく、14号と15号の量産機も身構えていた。

 

17号「こりゃ、精神的にちょっときついな。クリリン、開発した技は奴等に効きそうか?」

 

クリリン「やってみなきゃわからないけどな」

 

18号「今は口より先に体を動かしな!」

 

 17号と18号は量産型の13号達に向かっていき、圧倒的な力の差で破壊していった。

 

 

 

上空

 北の都へ急ぐ悟空達の元にキビトの瞬間移動で界王神とヤムチャと天津飯が現れた。

 

ヤムチャ「待たせたな、みんな!レーダーが完成したぞ!」

 

天津飯「使い方はだいたいドラゴンレーダーと一緒だ!」

 

 天津飯は見た目は赤いドラゴンレーダーともいえる人造人間レーダーを悟空に渡した。

 

悟空「サンキュー、ヤムチャ、天津飯!」

 

ピッコロ「これで奴等がどれぐらいいるのかが明らかになる。行くぞ!」

 

 悟空達も急ぐのであった。その頃、悟飯はバビディの洗脳で強化されたブージン達の結界さえものともせずに圧倒していた。

 

ブージン「な、なんて戦闘力だ!」

 

悟飯「得意の結界も効かずに策も尽きたのか?」

 

 女同士の戦いは熾烈を極めていた。

 

ザンギャ「やるじゃない。こんなに強い女を見たのは初めてよ」

 

パン「悪女に褒められたって嬉しくないわ!」

 

バビディ「ダーブラ、そろそろ時間だよ」

 

ダーブラ「そのようですね、バビディ様」

 

 ダーブラは唾をはいたため、トランクスは慌ててわかした。その隙をダーブラは逃さず、閃光弾で悟飯達の目を眩ませてバビディ達共々撤退した。

 

悟飯「しまった!」

 

パン「逃げられてしまったわね…」

 

トランクス「ここは悟空さん達と合流しましょう」

 

 悟飯達は悟空達と合流しに向かったが、ちょうどその後を隠れてやり過ごしていたバビディ達が追っていた。

 

 

 

北の都

 力では圧倒していた17号と18号だったが、数が多いために次第にうんざりし始めていた。

 

17号「こんなに多くてちょこまか動かれたら流石にうんざりするぞ…」

 

18号「何かあいつらの動きを止められたら…」

 

14号「無駄だ…」

 

15号「お前達では倒せない…」

 

クリリン「(今がチャンスかも知れない…)17号、18号、サングラスを持ってるならすぐにかけろ!!」

 

 クリリンの言葉通りに2人はちょうど変装用のサングラスを持っていたため、すぐにかけた。

 

クリリン「喰らえ、10倍太陽拳!!」

 

 太陽拳よりも眩しい輝きをまともに直視した量産型の13号達はセンサーが麻痺してしまい、動きが鈍くなった。一方の17号と18号はサングラスをかけたため、ちょっと眩しい程度で済んだ。

 

17号「今だ!」

 

18号「全員くたばりな!」

 

 動きが鈍くなった量産型の13号達はあっさりと破壊されたのであった。ちょうどその時に悟空達も到着した。

 

悟空「クリリン、まさかおめえがこんな技があったなんてすげえぞ!」

 

クリリン「そ、そうか?」

 

ピッコロ「無駄話はそこまでだ」

 

ベジータ「とっととガラクタ共を全滅させるぞ!」

 

 人造人間レーダーによって隠れている13号達の位置も容易にわかるため、あっさりと全滅したのであった。

 

悟天「何とかこの街にいた人造人間を全員やっつけられたね」

 

ちびトランクス「悟天、悟飯さん達が戻ってきたぞ!」

 

 悟飯達も戻ってきた。

 

クリリン「悟飯、ダーブラ達は倒せたのか?」

 

悟飯「それが、逃げられてしまいました。そろそろ時間だとかなんとか言って」

 

ヤムチャ「おいおい、悟飯達は強いから恐れをなして逃げ出したんじゃないのか?」

 

17号「いや、さっきもある程度引き離した所で量産型の13号達を一斉に暴れさせたんだ。何か」

 

悟空「おい、ピッコロ、ベジータ、どうしたんだ!?」

 

 量産型の13号達を倒してほっとしたのも束の間、突如としてベジータとピッコロが苦しみだした。

 

ベジータ「ぐああああっ!!」

 

ピッコロ「ぐおおおっ!!」

 

キビト「界王神様、これは…」

 

シン「バビディです、バビディの仕業です!ピッコロさん、ベジータさん、バビディはあなた達の悪の心を利用しようとしています!無心になりなさい!」

 

バビディ「無駄だよ、もうじきあの2人は僕の家来になるんだ」

 

 悟空達を嘲笑うかのようにバビディ達が現れた。

 

トランクス「バビディ!父さんとピッコロさんが操られる前にお前を殺すぞ!」

 

ベジータ「ふっ、俺はこの時を待っていたぜ!」

 

 苦しんでいるベジータは笑みを浮かべると気合を入れた。

 

ベジータ「バビディ、お前の洗脳を利用させてもらうぜ!はああああっ!!」

 

 気合を入れたベジータは超サイヤ人に変身し、2に変身した後、新たな変化が起こっていた。

 

悟飯「お父さん、これは…」

 

悟空「間違いねえ、ベジータはあの変身をしようとしてるぞ!」

 

ベジータ「はあああああっ!!」

 

 ベジータの髪が急に伸び始め、ある程度伸びた所で気が開放されてベジータの変身が終わった。新たな変身を遂げたベジータは髪が伸びていて眉がなくなっていた。

 

ダーブラ「そ、そんなバカな…」

 

バビディ「お、俺の洗脳を跳ね除けやがった…!」

 

悟空「間違えねえ、こいつは超サイヤ人3だ」

 

ベジータ「そうだ。俺はその領域に達するのにあと一歩の所で上手くいかなくてな、バビディの洗脳を利用して洗脳を跳ね除ける勢いでようやく変身を果たした。バビディさんよぉ、俺のパワーアップに協力してくれて感謝するぞ」

 

バビディ「ベジータの奴め、邪心があるようにしていたのは最初から俺の洗脳を利用するつもりだったのか!!」

 

ベジータ「ふん、俺はお前のような小物に操られるほどヤワじゃねえんだよ」

 

 変身が成功したため、ベジータは変身を解いた。

 

トランクス「(バビディに操られるどころか、逆にそれを利用するなんて、やはり父さんは凄いや…)」

 

悟天「お兄ちゃん、ピッコロさんの額に文字が出てるよ!」

 

悟飯「これは…!」

 

 ベジータは洗脳を跳ね除けたが、ピッコロは洗脳されてしまい、額にMがついていた。

 

バビディ「ひっひっひっ、ピッコロの方は操れるみたいだね。こっちに来るんだよ、ピッコロ」

 

パン「バビディ、ピッコロさんを元に戻しなさい!」

 

ピッコロ「ぬうううっ」

 

 ピッコロはバビディの方へ行ってしまった。

 

悟飯「ピッコロさん!」

 

バビディ「こいつは連れて行くよ~。仲間にしてお前達に絶望を感じてもらうからね~。行くよ~、ダーブラ、ピッコロ」

 

悟飯「ピッコロさん、行っちゃダメです!」

 

 バビディは洗脳したピッコロを連れて退却した。

 

ヤムチャ「どういう事なんだ!?」

 

天津飯「ピッコロが操られるなんて信じられないぞ!」

 

クリリン「いや、あり得ない事じゃない。ピッコロはもともと前の神様の悪の心の化身だ。いくら悟飯との交流や神様との融合を通して穏やかになったとはいえ、元は悪の心の化身だからそこをバビディに突かれて操られてしまったんだ!」

 

天津飯「俺達もそれをすっかり忘れてたな」

 

クリリン「俺も神様と融合したピッコロはバビディの洗脳は大丈夫だろうと思ってたけど、まさか操られてしまったとはな…」

 

トランクス「とにかく、バビディを追いかけましょう!」

 

悟空「そうだな、あいつを追いかけてオラ達でピッコロを止めねえとな!」

 

 悟空達は急いでバビディ達の後を追った。

 

 

 

宇宙空間

 サイヤ人の宇宙船が地球に向かっており、地球が目前まで迫っていた。

 

???「バビディめ、弟を殺して俺達兄弟が封じていた幻魔人を持ち去るとは絶対に許さんぞ!!」

 

 何者かもまた、バビディを倒すために地球に向かっていた。

 

先代の全王『バビディの魔術でピッコロが操られてしまった。悟空達はピッコロを元に戻す事ができるのであろうか?そして、地球に向かっている者は一体、何者なのだろうか?』




これで3話は終わりです。
今回は悟空達z戦士が未来に到着したのとバビディ達との初戦闘、ピッコロが洗脳されるまでを描きました。
北の都の戦いでクリリンが使った10倍太陽拳はドラゴンボール超の100倍太陽拳に繋がる太陽拳の強化版です。他にもクリリンは何か新しい技を隠し持っているかも知れません。
13号のスパイ活動については、人造人間は気配がないのでスパイは適任だと判断したためです。ちなみに、17号と18号が13号と初対面した時の会話はスパーキングメテオの17号と13号が戦う際の戦闘前会話を参考にして考えました。
次の話でピッコロは元に戻りますが、とんでもない奴が現れます。とんでもない敵の正体のヒントは今回の話の最後にあり、ある人物も参戦します。

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