転生したのはいい...けどなんでゼットン?しかもノイズ   作:蝙蝠男
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主人公が転生したハイパーゼットンの過去話です。何話か書きます。


孤独な邪神 神々の過ち。

ゼットン。それは全ての命に死を齎し、たった一人で世界を滅ぼせると言い伝えられており、神々から恐れられている神の名である。どんな神もゼットンには関わらない、関わらせないという方針をとり、ゼットンとは距離をとっていた。

 

終末の世界

 

それがゼットンの住んでいる世界だ。そこには豊かな自然はおろか、ゼットン以外の生命体は存在しなかった。そこは何処まで行っても広がる荒野しかない哀しく、寂しい世界。ゼットンはそこに生まれた。生まれた瞬間から常に孤独の世界で生きてきたゼットンは他の世界を見て、とあるものを望んだ。それは友人だった。友だちと走り回って遊ぶ子供。友と酒を飲み交わす大人。それを見てゼットンは羨ましかった。自分の住む世界には何もない無限に広がる荒野。あるのは岩と地面だけ。孤独を味わうには十分過ぎる世界だ。

 

やっぱり誰もいないのかなぁ?明日はもっと遠くに行ってみるかな。

 

ゼットンは自分以外にこの世界に誰かいないのかと毎日この世界を探索していた。他の世界に行こうとしても他の神に止められ、何処にも行くことが出来なかった。

 

誰かいてくれると良いなぁ。もしかしたら友だちになれるかもしれない!明日も頑張らなくちゃ!

 

ゼットンは自分が住んでいる岩場で眠りについた。明日こそ誰かに会えるといいなという願いを持って。

 

神格世界。

 

ここは全ての神々が集う世界。ここではゼットンについての話し合いが行われていた。

 

「しかしだ。ゼットンをあのまま放っておく訳にはいかぬぞ。彼奴の力は強大すぎる。おとなしくしている今のうちになんとかせねば手遅れになるぞ!」

 

「少し落ち着け。万が一失敗して彼奴を怒らせれば我々は滅びるのだぞ?そう急ぐな」 

 

「確かに失敗すれば我々は滅びますね。ですがこのままでもいずれ我々は滅ぼされます。ならば今のうちに彼奴を倒すのが良いと私は思いますがね」

 

「お主もそう言うか...」

 

「そこの3人は少し落ち着かんか。お主らだけで話しを進めるでない」

 

そう言われて3人は冷静になる。

 

「すまん。少し冷静ではなかった」

 

「いや、彼奴の事で冷静にはなれぬじゃろう。先ずは奴へのこれからの対応じゃ」

 

「今まで通りのように関わらず、関わらせずではイケませんからね。そろそろ何か手をうたねばなりませんね」

 

その言葉を聞き一人の神は待ってましたとばかりに笑い始めた。

 

「ハハハハハ、皆さまやっとその気になってくれましたか。随分と待ちわびましたぞ。ここでようやく私に活躍の場が来たというわけですな」  

 

「ほう?活躍の場となぁ、貴殿には何か策があるのじゃろうな?」

 

そう言われた神は懐から小さい箱を取り出した。

 

「コレが奴を倒す鍵となるものです」

 

それを見た他の神々は先程の神と同じ様に同じように笑いだした。

 

「ハハハハハ!何を言うかと思えばそんな小さな箱が、奴を倒す鍵になると言うか。ハハハハハ!笑いが止まらんな!ハハハハハ!」

 

笑われた事を気にもせず、その神は話しを続ける。そしてその小さな箱を投げた。

 

「まあ、見てみろ。奴を殺すために作った最強の兵器。その名も...」

 

 

 

    ラギュ・オ・ラギュラ

 

小さな箱の中から出てきたのはハイパーゼットンに酷似した兵器だった。それを見た神々は驚きのあまり、目が飛び出るのではないかと思う程、目を見開いた。

 

「こ、この姿はまるで...ゼットンではないか!貴殿はいったい何をした!」

 

「簡単なことですよ。私は独自に奴のデータをとっていてな。奴を倒すためには奴の力を使うのはどうだと考えてな」

 

その返答に他の神は怒る。

 

「自分が何をしたのかわかっておるのか!ゼットンのデータを元にした兵器を作りおって...ゼットンの恐ろしさを知っている筈であろう!」

 

「ご安心を。ゼットンを殺した後でラギュ・オ・ラギュラは廃棄しますとも。私だってこれ程の兵器をそのままにはしませんよ」

 

「ならばその兵器で必ずゼットンを殺すのだ。恐ろしくて夜も眠れん」

 

「分かっておりますとも。今度はゼットンとの戦闘をお見せすると思うのでその時は連絡しますのでお楽しみに」

 

「うむ。では楽しみに待たせてもらうとしようかの。ではみな、今回はこれでお開きにするとしようかの」

 

そう言って神々は自分の世界へと帰っていった。だが神々に知る余地はない。自分たちが犯した過ちに、ゼットンと手を取り合えば、滅びずに済んだというのに...

 

破滅は、すぐ側に迫っている。

 



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