みんな、コミケは行ったかな?
いきたかったけど俺はいけなかったぞ。
ちゃんとカズマも出てくるよ?あとで
()は小声で喋ってる感じな。
「あー、そこのお方、俺の連れに何か?」
殺意を抑えて勇者(仮)達に話しかける。
もう、なんかね?ほら、お約束的に面倒な事になる予感しかしないけど仕方ない。
「コ、コウヤ!!遅いですよ、なんか変なのに絡まれちゃったじゃないですか!!」
「う、すまんな」
「キミはこの子とどんな関係なんだい?」
「パーティーだよ、パーティー。そっちはどんな用で?」
「クエストを終えた帰りにこの子が1人で身体を洗ってるのを見てね…」
「はぁ…、もう大丈夫だし、帰ってもらっても大丈夫ですよ」
ありがとうございます。と、精一杯の殺意とお帰りくださいオーラを押し付けながら軽く頭を下げる。
「ほら、めぐみん、行くぞ」
めぐみんの手を掴んで、直ぐにその場を立ち去ろうとするが、勇者(仮)に道を遮られる。
「待ってくれ!!」
「…なんでしょうか…?」
「そこのめぐみんちゃん?どうだろうか、僕と一緒にパーティーを組まないかい?」
「「はァ!?」」
殴りたいこの笑顔な、イケメンスマイルで凄いことを言い出す勇者(仮)。
こいつには、パーティーを組んでいたという言葉は聞こえていなかったのだろうか、それともあの短い間で忘れてしまったのだろうか。
この言葉には勇者の連れの女の子も困惑。
「あの…、私既にコウヤさんとパーティーを組んでいるんですが…」
「でも、キミから感じるその魔力は恐らくアークウィザード。それに比べて、そこの男は魔力も乏しくまだレベルも低いだろう。幸い僕はレベル37のソードマスターだ、その男より活躍した出来るし、どうだろうか」
「「え、えぇ…」」
(コウヤさん、私、あのナルシストっぷりがどうにもダメなんですが…。なんでしょうか、見てると寒気がしてきます。生理的に無理です)
(まぁ、実力はあるんだろうけど…、そもそもさ、めぐみんが爆裂魔法しか撃てないの知らないしなぁ…)
まぁ、それについては知らなくても仕方ないのだろう。爆裂魔法しか撃てない才能に溢れたアークウィザードがいるなんて誰も想像しないだろうし。
(どうしましょう、アレ、人の話聞かないタイプですよ…。今も1人でブツブツ喋ってますし)
そう言われて、勇者(仮)の方を見ると俺達が話を聞いていないのは明らかなのに、1人で喋っていた。
なにこれ、こわい。
(とりあえずさ、めぐみんから断ってみてよ)
最悪、めぐみんが爆裂魔法しか撃てないのを相手が知れば…
「あの、私コウヤさんとパーティーを組んでいるので…」
めぐみんにしてはやんわりと断りを入れるが…
「決闘だッ!!」
なんでだよ。
おかしいだろ、なんでこの会話の流れで決闘が出てくるんだよ!!
おまえ、アレか?遊戯王の世界からやって来たのか?
こいつ、絶対に決闘者だろ。
「この子は、アークウィザードだ。キミのような男には相応しくない。それに僕は女の子を裸のままにして置くような変態でもない!」
「…ッ」
コイツ…、言わせておけば…。
実力差故に何も出来ない俺が解決案を考えていると…
「ええ、良いでしょう。この決闘、紅魔族最強の爆裂魔法使いのめぐみんが引き受けましょう」
「めぐみんッ!!」
(おい!めぐみん、決闘なんて簡単に受けても良いのかよ!)
(大丈夫ですよ、私の爆裂魔法であのナルシストを吹き飛ばしますので)
それに…
「私の爆裂魔法は最強ですから」
そうだな…、めぐみんの爆裂魔法は最強だ。
まだ、少ししかめぐみんと一緒に戦えてない俺だけと、分かる。
「じゃあ、めぐみん。頼んだぞ」
「なっ、キミはそんなちいなさ女の子に戦わせるというのか!やっぱりキミは僕と…」
「黙ってください、それ以上言われると怒ります。コウヤさんは確かにまだ弱いですけど、いずれは私と一緒に英雄の道を駆け上がる人です。それに、コウヤさんは私の支えになってくれてますから」
「くっ、でも僕はキミを諦らめた訳じゃない。決闘でもし、キミが勝ったら僕のこの魔剣をあげよう。これは女神様から貰った特別な剣だ。」
女神様…、コイツ転生者か、なら今までの言動にも多少は納得が出来るな。
「でも、キミが負けたら…」
「そこから先は言わなくていいですよ、勝つのは私ですので。あ、でも、1つハンデを貰えませんか?私はアークウィザードなので先に魔法を打たせて欲しいのです」
「わかったよ、キミにハンデをあげよう。でも、容赦はしない」
2人とも離れていてくれ、とキョウヤが連れの2人を離れた位置に移動させる。
そして、爆裂魔法を行使するのに十分な距離をめぐみんがとる。
「コウヤさん、行きますよ」
渡したマナタイトを使い、めぐみんは魔力を高めていく。
「紅き黒炎、万界の王」
「天地の法を敷衍すれど、我は万象昇温の理」
「崩壊破壊の別名なり」
「永劫の鉄槌は我がもとに下れ!」
「エクスプロージョン!」
空気が弾けた。
爆発の影響だろう。音が聞こえない。土煙で視界も悪い。
少し時間が経ち、耳が機能を取り戻してからめぐみんに話しかける。
「めぐみん、大丈夫か?」
「大丈夫ですよ、それよりアレを見てください…」
めぐみんの指差す方を見てみると、そこにはボロ切れのような奴がいた。
「見ましたか!我が爆裂魔法の威力を!!」
うん、うん。見たし凄かったしカッコよかったし最高なんだけどね?
アレ、死んでないよね?
なんだろう、ただ魔剣使いをエクスプロージョンするだけの話なのに、なんかクライマックス感が…。
キョウヤが死んだ、この人でなしー
ちなみに、めぐみんはちょっとモードが入ってます
ね。
めぐみんの呪文はコピペ。デュラハンの城に撃ち込んだ時の詠唱を使用してます(他意は無い)
コウヤ君の呪文はオリジナルを考えますのでお楽しみに。