更新遅れて申し訳ありません。ストック切れと全く手を付けてなかった某艦隊育成シミュレーションゲームのイベントの攻略が重なり執筆が出来ない状況でした。今後気を付けます…。
時はF-2が偽装帰還する時まで遡る。
「止んだか。今だ拠点を一番近い洞窟のある拠点に移動させるぞ」
「は…移動ですか?」
空爆が一時止み、大隊長であるシュスターは本拠点の移設をするという動議を始める。その他の面々はそれに否定的な考えを持っていた。それを代表するかのように副長であるティエレがシュスターに返す。
「そうだ、いつここに爆弾が降りてくるかわからんしな」
「ですが大隊長、敵機もどこかに行ったようですし指揮所の移設はするにしても状況確認後でも遅くはないと愚考します」
ティエレはこの場にいた誰しもが思ったことを口にする。激しい爆撃を守り抜いたこの場所を離れたくはないし、それに面子の問題もあった。
「副長、君は爆発があった回数を数えたか?」
「いえ、ここの被害把握などをしておりとてもそこまでは気が回りませんでした」
「これだよ」
いつの間に手に取っていたのかシュスターはティエレに弾薬や兵員をカウントするための数取器を見せた。その数は23と示しているがティエレはシュスターが何を恐怖しているかはまだ理解できないでいた。
「はあ、この数字にどんな意味があるのでしょうか?」
「同じなんだよ」
「同じ―――まさか」
「ああ、洞窟とここ以外の拠点の数と一致しているんだ」
「偶然の一致ということは…?」
「だとしたら何故一人もここに連絡に来ないんだ」
ここに来てようやく察しの悪かった者達も理解することが出来た。つまりは自分達は狙って狙われなかったのだと。そしてイコール自分達は死神の鎌に首を掛けられている状態ということに気付く。
だがそれでもなおティエレは反論を続ける。
「しかし上陸の意志は明確ではあると思いますが、敵上陸部隊の確認後でも移設は遅くはない筈です」
「兵器のスペックすら分からない国相手に待つな。戦場において憶測で物事を進めるのは重罪だ、死という
「…了解です」
ここまで言われては、ティエレが命令に従うことになる。その数瞬後まるで
「え?」
「なっ…」
狙撃である。M24狙撃銃から発射された.300
「大隊長―――!」
「副隊長伏せろ!」
手足や首が痙攣するように動いていたのでティエレは生きていると誤認した。だがそれは心臓がまだ動いていたため血を送ろうとして手足が動いていただけだ。
そして同じ弾頭の第2射が数秒後ティエレに向かう。
「ごぁっ!?」
窓の近くから遠ざけようとシュスターだったモノを運んでいる最中、腹部に被弾した。それは内臓や背骨ろっ骨などをかき混ぜ、それでも運動エネルギーが余っている為それらを伴って体外に排出した。上半身と下半身が泣き別れこそしなかったが即死である。
この場で陸上戦闘を指揮できる人物がいなくなってしまった。となるとこの場で地位が最も高いのは潜水隊の隊長であるベーレンスだが、陸上戦闘に関して指揮を振るえるほどの判断能力は彼にはなかった。
「少佐、どうしましょうか?」
「…、とりあえず大隊長の最後の言葉通り直ちにこの場を移動する。機材は破壊し重傷者は此処に置く」
「了解。では直ちに―――」
その直後、ズダァンと大きな落雷にも似た衝撃音が建物中に響く。ベーレンスが何事かとその方向に意識をするとダダダ、と明らかに銃声らしき乾いた筒音が複数聞こえた。
―――
「指揮官らしき人物が如意自在によって沈黙しました」
「入口へセット完了、いつでも大丈夫です」
「隊列並べ」
司令施設が置かれていると思われる建物に集まり隊員間でハンドシグナル上で細かくやり取りを行う。すでに1時間前には罠が仕掛けられていないことは兵から聞き出していた。
真上を飛んでいるドローンもいせに情報を渡して水陸機動団に共有させていた。敵兵の動きも彼らが作った道通りにしか偵察を行っていないことが分かりかなり楽になっており今島を全力疾走している班も恐らくいるのだろう。
ドアに爆弾を仕掛ける。ドアブリーチングである。スタングレネードも考えられたが施錠の可能性も考慮した末の結果だ。
「3,2,1.fire in the hole」
「fire」
小さく符丁した後
「ルームクリア」
「こちら02
「こちら
「了解」
手榴弾でも用いたのだろう、施設内全体が揺れ、フッと照明が途絶える。
上陸部隊は死傷者数もカウントダウンを行っていた。主に空爆による死傷者の集計をドローンや隊員の肉眼で確認を行い推定できる大隊の規模からわかる範囲でどんどん削っていく。
白兵戦では部隊の3割損失で壊滅判定が下される。何故かと言えば1人負傷すれば2人以上で負傷者を運ぶ必要があるからである。尤も攻撃側だったり防衛側だったりでその割合は少し違ってくるが。
「04com、司令部らしき部屋を確認。制圧完了と見られる」
「各班現状の被害報告を」
「01ナシ」
「02被弾者1名軽傷」
「03、1名が被弾。動けるが作戦行動不能」
「04ナシ」
「了解、03は沿岸域に橋頭保を築いた水陸機動団へ向かえ。それ以外は旧レーダー施設へ。そういえば通信装備はどうだ?」
「それらしきものは破壊されたようですがそれ以外の物は手つかずです」
そしてその報告を行ってから数十分後再びF-2攻撃隊が戻り沿岸部に鉄の雨を降らせ上陸部隊の目印を作った。そして近辺にいる班と合流しもぬけの殻となった元拠点を罠などがないか確かめながらゆっくり進んでいき、内部には数人応急処置がされた重傷者と死体が放置されており初の捕虜を獲得する。だがそれ以上やりようなどない為水陸機動団に応援を呼び救助の要請を出した。
ついで破壊された精密機械なども運び出され、グラ・バルカス帝国の戦力評価の役割を担うことになり歴史に刻まれる運びとなった。
―――
「こちら左方は異状なし…。」
「後ろも同様だ。なあ班長こんな進み方してたら太陽が昇って来るぞ?」
「敵は既に上陸している。死にたくなければ黙ってろ。」
了解、と殿を担当するジレーネがぼやく様に返した。ジレーネは洞窟内にいた兵で空爆の様相に今一現実味を感じていなかった。
この班は新しく指揮官になったティエレの命令に従いまだ存命してると思われる洞窟内の味方に変更した作戦案を伝えに行っている。
一班5人でに2,3ヶ所が割り当てられていることになっているがこんな進軍では本当に夜が明けてしまいそうだと班長は不安に駆られていた。
「うぉ、危ね」
「気を付けろ。一寸先が闇だ」
時刻は草木もも眠る午後3時頃、ましてや灯りを灯すわけにもいかないので足元がおぼつかない。なのでこれまでの経験から現在位置を特定し目的地を目指さねばならない。敵以上に
数分進むと、大きな貝の化石が露出している岩に着いた。しめた、これがあれば目的地はすぐにつけるぞと班の全員が思ったその直後、ジレーネがあることに気付く。
「あれ、ラパスはどこに行ったんだ?」
「おい不吉なことを言うな」
「でも今4人しかいなくないか?」
一人減っていた。数分前左の安全確認をしていたラパスがいなくなっていたのだ。何故いないのか理由を考えるよりも前に班3人は背中をくっつき合わせ、銃を構えた。だが残る一人が岩にまだ取り残されており、前方担当のアイドンが何やってんだよと舌打ちをし、近寄る。そいつは右方担当のセンフィラだと気付いた。うずくまるように座っていたので少々イラっとした。
「おいこの状況で脱糞か?どんだけ神経太いんだよ」
「……」
「おい…なっ」
センフィラの肩を叩くと自分の手が少し濡れた。汗のせいかと少し手を握るとねちょりとした感覚が走る。恐る恐る匂いを嗅ぐと鉄のにおいがした。状況を理解したアイドンはすぐに仲間の元に戻り背後の安全を確保した。
「センフィラはどうした?」
「射殺されていた…。恐らく正面から撃たれたんだと思う。多分あの方面からだ」
「…っどうする、牽制でとりあえず撃つか?」
「駄目だ、相手に見つかっている以上そんなことは出来ない」
3人が携えている主武器はボルトアクション式の小銃である。正式採用から40年以上経ちながら未だに使われ続けている信頼性の高いライフルを3人が持ち
「なあ俺たち今センフィラの装備を回収するのか見られてるのか?」
「んな訳ないだろ…!早く回収するんだ!」
「あぁ…」
聞いていたのだろうか、班長とジレーネがひそひそと話している間に何かが弾ける音がした。水風船が弾け中の液体が噴出したような、そんな音が。2人が振り返るとアイドンがうつぶせで倒れており次の瞬間残った2人は口を塞がれ心臓を拳銃で撃ちぬかれた。
―――
物資が豊富にある拠点に向かい、でかい持ち物を持ってる奴に好意的に話を聞けというお達し通り軽機を持っている者を最優先目標として神隠し擬きの誘拐を行った。崖近くを通っていたので羽交い絞めにしすぐ下に皿のようなでっぱりがある所に一緒に飛び降りたのだ。そのでっぱりで顔にナイフを突き立て尋問を行う。数分後に銃声が聞こえたことから班に関する情報はすぐ答えた。
「五人編成で変更内容を数か所回るという事だそうです」
「どこに行くか唄ったか?」
「いえあの様子だと少なくとも朝まではかかりそうです」
「そうか、まあここら近辺の拠点なんて見当はついてるしその辺は別にいいんだが」
「あの捕虜はどうしましょうか?」
「布袋被せてLCACのところまで連れていけ、道中は気を付けろ」
「了解」
ラパスの隣を2人の隊員が固めLCACがある場所まで進む。無線機でやり取りをし、ある程度まで進んだら機動団の人員が接近してきたので捕虜を引き渡した。
その際狙撃班以外はドローンを引き連れて補給をし、熱中症などの傷病者がいれば機動団員と交代するという手順を数十分後に行うと他より先んじて聞き出した。数分すると同じ内容の指令がインカムを通して空挺部隊全員に言い渡された。報告を聞き終わった通信士に土樹が話しかけた。
「特戦に被害報告はあったか?」
「銃撃戦が展開された際に3名負傷して1名がこちらに来るそうですそれと――」
「他にあるんだな?」
「おそらく脱水症らしき症状を訴えてる者が2名ほど。それとドローンが3機程マシントラブルで飛ばなくなるかカメラが不調を訴えました」
「精密機械だしな、メーカーに問い合わせておこう。正念場はここからだ」
「はい、場所によっては装甲車や水陸両用車も利用しての制圧となります。」
新鋭機のドローンは飛行時間がまだ500時間もいってないような機体だ。問題は起こるだろうなと予想していた土樹は特に驚かなかった。
トラブルを抱えることとなった班はまだドローンが生きている班や近くに存在する班などと合同でLCACを目指すなど対応を行うこととなった。ここまではこちらも敵も作戦案通りに動いているが時間が少し経ちすぎている。
「これからは重要拠点から重火器を用いた殲滅戦、その次に降伏する意思のない敗残兵と命がけの鬼ごっこが待っている。気を引き締めていくぞ」
「特殊作戦群がレーダー施設付近に到着し、島の頂部の制圧が目前になっています」
「目立った敵の動きはあるか?」
「どちらかと言えば先程の通り戦力の集中を行っているかと」
「成程、ツイてるな。純正な正規戦をあちらはお望みか」
「どうされますか?」
「
「了解、各班に通達します――」
1時間以上かけての水陸機動団が空挺部隊全班と合流し火力支援機材を運んだ。時間は既に午前5時ほどで日の出が遅い沖縄近郊のこの島でもだんだん東の空が藍色になってきた。今まで見えなかった沖合にいる第2護衛隊群の艦隊が若干見えるようになりその姿が最終作戦が迫ってくるようであった。
全く話進んでないでなくてすみません。
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