正義の味方と赤い衣の剣士   作:ああああ

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プロローグ

「ありがとう、君のおかげで世界は救われた」

 

「貴方はこの世界を忘れるかもしれません。ですが、あなたの行いはこの世界の歴史として残るでしょう」

 

「それに僕達は君の事を忘れない」

 

 

 

 

「エミヤ、僕達はエミヤに救われたんだ。エミヤは正義の味方だよ」

 

 

 

 

「じゃあね、エミヤ。あんたとの旅、楽しかったよ!」

 

 

 

 

「また会おうぜ、エミヤ!また飯を食わせてくれ!」

 

 

 

 

「きっとこの世界は変わるわ。ありがとう、エミヤ。あなたのおかげであの人も救えた……。ふふ、大きなマルあげちゃう」

 

 

 

 

 

 

「エミヤ、あんたとはなんだかんだで長い付き合いだったな。あんたのことは忘れないよ……。ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは……」

 

エミヤは目を覚まし、体を持ちあげる

 

(森……なのか?)

 

やがて、エミヤはそこらに生える植物が、地球には存在しないものばかりだと気がつく

 

(なんだこれは……抑止力の仕業なのか……。いや)

 

とりあえず移動すべきだと思いエミヤは立ち上がる

雨が降っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「危ない!」

 

赤い衣を来た男の剣が飛来する矢をたたき落とす

 

「あ……」

 

「大丈夫か?」

 

赤い衣の男『ストック』は尻もちを着いた少女『レイニー』に尋ねた

 

「……あ、うん。ありがとう」

 

「あんたは?」

 

ストックはレイニーの隣のフードの男にも尋ねる

 

「大丈夫だ。助かった」

 

「そうか……とりあえずここから離脱する」

 

 

 

 

現在、ここグランオルグとアリステアは戦争状態になっている

世界では緑が失われ、砂漠へと変わっていっている

アリステアは緑の残るグランオルグへ攻め入り、グランオルグがそれを阻止しているという状態

 

そんな時、グランオルグの諜報部所属のストックにひとつの任務が言い渡された

 

 

重要事項を持ち帰った密偵を護衛し、グランオルグまで送り届けろ

 

 

そしてストックはマルコとレイニーを連れ、任務へと向かう

 

 

 

そして、これは()()()の任務だった

 

 

 

 

 

 

「こっちの道は塞がれてるからあっちから行くしかないよ」

 

小柄な少年マルコがストックに伝える。マルコの指さす先には道を塞ぐ鉄の塊

 

「いや、俺に任せろ」

 

ストックはあの空間で奇妙な兄妹に託された力を使う

 

「う、動いた!?」

 

ストックは身の丈以上の大きさの塊を、引っ張り出す

 

「よし、行くぞ」

 

「あ……うん」

 

4人は先へと進み出す

 

 

 

 

 

 

 

 

(これは……剣戟の音か)

 

エミヤは森を移動する中、聞きなれた金属音を耳にする

剣と剣がぶつかり合う音。戦いの中に身を置いてきたエミヤにとって、親しんだとも言える音

 

(どうする……様子を見に行くべきか……)

 

エミヤはしばらく考え……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそっ、応援を呼ばれたか……!!」

 

ストックはアリステア兵と剣を交える

 

マルコとレイニーも他の兵を倒すのに手一杯で、重要事項を持つ男の警護が疎かになっていた

 

男に向かい矢が飛来する。ストックは目の前のアリステア兵を蹴り、男に向かう矢に剣を投げる

その剣は矢を切断するものの、ストックの体に激痛が

 

(前の世界でやられた傷が……!!)

 

赤い衣からその赤を塗りつぶすほの暗い紅が落ちる

 

「死ねっ!!」

 

その傷を庇うように体制を崩したストック。それに向かい、アリステア兵が剣を振るった

 

「しまっ……」

 

振り下ろされた剣はある1点で起動を変える

 

 

 

 

起動を変えられた

剣を持つ兵士の手。そこに叩き込まれる強烈な蹴り

 

剣をはじき飛ばす

 

「なっ……」

 

「どういう状況か……全く持ってわからんが助太刀させてもらおう」

 

己と同じ、赤い衣に身を包んだ男

男はどこからか取り出した剣で兵士を一突き。心臓を貫いた剣先は背中から飛び出、僅かな血液を滴らす

 

ほんの数秒抵抗した兵士は、しかし何をすることも出来ず腕を力なく下ろす

 

 

「あんたは……」

 

「私は……そうだな、とりあえずはアーチャーとでも呼んでくれ」

 

アーチャー。そう名乗る男は手を差し出す

 

ストックはしばし考え、その手をとる

 

 

 

それが奇妙な縁の始まりだった

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