戦国乙女~時を越えし乙女と気楽な転生者   作:生徒会長月光

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今回は閑話となります。次からはまた別の場所へと向かいます。それでは第三幕始まります。


第三幕 一時の別れと旅立ち

村を襲った凶事から2週間。祐希たちは亡くなった村人たちを弔い、壊れた住居を修理など復興を手伝った。ノブナガは支援のための物資を送るため、一度清洲城へと戻った。村は徐々に以前のように生活を取り戻しつつあった。

 

祐希は簡易的な診療所を立て村人達の怪我の経過を見て薬を処方していた。怪我の多かった者には治癒の概念を付与をした包帯を巻いたりした。

「はい。もう包帯を取って大丈夫。ただしまだ治ったばかりだから無理だけはしないように。」「わかってるよ。心配すんな。先生」

 

生き残った村人はやけどが大半でそういった薬草が足りなかったが、あるもので代用することで事なきを得た。

 

「キィーー」「ん?あぁ熊吉か。今日も悪いな。」診療所を訪ねてきたのはキテルグマであった。このキテルグマ、ヒデヨシの友達でヒデヨシから熊吉と呼ばれていたのでそのまま呼んでいる。邂逅当初はヒデヨシを庇うようにし、こちらを警戒していた。しかしソーナンスやルカリオが間にたち話しをしてくれたことで警戒を解いてくれた。診療所を開いた時に、薬草がないと呟いていたときに熊吉がオレンのみやチーゴのみなどといった木の実を持ってきたことでそれも解決した。どうやらこの近くには水が清らかで土地が潤っている場所があるらしく、その場所に木の実が実っているそうだった。

 

ヒデヨシやクニナガにも手伝ってもらい、木の実を運びそれをすりつぶし軟膏の代わりとし更に体力を戻すため、オボンのみやオレンのみをジュースにしたりと飲みやすいように工夫した。それにより、村人たちはすっかり元気を取り戻していた。

 

「ユーさん、おっはよー。あっ熊吉。おっはよー。」「グゥーグゥ」「ヒデヨシちゃんおはよう。ご両親の具合はどうだ?」

 

「うん。お父さんもお母さんも元気になってきたよ。でも傷は痛むみたいで辛そうかも。」「そうか。治ってきてるようで安心だ。後でまた薬を持っていこう。」「うん。ありがとう。」

「そういえば今日はクニナガは今日は一緒じゃないのか?」「クニナガお姉さんは村の子供達と遊んでるよ。」「そうか。さてと。」

 

と祐希はいつの間にか用意をしていた、バックを持ちヒデヨシと熊吉と共に村を見回りへと向かっていった。

 

村を回り村人たちの様子や住居を訪れ、置き薬を置いたりと回っていると、子供達と遊んでいるクニナガを見かけた。

 

「おーいクニナガお姉さーん。」「ん。ヒデヨシに熊吉と祐希。どうしたの?」

「クニナガお姉さんがいたから声掛けたの。」「そう。お父さんたちは元気にしてる?」「うん。ユーさんのお陰で元気になってきてるよ。」「そう。良かったわね。」と喋っていると、子供達は熊吉と今度は遊ぶようで熊吉へと群がっていた。

 

その場で熊吉と別れ、クニナガが今度は加わり見回りをしようとすると、馬に乗ったある人物とその兵士たちが来た。

 

「久し振りじゃのぅ。お前たち。復興は進んでおるか?」

 

「これはノブナガ殿。遠路遥々ご足労いただきありがとうございます。」

「そう。畏まらんで良い。普通に話して良いぞ。」「では失礼して。ゴホン。ノブナガ殿今回の支援、誠に感謝する。お陰で村も以前のように戻ってきてるようだ。」「そうか。それは良かった。それと送られてきた貢ぎ物であったが、とても良いものであった。今後とも宜しく頼むぞ。と伝えておいてくれんか。」

 

「喜んでもらって良かった。村の者たちにも伝えよう。」「ところで、儂の家臣になる気にならんか?」「悪いが」「良い。お主にもやることがまだあるようじゃからのぅ。しかしいつかは頷かせて見せよう。」「流石だな。それはそうとここまで来るのは大変だったろうから休憩していってくれ。馬はこっちの馬小屋で休ませておくといい。」「そうするかのぅ。」と言い兵士たちへと命令しながら休憩所へと向かうことにしたノブナガと祐希たち。

 

「あのノブナガ様。」「なんじゃあのときの娘か。元気そうじゃのう。」「ノブナガ様あのときは助けていただきありがとうございました。」「何気にするでない。儂は自身の民を守っただけのことじゃ。」

「あの.....その。」「なんじゃ。何か言いたいことでもあるのか?」「あ、あたしをノブナガ様の家臣にしてください。」

 

「家臣になるというこがどういうことかわかっとるのか?戦いに出なければならない時には人を殺めなければならない。そして故郷を離れることになるのだぞ。」

「まだあたしは子供だし戦うってことがどういうことなのか分かりません。でもあたしの村みたいにまたあの化け物が現れるかもしれない。もう二度とあんなことにならないためにも力をつけたい。そして命を救ってくれたノブナガ様の夢を手伝いたいんです。」「フム、そうか。」

 

ノブナガは少し考えそしてヒデヨシの目を見る。その眼差しはとても純粋であり覚悟があった。

 

「良かろう。お主の覚悟は分かった。儂は天下を取る。その道に付いてきたいならば付いてくるが良い。」「はい。ノブナガ様。あっ呼び方はどんな風にすれば?」

「別に儂は気にせん。好きに呼ぶがいい。」「じゃあお館様。」

 

その光景を微笑ましく見守る祐希はふと気になりクニナガの方へと顔を向ける。クニナガの表情は懐かしさや寂しさといった憂いを帯びたものだった。

 

「クニナガ、君はどうして」そんな表情をと続けようとした祐希だったが何か訳があると思い口を閉ざす。

 

「ノブナガ……殿お疲れでしょうからこちらをどうぞ。」とクニナガはオレンのみをブレンドしたジュースをを渡す。

 

「有り難く頂こう。ゴクッ 旨いな。程よい果汁に喉を適度に潤わすこの味わい。何よりもみかんより甘い。」「それは此処等に生えているある果実のような木の実を使ったんだ。」「フム、これならば我が領土で売れば一押しの物になるかもしれん。この村の代表と後で話がしたい。」「多分お父さんがそうだと思うから後で案内しますねお館様。」

 

そうしてノブナガを迎え入れて村では宴会が開かれた。村人と兵士たちは各所で酒盛りをして料理に堪能していた。ノブナガの回りでは飲み比べをし、既に何人かの兵士はダウンしていた。そんな中祐希はノブナガと共に飲んでいた。

「お主中々に強いのぅ。儂とここまで飲めるのは武田の奴くらいじゃぞ。」

「あぁ。昔にある奴の酒盛りに付き合わされてな。徐々に慣れたんだ。」(祐希は幻想郷の鬼たちとも親交があり、度々酒盛りに付き合っていた。そのお陰か今では山の四天王との飲み比べでは勝ち越している)

 

その横ではヒデヨシがノブナガへとお酌しオレンのみやオボンのみ、マゴのみから作った、ポフィンやお菓子さらにジュースを飲んだりしていた。

 

さてではクニナガはというと、

「クニナガ。もうその辺りで止めておけ。明日に響くぞ。」「私はまだのめましゅよ。」「いや、呂律もまわってないぞ。」「何を言うんですか。私はよってましぇんとも。」「少し酒を勧めすぎたか?」

「いやクニナガも嬉々として飲んでいたから良いんじゃないか。」

「そうか。それなら良いのだが。」クニナガは最初遠慮がちにしていたが、ノブナガの儂の酒が飲めんのかの一言に飲み始めると、段々とペースを上げ更に用意していた、料理をどんどんと消化していった。

「人によって飲める人飲めない人はいるからな。水を飲んで風に当たれば酔いも醒めるさ。よっと。」

そう言い祐希はクニナガを腕で抱えるとそのまま風の当たる小屋まで歩いていった。

 

「さてとそろそろ終いにするとしようか。明日からはまた忙しくなるぞ。お主も覚悟しとくんじゃな。ヒデヨシ。」

 

「はいっ、お館様。私も精一杯頑張ります。」こうして宴会は賑やかに幕を閉じた。片付けを兵士たちも手伝い、夜も遅くなり皆も寝しづ待った夜更け。

 

祐希は診療所へと戻りクニナガを診ていた。幸い水を飲ませたあと直ぐに眠ってしまい、そこまで大変ではなかった。祐希は空に浮かぶ月を見ながら一人月見酒をしていた。

 

「この世界に来て半年ちょいか。色々あったもんだな。それにしても。」祐希は少し前にあった神からの言葉を考えていた。

「時の魔力がこの世界で観測された………か。」時の魔力はタイムリープやタイムトラベルの時に発生する力のことで、滅多に観測されることはないとされている。それがこの世界で観測されたということは。

「この世界で何が起きようとしているんだ。」ゆっくりと酒を口へと含む祐希。その時横から何かにうなされるような声が聞こえる。

 

「ダメ。お……い…… 行かないで。私を置いてかないで。一人にしないで 」

 

震えるクニナガの手を祐希は自然と握っていた。

「大丈夫。俺は此処にいるし置いていきもしない。安心しな。」そうすると段々と震えが止まり穏やかな息遣いへと変わっていった。

 

「時間があるし当分はこの娘を見守ろう。色々と溜めやすく、そしてどこか儚げに笑う今にも壊れそうな彼女を。」

 

翌日、ノブナガが自分の城へと帰る時間となった。ヒデヨシは両親にノブナガの家臣になることを伝えると毎月手紙を書き近況を伝えることを条件とし、承諾した。更に熊吉も付いていくことにしたようで、ノブナガより熊の面倒はヒデヨシが見るようにということとあとは力自慢がいると木材を運ぶといった力仕事も楽になるからという理由もあり、同行を許された。

 

祐希とクニナガも村より旅立つことを決めたようで旅支度を済ませていた。

 

「儂らは城へと戻る。お主たちはこれからどうするのじゃ?」「一先ず京の町を目指します。そこで少し調べたいことがあるので。」「そうか。いつでも儂の城へと遊びに来ると良い。来たときは酒盛りで歓迎するぞ。」「程々にお願いします。」

 

「ユーさん一緒にいかないの?」「悪いね。ヒデヨシちゃん俺もやらないといけないことがあって一緒には行けないんだ。」「折角友達になれたのに……」「ヒデヨシちゃん例え離れていても友情は切れたりしないし生きてれば必ず会える。だからヒデヨシちゃんも頑張ってノブナガ殿を助けて上げるんだよ。」「うん。あたし頑張ってお館様の一番の家臣になる!!」

 

「クニナガお姉さん。」「んヒデヨシ。」

「あの時あたしを助けてくれたからお館様にも会えた。ありがとう!!」「ヒデヨシ。貴女にはこれから色々と大変なことが待ち受けてるでしょう。だからどんな時も諦めない心を大事にしなさい。」

「うん。またね。クニナガお姉さん。」

 

そうして挨拶もそこそこにし、一同は村を去る。村に残ったのは祐希の手持ちのルカリオとボスゴドラ、カイリキーの三匹だ。三匹とも、村に愛着が沸いたことや子供達を心配してのことだ。

 

「貴方はノブナガ殿に付いていかないで良かったの?何か聞かなければいけないっていってたとでしょう。」

「その事は昨日にもう聞いたさ。結果は空振りだったけどな。」

「なら何で私に付いてくるの?」「そうだな。一人よりかは二人旅の方が楽しいからっていうのが一つ。あとは放って置けないからっていうのもあるな。嫌かい?」

 

「別にいいわ。一人だと不便もあるかもしれないし丁度良いわ。」「なら決まりだな。所で次の行き先は京でいいのかな?」

 

「えぇ。そこで確かめないといけないことがあるから行かないといけない。」

 

「そうか。それじゃあ行こうか。」

 

こうして尾張でノブナガとヒデヨシと別れ次の目的地を京の町へと定めたクニナガと祐希の二人。そこで目にするものとは一体なんであろうか。そしてクニナガを苛むものは一体なんであろうか。

 

 

過去尾張編 終幕




今回も読んでいただきありがとうございました。作者の月光です。もう今年も残すところ一週間と少しとなりました。冬の寒さになり始め風邪を引かないよう皆さん気を付けてください。さて今回で過去の尾張編は終幕となります。後にヒデヨシの故郷で取れるきのみは尾張でも有名になっていきノブナガ御用達のものになります。そして暫くはノブナガ、ヒデヨシの出番は先になります。

次からは京になります。少しネタバレになりますがある原作キャラが少し変わっています。誰なのかは今後の本編で明かしていきます。因みに祐希は幻想郷に行ったことがあり、東方キャラとも関わりを持っています。医療は永琳から教わっているので大抵のことは何とかなります。そしてある原作キャラを弟子にし、様々な魔法や技術を教え込みました。その事はまた何かの時に書くかもしれません。

最近のFGOのクリスマスイベントで思ったのは物凄いぐらいにキン肉マンネタが多かったことです。そして役割が大体キャラで合っていたので楽しめました。これから来る福袋ガチャがどういうものになるか楽しみになります。

今回も読んでいただきありがとうございました。気軽にコメントなども送って貰えるとありがたいです。次回もこんな駄文を読んで貰えると嬉しいです。

今後の予定

  • 番外編で相模の地に寄る
  • ノブナガのところに久しぶりに寄る
  • 室生オウガイに戦いを挑まれる
  • 番外編を挟んで原作へ
  • 三人目の逆行者の正体が知りたい
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