クニナガから将軍へともたらされたカシン居士の危険そして死をもたらす桜。西行妖そしてクニナガが最後に話した、未来から来た。
普通に聞けばあり得ないやピンとこない、荒唐無稽な戯れ言と言っても良いものである。
元にヨシテル、ミツヒデはあまりにも壮大なことで一瞬呆けるほどであった。
しかしユウサイそして祐希は驚愕と納得の表情をしていた。
「クニナガさんもしや貴女は榛名の力を使ったのですか?!」
「ユウサイ榛名はお伽噺のものではないのですか?」
「詳しい所在は判りませんが、しかし榛名は実在しております。一説では世界を手にするほどの力を発揮するとも言われています。それほどの力ならば時を越えられる可能性はあります。」
「ユウサイさん榛名には直接的に時を越える力はありません。しかし榛名には膨大な魔力が蓄えられていました。私にも原理は分からないけど、時と時を繋げることが可能でした。」
「クニナガ一つ良いか?」
「何?」
「酷なことを言うかもしれないが、この世界の未来を変えたとしてもお前の世界は…」
「わかってるよ。私の居た世界は救われない。私がこの世界を変えたとしても既に滅びが確定している私のいた未来は変わらない。全て覚悟の上でここに来たの。」
「祐希殿どういうことですか?過去を変えるのでしたらクニナガ殿の未来は救われるのではないのですか?」
「簡単に言うと選択の違いなんだ。例えば将軍さん、貴女が将軍になるかならないかという選択がある。勿論今将軍になってるのだからなるという選択をしたのだが、もしならないという選択をしていたらというもしもがあったら。それはここにいるのが足利ヨシテルという人物ではなかったかもしれない。その時点で将軍足利ヨシテルはいない未来が固定される。決して交わることのないもしもの世界これをパラレルワールドという。」
「そのぱられるわーるどというのは分かりましたがそれとクニナガ殿の未来は何か関係があるのですか?」
「滅びが確定してしまった未来とまだ滅ぶかどうか分からない今。クニナガの居た未来は滅びが確定してしまった。それによってどんなに過去を変えたとしても彼女の居た未来は救われない。」
「そんな馬鹿なことが。どうにもならないのですか?」
「世の中にはどうしようもない出来ないことがある。」
「それではあまりにも彼女が「それ以上はクニナガの覚悟を侮辱することになるぞ。将軍さん。「祐希殿…」
「良いんです。ヨシテル様。確かに私の居た未来は救われないでしょう。それでも私は皆が笑顔になれるそんな光景が見たいのです。」
「今日は遅いですしこの辺でお開きにしませんか?今日の話しを一度整理する必要もありますので。」
「分かりました。また明日も話を聞かせてください。」
「それでは失礼します。」
そう言いクニナガは用意された部屋へと戻っていった。
「ミツヒデ、ユウサイ先程の話しどう感じました?」
「半信半疑と言ったところです。カシン居士という存在の危険はユウサイ殿が証明している分信じられますがそれ以外は怪しいと。」
「私は信じたいと思いますが流石に未来から来たというのは信じることが難しいです。何せ途方もないことです。」
「祐希殿貴方は少しの間共に行動をしていたそうですが貴方から見た彼女はどうでしょうか?」
「当然全て信じるさ。」
「何故そのように?」
「クニナガの目は、言葉は嘘を吐いている者がするものではない綺麗な色だった。あとはそうだな。勘だよ。」
「勘という曖昧な物を信じるというのか?」
「俺の勘はよく当たるからな。話し合いは明日もすることになるから今日は休んだ方がいい。」
「そうしましょうか。ミツヒデ、ユウサイまた明日。」
「ごゆっくり御休みください。ヨシテル様。」
「俺も部屋に戻らせてもらう。また明日も宜しく頼む。」
そう言い祐希もまた、立ち上がり用意された部屋へと戻る。
クニナガ視点
私はヨシテル様たちに未来から来たことを伝えた。本当は誰にも言うことなく未来を変えるつもりだった。伝えたとしても信じられることはないと思っていたこと、そして親しくなってしまえば、また失ってしまったときの悲しみを味わうことになる。
そうして私は部屋へと戻ってくる。目を瞑り明日に備えようとするが今日話したことの影響なのか、あの日大切な人を失った記憶が甦る。
そうしている内に部屋の襖から声が聞こえてくる。
「クニナガ入ってもいいか?」
「祐希?別にいいけど。」
襖を開け祐希が入ってくる。そして私の近くに座る。
「何か用?明日も早いならもう寝た方がいいと思う。」
「少し気になったことがあってな。クニナガ、君は本当はもう何人かと共に過去へ来ようとしていた。違うかな?」
「なんでそう思ったの?」
「まず未来の時間軸と今の時間軸を繋げるもの、榛名の力を制御すること。これらは一人で出来るものじゃない筈だ。ならばもう何人かと共に行動を共にしていたとしても可笑しくないと思ってな。」
「確かに私は残った仲間と一緒にこっちに来るはずだった。でも、」
「不測の事態がおきてクニナガ一人がこの時代に来たと言うことだな。」
私が話していないはずの状況を当てて見せた祐希。そして私は祐希とあってからずっと思っていた疑問を投げ掛ける。
「祐希貴方は何者なの?私がいた時代に貴方の名前を聞いたことがない。それに誰も正体を知らない呪いの桜についても知っていた。あの子たち貴方が言うにはポケモンのことも知っていた。古い文献でしか語られなかったあの子たちの正体を知っていた。何故なの?」
私が過去に来た目的はカシンの復活の阻止と呪いの桜のことを探るためともう一つ理由があった。
「何から話したものか。まず俺はこの世界の人間じゃない。別世界からやって来た異世界人なんだ。」
「それはさっき言ってた何とかわーるどとは違うの?」
「厳密に言えばパラレルワールドだ。パラレルワールドは世界のもしもという複数の選択が無限に広がるものだ。異世界はそもそも普通に生きていたら絶対に交わらない別世界。言うならば法則の違う世界とも言えるかもしれない。」
「じゃあなんで祐希はここに来たの?此処とは何も関係ないんなら。」
「ある依頼を受けたんだ。」
「依頼?」
「あぁ。この世界で正体は分からないものの膨大な力が時に干渉した。その正体と原因を調べるためにこの世界に来たんだ。今しがたその原因は分かったところだ。」
「なんで、」「ん?」
「何でもっと早く来てくれなかったの。貴方が来てくれていたら私の居た未来は変わったかもしれないのに。どうして…どうしてなの!!」
ヨシテルたちに未来でのことを話して、その時のやるせない気持ちを思いだしクニナガは祐希にぶつける。
「私の目の前で主君は死んで、仲間も一人また一人と消えて過去に遡ろうとしたときには私を入れて三人しかいなかった。その二人も私を過去に送るために犠牲になった。私の居た未来は絶望しかなかった。私は只皆が笑えるそんな世界が欲しかっただけなのに、その願いも叶えてくれない。私には未来を変えるしか生きている意味なんて」
その時祐希がクニナガを自身の胸の中に抱きしめる。
「済まなかった。クニナガがどれだけ苦しかったのか。俺には想像することしか出来ない。それでも生きる意味がそれしかないなんて寂しいことは言わないでくれ。クニナガを送り出した仲間はきっと未来を変えて欲しいということ以外にもいつか心から笑えるようになって欲しいと思って送り出したかもしれないんだ。」
「でも私にはそんな力なんてない…送り出してくれた二人の方が、力があった。」
「もしかしたらその二人は力だけではどうにもならない事態なのをわかっていてクニナガを送り出したんだろう。」
「力がないと未来を変えることなんて!」
「クニナガ、お前は未来を変えるという強い意思と人を思いやれる優しい心を持っている。その二人はそれに賭けたんだろう。」
「でも…私一人で」
「クニナガは一人じゃない。少なくとも俺はどんなことがあってもお前の味方になろう。今日話した将軍さんだって味方になってくれる筈だ。」
「それでも未来を変えられなかったら…」
「約束する。絶対に未来を変えて見せると。だからクニナガ遅れてしまった俺に君の手伝いをさせて欲しい。」
「ほんとうに 本当に信じていいの?」
「あぁ勿論だ。」
「私寂しかった。」
「あぁ」
「本当は皆ともっと一緒にいたかったっ。もっと何気ない明日を過ごしていたかった。」
「あぁ。」
「私は皆と一緒に笑い合える明日が欲しかっただけなのに。それがあれば私には満足だった。」
「クニナガはよく頑張った。だから今は眠るといい。」
「祐希、ありがとぅ……」
「眠ったか。心の傷はそう簡単には癒えない。どうしても時間が解決するのを待つしかない。色々な世界を救ったが目の前の一人救えないのはやるせないな。」
そうして祐希は自身の部屋へと戻ろうとしたがクニナガが服をぎゅっと握って離れなかった。
祐希は諦めて四次元バッグから布団を取り出し、そのまま敷くとそのまま横並びになるように寝る。
「いつかクニナガが心から笑えるようなそんな未来が来るように協力するからな。」
そうして京の都での一日が過ぎていく。
少女の心からの叫びを祐希は受け止め前へ進んでいく。
その先にあるのは希望ある明日か?絶望の未来か。まだ誰も知らない。
今回も読んでいただきありがとうございます。待ってるかは分かりませんが作者の月光です。独り暮らしのために引っ越しをし仕事もあり、投稿できませんでした。今は少し落ち着いたので、一月一話のペースで更新できるように努力したいと思います。
さて今回で京での町の出来事の前半部分は終了となります。後半は西行妖についてと未来で何があったかを中心にしていこうかと考えています。それが終わり次第原作の方に入りたいと思います。
そしてFGOではギル祭がまた開催になるので楽しみです。ボックスで秘石をGETしまくってスキル強化をしないとです。夏の水着は武蔵、カーミラ以外は当たりメルトをスキルMAXフォウくんも金以外は詰め込み聖杯を2つ使い、100まで使うか未だに迷うところです。にしても聖杯でご飯とは、武蔵は予想の斜め上を行って面白かったです。そして沖田さんの水着おめでとう。……性能が少し使いづらいけれども(笑)
それでは皆さんこんな小説ですが次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。
さてと原稿を厳重に保管してと
ん?可笑しいな。さっき金庫に閉まったはずなのに?
ヌゥー マグッ
あれはヌイコグマ?!しかも手に持ってるのは原稿じゃないかΣ(゚Д゚)
グゥーグッ マグー
しかもキテルグマに渡しただとぉ
Σ(゚◇゚;)
キィー マァーイマァーイマァーイ!
巨大な凧と一緒に飛んでった。
待ってくれ~
おまけ
4th-G概念核 ムキチ
植物に命と意思を与える概念を有した世界
アフリカ神話の原型とされるGで、Low-Gではアフリカ、神州世界対応論では九州にあたる。
太陽としての機能を持つ恒星を中心に3つの環状大地が回転する構造の世界で、環状大地は概念核によって動物化した植物で覆われ、環状の内側には川が流れていた。
各大地で生態系に差異が生じると他の大地の交差時にそれを交換し、生態系を均一化というシステムを有していた。
4th-Gには人類が存在せず、概念により動物化した植物、終わりのクロニクル世界の、草の獣のみが住んでいた。
4th-Gは生命力と治癒力は高かったものの戦闘力は皆無であり草の獣に侵略する意思もなく、滅ぼそうにも概念核を有するムキチを捕らえる事が出来ず、他Gは4th-Gへの侵略を除外したため概念戦争中数少ない平和と言えるGであった。
その中で佐山御言の祖父、佐山・薫だけはムキチの正体を見破り、ある約束を結び、それが果たされた後にはLow-Gに協力するよう交渉した。薫は約束を果たす事が出来なかったが、ムキチは「彼の眷属がいつか約束を果たせば良い」とし、彼等の庇護に入り、草の獣と共にLow-Gへと移住し、4th-Gは滅びた。
一にして全。全にして一とも言える。全ての草の獣が滅びない限り不死身であり、個としての意識より全体の意識が一つになっているような状態。
例えば佐山・薫と佐山・御言の二人を同じ佐山なので佐山と呼ぶこと、個人の判別ではなく全体での認識になるといった感じである。
今後の予定
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番外編で相模の地に寄る
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ノブナガのところに久しぶりに寄る
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室生オウガイに戦いを挑まれる
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番外編を挟んで原作へ
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三人目の逆行者の正体が知りたい