D-クロニクルズ   作:ホワイト・ラム

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今回は、四ッ谷戦です。
何だかんだ言って、彼のデッキ構築はこうなりました。


始まりの感情

「ボルメテウス・ブラック・ドラゴンでシールドをブレイク~

そんで、黒神龍アマデウスでトドメ~!」

サイズの余った袖から伸びる、ほっそりした4本の指がカードをタップする。

 

「俺の負けです……」

 

「いぇ~い!わたしの勝ちぃ~!」

落ち込む想護を前に、3年の先輩にして卓上ゲーム部の部長である獣月 実紅が喜ぶ。

 

「おや、これは珍しいこともありまするな。部長サン相手に想護クンが3連敗とは……

明日は雨に違いありませぬな」

扇子で口元を隠し、藤御門が小さく笑う。

 

「むぅー!フジ君!わたしが弱いみたいに言わないで!!」

小さな体躯をめいいっぱい伸ばして実紅が怒りをアピールする。

 

「おやおやおや……これは失言し申しましたな。

部長サンはロマン派故、勝敗よりも楽しむことを優先しますりまするものね?」

再度目を細め、藤御門はクックと喉を鳴らした。

実紅の盤面には、ボルメテウス・ブラック・ドラゴンの他に、腐敗聖者ベガ、ゼノシャーク。

墓地にはブレインタッチ、ハヤブサマル、タイムトリッパー。

マナゾーンを見てもバトルゾーンを見ても、ただの一枚も同じカードが無かった。

全てのカードが一枚のみ。一見すると、カード同士のシナジーなど考えないバラバラのデッキ、悪意ある言い方をするとジャンクデッキにさえ思える構築だ。

これは所謂「ハイランダー」構築というやつだ。

 

「ふっふっふ……古より伝わりし『ハイランダーボルメテウスコントロール』デッキの強さ見たか~」

 

「部長サン?我が思いまするに、超次元を採用すべきでは?

破壊耐性をくれるサッヴァークも、よろしいかと思うのでありまするが……」

 

「ノンノン!フジ君は分かってないな~

これはボルコン!ボルメテウスよりレア度の高いカードなんてダメだよー!

それに、超次元や緑を入れるなんて邪道だよ~」

 

「ふぅむ、『こだわり』と言うやつ、でありまするな。

部長サンは意外と頑固でありまするからな」

実紅と藤御門が話し合う。

その和気あいあいとした、空気は何時もの部活の雰囲気その物なのだが……

 

「ボルメテウス・ブラック・ドラゴン……」

想護がぼーっと宅面を見る。

その様子は、こころここに在らずといったようだった。

 

実紅が使ったのは偶然にも、雪菜の使ったのと同じクリーチャー。

それは想護に否応なしに、前回の戦いを思い出させた。

そしてその戦いの記憶は、対戦相手の雪菜の苦しむ姿。

そしてその雪菜を苦しませた『魂を持つカード』の事。

 

「っ……すいません、俺、今日先帰っても良いですか?

調整したいデッキあるんで……」

 

「うーん、いいよー!部長特権で、許可したげる~」

あっけらかんとして、実紅が手を振った。

本来ならば、キチンと別れを告げてから帰るのだが、今日は逃げる様に部室を後にした。

自転車に乗りがむしゃらに走る。

駅を超え、いつもなら寄ってみるショップをすらスルーして自室に閉じこもる。

 

 

 

「…………」

デッキケースをベッドに投げる様に放った。

 

バラッ……

 

カードケースが開き、デッキがベットの上に散らばった。

 

「…………魂を持ったカード、か」

その中の一枚。想護のフェイバリットカードであるコートニーに手を伸ばした。

だが……

 

「…………コートニー」

想護は、小さく呟いて手を引っ込めた。

 

すこし呼び掛けて手を伸ばしては引っ込める。

四ッ谷に話しを聞いて以来、ずっとこの調子だ。

 

肝心のコートニーも話しかけても、答えてくれない。

まるで普通のカードの様だ。

だが、これは確かに魂を持ったカードだ。

 

「ッ!」

何度目かのチャレンジの後でカードにふれる瞬間、今までの事がフラッシュバックした。

中埜を襲ったあの男の事。

想護と戦った雪菜の事。

 

シャチホコ・カイザーの肌を針で刺されるかのような、咆哮。

今思い出しても震えが止まらない。

あの大口で、一体何人の犠牲者を出してきたのだろうか?

一歩間違えば自分も、その仲間入りをする所だったのだ。

 

決して夢でも幻でもない、現実だ。

 

ボルメテウスの炎の熱さは体が覚えている。

シールドを焼却すると言われた能力を想護は直に受けた。

蒼炎もブラックも、凄まじい力でこちらを責めたてて来た。

そして、結果として想護は敗北した。

雪菜がこちらに対して、殺意を抱いていなかったのが唯一の救い。

シャチホコ・カイザーの時の様な相手だったらと考えると、それだけで恐ろしくなる。

 

いや、それより恐ろしいのは、その雪菜の様子だった。

ただカードを使用しているだけだというのに、あの様子は尋常ではなかった。

 

雪菜の1ターン1ターン1が苦しみに満ちていた。

想護の知るデュエマは楽しむためにする物だ。

 

「あんな、苦しんでやるモンかよ……」

ゲームで命を懸けたやり取りなど、する必要はない。

だが、魂を持つカードを使うという事は、苦しみを受けるという事なのだろう。

 

「…………」

想護の視線の先、物言わぬコートニーかあった。

思うのは四ッ谷の言葉。

 

「コートニーを捨てる……か」

コートニーを持つ限り、コートニーを狙う者は常にやってくるだろう。

そのたびに、想護はまた襲われることになる。

 

「――――平和が一番、だよな……」

自らの平穏を求め、コートニーを捨てるのがもっとも正しい決意だ。

おなじカードならいくらでもある。

たった一枚カードを変えるだけ、それだけで想護は解放される。

 

「…………」

想護はコートニーのカードを手に持った。

そして――

 

 

 

 

 

「決心はついたのか?」

図書館のカフェテラス、そこで待っていた四ッ谷の前に想護が座る。

コーヒーの香りが、ゆっくりと想護の鼻をくすぐる。

 

ずずっ……

 

「それが君の答えか」

コーヒーを啜り、四ッ谷の目が鋭くなる。

想護はその手にデッキを持っていた。

 

「……俺は正直不安です。中埜を襲った奴も怖いし、命を懸けてするデュエルも本当はしたくない。

だって、そんなの楽しくないし…………

けど、けど、だからって、俺はコートニーを捨てられない!!

コイツは、今までずっと一緒にやって来た相棒なんだ!!」

想護がシールドを展開すると同時に、デュエルゾーンへと飛ばされる。

 

ジャングルに埋もれる遺跡の中に、想護は一人立っていた。

 

「君の答えがそれならば、私はその答えがどのような事態を導くか、教える義務がある!!

魂を持つカードを所有するという意味を!!」

四ッ谷もシールドを展開する。

そして、一瞬のラグの跡に、四ッ谷は黄金の砂の満ちた砂漠に立っていた。

降り注ぐ太陽に、紺碧のオアシス。

砂漠と言えば、マイナスイメージを持つだろうが、四ッ谷のフィールドはそんなものは一切ない、まるで風景画の様なフィールドだった。

 

「君がそのカードを所有するだけの力があるか、見てやろう。

今生き残ることが出来ない程度の力なら、行きつく先は同じだ」

四ッ谷がカードを構える。

 

 

 

「呪文、憤怒スル破面ノ裁を詠唱。デッキからカードを一枚手札に。

そして、裁きの紋章の効果として、このカードはシールドに送られる」

四ッ谷が唱えたカードは、単純なワンドローの手札交換カードに見える。

だが、問題は盾に張り付けられたという部分。

 

「奴のデッキ、アレが居るのか?」

想護の中に、危険なドラゴンの姿がよぎった。

 

四ッ谷 手札5 マナ2 盾5+紋章1

 

「俺のターンドロー!!3コストで、フェアリーミラクル!

落ちたカードは……よし!5色達成だ」

山札から落ちたカードで想護のマナゾーンに5色が揃った。

マナ数では四ッ谷に勝っているがそれでも、有利な動きとは到底言えない。

 

想護 手札3 マナ5 盾5

 

「私はマナをチャージ……そして王機聖者ミル・アーマを召喚!」

四ッ谷のバトルゾーンに現れるのは、黄金の鎧をまとった騎士。

3コスト パワー3000の攻撃できるブロッカー。

そして、何より呪文のコストを下げる能力を持っている。

そのあまりにもバランスの取れ、隙の無い能力により、嘗てその身は殿堂入りにもなっていた存在だ。

 

『召喚を感謝します!我が主!』

 

「しゃべった!?」

ミル・アーマが恭しく礼をした事に、想護は驚きの感情を隠せない。

 

「ミル・アーマも魂を持つカードという事だ。

無論、雪菜のボルメテウスとは違い、きちんと道理を弁え無軌道に暴走する存在ではないがな……」

四ッ谷がターンの終了を宣言する。

 

四ッ谷 手札4 マナ3 盾5+紋章1枚

 

「ドロー!――っ!コートニー……」

手札にきたカードはコートニーだった。

だが、あの日以来コートニーは姿も、声も見せてくれない。

これではただのカードに過ぎない。

 

「なんで、なにも言ってくれない……なんで、黙ったままなんだよ……」

何もかもが上手くいかない。

声を上げた所で、やはりコートニーは返事すら返してくれない。

 

「ボアロジーを召喚……一応5色は達成している……」

ボアロジーを呼び出し、更にマナを増やす。

だが、今はそれだけだ。

5色は揃ったが、ただマナが増えていくだけ。

 

想護 手札2 マナ8 盾5

 

「どうやら、何も出来ない様だな?

ならば、こちらは詰めを考えるか。

ミル・アーマの効果で1軽減!!4マナ発動!!

呪文ドラゴンズサイン!」

四ッ谷が掲げたカードは本来なら5マナとなるハズのカード。

だが、そのカードはミル・アーマの能力で1ターン早く呼び出せる。

 

「来い!バトルゾーンに、煌龍サッヴァークを呼び出す!」

四ッ谷が自身のバトルゾーンに、金色の龍を呼び出す。

胸に目を持ち、それがこちらをにらんだ瞬間、ボアロジーの体が音もなく浮かび上がり想護の盾におしつけられた。

 

「ボアロジーを封印だ」

想護のバトルゾーンに唯一いた、クリーチャーまで除去された。

だが問題はそこではない。

問題はサッヴァークは、この表向きにされた盾のカードを墓地へ送ることで自分と仲間のクリーチャーのバトルゾーンを離れる事を無効化できること。

つまり今の四ッ谷のクリーチャーは四ッ谷の紋章の分とボアロジーの分で2回の無効化が出来るという事である。

 

四ッ谷 手札2 マナ4 盾5+紋章1

 

「お、俺は……デッドブラッキオを召喚!!」

8つのマナがタップされ、デッドブラッキオが姿を見せる。

 

「能力で、サッヴァークを――」

 

「ボアロジーを身代わりに」

言い終わる前に、サッヴァークは自身の効果でマナ送りを中止させた。

何もない、手札も、クリーチャーも、勝機も、そして相棒も……

想護が小さく震えだした。

 

くる。この次のターンでおそらくあのクリーチャーが来る。

想護は確信にも近い予感をしていた。

 

「さて、そろそろ終焉の時間だ。私は手札から呪文、『ジャミング・チャフ』を唱える」

 

「チャフか!?」

想護の顔が一気に青ざめた。

ジャミング・チャフ。それはデッキからカードを一枚ドローし、そして次の自分のターンの初めまで相手に呪文を唱える事を出来なくするカードだ。

デュエマの反撃の手段である、呪文のシールトリガーがこのカードの能力で完全に封じ込められたのだ。

 

煌龍(キラゼオス)サッヴァークで攻撃!その時、革命チェンジを宣誓!!」

 

「革命チェンジ!?まさか、『ヤツ』が来るのか!?」

想護はその絶望的な宣誓を耳にする。

革命チェンジ。それはバトルゾーンに自身のクリーチャーの攻撃をトリガーに、手札にある特定のカードと交換することが出来る能力。

 

「革命チェンジ条件は、光又は水のコスト5以上のドラゴン。

私はサッヴァークを手札に戻し、時の法皇 ミラダンテⅫをバトルゾーンに!!」

バトルゾーンに現れるのは、法皇と呼ばれるだけの四足歩行の馬の様うなドラゴン。

西洋風の時計を思わせるⅠからⅫまでの時を示す、鍵盤を背負っている。

 

嘗てTVアニメで使用された時には、『時を止める』とさえ称された能力だ。

 

「ファイナル革命発動。次の俺のターンの始まりまで君はコスト7以下のクリーチャーの召喚が出来ない。

そして、ミラダンテの登場時能力。手札からコスト5以下の呪文を使うことが出来る。

私は呪文ドラゴンズ・サインを発動。コスト7以下の光のドラゴン――

もうわかっているだろう?煌龍 サッヴァークをバトルゾーンに!!」

 

四ッ谷のバトルゾーンに、2体の光のドラゴンが降臨した。

呪文も打てず、コスト7以下のクリーチャーの召喚も出来ず、バトルゾーンを離れる事に耐性を持たせるクリーチャーまでいる。

そして、四ッ谷を守る6枚の盾。

ミラダンテⅫの攻撃が想護の盾を削る。

 

「ぐぅあ!?」

 

「ミル・アーマで更に一枚ブレイク!」

四枚目の盾が壊される。

四ッ谷にはこれ以上のブレイクは出来ない。

だが――

 

「さぁ!君はどうする!!この盤面を返せるのか!?」

四ッ谷のバトルゾーンは、ミラダンテが立ちふさがっている。

時の法皇 ミラダンテⅫ。

そのファイナル革命能力で、想護はコスト7以下のクリーチャーの召喚が封じられ、更に時を同じくして唱えたジャミングチャフの効果により呪文も使う事は出来ない。

想護のデッキのカードは殆ど封じられた状態だ。

 

正に絶体絶命にピンチ。敗北必至な状況であるが……

 

 

 

「なぁ、コートニー覚えてるか?俺がお前を始めて使ったデッキの事」

 

『…………』

手札にいるコートニーは答えない。

 

「今でいう5色コントロール……とも言えないよな。

昼の先輩のボルコンみて思い出したんだ。

お前が俺にくれた物を……」

 

『――忘れる訳無いでしょ?あんな滅茶苦茶なデッキ』

コートニーが想護の言葉に反応する。

 

「滅茶苦茶?確かにそうかもな」

想護が笑みを浮かべる。

そうだ、今日部室で実紅のデッキを見たせいか、すっかり自身の始めてのデッキを思い出していた。

 

『まさか、まさかの5Cよね?

ドラゴン入れて、デーモンコマンド入れて、サイバーロード入れて……

なんでもかんでも、持ってるレアカード全部入れたような奴だったわよね?』

 

「ああ、そうだな……」

おもしろそうだと始めたゲーム。

 

「確か友達か誰かが、パックで出た当たりのカードをくれたんだっけ……

ダブったとか、使わないとか、本当にただの気まぐれでさ?

けど、そのカードのイラストのかっこよさに惚れて――」

 

『デッキ作り出したのよね?

けど、他のカード集めてパック買った時に別のレアカード引いたのよね?』

ああそうだった、なんて言いながら想護が思い出を語る。

 

新しいパックを剥いて運よくでたカード、今の切り札とのシナジーなんて考えずにとりあえず40枚に成る様にデッキに押し込んだ。

 

「我ながら無茶したな……ドラゴンもデーモンコマンドも、エンジェルコマンドも入ってた気がする」

 

『入ってた入ってた、13マナ呪文まで入ってたわよ?

どう考えてもバカのする構築よね?』

 

「何を話している?降参(サレンダー)なら、そう言ったらどうだ?」

四ッ谷がこちらに、声を投げかける。

 

「するワケ無いだろ?今、俺の相棒と懐かしい話をしてるんだ。

邪魔をするなよ……!」

想護は思い出していた。初めてデッキを作ったドキドキとする胸のざわめきを。

そして敗北による悔しさを、そしてコートニーという相棒を得て、ついに手にした自らのデッキタイプを。

 

『ハンッ!想護。ボケたジジイみたいに過去を懐かしみたいなら、先にやる事があるでしょ?

ワタシ達の行く手の先にでっかいゴミが転がってるなら、それを蹴っ飛ばして進めば良いのよ!!』

 

「ああ、そうだった。そうだったな!!

俺のゲームはまだ終わってない。

まだ、勝負はついちゃいない!!5色の力でお前を倒す!!」

 

想護が右手をゆらりと持ち上げる。

目の前には、自身のデッキ――!

 

「さぁ、こっからはギャンブルだ……

俺かお前か、勝利を手にするのはどっちだぁ!!

ドロぉー!!」

想護の引いたカードを見て、コートニーが笑う。

 

『ようやく来たみたいね』

 

「俺は、コートニーをマナにチャージ!!そして『邪帝類五龍目 ドミティウス』を召喚!!」

想護にバトルゾーンに現れたのは、巨大な龍。

その爪には5色の色が称えられている。

そしてその巨体を揺らし、咆哮を上げる。

ドミティウスはコスト9、ミラダンテⅫの能力に引っ掛からない。

だが、ミラダンテⅫを前にしても、コスト7以下のクリーチャーを()()()()方法は存在する。

それは――

 

「つかいたいカードの文明はバラバラ、けど、コートニーがその文明を壁を壊してくれた!

もう、俺に文明の壁なんて、存在しない!!

コートニーは俺に力をくれた!!ドラゴンも!エンジェルコマンドも、デーモンコマンドも取り込んだデッキを作れる力を!!

全てのカードが俺の味方だ!!」

 

『ワタシの、力で大地を5色に染める!!』

コートニーの力が、マナゾーンのカードが全ての文明へと着色される。

 

「『ドミティウス』の効果発動!!召喚時の能力で山札の5枚を表に!

そして、その中のコスト7以下のクリーチャーを各文明から一体づつバトルゾーンへ!!」

能力による呼びだしだ。これは召喚ではない為、ミラダンテⅫの能力では拘束することは出来ない。

 

「なに!?だが、所詮は運任せのカードに過ぎない!!」

四ッ谷が目を見開く。

有利だった状況が、たった一枚のカードでひっくり返る『可能性』。

その可能性がどうしても四ッ谷の中ではぬぐい切れなかったのだ。

 

「最初の1体は自然から、イメン=ブーゴ!!

2体めは光のエメラルーダ、3体目は闇のツミトバツ、4体目は炎のガイゲンスイだ!!」

ドミティウスを含め、一体の召喚でバトルゾーンに一気に5体ものクリーチャーが並ぶ。

 

「言っとくけど、俺の召喚はまだ終わらない!イメン=ブーゴの効果で超次元ゾーンから『邪帝斧 ボアロアックス』をバトルゾーンに!能力でマナゾーンから、マッカランを踏み倒す!」

 

「なるほど、ガイゲンスイのブレイクアップ込みで3枚、、ドミティウスで4枚、イメンブーゴ3枚、ツミトバツで3枚、エメラルーダで2枚、マッカランでスピードアタッカーを付与か。

だが、私の防御は簡単には敗れはしない!」

 

「慌てんなって、まだ俺の召喚は終わってない。

エメラルーダの能力で、カードを一枚手札に加える!

その時、そのカードを捨てる事でストライクバック発動!!

ザ・デッドブラッキオをバトルゾーンに呼び出せる!!」

想護のバトルゾーンにデッドブラッキオが咆哮を上げて立ちふさがった。

 

「ほう、デッドブラッキオでクリーチャーを一体除去そしてさらにクリーチャーたちを並べたか……」

 

「コートニーがくれた時間を無駄なんて言わせない。相棒がくれた『楽しさ』侵略の道具なんかにさせない!!俺は楽しい時間を守るために、敵を退ける!!

俺からコートニーを奪おうとするなら、アンタも同じだ!!

行くぞ!!まずはイメン=ブーゴで攻撃!そんで、マナゾーンからコートニーを呼びだす!

来てくれ!俺の相棒!!」

 

『言われなくても、そのつもりだっての!!』

大地を突き破り、コートニーがバトルゾーンに降り立った!

 

「なるほど、これが君の答えか。ならば――」

想護が攻撃を仕掛けようとした時、四ッ谷が手を挙げた。

 

「?」

 

「投了する。君の勝ちだ」

 

「は?」

 

『はぁ?』

想護、コートニーの両名が、同じ声を上げる。

 

「初めから勝つ気など無かったのだ。

君が私のシールを割り切れる数だけ、クリーチャーを並べられれば合格のつもりだった」

 

「合格?けど……」

 

「無論、トリガーの可能性は十分ある。だが、私を運の要素次第で敗北する状況まで追い込んだのならば、実力は十分と言う訳だ」

四ッ谷がカードを片付けると、元のカフェへ戻ってきていた。

 

「君の、カードへ対する愛情は素晴らしい。

そして、それだけの力があれば魂を持つカードに乗っ取られる事もないだろう。

もっとも、カード自体もそんな性格ではなさそうだが……」

四ッ谷がケーキにフォークをさして、口に運ぶ。

 

「黒札 想護。君に改めて頼みたい。我々も君と同じ気持ちなんだ。

クリーチャーたちを、楽しい遊びの世界へ戻してやりたい。

その日まで、協力を願えるかな?」

 

「はい、俺で良かったら喜んで!

とは、成らないよな~」

 

『な~んか、試されてる感じで気に食わないわ』

想護、コートニーの両名が胡散臭そうに、尚もケーキを口に運ぶ四ッ谷を見た。




ちょっとした裏話ですが、四ッ谷はミラダンテⅫが殿堂したので、急遽この形になりました。
本来なら、フランツを使ったドロマー超次元にダンテを入れた構築の予定でした。
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