インフィニット・オーネスト ~いつだって、命を懸けて~ 作:青海 翠果
さて、またまた久々の今回は、ついに更識姉妹の決闘です。それと、ラストには意味深な言葉が沢山...!
それでは、第9話スタート!
~放課後・4629号室~
開「はぁ、久々にキレちゃった...。」
簪「ふ、震えちゃった...でも、ちょっとカッコ良かったよ...?」
開「え、どこが!?あんな怒鳴り散らしてただけなのに...。」
簪「家族やほかの仲間のために怒ってたんだよね...?そう考えてみてみると、カッコよく見えたよ。」
開「そ、そっか...///と、とりあえず!もうすこしで楯無さんと決闘でしょ?アリーナに行こう!」
簪「あ、そうだね。もうすぐ、お姉ちゃんと...。」
開「緊張はまだ早いよ?でも、着実に強くなってると思う。このまま強くなれば、楯無さんを驚かせまくれるね。」
簪「そ、そんなに...!?で、でも、それくらいしなきゃ、お姉ちゃんには勝てないよね!」
開「その調子。じゃあ、行こっか。」
簪「うん。」
~アリーナ・控室~
フィールド内では、オーネストとパンドラの攻撃音が響く。そして、それを見ているのは...
一「やっぱ開理兄、圧倒的だよな~。」
百「あれでもだいぶ手加減してる方だよね。相手の簪さんも、あんまり本気じゃない感じだよね。」
円「簪さんも、強くなってる証拠ですね。」
鈴「どう、乱?これが開理さんが一から作ったIS同士の手加減バトルよ。」
乱「う、うそ...これで手加減...?本国の代表候補生の訓練の数十倍は...。」
箒「これで数十倍なのか?私たちもあれほどとはいかないが、もうすこし落としてできるが...。」
百「というか、乱ちゃん。私も一組の代表なんだよね~。」
乱「!?」
百「手加減なしでいいよね...?」
乱「え、えと、は、はい...。」
一「あ、終わったみたいだ。」
開「おう、みんな見てたのか。」
簪「え、あ、恥ずかしい...結構ミス多かったし...。」
乱「あれでミスが多い!?」
開「いや、速度と方向を予測すれば、簡単に当たったと思うし、一瞬で薙刀を出して、着弾後に爆風に向かって突き刺すとかできたと思う。でも、良い感じに強くなってる。この調子なら、楯無さんに勝てると思うよ。」
簪「そ、そうかな...?///うん、頑張るよ!///」
開「じゃあ、俺たちは戻るよ。お休み。」
簪「お休みなさい。」
~決闘当日・アリーナ控室~
簪「な、なんか、体にピリピリ緊張感が...。」
開「それだけ、勝ちたいって気持ちが強いんだと思うよ。」
簪「そ、そっか、そうだよね!うん、精いっぱい頑張るよ!」
開「ファイト!きっと、出来る!!」
簪「うん!更識簪、パンドラ、発進!」
~アリーナ~
簪「おまたせ、お姉ちゃん。」
楯「大丈夫よ、簪ちゃん。今日という日が、とても楽しみだった、それと同時に、怖かった。あなたの覚悟を受け止められる自信がついたのも、おとといくらいだったわ。私はあなたの本気に応えたいから、最初から全力で行くわね!」
簪「うん。私も、持てる力のすべてを、この子と、パンドラと一緒に、お姉ちゃんにぶつけるから!!」
試合、開始!!
簪「ッ!!」
開始と同時に、オートマルチロックオンシステムを展開、二秒後、発射。
簪「喰らえっ!!!」
楯「!?」
ミサイルの一つ一つが速いうえに追尾性能がついているため、避けるのは不可能。
楯「キャアアァァ!!!!」
そしてグレネードをぶつける簪。
簪「まだまだぁっ!!!」
楯「う、嘘!?」
投げた二秒後、薙刀に持ち変える。そして...
楯「キャアアァァ!!!???」
簪「まだ、油断しないっ!!!」
薙刀で切りつけるも、その機体は幻。
簪「やっぱりっ!!」
楯「さ、さすがね簪ちゃん。こんなに追い詰められたの、簪ちゃんが初めてよ。こうやって笑って話してるけど、今結構焦ってるわ。」
簪「ここまで強くなれたのは、お姉ちゃんと、開理君のお陰。お姉ちゃんが目標で居てくれて、開理君が背中を目いっぱい押してくれたから、私は今、こうして戦えてる。だから、続き、しよ?」
楯「!!え、ええ!!」
そういって二人は、一旦距離を取り、武器を構え、一気に加速した。
楯「ハアアアアァァァァァ!!!!!!!」
簪「ハアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」
そして...
簪「スパーキングラッシュ!!!!!!!!」
楯「ッ!!??」
高圧電流を纏った薙刀で、切りつけまくる。
簪「ヤアアアアアァァァァァァッッッッッ!!!!!!」
楯「キャアアアアアアアァァァァァ!!!!!」
シールドエネルギーエンプティ、よって勝者、更識簪!
簪「........え?......わ、私、か、勝ったの...?」
楯「ええ、おめでとう、簪ちゃん。まさか、あそこまでとは...強くなったね、すごかったわ。」
簪「あ、や、や、やった、やったぁ、やったぁぁぁぁぁ!!!!!」
開「ふふ、すごい喜んでるね、簪さん。」
簪「あ、か、開理君!!や、やったよ!お姉ちゃんに勝てた!!勝てたよ!!!」
開「うん、やったね!!」
簪「うん!!」
楯「あらら、二人で盛り上がっちゃって...。」
簪「あ、お姉ちゃん。試合、ありがとうございました!!」
楯「ええ!私もとても楽しかったわ!今度は姉妹でお出かけなんて...。」
簪「うん!また電話するね!」
楯「わかったわ、簪ちゃんのためならお姉ちゃん頑張っちゃうからね!」
開「とっても仲いいじゃないですか。良かった、また姉妹仲良くなれて。」
簪「これも全部、開理君のお陰。本当にありがとう!!」
楯「私からも、ありがとう。あなたが簪ちゃんを助けてくれて、本当に良かった。」
開「あ、は、はい///」
楯「あら、照れてるの~?」
開「そりゃ、素敵な姉妹のお二人に褒められたら、照れますって///」
二人「「え!?///」」
楯「そ、それは、口説いてる?///」
開「え!?違いますよ!!///俺はただ、思ったことを言ってるだけで!!///」
二人((そ、それって...。))
開「...あ...え、えと、今のは、えと、わ、忘れてください...///////」
二人((可愛い!!!!))
簪(お姉ちゃん、これは女の子は簡単に堕ちちゃうって!!)
楯(そ、そうね。これは、一夫多妻制の法律を、急いだほうがいいかしら。)
簪(え、一夫多妻制!?てことは...セシリアも、お姉ちゃんも!?)
楯(ええ、三人で、開理君の奥さんになっちゃいましょう。それで、開理君と一緒に、皆で幸せになる。どう?皆で幸せってところは開理君も喜びそうでしょ?)
簪(か、開理君が喜ぶ...わかった、セシリアにも言ってみるね。)
楯(お願いね。)
簪「か、開理君!そういえば、晩御飯どうする?」
開「ああ、簪さんの勝利を記念してささやかだけどパーティみたいにしたいな~って考えてるんだ。」
簪「え、そうなの?じゃあ、セシリアとか、ご兄弟さんとか呼んでるの?」
開「いや、でもそうか。簪さんが楯無さんに勝ったんだもんね。皆呼んでみるね。」
簪「あ、ありがとう...!」
楯「よかったね、簪ちゃん。」
簪「うん!」
~数十分後・食堂~
開「じゃあ、簪さん。音頭取って。」
簪「え、私!?」
楯「そうよ、今日の主役は簪ちゃんなんだから。」
本「そうだよかんちゃん、がんばって~。」
簪「う、うん。今日は、集まってくれてありがとう。今回私は、お姉ちゃんと決闘して、勝つことが出来ました。それを祝して、開理君がパーティを開いてくれました。こんなのは初めてで、えっと...とりあえず、乾杯!」
全員『乾杯!!』
一「すげえな、簪さん。生徒会長に勝ったんだろ?」
百「結構前から兄さんと特訓して頑張ってたもんね。」
セ「簪さん、尊敬しますわ!わたくしも、もっと強くなってみせますわ!」
虚「簪様、おめでとうございます。」
本「かんちゃん、すご~い!」
簪「あ、え、えと...。」
楯「改めて、おめでとう!簪ちゃん!これで、簪ちゃんの目標になることはないのね~。」
簪「うん、これからは開理君の隣に立てるくらい強くなるのが目標だよ...!」
開理以外『おぉ~!』
開「お、俺?」
楯「簪ちゃん、大きく出たわね~。じゃあ私は、簪ちゃんの次を目指そうかしら。」
セ「じゃ、じゃあわたくしは...!!」
~ベランダ~
開「ふう、これで簪さんも楯無さんもわだかまりはなくなった。思う存分学園生活を送ってくれるはずだ。」
着信音『♩♪♬♫』
開「ん、これは...もしもし、束さん?」
束『もしもし~かい君。元気~?」
開「まあそれなりには。」
束『よかったよかった、まあ今回はちょっとした話があってね。』
開「え?」
束『いっ君とももちゃんを誘拐した組織とかい君のご両親の繋がりがわかったよ。』
開「!!!」
??「神代開理、まさか...。」
??「あなた、そんなことは...。」
??「いや、もしかしたらあり得るのか...?ということは、そこにいるのか...?
息子よ。」
いや~簪ちゃんがトンデモ強化されちゃいました。まあメインヒロインなんで。そして、まだ明かされていない、開理君の両親との過去、これも後々に色々出てくるので、お楽しみに!
それではまた次回、読了ありがとうございました。