インフィニット・オーネスト ~いつだって、命を懸けて~ 作:青海 翠果
それではプロローグ2話、どうぞ!!
~数年後・第二回モンド・グロッソ決勝戦時~
男1「こいつら、織斑千冬の妹と下の弟だよな?」
男2「そのはずだ、お前ら、織斑百夏と織斑一夏だよな?」
百夏「だったら何?」
一夏「百姉、こいつらやばいって!」
百夏「大丈夫、一夏は絶対守るから。」
女「情けないわね、やっぱり男は弱いわね。」
一夏「うるせぇ!」
女「織斑千冬は?」
男2「やべぇ、奴、決勝戦に出てやがる!」
百夏・一夏「「!?」」
男1「どういうことだ!?」
男2「政府の奴が伝えなかったのか?まぁ仕方ねぇか、お前らには死んでもらうしかないな。」
百夏「姉...さん...」
一夏「嘘だろ...千冬姉...」
女「おとなしく死んでちょうだい。」
百夏・一夏「「っ!!」」
??『んなこと誰がさせるかよ。』
全員「!?」
そこにいたのは、バイザーを付けた翠天使、オーネストを纏った開理だった。
女「翠天使!?なんでここに!?」
開理『そこの人質二人を保護しに来た。』
女「なんのために?」
開理『今から死ぬ奴らに言っても無駄だろう。とりあえず蹴散らすか。』
〈sonic mode activete〉
しかし、前のオーネストと違い、いろんな部分にパーツが増えている。これは二次移行(セカンドシフト)と呼ばれる現象で、見た目は原型を残しつつパーツが増えて、性能は大幅に上昇、改良されるのである。あと二次移行したISには、単一能力(ワンオフアビリティー)と呼ばれる必殺技のようなものが付くのだかオーネストの単一能力はまた今度に。
そしてオーネストには二次移行する前から、とんでもない能力があった、それは8つの〈モード〉。オーネストに内蔵された武器の展開や、透明化、加速化など、どんな状況にも対応できるチート機能が搭載されていた。それも、二次移行したことにより性能や名称が変化した。例えば、プロローグで使った〈ブーストモード〉は、オーネストの背後に付いていたブースターを展開し高速移動するモードだが、二次移行で〈ソニックモード〉に進化した。これは、ブースターが拡張され、音速を超える移動が可能になった。
ソニックモードのように、いろんな進化を遂げたモードがあるが、それもまた次の機会に。
そして二次移行するとISの機体名も変化する。オーネストは『グラン・オーネスト』に名称が変化した。だが開理は、オーネストと呼び続ける。慣れてしまっているからだろう。さて、長話も終えて本編に戻ろうか。
女「くっ、なんで当たらないのよ!?」
開理『遅すぎるからだよ。さて、終わりにしよう。』
〈full spead GO!!〉
開理『おりゃぁああああ!!!』
女「キャアアアア!!」
白と翠色の閃光は、相手のISを貫いた。
開理『ふいぃ~、さて、まだやるか?』
男1「やべぇ、殺される...」
男2「に、逃げるぞ!」
開理は男たちを見逃したが...
開理『まあ、逃げた先に警察いるんですけどね~。』
百夏「す、翠天使...」
開理はバイザーを展開する。
百夏「お、男の人!?」
開理「初めまして、お二人さん。俺は神代開理。二人を保護しに来た。」
一夏「信じられるか!!」
開理「じゃあ、これならどう?束さん?」
束『は~いかい君、ももちゃん、いっ君、久しぶり~。」
二人「「束さん!?」」
束「は~い、みんなのアイドル、天才束さんだよ~。」
百夏「なんでこの人と束さんが一緒に?」
開理「それは俺が、束さん以外で唯一、コアからISを作って束さんに目を付けられて、知らぬ間に同居してたから。」
百夏「ど、どういうことですか?」
開理「まぁそれは置いといて、これで信じてもらえるか?」
百夏「あなたを信じたわけじゃないけど、束さんは信じます。」
一夏「お、俺も!」
開理「まぁそうだろうな、とりあえず、一つ質問する。」
二人「「?」」
開理「織斑の人間として、死んで別の人間になる気はあるか?」
二人「「!?」」
百夏「死んで別の人間って、どういう事ですか!?」
開理「ちゃんと言えばよかったか。織斑って苗字を捨てて、別の戸籍を束さんに作ってもらい、別の人間としてこれから俺たちとともに戦う覚悟があるか、ってこと。」
百夏「な、なるほど。どうする一夏?」
一夏「お、俺は...アイツと一緒にいるくらいなら、束さんと開理さんについていきたい。」
百夏「わかった。私も、ついていきます。」
開理「了解、束さん。お願いします。」
束「は~い、かい君は残るんだっけ?」
開理「はい、『あの人』にいろいろ説明してきます。」
百夏「誰ですか?あの人って。」
開理「二人のお姉さん。」
二人「「!!」」
開理「んじゃ、あとは束さんが説明してくれるだろうから、またな。」
そういった後、百夏と一夏は転送された。
開理「さて、そろそろかな。」
そう言ってバイザーを下した開理、すると...
千冬「百夏、一夏!!...っ!!貴様は!!」
開理『久しぶりですね、織斑千冬さん。』
千冬「翠天使...!!なぜ貴様がここに!!」
開理『百夏さんと一夏さんのことでしょう?保護して束さんに引き渡しましたよ。』
千冬「なにっ!?本当か!?」
開理『はい、なんなら証拠もありますよ。ほら。」
そういって、映像を壁に映すと...
束『お、来た来た、ち~ちゃんやっほ~。』
百夏『ね、姉さん!!』
一夏『千冬姉!!』
千冬「束!!百夏!!一夏!!...よかった、無事で。」
開理『これで、証明できましたか?』
千冬「ああ、ありがとう。それと、あの事件の時も、手を貸してくれてありがとう。これで二度目だな、君に貸しができるのも。」
開理『気にしてません。それと、もう一つ、報告があります。』
千冬「なんだ?」
開理『お二人を、織斑の戸籍から抜いて別の人物として、これから生活してもらう。その件を伝えに来ました。』
千冬「なっ!?どういうことだ!?」
開理『まだわからないんですか?お二人は、ここにいない、あなたのもう一人の弟さんが、昔からお二人を虐げてきたこと、家にあなたがめったに帰ってこないことから、織斑家に帰りたくない、そういったんです。』
千冬「そ、そんなことが...」
開理「まあ、あなたの前では猫を被っていたんでしょう。それはいいとして、千冬さん。苗字は変わっても、連絡は取れるし、いつかまた会うことになるだろうから、この一件を、認めてもらえませんか?」
千冬「う、うぅむ...わかった、認めよう。ただし、一か月に一度以上、電話をしてくれ。それで構わん。」
開理『自分もそのつもりでしたよ。あと、警察には、織斑百夏と織斑一夏は殺されたってことにしてもらえませんか?』
千冬「戸籍上死ぬには、そうするしかない。ということだな。」
開理『ご理解が速くて助かります。それと、篠ノ之箒さんと凰鈴音さんに、ニュースは嘘だ、百夏さんと一夏君は生きている。そう伝えておいて下さい。』
千冬「わかった、伝えよう。それと...」
開理『?』
千冬「二人のことを、宜しく頼む。」
開理『任せてください。』
千冬はそう告げて、その場から立ち去った。
開理「さ~て、束さん。お願いします。」
束「りょうか~い。」
開理は、転送された。
~ラボ~
開理「お待ち。」
束「おぉ~、今日はカツレツかぁ~。おいしそうだね~。」
スコール「いい香りね~。」
オータム「旨そうだ、早く食おうぜ!」
円夏「そうだな、ん?どうかしたか?二人とも?」
二人「「えぇ~と、こ、これは...」」
開理「とりあえず、食べろ。」
二人「「は、はい。」」
開理「さて、んじゃあ、
全員「「「「「いただきます。」」」」」((...い、いただきます。))
束「ん~~!!おいし~い!!」
スコール「さすが開理君ね。とても美味しいわ。」
オータム「このサクサク感、旨すぎるぜ!」
円夏「うん、やはりこの食事が幸せだ。」
百夏「お、美味しい!」
一夏「ほんとだ、旨っ!!」
開理「どうも。」
~食後~
開理「まず、亡国機業の三人から説明するか。じゃあスコールさん。」
スコール「わかったわ、亡国機業、モノクロームアバター隊長のスコール・ミューゼルよ。よろしくね、二人とも。」
二人「「よろしくお願いします。」」
オータム「んじゃ、次は俺だな。モノクロームアバターのオータム・ハートだ。宜しくな!」
二人「「よろしくお願いします。」」
円夏「最後は私だな。」
百夏「姉さんにしか見えない...」
一夏「俺も思ってたけど...」
円夏「そりゃそうだ、私は織斑家の『隠し子』だからな。私の名は織斑円夏。戸籍的には末っ子だ、宜しく、百夏姉さん、一夏兄さん。」
百夏「え、妹!?」
一夏「俺たちの!?」
開理「あと、思ってたけど、三人とも名前に夏が入ってるんだな。」
三人「「「ホントだ!!」」」
百夏「妹!!私たちの初めての妹!!やったー!!」
一夏「俺、今すんげぇ嬉しい!!」
円夏「喜んでもらえたなら何よりだ。」
百夏「よろしくね、円夏!!」
一夏「宜しく、円夏!!」
開理「あとは、俺の説明したほうがいいか?」
束「そうだね。かい君のこと、詳しく説明したほうがいいかもね。まあ途中、ほとんどの人が信じてくれないような話もあるけどね。」
スコール「そうね、開理君のこと、まだちゃんと聞いてなかったものね。」
開理「わかりました。さて、どこから話そうか。」
百夏「そのISって束さんのお手製なんですか?」
開理「いんや、俺の自作。コアから。」
開理・束以外「「「「「!?」」」」」
オータム「コアから自作って、コアの作り方も知ってるってことか!?」
開理「はい、今コアを量産して、11個目ですかね。」
一夏「そんなに!?」
開理「一人ずつ専用機を作る予定です。あ、それと...一夏君、これに触れ。」
一夏「えっ...えっ!?なんで俺、ISを!?」
開理・一夏以外「「「「「えっ!?」」」」」
開理「やっぱりそうか。」
束「どういうこと!?いっ君もISを使えるの!?」
開理「はい、俺と一夏君、あと秋十君は、この世で三人だけのIS男性操縦者です。」
百夏・一夏「「えっ!?秋十も!?」」
開理「ああ、一夏君が使えた今、一卵性双生児の秋十君も使えるだろう。」
スコール「それにさっき、開理君、やっぱりそうかって言わなかったかしら?」
開理「はい、一夏君が使えるのは元から知ってましたので、確認のつもりで、してみたんですが、ビンゴでした。」
一夏「元から知ってたって...なんでですか!?」
束「かい君にはね、前世の記憶があるんだって。」
開理・束以外「「「「「!?」」」」」
開理「ちなみに、この世界は俺の前世であったライトノベル作品『インフィニット・ストラトス』の世界、つまり俺から見ればフィクションってわけです。元からISは読んでいたんで、この世界の大筋の殆どが予測できます。モンド・グロッソの事件も俺が知ってたから事前対処ができたわけです。」
オータム「マジかよ!?だからあの時も俺らをスカウトしに来たのか!?」
開理「はい、そんで転生の特典で、人間を超えた知能と身体能力をもらって、ISの仕組みを理解し、オーネストを作りました。」
百夏「なんか、信じられない...」
開理「ちなみに、俺の知らないイレギュラーが今のところ三人います。一人目は百夏さん、二人目は秋十君、三人目は束さんと箒さんの妹、散さん。」
百夏「私、イレギュラーなの!?」
開理「俺の知る原作に、今あげた三人はいませんでした。まあいてもいなくても、俺は、やるべきことがわかってるんで、変わりませんが、味方が増えてくれるのはありがたいですね。」
百夏「てことは、私もISを?」
開理「うん、今、専用機を作ってる。」
百夏「ホントですか!?やったー!!」
一夏「俺もなんですか!?」
開理「もちろん、引き受けてくれるか?」
一夏「はい、よろしくお願いします!」
開理「んじゃ、二人の戸籍の改変を進めるか、でもそうなると、円夏も同じ苗字にしたほうがいいか。じゃあ、束さん。三人の戸籍を変えましょう。」
束「わかったよ、三人の苗字はどうする?」
開理「問題はそこなんですよね~。」
オータム「いっそ、開理の妹弟にすればいいんじゃねえか?」
開理「えっ?」
開理・スコール・オータム以外「それだ!!」
束「ナイスアイデアだよ、オーちゃん!!」
百夏「私に兄さんか~なんかいいな。」
一夏「秋十よりも一億倍最高の兄貴だぜ!!」
開理「えっ、俺が兄貴になるのか?」
円夏「宜しく頼む、開理兄さん。」
百夏「宜しくね、兄さん。」
一夏「宜しく、開理兄。」
開理「し、仕方ないか。わかった。宜しく、百夏、一夏、円夏。」
三人「「「うん。」」」
開理「じゃあ、開発室にしばらくこもるから。」
束「は~い、がんばってね~。」
そういって開理は、開発室に入っていった。
百夏「兄さん、何しに行ったんだろう?」
束「みんなの機体を作りに行ったよ~。」
オータム「マジか!!楽しみだぜ!」
スコール「そうね、どんなのかしら?」
開理は、三人の兄になったが、若干困っていた。
開理「前世から兄弟いない俺に、兄貴なんてできんのかよ...」
どうでしたか?タグにはないけど、ほとんどのキャラがISを変更、オリジナルISになります。そこも大丈夫なら応援よろしくお願いします。
それではまた次回、読了ありがとうございました。