インフィニット・オーネスト ~いつだって、命を懸けて~ 作:青海 翠果
どうも、青海翠果です。この作品は開理の視点がメインですので、放課後や、一夏や秋十達の寮に入る話などはバッサリ飛ばしております。今回いきなり話が飛んでおります、気を付けてください。
それでは第三話、どうぞ!
~IS学園寮内~
開理「今日から寮生活か。さ~て、俺の部屋は『4629』か。4629は~、ここか。先にルームメイトさんがいるみたいだな。」
コンコン
??「...はい。」
開理(え?この声ってまさか...)
簪「...どちら様で...ぇ?」
開理「...す、すいません。4629号室ってここですか?(やっぱり簪さんじゃねえか!!)」
簪「...は、はい。え、えっと、もしかして。」
開理「お、おそらくルームメイトになるかと。」
簪「...ぁ、は、はい。よ、よろしくお願いします...。」
開理「あ、よ、よろしくお願いします。」
簪「...ぁ、へ、部屋、入っちゃってください...ルームメイトですから...そ、それに、荷物の整理とか、いろいろ決めることとか、あ、あると思いますし、ど、どうぞ。」
開理「あ、はい、お、お邪魔します。」
簪「...つ、次からはここが三年間のお家になるわけだし、た、ただいまとかで、だ、大丈夫ですよ?」
開理「あ、はい///(すいません、ときめきました。)」
~4629号室~
簪「え、えと、更識簪、です。よろしくお願いします...。」
開理「同じクラスだから多分知ってると思うけど、神代開理です。よろしくお願いします。」
簪「え、えっと、翠天使、なんだっけ...?」
開理「うん、いろいろ事件やらトラブルやらあって、あの事件に助太刀しただけなんだけど。」
簪「そ、それでも凄いと思うよ...!」
開理「あ、ありがとう///(すげぇ、マジで嬉しい。)」
簪「そ、それで、なんて呼んだら良いかな...?」
開理「他の妹弟と間違えると駄目だから、下の名前でよろしく。」
簪「うん、わ、わかったよ...え、えと...開理君。」
開理「うん、俺は何て呼べばいい?(可愛すぎんだろ~!)」
簪「...苗字はあんまり好きじゃないから、な、名前で、お願いします...」
開理「わかった、じゃ、じゃあ、簪さん。」
簪「う、うん。よ、よろしくね...。」
開理「うん、宜しく。それで、晩御飯どうする?」
簪「...え?ば、晩御飯...?食べないけど...?」
開理「.........は?」
開理(今なんて言った?食べない?晩御飯を?)
開理は、主婦スキルが一夏を超えて天元突破しているため、家事全般が完璧にできる。そして、自分他人関係なく、食事などの健康に関してとてもまめなのである。ゆえに、何日も食べていない人間に対しては、まず『説教』から行い、食事を作るという、まさにお母さんの鑑なのである。
開理「......正座。」
簪「...え?」
開理「そこに正座。」
簪「...え?でも...」
開理「SE・I・ZA。」
簪「は、はい...」
開理「じゃあまず、食事をとらないなんて人間生活なめてるの?...」
~三十分後~
開理「だから、どんな食事も欠かしちゃいけないの。わかった?」
簪「は、はい...(こ、怖かった...)」
開理「じゃあ、ちょっとキッチン借りてくるね。」
簪「え!?な、何するの?」
開理「晩御飯作ってくる。三十分ぐらいしたら出来るから、ちょっと待ってて。」
簪「あ、うん...。」
~また三十分後~
開理「お待たせ~。特製あんかけチャーハンだよ。」
簪「あ、えっと...。」
開理「とりあえず、食べてみて。」
簪「あ、うん、いただきます...お、美味しい...!」
開理「本当!?良かった、食欲は大丈夫そうだ。じゃあ俺も、いただきます。」
簪「あの、なんでここまでしてくれるの...?」
開理「...俺、昔から、食べてない人見ると『ご飯作ってあげなきゃ』とかお節介焼きだから、相手が『良いよ』って言ってもやっちゃうんだ。」
簪「そうなんだ...。」
開理「ところで、ご飯も食べずに何する気だったの?」
簪「っ...専用機の開発。」
開理「専用機?簪さんの?」
簪「うん...最初から話すと、私にはお姉ちゃんがいてね。更識楯無っていうんだけど。」
開理「あ~、入学式で挨拶してた人か。たしか生徒会長だったよね。てことは、生徒会長の妹ってことか。なんか比較されて面倒そうだな。」
簪「っ...そうだね、私は幼い頃から、お姉ちゃんと比較され続けてきた。あの頃は、お姉ちゃんや、従者も守ってくれてて大丈夫だったんだけど、ある日お姉ちゃんに『あなたは無力で居なさい』って言われて、私は、お姉ちゃんが誇れる妹になりたかったのに...そんな時に、織斑秋十の専用機を、私の専用機を開発してた『倉持技研』が作ることになって、私の専用機開発は中断。だから、お姉ちゃんは一人で創ってたらしいし、私も一人で創らなきゃ、お姉ちゃんにまた恥をかかせちゃうから、だから、私は一人で『打鉄弍式』を作って、お姉ちゃんを超えたい。だから寝る間も惜しんで作ってるの。」
開理「...なあ、その専用機。俺に手伝わせてくれないか?」
簪「えっ?」
開理「俺さ、今までISを作ったことが何度もあるんだけど、そのすべてが一から、コアから全部作ったんだ。」
簪「え!?こ、コアから!?」
開理「ああ、システム、フレーム、コア、展開技術、その全部を俺が一から仕上げた機体が、この世で七つしかないけど存在してる。その最初の機体がこいつ、オーネストなんだ。」
簪「す、すごい...でも、私一人でやらなきゃ...。」
開理「本当に生徒会長は一人で作れたのかな?どこからどこまでかは知らないけど、人に頼らずに何かを成し遂げるなんて俺は無理だと思う。だって、必要な機材をそろえるのだって頼ってるじゃない、だからこそ、頼られたいって思う人がいると思う。現に俺がそうだし。」
簪「じゃ、じゃあ、お願いして良いかな...?」
開理「わかった、整備室だよね。行こう!」
簪「あ、ちょっ、は、早っ...。」
~整備室~
開理「これが、打鉄弐式...これって、ミサイルポッド?」
簪「うん、合計四十発...。今作ってる、マルチロックオンシステムを使って一斉発射したり、数発だけ発射したりできるようにしたくて...。」
開理「なるほどな、簪さんは得意武器とかある?」
簪「近距離だと薙刀、遠距離なら何でも大丈夫だよ...。」
開理「わかった、これ、俺の思い描いてるのを作ってみてもいい?」
簪「コンセプトから外れないなら...大丈夫だよ...。」
開理「了解、じゃあ始めようか。」
~数十分後~
開理「こんなもんか。」
簪「え、す、すごい、すごいよ、こんなにカッコよくて、私の想像してたのよりもはるかにいいよ...!!」
開理「盛り込んだのは、俺が作った『オートマルチロックオンシステム』。これは、操縦者じゃなくて、組み込んだAIが自動的に、状況分析から相手をロックオンし、追尾性能を上げたシステム。これが一つ目。二つ目が、雷の薙刀『リュゲルグリッター』。電気を帯びた薙刀で、純水でも感電するようになってる。三つ目は銃火器を色々増やしてみた。ショットガンやガトリング、状況下に応じて使い分けてくれ。」
簪「さ、最後まで任せちゃった...ごめんね、それと、ありがとう。」
開理「大丈夫、言ったでしょ、お節介焼きだって。それに、しっかり会長さんと向き合って気持ちを伝えあって欲しかったし、戦うんでしょ?会長さんと。」
簪「うん、これでお姉ちゃんと戦うよ...そういえば、もう打鉄じゃないね。」
開理「あ、ほんとだ。ごめん、コンセプト変えないって言われたのに...。」
簪「だ、大丈夫だよ!私がイメージしてたよりこっちの方が素敵だもん。じゃあ、開理君が新しい名前考えてみて。この子を完成させてくれた開理君につけてほしいの。」
開理「わかった、じゃあ、この子の名前は『パンドラ』だ。」
簪「パンドラか...どういう由来なの?」
開理「それは言わずもがなパンドラの箱だよ。でも、俺はパンドラの箱には災厄ばかりが詰まってるわけじゃないと思ってる。何を持ってるかわからないっていう意味と、災厄と呼ばれるものと同じくらいの強さを持ってるっていう意味を込めて、パンドラだよ。」
簪「なるほど、素敵な名前だね...本当にありがとう。これで私は、お姉ちゃんに追いつけるかもしれない!」
開理「応援してる。だからと言っては何だけど、クラス代表決定戦の時は応援してほしいな、なんて...。」
簪「もちろん...!全力で応援するね...!」
開理「あ、ありがとう!頑張るよ。しっかり見ててね。」
簪「うん、見逃さないよ...。あと、ご兄弟さんたちも応援するね...。」
開理「わかった。じゃあ、部屋に戻ろっか。」
簪「うん...。行こう...。」
開理は、簪の専用機を作り、彼女の努力を後押しした。二人にはこれからいろんなことが待ち受けているのだが、それはまた今度。
開理・簪((ね、眠れない...!))
ということで、開理と簪ちゃんの初めてのしっかりとした絡みでした。ちなみに、開理君の正妻(予定)です。簪ちゃんのオリジナルIS『パンドラ』は、元から知っていたマルチロックオンシステムをどうにか残してリメイクしたいなと思い、こんな風に、薙刀と銃火器の追加、オートマルチロックオンシステムの追加にして見ました。これで簪ちゃんは、引き金を引くだけでミサイルを打てます。とんでもないですね。(震え)
次回からついに、クラス代表決定戦が始まります。(予定)
それではまた次回もよろしくお願いします。
読了ありがとうございました。