キュキュ
「さっきはありがとう、ございます」
「どういたしまして、それと敬語は無くていいよ。歳近そうだし、使い慣れてなさそうだし」
「そう……」
「……」
「……」
気まずい、怒りにまかせてやってしまったが別に後悔はしてない。ただ姫愛と出会って人と関わるようになったが、今まで関わったのって姫愛と戸塚ぐらいだった、後はガンツ部屋に行く時ぐらいだし。何か話題は無いかと眼鏡っ子を見てたら、スカートから除く脚が鍛えられてるのが目に入ってとっさに言ってしまった。
「いい脚してるな、何かやってるのか」
言ってから後悔した、こんなただのセクハラだ。案の定、眼鏡っ子はスカートを引っ張って睨んできた。
「わ、悪い、別に変な意味じゃ無い、本当に鍛えられてるから、何か運動でもやってるのかなと」
「はぁ、分かってるわよ、黙ってた私も悪いと思ってるから。ただ初対面でいきなりいい脚してると言わると思ってなかったから」
「いや、咄嗟に目に入ったのがそこだったからつい、それで何かやってるのか」
「まあね、サバイバルゲームをやってるのよ」
「サバイバルゲーム? でも君は銃にトラウマがあるんじゃ……」
「ええ、そうよ。ただ普通のじゃなくてvrのだけどね」
「vr……」
それは父さんが開発したものだ。意識を移すのでは無く、ヘッドディスプレイを被ってゲーム専用の機器で遊ぶ、もちろん他の分野にも使われてる。ただ一般家庭持てるんじゃなくて、何処かの会社や団体が複数持って応募でやる遊びだ。そのため結構なお金がかかる。
そうかvrサバイバルゲームか、それならたしかに実際に動くしステージもでかくなってるしな、納得だ。
「このトラウマを知った友達が勧めてくれて、一種の暴露療法でやってみたの。そしたら不思議な事に仮想世界でのシノンでいる時は、銃を握っても向けられても発作は起きなかった。シノンが強くなればなるほど、現実世界の私も強くなれる、そう信じて戦い続けてきたのに、なのにこのありさま……ねえ、助けてよ! 知らない私を助けるぐらい強いなら、私を一生守ってよ! ねぇ!」
「……」
喋ってる途中から思い出してきたのか、泣きながらそう叫んできた。
やっぱり似ている、強くなろうとするその姿勢、俺と違うのは隣に支えてくれる誰かがいない事、この子はずっと一人で戦い続けていたんだ。でもそれは逃げだ、そうやってきた今の俺がいる、そうして俺は感情を……
落ち着いてきたのか泣き止んだその顔は赤くなってたが、赤くなったのは自分の言葉を思い出したからだろう、とりようによっては告白だからな。
「……はぁ、何やってるんだろう、私。初対面の貴方にむかってこんな事」
「はは、気にするな、昔から人の相談事は聞いてきたから、そう言う雰囲気がでてたんだろう」
実際は俺の感情を伝える奴が無意識にだてたんだろう。共感や心配そういうのが伝り、昔を思いして感情が爆発した、まるで俺が他人ではなく自分のように感じて。
「ただ、そうだな、俺から一言言うならそれは、逃げだ」
「なっ! そ、そんなの分かってる、分かってるわよ! でも、それならどうしたらいいのよ……貴方、どうしてそんなに強いの、どうしたらそんなに強くなれるの」
「俺はそんなに強く無いよ……殺した、何回も何回も何回も殺した」
「えっ」
「状況が、そうしなけれ生き残れなかったと言うのもあるが、俺はその戦いの中で大切な人を見つけ、その人を守るために強くなろうとして、実際強くなった。ある日敵を殺した時に気が付いた、俺の心は動いていなかった。あんなに怖かったに、無機物を壊すのと一緒だったんだ。君はそうなりたいわけじゃ無いだろう」
「――そ、それは、そうだけど、そんな、どうしようも無いじゃない。もう私は死ぬ事でしか償えないと言うの」
「――後悔してるんだ、もしも戻れるなら俺はあの時、姫愛を理由にするんじゃなくて、ちゃんと向き合えばよかた、その罪と」
「罪と向き合う……」
「ああ、君にまだ恐怖を感じる心がある、俺が忘れてしまった心が。罪の意識はしょせん感情の問題だ、だから殺した事の意味、その重さを受け止め考え続けるんだ。それはもしかしたら死ぬまでかもしれない、でも自分がいつの日か納得できる日まで考え続ける、それが俺ができる最低限の償いだったんだ」
「受け止め、考え続ける……」
少し説教くさくなったな。俺はこの子に自分とは違った道を、自分の願望を押し付けてるだけかもしれない。でも見たかった。
「私に、できるかな、そんな事」
「何も一人で考え続ける分けじゃない。俺にもできたように君にもいずれ大切な人ができる。だからそれまで支えやる、それが俺の責任だ」
「そ、それは、ありがと。でも貴方には大切な人がいるんじゃ」
顔を赤くしながら言った。
「姫愛にもいずれ君を紹介するよ、そうやって人と関わって色々な人と生きていけばいい。それに俺は見てみたいんだ、自分にはできなかったその道を、俺にはできたんだって今の自分に見せて、この忘れてしまった心に少しでも思い出してもらうために。だから俺にためって事でもある」
「そう、ならこれからよろしく、えっと……」
「あ、名前かそうえいば言ってなかったな、すまん。んっん、あらためて神代蓮、高一、蓮でいい。まあとある事情で今は行ってないがな。よろしく」
「あまり聞かない事にするわ、朝田詩乃、同じく高一、詩乃でいいわ。これから私を支えてよね」
「ああ」
その後携帯の番号を交換して帰って行った。姫愛に詩乃の事を話したら「絶対会う!」って言った。まあ分からなくも無い、帰ってきたら知らない女を紹介されたんだから。一応事情は話しておいた。
それから数日、初めて会った時は剣幕だったが一緒に話してる内に仲良くなった。姫愛はあれで世話焼きというか困ってる人はほっとけないからな、子供と女性限定だけど。
加藤がお金が貯まったらしくアパートに引っ越した。お祝いとして俺がお金をだして祝い。ついでに戸塚も紹介しといた。
ゾクッ
「来たか」
準備しようとスーツ着て武器を探してたら、zガンを忘れてた。ここ最近は詩乃の事で忙しかったから研究室に置きっぱなしだ。やっちまったな、zガン以外はあるから強い敵じゃなければいいが。
ジジジジジジ
今回は多種多様な人種がいる。お坊さん、不良二人、会社員、空手家、自衛隊、ミリオタ、それと詩乃、詩乃の友達?、と九人だ。それにしても詩乃は死んだのか、ここにこれたのは運が良いのか悪いのか分からないな。
詩乃はこちらに気がついたが、驚いた顔をしていた。多分俺がここにいる事じゃ無く、雰囲気だろう。ガンツ部屋に来ると自然と戦闘をするための意識に変わる。これはどうしよも無い治したくても治せないし、このおかげで生き残れたのも事実だしな。
詩乃への説明は姫愛にまかせて、俺は今回の参加者観察した。
俺らの後に加藤、北条―ホモの事―、サダコが来たが、族達は来なかった。まあ理由は想像つくがな、どうせガンツの情報を喋ったかxガンを使ったのだろう。
加藤は来て早々説明をしたが今回はお坊さんもいて聞いてもらえていない。だがガンツの玉が開いた事で数人は興味をもったが、やっぱりお坊さんが邪魔して駄目だったからスーツの力を見せて半ば強制的にスーツとxガンを持たせた。結局スーツを着たのは詩乃、新川―詩乃の友達―だけだった。不良二人は強制的に持たせた。坊さんと会社員以外は銃の方が気になるようだ。さっきから新川とか言う奴の嫉妬の感情がうざい、詩乃への歪んだ愛情だろうが、少し注意しといた方がいいな。
あばれんぼう星人
特徴 つよい おおきい
好きなもの せまいとこ おこりんぼう
口癖 ぬん
おこりんぼう星人
特徴 つよい おおきい
好きなもの せまいとこ あばれんぼう
口癖 はっ
ジジジジジジ
転送された場所は寺院だった。外にでれたと分かったとたん数人が帰ろうとした。
「おい! 待ってくれ! エリアからでたら危ないんだ!」
「加藤! やめとけ。あゆう奴ら実感しないと分からないだよ」
「でも!「バン!」っ!」
俺達が話してるうちにエリア外にでて会社員が死んだらしい。それを見てさすがに帰ろうとはしなくなった。
さて色々あったがさっきから感じてる門の左右の奴をどうにかするから。ほかの奴らは銅像だと思って気づいてない。星人たちが動いてないのもあるが。
「加藤、合図したら門を撃て」
「で、でも壊したら……」
「どうせ戦うのに壊れるだろ、いちいち気にするな。建物なんか気にしてたら命がいくつあっても足りない」
「……分かった」
いちいち律儀な奴だな。
「姫愛は俺と一緒に左の奴を撃つ、いいな」
「分かった」
姫愛は今ので俺がやる事が分かったようだ。さすがだな、だてに一年一緒に戦っただけある。
「三、二、一」
ギョーン ギョーン ギョーン ズズズ ガシャン
撃ったと同時に左右の仏像が動いたが、左の奴は俺と姫愛の攻撃でちゃんと死んだようだ。左右に分かれて撃ってもよかったが、五メートと巨大だったから確実に仕留めるために一体に集中した。
急に動きだした仏像に初参加の奴らは慌てだした。
「蓮ちゃん!」
「中に入るぞ、ここじゃ戦いにくい」
「ああ、皆! 門の中に入るんだ!」
壊れた門を潜って中に入り、その後を加藤達が付いてきた。仏像もちゃんと付いてきた。他の奴らが俺らの後ろに来たの確認して姫愛に目で合図した。
ソードを持って突っ込んだ俺の後ろから姫愛がxショットガンを二つ持って仏像の両手を撃った。俺はそのまま突っ込みスーツの力も加わった居合で足に通り抜きざまソードを長くして斬った。仏像は両手が爆発し両足が斬れて無くなった事で膝をつき頭から突っ込んだ。最後に頭に向かって姫愛が撃つ事で終わった。
「ふぅ」
「さすが蓮ね」
「姫愛が援護してくれたからだ」
姫愛が言ってるのはソードの事だろ、あれは切れ味もいいしちょっとそっとじゃ折れないから強いが、扱いにくくて初心者には難しい。それに姫愛の援護おかげも本当だ、他の奴だったらあそこまで思い切って出来ないだろう。下手な奴がやれば標準がくるって俺に当たるかもしれないからだ。
「うおぉぉ! すげぇ!」「まじかよ」
「蓮ちゃん、さすがだな!」
今のを見て他の奴らもやる気をだしたよだ。
「やる気をだすのはいいが、レーダーで確認する限りまだいる、気お付けろ」
加藤達に一言いってから、改めて周りの景色をみて、違和感いや即知感をかんじた、ここは何処かで……
考え込んでると、詩乃が近づいてきた。新川とか言う奴はいなくなってた。
「……姫愛さんから聞いたわ、一年前から戦い続けてるのね」
「ああ、軽蔑したか今の俺を見て」
口からはそんな言葉がでていた。どうやらこの姿を詩乃に見せたくなかったようだ。俺の中で詩乃は結構大きな存在になってた。あってまだ少しなのに、姫愛や戸塚もそうだったが俺は惚れっぽいらしい。
「そんな事ないわ、もし貴方がいなかったらもっと動揺してたでしょうね。それに貴方が私の事支えてくれんでしょ」
そう言った詩乃の手は震えていた。そうだ詩乃は初めてなんだ、なのに弱気になってる俺を励まして。
詩乃の手をそっと握った。
「ありがと、お前の事は絶対に守る」
「あ、う、うん……」
「……」
「……」
「ジー」
「あ」「あ」
姫愛が居た事を忘れてた。ジト目でこっちを見てくる。
「ちょっと蓮、彼女目の前で他の女口説くとか、どうかと思うけど」
「いや、違う、そんなつもりは無い」
「じゃあ、その手は何」
「おっと――何の事だ」
「ばっちり見てたから、誤魔化しても無駄だよ! シノンもシノンだよこの前言ったじゃない」
「そうね、でも、それとこれとは関係ないわ。貴方の魅力が私より劣ってだけよ」
「な、何お~」
「何よ」
急に二人で睨みあいをはじめた。こいつらここが戦場だと忘れてないか。よしみしてると「ドゴン!」言ったそばから。蔵の中から大仏の姿をした十五メートルもする奴がでてきた。他にも見える範囲に二メート程度の仏像がいる。見えないが疑似探知によると仏像の方は他にも何体かいる。
坊さんはお経を唱え始めたが潰された。ミリオタはxショットガン両手に持って突っ込んだが手に捕まって、加藤が助けようとしたが間に合わなくて食われた。自衛官は屋根に上って長距離から撃ってるが大仏に意味がないと分かったら、仏像の方を狙いだした。不良二人と空手家は仏像の方をやりにいった。
大仏の相手は俺、姫愛、加藤、ホモ、サダコでやってる。詩乃はステルスで隠れてもらってる。一応疑似探知で場所は分かってる。
大仏は巨大なだけあって強い、特殊な能力はないが銃はあまり効いてないくて、蹴りやパンチだけでもやばい。今までの星人の中で一番力が強い。ゲームで言う身体能力に極振りした見たいがここまで厄介だとは、ただ弱点と言うか勝てそうなのは、巨大ゆえに早くない事と再生しない事だろう。弱点と思った額の白毫を撃っても凶暴化しただけだった。zガンがあればよかったんだが。
俺は一年間戦ってきたんだ、今までの事を思い出せ、体が硬い奴はどうやって倒した……そうだ!何も難しい事はしてない、ただ銃で撃っただけだ。表面は固くても中は生物である以上柔らかい、ガンツの銃は中から直接爆発する。
銃が効かなかったから効かないものだと思ってたから、大仏と体が硬い奴の違いは大きさぐらいだ、なら直接中に入れば、いける!
「お前ら! なるべくそいつを引き寄せて動かないようにしてくれ!」
「蓮ちゃん! 何か分かったのか!」
「ああ! 成功すれば倒せる!」
「分かった! 任せる!」
「おいおいまじかよ、信じていいのか?」
「蓮ちゃんは昔から嘘はつかない信じよう」
「そうね、蓮はこの中で一番強いんだから、従いなさいホモ」
「ちょ、俺はホモじゃないって、はぁ分かった分かった」
「……」
話しあいは終わったらしい。こっちの準備は終わってる。加藤達は顔付近を撃って邪魔をして大仏が加藤達を潰そうとして、加藤達は避けずにその足を踏ん張った。加藤達に注意が向いてる今だ!
ダン!
ミリオタが持ってたxショットガンを二丁持って、クラウチングスタートの姿勢から勢いよく走りちょうどいい場所の所で力の限りジャンプした。
ドゴン!
そのまま大仏の白毫にできた穴に入り、中からxショットガンで撃ちまくった。
大仏は加藤達から足をどけて顔に手をやって苦しみだし、膝をついて倒れ動かなくなった。
俺は大仏の口から何とか出できた。
「蓮ちゃ「蓮!」
加藤のセリフを遮って姫愛が叫びながら抱き着いてきた。そのせいで加藤の上げた手は所在なさげになった。