ご注文は無口な少年ですか?   作:獅子龍

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投稿がかなり遅れてしまってすみませんでした。
そして、おそらく迷走してるのかな?
今回も暖かく読んでください。


13羽 無口な少年と球技大会

 

 

 

ラビットハウスの廊下でココアがサーブの素振りをしていた。そこにリゼ、チノシノンが来た。

 

「えい!フッ!」

 

「なにやってるんだ?」

 

「もうすぐ私の学校で球技大会があるんだよ!それで、千夜ちゃんと練習するからその間バイト出れなくなるけどいいかな?」

 

少し落ち込みながら聞くココア

 

「いいですよがんばってください」

 

「え!?ほ、本当に?止めないの」

 

「別に忙しいわけじゃないしな」

 

「……………………」コクッ

 

「あ、あの」

 

ガチャ

 

「・・・」グッ!

 

丁度出てきたチノのお父さんに聞くと親指を立ててお許しをもらった。

 

「そっか」しょぼーん

 

「とめてほしかったのか?シノンは何に出るんだ?」

 

「………………男子」

 

「"男子は人数が少ないから審判に回るんです"だって」

 

「そうなのか、じゃあシノンは特訓は必要ないのか?」

 

「…………ココア姉…………の分…………働く」

 

胸の前で拳をグッとした。

 

「シノンらしいな」

 

シノンのことを暖かく見守る三人だった。

 

 

 

「そういえばリゼさんにお願いが……」

 

「ん?」

 

「私も授業でバドミントンの試合があるんですが、調子が悪くて…練習に付き合ってもらえませんか?」

 

「いいよ、親父直伝の特殊訓練を叩き込んでやるよ」

 

とても笑顔で言うリゼに対して後退り青ざめた顔になるチノ

 

「あのでも私も人間なので殺さない程度に」

 

「私を何だと思ってる」

 

「………………頑張る」

 

「んー?」

 

「おそらく私たちの分も働くということでしょうか?」

 

「…………………………」コクッコクッ

 

「ありがとなシノン」

 

「ありがとうございます。」

 

「…………………………」コクッなでなで

 

 

 

~翌日

 

「早めに仕事代わってくれたおじさんのためにも上達しような」

 

「…………………………いいのかな」コテン

 

シノンが抜けた三人の分も働こうと思っていたらチノのお父さんが「シノン君も一緒に行ってきなさい」と代わってくれたのだ。

 

「まぁおじさんが良いって言ってるし」

 

「そうですよ、シノンさんが居てくれたほうが心強いです。」

 

「………………」コクッグッ!

 

「それに、ティッピーが頭に乗ってたら2倍の力が出せるんです」

 

「・・・」

 

なんともいえない顔で見るリゼ

 

「うそじゃないです」

 

「……………………」なでなで

 

「んっ」

 

公園を見つけてそこの近くにいく三人

 

「この辺の公園だったらいいかな」

 

「ん?あれは」

 

「…………………………ん?」

 

そこには倒れているココアがいた。

 

「ココアさん……?」

 

「死んだフリにハマってるのか!?」

 

「隣には千夜さんが」

 

「何があった!?」

 

「……………………??」

 

シノンは不思議そうに二人を見つめる。

 

 

 

「まるで殺人現場だな」

 

「この状況どう見ますか」

 

そう言いながらココアの周りに線を書くチノの言葉に考え込むリゼ

 

「現場に残されたのは一つのボール、球技大会の練習といのは建前でお互い叩きのめしあったというわけか…」

 

「どうしたらそう見えるの!?」かばっ

 

「生きてたか」

 

「……………………千夜~………………起き……して」ペシペシ

 

「う、う~ん」

 

 

 

~しばらくして

 

「バレーボールの練習?」

 

「ボールのコントロールがうまくいかなくてココアちゃんに付き合ってもらってたの」

 

 

 

~回想

 

「もう無理……私当日休むから」

 

「努力あるのみだよ、今度はトスで返してね」

 

ココアは千夜にレシーブでボールを渡す。

 

「トス?トスって、トスって何!?」

 

千夜のアタックが炸裂する。そのボールはココアの顔面へと

 

「ぐはっ」

 

「体力 の 限界」パタッ

 

力尽き倒れる千夜

 

~回想終了

 

 

 

「千夜ちゃん和菓子作りと追い詰められた時だけ力を発揮するから」

 

怯えながらそう言うココア。それを聞き怯えるリゼとチノ

 

 

 

「これじゃチームプレイも難しいかもな」

 

「顔に当てたら反則なんだよ」

 

「うそ……知らずにやってたわ」

 

「え わざとじゃないよね!?」

 

「たしか顔面はセーフじゃなかったですか?」

 

「そうなの?よかったー」

 

「全然よくないよ!」

 

「………………大丈夫?」なでなで

 

「シノン~」

 

 

 

 

 

「私達も練習しないとな。いくぞチノー」

 

リゼはチノにラケットでサーブを打つ

 

「えい!」スカッ

 

空振りするチノそれを励ますリゼその姿はとてもほのぼのしていた。

 

「すっすみません」

 

「落ち着いてやれよ」

 

「私そっち行きたいー」

 

「だめだ」

 

 

 

「せめて関係ない人に当てちゃうクセは直さないとで」

 

「今度はレシーブで返してね~あっ!ちょっと強すぎちゃった!?」

 

「あっ手がすべった!」

 

ラケットとボールが物凄い速さで千夜に向かう

 

「……………………ッ!?」

 

シノンは咄嗟に千夜の方に向い千夜を押し 倒した。

 

千夜は靴紐を直そうとしゃがもうとしたときにシノンが押し倒した。

 

「あっ靴紐が…………キャッ!?」

 

「…………」

 

「…………」かぁ~

 

 

 

「「「・・・」」」じっ~

 

 

 

「…………………………大丈夫?」

 

「え、あ、うん!」かぁ~

 

 

 

 

 

「シノンが行く前に千夜、しゃがもうとしていよな」

 

「自分の危険は回避できるんですね」

 

「そうかもね」

 

「……………………?」

 

「あ、あのシノン君も、もうそろそろ」

 

「………………ごめん」

 

千夜からどくシノン。

 

 

 

 

 

「リゼちゃん交代してー!」

 

泣きながら訴えるココア。

 

「しょうがないな」

 

ココアとバドミントンすることになったチノ。

 

「ココアさんバドミントン得意なんですか?」

 

「私の華麗なる振りを見ててねー」

 

サーブをするチノ

 

「いくよー!」スコン

 

空振るココア。恥ずかしくなり手で顔を隠すココア。それを見て呆れ顔になるチノ

 

「みないでー!」

 

「どっちですか」

 

ココアの顔面へにボールが飛んでくる。

 

「……………………!?」

 

シノンはココアの方に向い飛んできたバレーボールをレシーブであげる

 

「シノンさんすごいです。」

 

「ありがとう!シノン!また顔面に当たるところだったよ!」

 

「ごめんなさい。また私が」

 

落ち込む千夜

 

「私周りに迷惑かけてばっかり……」

 

「でもさっきから私の方にしかきてないよね」

 

「たとしたらそれはもう愛です」

 

「ココアさん……私に華麗なる顔面レシーブを見せてください!」

 

「そんな愛やだ!」

 

「よーしみっちり鍛えてやるからな」

 

自信満々にココアの方に行くリゼ

 

「なんで私の特訓になってるの!?」

 

 

 

 

 

5人で特訓しているとシャロが来た。

 

「千夜ーおばあちゃんが帰りが遅いって心配してたわよ」

 

「あっ、シャロちゃん」

 

「シャロもちょっとやってく?」

 

「リゼ先輩も練習してたんですか!?」

 

(気を抜いた私服を見られたこんな事なら着古した服で来なければ良かった……!)

 

私服を見られ恥ずかしくなるシャロ。

 

「その格好なら動きやすいし大丈夫だよ」

 

「やる気満々だとおもわれてる!?」

 

「被害……人数は多いほうが楽しいよ」

 

「ん?被害者?」

 

ココアの被害者という言葉に疑問をもつシャロ

 

「……………………シャロも………………やろ」

 

「う、うん」

 

少し頬を染めながら答えるシャロ

 

 

 

「ではこれよりバレー試合を始めます。」

 

「あれー?なんて?」

 

いつのまにか試合に巻き込まれたシャロ。

 

「あれ?シノンはやらないの」

 

「…………審判………………だから…………やらない」

 

「そうなんだ はぁ、先輩に勝てる気がしない」

 

 

 

「………………頑張って」

 

「うん、ありがとうシノン♪」

 

「私シノンさんが応援してくれたらなんでもできそうな気がします。」

 

「「「わかる」」」

 

「…………………………?」

 

「それよりも!シャロちゃん今こそあの状態になるべきだよ」

 

ココアはシャロの肩に手を置き励ます。

 

「で でもそんな事恥ずかしい」

 

「さっきあれを見かけたからちょっと待ってて」

 

「待って!まだ使うって決めてな……」

 

ココアを止めようとするが遠くにいってしまった。

 

「バレーボール大好きー!」

 

「カフェインでドーピングしましたね」

 

 

 

バレー試合が始まり、リゼがボールをレシーブで返しって行く。

 

「よっ!」

 

「おりゃ」

 

「とぉっ」

 

「ふれーふれー」

 

「あれ?」

 

リゼが一人で頑張っていると千夜は応援に回ってしまった。

 

 

 

「リゼ先輩に情けない所見せられない!」

 

「チノちゃんにかっこいい所見せなきゃ」

 

「えいっ!」

 

「すごいぞ千夜!やっとトス出来るようになったな」

 

「やりましたね!」

 

頑張る二人だかその二人を置いて喜ぶ三人。

 

「「ゼーハー」」

 

 

 

数日後

 

 

 

シノンは早めに帰ってきた。

 

「リゼさんとシノンさんが毎日練習に付き合ってくれたお蔭て試合乗り越えられました」

 

「よかったな」

 

「……………………」コクッ

 

「球技大会勝ったよー!」

 

「大丈夫だったのか」

 

「千夜ちゃんだけ種目をトジッジボールの子と交代してもらったんだけど、避けるのだけはうまくてボールが全然当たらないの」

 

「何故最初からそうしない」

 

最初からすれば良いのにっと思う四人だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが無口な少年と球技大会だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございました!
次回も気長にお待ちください。

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