いつも通り文章力はないので、今回も暖かい眼でご覧ください。
「あ、千夜ちゃ~ん。おはようー!」
「……………………おはよう」
「あら、ココアちゃんにシノン君。そういえばチノちゃんご機嫌治った?」
「朝起きたら許してくれたよ」
「…………………………はぁ」
「シノン君?」
「………………ううん………………なんでも……ないよ」
「?」
シノンは昨日チノのご機嫌をとり(撫でたり一緒に本を読んだりなど)チノとココアの仲を取り持ったのだ
そんなことはつい知らないココアはきょとんとしているのであった。
ふっと千夜の足を見ると黒いタイツに穴が空いていた。
「あれ?タイツに穴が」
「やだ……今朝転んだからだわ気がつかなかった」
「このままたと目立っちゃうね。絆創膏で穴を塞ぐのとペンで肌を黒く塗るのどっちがいい」
「大丈夫よ」
そう言いながらチノはタイツを下へと降ろそうとした瞬間!シノンが後ろに回り自分の上着を腰へ巻き付けた。
前を隠すように
「え、シノン君?大丈夫よ?」
「……………………………………脱いで」
「え!?」かぁ~
「あ~千夜ちゃん〝多分タイツを脱げば大丈夫って思ってるかもだけどせめて人がいないところで脱いで〟って意味だよ」
「え、えぇそうねわかったわ。シノン君。」
「あ、私も付き合うよ~」
「そ、それじゃぁ上着借りるわねシ、シノン君」かぁ~
そう言いながら慌てるようにココアと一緒に行く千夜を見送るシノン
「……………………ふぅ」
一息ついて落ち着くシノンだが、自分の言った言葉がとんでもないことだったことは最後まで気がつくことはなかった。
~お昼
「おじさんが作ったきりきんとん美味しいね」
ココア達のお弁当は基本的にタカヒロが作っている。その代わり朝御飯や晩飯などはシノンが積極的に作っているのだ。3人で雑談しながら食べていると千夜が食べるのをやめてしまった。
「千夜ちゃん?お昼食べないの?」
「…………………体調………………悪いの?」
「ううん、食欲なくて‥…私のお弁当…いる?」
自分のお弁当を差し出す千夜。
「悩み事あったら言ってね」
「ううん いいの。これは、私の問題だから余らせちゃうともったい無いから良ければどう?」
差し出された弁当の中身は卵焼きや鮭などバランスを考えられていて配色もよく綺麗に作られていた。弁当と満点といってもいいだろう。全てが焦げていることを除けば……
(私達の問題でもあるかもしれない!)
「で、でも食べないと体に悪いよ?」
「…………」コクッコクッ
「うん……でも喉に通らなくて」
心配そうに言うココアとシノンに申し訳なさそうに謝る千夜。
ガタッと勢いよく立ったココアはシノンに向かって声をかける。
「う~んこうなったら!シノン!看病作戦だよ!」
「ココアちゃん?」
「………………ん」
シノンは自分の箸を置きかわりに千夜の箸を手に取る。
そして、千夜の弁当から卵焼きを取り、首をかしげながら
「…………………………あ~ん」
「シノン君!?」
シノンの行動に思わず大きな声を出す。いつもの千夜なら出さないだろうがそれほど驚いたということである。
「千夜ちゃん!これがシノンの看病作戦だよ!とことんシノンに甘やかされるんだよ」
「そ、そんな恐ろしい作戦がこの世にあったの!?」
「ちなみに私が風邪引いた時に出来たんだよ」
「ココアちゃんなんでそんな作戦ができちゃったの!?」
「……秘密」プイ
あからさまに顔を背けるココア。昔に一悶着合ったのだがそれはまたあとの話。
「……………………あ~ん?」
シノンは何事もなかったようにあ~んを続ける。
「シ、シノン君私は大丈夫だから」
「あ、ちなみにシノンが満足するか相手が元気になるまで終わらないよ?」
「そんな!?」
「……………………あ~ん」
「うっ…あ、あ~ん」
観念したのか千夜は口を少し開け顔を真っ赤にしながらシノンのあ~んを受けとる。
「あ、ありがとうシノン君。もう大丈夫よ」
「……………………」じっ~
「シノン君?」
千夜が大丈夫と言うとこちらをじっと見つめているシノン。
「えっとね〝本当に大丈夫なの?〟って心配してるよ」
「えぇ、本当に大丈夫よ」
「………………なら…………良かった」
(というか心臓の方が持たない!!)
ドッと疲れた千夜だった
「千夜が落ち込んでる?」
「そうなの」
「………………」コクッ
ラビットハウスでいつも通り働いているとココアとシノンはリゼに相談し始めた。
しかし、そんな中シノンの隣でムッとしているチノがいた。
「…私が怒ってる時は気がつかなかったのに千夜さんの様子がおかしい時は気づくんですね」
「これって……ジェラシー!?」
ココアの妄想のでは、チノは少し頬を膨らませココアに言う。ムスッとしているチノにココアは元気よく言う。
「お姉ちゃんの鈍感」む~
「チノちゃんの事はちゃんと見てるよ!」
「え?」
「一緒にお風呂入ってくれない時はそういう年なんだなって気を使ったり反抗期の対処法方を考えたりしてるもん!」
「かんがえてるというか」
「お前は思春期の娘に接する父親か」
「………………………ココア姉が…………目指してるの…………姉でしょ」はぁ
姉の変なところでため息をつくシノンだった。
「実は最近私も悩みが…」
チノが少し落ち込んだ感じで言うとココアとリゼが自信満々に言う。そのあとにシノンが少し心配そうに声をかける。
「辛いことがあったら我慢せずに私の胸に飛び込んでおいで!」
「相談に乗るから何でも言えよ。精神のブレは戦場でも命取りになるからな」
「……………………………………俺で…………良ければ…………聞くよ?」
「シノンさん、成長が止まった気がします」
「………………まだ…………成長期…………だから…………大丈夫」なでなで
「スルー!?」
チノはティッピーを抱えながらシノンに向かい悩みを話し始める。シノンは撫でながら答える。その姿はまさしく兄妹だろう。そんな中でリゼとココアはスルーされたこにショックを受けていた。
バイトが終わって3人は更衣室で雑談をしていた。なおシノンはバーの準備をしたり夕飯の仕込みなどをしている。
「千夜ちゃんが心配だなぁ~今から行ってこようかな」
「今から行くのか?」
「外はもう暗いので危ないですよ」
「私は自衛出来るけどココアは心配かもな。これ貸すか?」
そう言いながらリゼが渡してきたのは拳銃だった。
「撃つときは脇を締めて両手で構えろ」
「私が捕まるから!?」
「では、シノンさんと一緒に行ってはどうですか?私もリゼさんもこの後は忙しいですし。」
「そうだな、シノンがいれば安心だな。」
「うん!誘ってみる」
こうしてシノンとココアは甘兎庵に行くことになった。
着替えて2人で向かって甘兎庵に着くとシャロがドアの近くで座っていた。
「シャロちゃん?千夜ちゃん家の前で何してるの?」
「…………………………入らないの?」
「朝……お越しに来た千夜とちょっと揉めちゃって」
「だから落ち込んでたんだ」
「追いかけてきたのを振り切って学校を行ったんだけど罪悪感が」
それは、今朝のこと千夜がシャロの名前を呼びながら走ってると躓いて転んでしまったのだ。今朝のストッキングが破れていたのもこれのせいだった。
「仲直りしたいんだね」
「でも千夜も悪いのよ成長するようにって毎朝しつこく牛乳を押し付けてくるのよ!胸が無いからって」
「身長の心配だと思うよ」
「はっ!?」
その時シャロはシノンがいることに気がついた。いくら仲良くても女性が男性に胸の話をするのはあまりよくないことである。それに気がついた時にはすでに時遅し、咄嗟にシノンの方を向くとシノンは明後日の方向を向いていた。
「シノンどうしたの?」
「…………………………なんでもない」
「あ、あわわわ」
それから、シノンとシャロは気まずい雰囲気になってしまった。
「そういえば、あんなにしょぼんとした千夜ちゃん初めて見たよ。シャロちゃんの事が凄く心配だったんだね」
「そんなに?」
「幼馴染みっていいなぁ~」
「………………………」コクッコクッ
「一緒に会えば恥ずかしくないよ?」
「おっお店に入りにくいのはそういう理由じゃなくて……」
3人で甘兎庵を見るとあんこがいつものところに座っていた。その姿はまさしく不動の如く。
「あいつが怖いの!?私の顔を見るなり噛み付くから!」
「それなら任せて私が守るよ!」
「………………?」
少し準備して。
カラカラ~
入ってきたのは拳銃を持ったココアと紙袋に眼のところに穴が空いており手を引かれているシャロ。そして、シノンは後ろから着いてきた。(特に変装はしていない。)
「いらしゃいま…キャー!ご、強盗!?」
「私だよ私」
慌てて千夜の方へと駆け寄るココア。
聞きながらもふらふらな千夜。
「ココアちゃんどうしたの?あうっ」
「ふらふらしてるよ!?お昼も食べてなかったし」
「食欲がないの……」
「もうオーダーストップしてる時間よねキッチン借りるわよ」バリッ
勢いよく紙袋を破くシャロその瞬間獲物を見つけたようにシャロへと飛び掛かるあんこ。玄関へと逃げようとする。シノンはあんこが飛び付こうとした間に入りあんこをキャッチする。
「のぉー!!」
「…………………………ん」
「シ、シノン。あ、ありがとう」
「…………………………うん」なでなで
(さっき気まずくなったのにそれでも助けてくれる。やっぱり優しいなぁ)
人知れずシノンにときめくシャロだった。
シャロとシノンは千夜のために夕飯を作っていた。
シャロは味噌汁をシノンは食材を切っていた。出汁を入れ具材に火を通して味噌を溶かしあとは、味見をしてワカメを入れたら完成である。
「……こんなもんね」
「お味噌汁作ってシャロちゃんって意外と様になってるねー。地元のお母さんが恋しくなっちゃった」
「やっやめてよ」
褒めてる?のかわからない言葉に照れるシャロ
ココアの、持っているワカメが増えていた。
「ところでお母さん さっきからわかめの増殖が止まらないの」
「入れすぎ!?」
「玉ねぎで涙が止まらないよ」
「娘なら邪魔しないでよ!」
「「うわぁーーん!」」
「…………………………ん」
泣きながら玉ねぎを切る2人。そんな2人にシノンは手を差し出してきた。まるで包丁を貸してくれと言わんばかりに
「シ、シノン?」
「…………………………うん」
シノンは玉ねぎをまな板に置くと素早く切っていく。
「さすがシノン!速いね!」
「…………………………鼻」
「鼻?」
「えっとね〝玉ねぎは眼より鼻の粘膜が刺激されるから涙が出るんだよ。だから少し素早く切れば案外いけるよ?〟だって」
「シノンだから出来る荒業な気がするんだけど」
「………………?」
そんな風に料理をしていると千夜が申し訳なさそうにキッチンに入ってきた。
「3人とも私のために夕食作ってくれてるの?」
「しょ、食欲がないっていうから食べやすくて体にいい物を」
「シャロちゃんのお味噌汁凄く美味しいよ」
「…………………………」コクッコクッ
味見をした2人が自信満々に言う。ココアに関してはまるで自分のことのようだ。
「でも、シャロちゃんにはお母さんというより生活に困っていても愛があれば大丈夫な新妻役でお願いするわ」
「ちゃっかり会話聞いてんじゃないわよ」
「………………でも…………シャロなら…………良い…………奥さんに…………なれそう」
「え!?」
「あら~」
「わ、私とシ……が」
ここからはシャロの妄想である。
「………………ただいま」
「おかえりなさいあなた。ご飯も出来てるしお風呂も湧いてるし、それに…………私も空いてるよ?」
シノンはシャロの頬から手を入れ髪を撫でながら一言。
「…………………………うん………………シャロから貰おうかな」
ここから現実である。
「キャー!!そ、そんな大胆な」
「シャロちゃん~戻ってきて~」
「あらら何を考えてたのかしらね」
「…………………………?」
顔を真っ赤にしながらもじもじしてるシャロになんとも言えない顔をする2人となんのことかわからないシノンだった。
何とか現実に戻ってきたシャロは朝逃げたことを千夜に謝りだした。
「そ、それよりも、その…朝は逃げでごめんなさい」
「シャロちゃん。」
「ね!千夜ちゃんも元気だして
「ごめんなさい、そのね、チノちゃんのお父さんが作った栗きんとんが私の作った和菓子より美味しかったなんて、恥ずかしくて言えなくて」
「そうだったんだ~」
「…………………………ん」
「そういえば今朝渡したかったものだけど」
「えっ牛乳じゃなかったの?」
千夜はポッケから白い布を取り出した。
「シャロちゃんの下着がうちの木に引っかかってたの。風で飛ばされたのね」
「なッ!?」
「追いかけても逃げるように学校行っちゃうんだもん」
「それ振り回して走ってたんじゃないでしょうね。この和菓子バカー!!」
「白かー」
「はっ!?」
シャロはそこでシノンがいることに気がつく。シノンの方を向くとそっぽを向いていた。
「み、見た?」
「…………………………ご、ごめん」
「な、な、な、」かぁ~
「あらあら」
「千夜ー!!」
「あららごめんなさい~」
「………………ごめん…………忘れるように…………するから」
今日はシノンに恥ずかしいところを見せていると思ったシャロだった。
その後落ち着いてから4人で仲良く栗きんとんを研究しました。
「ちょっと甘すぎ?」
「…………………………美味しいよ」
「今度おじさんに作り方聞いてみるよー」
次の日のチノ達の学校で
「チノちゃんの今日のデザートは牛乳寒天?」
「父にリクエストしたんです。毎日食べればデザート感覚で、カルシウムがとれて背も伸びるかもしれません。……あわよくば胸も大きく」
「合理的!」
「効果があるのかなぁ」
そんな会話している時千夜はまた憂鬱になりそうになっていた。
「はっ!これ……うちの寒天デザートより美味しい」
「!?」
「…………………………ん」
千夜も和菓子に関しては上手なのにな~と思うシノンだった。
これが無口な少年と千夜の憂鬱な日の出来事だった。
読んでいただきありがとうございます!
言い訳ですが仕事が忙しくなってきてしまい遅くなりました。
次回も仕事の合間を見ながら書いていくので気長にお待ちください。