ご注文は無口な少年ですか?   作:獅子龍

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7羽です。シャロをちゃんと書けているのかすごく不安です。ちょっと長くなってしまったかもしれません。
あまり、気にせず読んで頂ければ幸いです。


7羽 無口な少年と金髪の少女との出会い~再び

 ある日のラビットハウスでのこと。ココアは、カップを見ながら思い付いたかのように言い出した。

 

 

「このお店のカップって無地だよね」

 

「シンプルイズベストです」

 

「もっと色んなのがあったらみんな楽しいよ!」

 

「そうでしょうか?」

 

「この前面白いカップ見つけたんだ。今度買いにいかない?」

 

「へぇ、どんな?」

 

「こんなの!」

 

 ココアのイメージしたのはカップの中が空洞で回りは所々穴が空いていているやつだった。

 

「それアロマキャンドルじゃないか」

 

 そこに皿洗いを終えたシノンが厨房から出てきた。なんの話をしているのか気になり首を傾げている。

 

「お!シノン皿洗いお疲れ様!」

 

「…………」コクッ

 

「……………………?」

 

「あっ! シノンも色んなのにした方がいいよね!」

 

「…………なんの…………話?」

 

「ココアがカップのことを言い出してな、今度買いに行こうかて話になってるんだ」

 

「私は、今のままでいいんですか」

 

「えー?色んなのがあったほうが楽しいよ!」

 

「…………………………」

 

 二人の会話を見守っていると。

 

「シノンもそう思うよね?」

 

「シノンさんも無地の方が良いですよね!?」

 

「……!?」

 

 二人はシノンに少しムスッとしながら詰め寄る。

 

「シノン[さん]はどっち[ですか]!?」

 

「…………………………えっと」オロオロ

 

「二人ともやめてやれ」

 

 困っているシノンにリゼが助け船を出す

 

 シノンはリゼの方に行く

 

「ふぅ、二人とも少し落ち着けって」

 

「でも……」

 

「ですか……」

 

「シノンが困ってるだろ。シノンも何か言ってやれ?」

 

「…………………………どちらも…………だから」

 

「うん、そうだねごめんねシノン」

 

「ココア私たちにも通訳を頼む」

 

「うんとね、"チノちゃんの無地ってのも個人的にはラビットハウスに定着しているしコーヒーを飲むときは無地の方が良い気はするよ? だけどココア姉のも色んなのがあったほうがお客様も楽しめるし面白いとは思うよ。だから喧嘩しないで。"だって」

 

「そうですね。ごめんなさいシノンさん」

 

「…………………………」フルフル

 

「……………………こう……する」

 

「ん? "少し柄物置いてお客様が誕生日だったりなんかのイベントの時に出したら"って? うん! いいね! シノン!」

 

「そうですね、シノンさんの意見に賛成です」

 

「そうだな。今度行くか」

 

「………………」コクッ

 

 

 

「あの店良さそうだな」

 

「………………」コクッ

 

「わー可愛いカップがいっぱいー!」

 

「あんまはしゃぐなよー」

 

 ゴッ! 

 

「……………………ッ!」

 

 ココアが棚にぶつかりお皿とコップが落ちてくる。

 

 リゼとチノが咄嗟にキャッチし、シノンはココアを支える。

 

((予想を裏切らない))

 

 シノンはココアを起き上がらせる。

 

「えへへ~ごめんねぇ」

 

「………………」ペシペシ

 

 シノンはココアの頭を軽くペシペシする。

 

「いた! いたいシノン」

 

「…………危ないから…………気を付けて」

 

「うん……気を付ける」

 

 少しショボンとするココア。ちょっと

 

「シノンさんも怒るんですね」

 

「あれは、怒ってるのか?」

 

 

 

 

 ……シノンはお手洗い中~

 

 

 

「これなんて良いかも」

 

 ココアがカップに手を伸ばすと誰かの手に触れる。

 

 ハッ……

 

 そのまま金髪の少女とココアは少し見つめ会う。

 

「こんなシチュエーション漫画でみたことあります」

 

「よく恋愛に発展するよな」

 

 もじもじするココア。

 

「なんか、意識されてる!?」

 

 

 

「あれ? よくみたらシャロじゃん」

 

「天々座先輩!?」

 

「リゼでいいよ、噛むし」

 

「どどどうしてここに……」

 

「知り合いですか?」

 

「私の学校の後輩だよココアたちと同い年」

 

「……え?」

 

「リゼちゃんって年上だったの?」

 

「今更!?」

 

「あ! だからシノンは、リゼちゃんにさん付けだったんだ!」

 

「それも今更か!?」

 

 

 

「喫茶店で使うカップを買いに来たんだよ」

 

「そうだったんですね」

 

「シャロは欲しいものあった?」

 

「いえっ私は見てるだけで十分なので」

 

「この白くすべらかなフォルム……はぁ~……」

 

「それは変わった趣味ですなー」

 

「えっお前が言う?」

 

 そこにシノンが帰ってきた。

 

「シノンさんおかえりなさい」

 

「……………………ただいま」

 

「あー!! あの時の!!」

 

「………………………………?」

 

「お、覚えてませんか?」

 

「……………………ん?」

 

 シノンは思い出す。この街に初めて来たとき路地裏で、不良野良ウサギから助けた。女の子のことを。

 

「…………………………路地裏の」

 

「はい!あの時はありがとうございました」

 

「……………………大したこと………………してない」フルフル

 

「いつかお礼したかったと思ってたんです」

 

「……………………」フルフル

 

「え? でも……」

 

「…………………………また……今度」

 

「はい!いつかお礼させてくださいね!」

 

「………………」コクッ

 

 

 

「三人はいつ、知り合ったんですか?」

 

「二人とも私が暴漢に襲われそうになった所を助けてくれたの」

 

「ん?」「…………ん?」

 

「へーかっこいいね! さすがリゼちゃんとシノン!」

 

 

 

 ~回想シーン~リゼ

 

 二人の暴漢がシャロに詰め寄る。そこにリゼが現れ拳銃を突きだし叫

 

「失せろ!この私が断罪してくれる!」

 

 

 ~回想シーン~シノン

 

 二人の暴漢がシャロに詰め寄る。そこにシノンが現れ

 

「……………………やめろ」

 

「んだてめぇ!」

 

「邪魔するな!」

 

 二人の暴漢はシノンに怒鳴る。シノンはため息一つついて構える。

 

「……………………はぁ」

 

「………………………………倒す!」

 

「調子乗るなよ!」

 

 暴漢の一人がシノンに殴りかかる。

 

「……………………ふぅ」

 

 シノンはそれを受け止めるとそのまま一本背負投いをする! 

 

「アポウ!」

 

「この~! なめるなよ!」

 

 残った一人が蹴りをくりだす。

 

「……………………ッ」

 

 シノンはその蹴りをかわし、回し蹴りをした。

 

「ヒデブ!?」

 

「…………もう二度と…………この子に…………近寄るな!」

 

 ~回想シーン終了

 

 

 

 

 

「そんなこと言ってない!!」

 

「……………………」コクッ! コクッ! 

 

「ちがうちがう本当はー」

 

「あっ言っちゃだめです!」

 

 ~回想シーン正解

 

 

 

「不良野良ウサギー!? 噛まれる! 怖い! 通れない!」

 

「あーまた通行の邪魔してるなほらしっしっ」

 

 リゼはウサギをしっしっと逃がす。

 

 

 

「う~不良野良うざき、怖い! 噛まれる!」

 

「……………………」

 

 シノンはそっとうさぎを抱えて、少し離れてそっと降ろす。そのあとしっしっと逃がす。

 

 

 回想シーン終了

 

「じっ~」

 

「う、うさぎが怖くてわっ悪い!?」

 

「……………………俺の…………何で……長いの?」

 

「確かに」

 

「リゼさんのと比べると長いですね」

 

「え、あいや!その~」

 

(い、言えない! 助けてもらったときからちょっと妄想してたことだったなんて口が避けても言えない!)

 

「き、気のせいよ気のせい」

 

「そうかなぁ~」

 

「……………………?」

 

 

 

「このティーカップなんてどう?」

 

「誤魔化しましたね」

 

「違うの! ほらこのカップとか香りがよく広がるの」

 

「カップにも色々あるんですね」

 

「こっちは取っ手のさわり心地が工夫されてるのよ」

 

「なるほどねー」

 

「詳しいんだな」

 

「上品な紅茶を飲むにはティーカップにもこだわらなきゃです!」

 

「うちもコーヒーカップには丈夫で良い物を使ってます」

 

「私のお茶碗は実家から持ってきたこだわりの一品だよ」

 

「何張り合ってるんだ?」

 

「……………………」コクッ

 

 

 

「でもうちの店コーヒーが主だからカップもコーヒー用じゃないとなー」

 

「えっそうなんですか!?」

 

「リゼ先輩のバイト先行ってみたかったのに」

 

「もしかしてコーヒー苦手?」

 

「砂糖とミルクいっぱい入れればおいしいよ!」

 

「にっ苦いのが嫌いなわけじゃないわよ」

 

「カフェインを摂りすぎると異常なテンションになるみたいなの。自分じゃよくわからないんだけど」

 

「コーヒー酔い!?」

 

「……………………大変……なんだね」

 

「労ってくれてありがとうございます」

 

「………………?」

 

「?」

 

 シノンが首を傾げてシャロもそれにつられて傾げる

 

「…………同い年……だよ?」

 

「え!?」

 

「………………保登 シノン………………よろしく」

 

「桐間 シャロです」

 

「……………………敬語なくて………………良い」

 

「…………………………シノンでいい」

 

「じゃあ私もシャロでいいわよ」

 

「……………………」コクッ

 

 

 

「この前カップの中にうさぎが入ってる写真見たんだかわいかった~」

 

「窮屈じゃないのか?」

 

「ティッピーも入ってみたら注目度アップだよ!」

 

「でもティッピーが入るほど大きなカップはないだろう」

 

「ありました」重いです

 

 シノンはそっとチノの持っているカップを持ち上げた。

 

「……………………持つ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「あるのかよ!?」

 

 さっそく皆はティッピーをカップの中に入れる。

 

「……なんか違う」

 

「ご飯にしか見えないです」

 

「……………………」コクッ

 

 

 

「あのカップおしゃれだよ! みんなどうかな」

 

「と思ったら高い!」

 

「五万円……」

 

「アンティーク物はそのくらいするわよ」

 

「あぁ、これ」

 

「昔的にして打ち抜いたやつじゃん」

 

「「「「!?」」」」

 

「…………………………すごい」

 

 リゼがお嬢様であることに四人はびっくりした。

 

 

 

「チノちゃんお揃いのマグカップ買おうよ」

 

「私物を買いに来たんじゃないですよ」

 

 その様子を見てたシノンはチノの頭に手を置き。

 

「…………………………買う?」

 

「シノンさんとならいいかもしれませんね」

 

「ヴェアアアアア」

 

 白目になって叫ぶココア

 

「……………………ココア姉も…………お揃い…………する?」

 

「もちろんだよ!」パアアア

 

「私も気軽にあんな事言えたらなー」

 

「先輩が羨ましそうにみてる」

 

「こっこのカップなんて色違いで可愛くないですか!?」

 

「2つセットですしかっ片方いりませんか!?」

 

「あ、これ可愛いな」

 

「ってよくみたら恋人用!?」

 

 困惑している。シャロを気にせずリゼはレジに向かう。

 

 

 

「シャロちゃんて高いカップ詳しくてお嬢様って感じだよね」

 

「お嬢様!?」

 

「その制服の学校は才女とお嬢様が多いと聞きます」

 

「おまけに美人さんだし完璧だねー」

 

「それリゼ先輩に言いなさいよ!」

 

「シャロにとってはこのカップも小物同然だろうな」

 

「あなたが言う!?」

 

「そっそんな末代まで家宝にしますけど!?」

 

「お嬢様ポーズだ!」

 

 

 

「カップを持つ仕草も気品があるよね」

 

「普通に持ってるだけなのに」

 

「髪もカールしてて風格があります」

 

「クセ毛なんだけど」

 

「やっぱりキャビアとか食べるんですか?」

 

「そそういうことはリゼ先輩に聞いた方が……」

 

「んー私がよく食べるのは」

 

「ジャンクフード? あとレーションのサンプルとか即席で食べられるものっていいよな」

 

「わかります! 卵かけご飯とか美味しいですよね」

 

「きっと卵ってキャビアのことだよ」

 

 

 

「……………………違う……気が……する」

 

 シノンだけは疑問にもっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 ~帰り道

 

「それじゃ私はここで」

 

「うん、またねー!」

 

「…………………………ん?」

 

 シノンは落ちている財布に気づく。

 

「あれ? シャロちゃんお財布忘れてる?」

 

「……………………届けて……くる」

 

「うん! 行ってらっしゃい!」

 

 

 

 

 

 

「あら シャロちゃんお帰りなさい」

 

「…………」

 

「リゼ先輩に余計なイメージもたれた……」

 

「あと頭に変な生き物が……」

 

「ココアちゃん達に会ったのね」

 

「……絶対秘密よ」

 

「なにが?」

 

「私がこんな家に住んでいるっていうことをよー!」

 

「慎ましやかでいい家だと思うけど……」

 

 

 

「……あっ」

 

「「え!?」」

 

 そこにはシャロの財布をもったシノンが立っていた。

 

 その顔は驚きと焦りが見えた。

 

「き、聞いてた?」

 

「……………………ごめん」

 

「うわぁぁー!!」

 

 顔を真っ赤にして叫ぶシャロ

 

「…………ほんと…………ごめん………………秘密に………………する」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これが無口な少年と金髪の少女との二回目の出会いだった。

 

 

 

 




読んで頂きありがとうございます。
次回も気長にお待ちください。では!
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