ご注文は無口な少年ですか?   作:獅子龍

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第8羽目です。チノちゃんをちゃんと書けているか不安になっています。
暖かい目でご覧ください!


8羽 無口な少年とフルール・ド・ラパン

 ある朝のこと。

 

 

 

「シャロちゃん今日もお疲れ様」

 

「お疲れ様」

 

「今日は何のバイト?」

 

「今度働くお店のチラシの配りよ」

 

「私も1枚くださいな 」

 

「……別にいいけど」

 

 チラシを見る千夜

 

「こ……これは!!」

 

 

 

 ラビットハウスのドアが勢いよく開いた。

 

 

 

「みんな!シャロちゃんが大変なの!」

 

「何事!?」

 

「……………………?…………………………ん」

 

 とりあえず落ち着いてもらうためにコーヒーを出すシノン。

 

「ありがとう♪シノン君」

 

 

 

 ~事情説明中

 

「へーシャロちゃんと千夜ちゃんって幼なじみだったんだ」

 

「そうなの、だけどこんなチラシ持ってきて……」

 

 そのチラシには~心も体も癒します。OPEN~fleur du Lapin~と書かれていた。

 

「きっといかがわしいお店で働いてるのよ!」

 

「なんと!」

 

「怖くて本人に聞けない!」

 

(フルール・ド・ラパンって広告で釣ってるけどただの喫茶店じゃ……)

 

「…………………………」コクッ

 

 疑問に持つリゼにシノンは無言で頷いた。

 

「どうやってシャロちゃんを止めたらいいの……」

 

「仕事が終わったらみんなで行ってみない?」

 

「潜入ですね」

 

「潜入!」

 

 チノの言葉にわくわくしだすリゼ。

 

「お前らゴーストになる覚悟はあるのか!?」

 

「ちょっとあるよー」

 

「潜入を甘くみるなぁ!よし、私について来い!」

 

「「イエッサー!!」」

 

「どこに潜入に行くんです?」

 

「…………………………フルール?」

 

 

 

 ~しばらくしてフルールの窓際まで来る。

 

「ここみたいだね」

 

「いいか?慎重に覗くんだぞ 」

 

「せーのっ」

 

 五人はそっ~と覗く。そこには、ロップイヤーを着たシャロが接客していた。

 

「いらっしゃいませー」

 

「……」

 

「何でいるのよー!」

 

 

 

 あっという間に気づかれた五人だった。

 

 

 

 五人はお店に入った。

 

「ここはハーブティーがメインの喫茶店よ。ハーブは体に良い色んな効能あるのよ」

 

(心も体も癒すってそういうこと)

 

「大体こんなチラシで勘違いしたの誰?」

 

「私たちシャロちゃんに会いに来ただけだよ」

 

「いかがわしいってどういう意味です?」

 

「こんなことだろうと思った」

 

「………………………………?」

 

 じっ~

 

 四人はいっせいに千夜を見る。

 

 千夜は誤魔化すかのようにシャロの手を取り。

 

「その制服素敵!」

 

「こいつか!」

 

 

 

「シャロちゃんかわいーウサミミ似合う~」

 

「て、店長の趣味よジロジロみないで」

 

「じっ~」

 

(こんな格好リゼ先輩には見られたくなかった……! あの目は軽蔑の目よ!)

 

(ロップイヤーもいいかもしれない)

 

「………………」じっ~

 

「ん? シノンどうしたの? シャロちゃんをじっと見つめて」

 

「……………………似合う………………可愛い」

 

「えっ!?」かぁ~~

 

「またシノンの天然攻撃の被害者が……」

 

「あれは、防ぎ用がないからね!」

 

「わかります」

 

「そうねぇ~」

 

「う~恥ずかしい~」

 

 

 

「そういえばあんたたちなんで制服なのよ」

 

 ハッ!! 

 

「つい急いじゃって……」

 

「店員さーん注文おねがーい」

 

「こっちもー」

 

 お客様に呼ばれそのまま動こうとするココアと千夜。

 

「はーい!」

 

「いま、伺います~」

 

「紛らわしいことやめてよ!」

 

「……………………ごめん」しょぼん

 

「え!?」

 

 そこには手伝おうとしていたシノンがしょぼんとする。

 

「え、あ、ち、違うのよ手伝ってくれるその気持ちは嬉しいの! だけどお客様も混乱しちゃうだろうしあの、その」アタフタ

 

「確かにシノンの制服はバーテンダーのだもんな」

 

「そうね、フルールに溶け込んでるかも」

 

「シノンは渡さないよ!」

 

「なんで張り合ってるのよ!?」

 

「……」ぎゅ~~

 

 無言でシノンに抱き付くチノ

 

「…………?」なでなで

 

 

 

「せっかくだからお茶してってもいいかな?」

 

「しょうがないわねー」

 

(ハーブティーの種類ってよく分からないな。適当に選んどくか?)

 

「やっぱダンディ・ライオンだよね!」

 

「飲んだことあるんですか?」

 

「ライオンみたいに強くなれるよ!」

 

「たんぽぽって意味分かってないな」

 

「え!? ダンディ・ライオンってたんぽぽっていう意味だったんだ!!」

 

「やっぱりわかってなかったな」

 

「それじゃあ、なんでタンポポなのにライオンさんなの? シノン知ってる?」

 

「……………………」コクッ

 

「知ってるの!?」

 

「……………………」

 

「へぇ~そうなんだ!」

 

「!?」

 

「ココア通訳してやれ」

 

 困惑するシャロにリゼが助け船をだす。

 

「うん! えっとね"ダンディライオンはフランス語で「ライオンの歯」を意味するんだよ。これはギザギザした葉がライオンの牙を連想させることから来てるらしいよ"だって」

 

「あ、合ってる。シノンはハーブティ詳しいの?」

 

「……………………そんなに………………詳しく…………ない」

 

「十分だと思うけど」

 

 

 

「迷うならそれぞれに合ったハーブティーを私が選んであげる」

 

「ココアはリンデンフラワーねリラックス効果があるわ。ちょっとは落ち着きなさい」

 

「千夜はローズマリー肩こりに効くのよ」

 

「助かる~」

 

「チノちゃんは甘い香りで飲みやすいカモミールはどう?」

 

「子供じゃないです」

 

「リゼ先輩は最近眠れないって言ってましたからラベンダーがオススメです」

 

「あっ、ティッピーには難聴と老眼防止の効能があるものをお願いします」

 

「ティッピーそんな老けてんの?」

 

「シノンはどうする?」

 

「……………………エルダーフラワー…………ある?」

 

「えぇ、あるけど風邪気味なの?」

 

「…………多分…………ひき始め」

 

「え! シノン風邪なの!?」

 

「………………だから…………ひき……始め」

 

「しかし、なんでシャロは風邪ってわかったんだ?」

 

「エルダーフラワーは風邪のひき始めに飲むと良いと言われているハーブティーなので」

 

「…………………………だよ」

 

「えっとね"このハーブは粘液を浄化して呼吸器の気道をきれいにしてくれることから、風邪に効くんだよ。"」

 

「なるほどな」

 

「やっぱりシノンは充分詳しいと思うわ」

 

「「「「 うんうん 」」」」

 

 シノン以外の四人は頷く。

 

「……………………?」

 

 

 

「お湯を入れたら赤く染まった! きれ~い」

 

「いい香りです」

 

「なんかスーってするね」

 

 みんなで楽しんでいるとシャロがクッキーを持ってきた。

 

「ハーブを使ったクッキーはいかがでしょうか? 私が焼いたんですか……」

 

「シャロが作ったのか」

 

「美味しい!」

 

「……………………」コクッ! コクッ! 

 

「良かった……!」

 

「シャロちゃんが真っ赤に!」

 

「こっちの方が見てて面白い!」

 

 

 

「……このクッキー甘くない……」

 

「そんなことないわよ?」

 

「ふふっ、ギムネマ・シルベスターを飲んだわね」

 

「名前がかっこ良かったから……」

 

「それを飲むと一時的に甘味を感じなくなるのよ」

 

「そんな恐ろしい効能が……!?」

 

「…………さっき…………止めた…………のに」

 

「シノンは効能の意味を知ってたのか?」

 

「…………………………」コクッ

 

「シャロちゃんはダイエットでよく飲んでたのよね」

 

「いっ、言うなばかー!!」

 

「………………」じっ~

 

「な、なによ」

 

「………………?」

 

「? ココアわかる?」

 

「うんっとね"ダイエットしなくても充分痩せてるし可愛いよ? "だって!」

 

「……」かぁ~

 

「シノンはなんであんなにあっさりと言うんだ?」

 

「本人が気にしていないからだと思うよ」

 

「それでも躊躇なく、言えるのはすごいわね」

 

「ですね」

 

 

 

「このお茶レモンを入れたら色が青からピンクになりました!」

 

「えっほんとだ!」

 

「私もやってみたい!」

 

「シャロちゃーん!」

 

「おもしろーい千夜ちゃん達も見てー」

 

「あっ色が変わる瞬間を見逃しちゃった!」

 

「シャロちゃん! 追加お願いできるかしら?」

 

 すごく嫌そうな顔になるシャロ

 

「一度に頼んでやれ」

 

「……………………大丈夫」

 

「ん?」

 

「………………録画………………した」

 

 シノンのケータイにはココアが紅茶にレモンを入れる所が写し出されていた。

 

「………………シャロが………………大変…………だから」

 

「シノン~」涙目

 

 

 

「何かお手伝いできることがあったら言ってください」

 

「ありがとう」

 

「チノちゃんて年下なのにしっかりしてるのね、妹に欲しいくらい」

 

「!!」

 

 なでなで

 

「……」ほわ~~ん

 

「!!」

 

「チノちゃんは私の妹だよ!」

 

「なに言ってるの?」

 

「妹じゃないです」

 

「うぅ~シノン~」

 

「………………ん」なでなで

 

「これじゃ、どっちが妹かわからないわね」

 

 

 

「シノンさんの妹ならいいかもしれませんね」ボソッ

 

「え? チノちゃんなんて?」

 

「なんでもありません」

 

 

 

「たくさん飲んじゃった」

 

「お腹の中で花が咲きそうだよー」

 

「そういえば肩が軽くなったような」

 

「少し元気になった気がします」

 

「確かにリラックスしたけどさすがにプラシーボ効果だろー」

 

「ねぇシャロちゃんハーブティーって自分の家でも作れるの?」

 

「そうね 自家栽培する人もいるわ」

 

 シャロがココアの方を見ると

 

「ココアさんが寝てる!」

 

「ハーブティー効きすぎ!」

 

「今、話してたのに……」

 

 

 

 ~しばらくして

 

 

 

「さてと、そろそろおいとまするとしょう」

 

「そうね」

 

「ココアさんが起きません」

 

 そう言いながらココアの肩を揺らすチノ

 

「…………………………ココア姉…………起き……する」ペシペシ

 

「う~んあと5分」

 

「………………ムッ」 ペシペシ

 

「う~ん」

 

「……………………」ペシペシ ペシペシ

 

「い、痛い」

 

「……………………」ペシペシ ペシペシ ペシペシ

 

「わ、わかった! 起きる起きるよ~シノン~」

 

「すごいわねシノン君」

 

「やっぱりシノンさんのペシペシは怒ってると思います」

 

「ペシペシの威力も弱いからわかりづらいわね」

 

「ただ、何回もやられるから痛いと感じるのかもな」

 

 

 

 ~翌日

 

 

 

「みんなーハーブティー作ろー」

 

「これでできるかなー?」

 

「ココアさん……」

 

「それ雑草です」

 

「…………………………雑草じゃ…………無理かな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これが無口な少年とフルールでの出来事だった。

 

 




シノンに何のハーブティーを飲んでもらうか悩みました。自分が風邪を引いたので風邪に効くハーブティーにしました。
シノンには風邪を引いてほしくないなぁ~みなさんも風邪には充分注意しくださいね!手荒いうがい大事!
次回も気長にお待ちください。
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