東方闇時空   作:よひつじ

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十話突破!

遅れて申し訳ございません


知識人

 博麗の巫女、博麗霊夢。普通の魔法使い、霧雨魔理沙。波紋ポケモン、リオル。進化ポケモン、イーブイ。

 彼女達は人里に訪れた。

 

『わぁ……賑わってるねぇ……』

『そうだね……トレジャータウンみたいだ……』

 

 二匹は唖然と……いや、そこまではいかないのだが、驚愕していた。人里には溢れ出すのではと錯覚する程の活気、熱があった。老若男女問わず皆活力が有り余っているのだろう。その様子に二匹は故郷を想起して、重ねている。

 だからだろう、驚嘆もあるが、どことなく哀愁の念が漂ってくる。

 

 それを見かねた魔理沙が、

 

「おいおい、何辛気臭い顔してるんだ? 元気出せって」

 

 そう朗らかに笑って話し掛ける。元気付けられた二匹は自分の目的を思い出し、霊夢に続いた。

 

 _____________________________________________________

 

 目の前に広がる大豪邸。先程の、いや……そこまではいかないのだがという表現も必要無いだろう。それを裏付ける様に、驚愕のあまり二匹は目を剥いている。だがそれも仕方がない。その豪邸の威風堂々たる、威圧感。どんなに肝が座っている巨漢であっても、これを見るとその心という名の揺り籠は、揺れ、傾く。それ程のものであった。

 

 それとは対照的に、霊夢と魔理沙は落ち着いていた。それどころか二匹を微笑ましく見る余裕すらあるようだ。単純に、見慣れているのだろう。

 

「そりゃあまぁ……初めてなら驚くよなぁ……。私も、子供の時に見た時は、ひどく驚いたもんだよ」

「まぁ……そうだったわねぇ。人里に初めて来た時、これを見て目を丸くした記憶があるわ」

 

 そう言って思い出話に花を咲かす彼女達、妖怪巫女と恐れられている霊夢のその姿は、ごく一般的な視点から見ると有り得ないものだろう。

 アニマルセラピーの様なものなのかもしれない、仮にポケモンセラピーとでも名付けよう。かなり尖った……いや、場合によってはそんなものでは済まない程の性格のキツさの霊夢、それが今や和やかな笑みを浮かべている……とは言っても、妖怪退治の事となれば例の鬼畜モードに戻ってしまうのだろうが。

 

 それはさておき、一行は稗田の屋敷に入っていった。

 

 

 _____________________________________________________

 

「あら、こんにちは霊夢さん魔理沙さん。何か用があるそうだけど……あら?」

 

 礼儀正しい凛とした佇まいから一転、見た目通りの少女らしい仕草をする。その彼女は幻想郷では随一の頭脳を持つ才人、稗田阿求だ。

 

 だが、その才人というのも唯彼女に天性の才能があったからでは無い。いや、彼女自身の才もあるのだろうが、それとは違った理由として、彼女の特殊な家系が挙げられる。

 

 彼女の家系、稗田家は先程述べた通り特殊で、それが何故かと言うと、『転生』にある。大凡千二百年前、稗田家初代稗田阿礼から始まり、幻想郷の歴史等が綴られた幻想郷縁起を『転生』を繰り返しながら編纂し続けている。その千二百年の智慧は、幻想郷の記憶と呼ばれる程のもので、見た目は十と少し程の年齢の少女だが、どこか異質な雰囲気を漂わせていた。

 

 そして、今回の目的はその智慧に肖って、リオルとイーブイがどういった生物であるかを調べる事なのだが……

 

「驚きねぇ……初めて見たわ。こんな生き物」

「ちょっ、本当か? 代々記憶を受け継いできたお前でも分からないのか?」

 

 嘘だろ、と驚愕を露わにした後、考え込む魔理沙。脳内で思考の整理をしているのだろう。それと同じくして、霊夢も同じ様な行動をとっている。

 

『えぇ……それってさ、私達、つまりポケモンが、ここに来た事が無いって事だよね?』

 

『……そう、なるね。これはいよいよ、不味いことになったよ……』

 

 探検隊としてはとても嬉しい事かもしれないが、未開の地(ポケモンにとって)も、行き過ぎるとうかうかしていられなくなってきた。そう考えるリオル。その考えは正しく、今までもコータス長老の知恵袋や、ジュプトルの持ち前の知識に助けられて来た二匹にとってこれは死活問題だ。

 

『いや、それについては問題無いと思うよ?』

 

 どういう事かとイーブイに問うリオル。

 

『だってさ、『じくうのさけび』も情報収集に使えるし……

 

 _____魔理沙達ニンゲンに頼ればいいんじゃないかなぁ__

 

 その言葉からは、イーブイの人に対する想いが感じられた。

 

 

 

 

 




一旦区切らせて頂きます
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