後、投票により、リオルは喋らせる事になりました!
投票してくれた読者様に感謝を!
『あ、あ、あー……、聞こえる?」
「えぇ、聞こえてますよ。……少々拙いですけど」
理論は一切合切省いて結果だけを述べると、リオルは波導を用いて会話が可能になった。
如何いった技術なのか全くもって謎である。作者が理由付けを諦めた(映画でやってるし別にええやろ)
そして今現在、検証として美鈴と会話をしている。紅魔館メンバーの中で一番親しいのが彼女だからだろうか。
ただ、会話が出来ると言っても、美鈴が指摘した通り拙いものであった。まるで小さな幼児が言の葉を口に出す様な辿々しいもので、上手く滑舌が回っていない。
まぁ、全然聞き取れる範囲内であるが。
「これでぼくも、たいわにこまることはなくなるだろうね」
「はい。……というか、そんな喋り方だったんですね。ちょっと理屈っぽいっていうか……」
意外そうに、美鈴はリオルを見つめる。幼児染みた声質はその小柄な体格に見事なまでにマッチしていたが、その意外にも少々大人びた言葉の選び方は美鈴にとって驚愕に値するものであった。
(いや、寧ろそれが良いんじゃあ……)
しかし、彼女は考える。子供の様な声と大人びた喋り方。その二面性こそが、陰と陽こそが――――新しい魅力になるのでは、と。
それも、足し算の様なものでは無く、ただ十と十を足して二十になるのでは無く、それこそ、十と十を掛けて百となる様な――――圧倒的なまでに昇華された破壊力。
(そうだ、これはお嬢様の様な……)
美鈴は更に思考を深く落とす。そして彼女の主人、レミリア・スカーレットを想起した。その童女然とした姿とは裏腹に、気高さと高慢さ、そして支配者としての――――選ばれし者の、生まれ持ったカリスマ性。
あの様な――――いや違う。レミリアとはまた違ったベクトルの、別の方向性の二面性だ。
(素晴らしい……)
そこまで思い至ったところで、美鈴は
因みにこの間僅か二秒。
「リオル君! この事を皆にも報告しましょう! きっと喜びます!」
「え、いやっ、別に良いけど……って、ちょっ、うわっ!?』
美鈴はリオルの肩を掴み、紅く染まる館へと
後、動揺のためか、後半は素に戻って只の鳴き声へと変質していた。
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リオル達は最初に咲夜に出会った。
……あえて何も記さないが、被害者がまた一人増えたとだけ述べよう。
と、言うよりも、全員含めて大体似た様な反応だった。レミリアとパチュリーは冷静さを何とか保っていたが。
……いや、レミリアは少々怪しかったかもしれない。
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『凄いじゃん! リオル!』
『うん!』
喜色満面の向日葵が咲く様な眩しい笑顔で純粋な称賛を送るイーブイを見て、リオルは自身の口元の緩みを制御出来ずにいた。
紅魔館の住民達は小さな子供をあやす様な態度を崩す事なく、如何いう感情で自身を観られているか、それを理解するのは容易い――――あまりにも容易である。
だからといって何か彼女達の心情を覆す決定的な一撃を生憎とリオルは持ち合わせていない。無抵抗を貫く事しか出来なかった。
そうしてリオルの精神が大きく疲弊した後、イーブイはリオルにとって――――癒しとなる存在だった。
『やっぱりリオルは凄いね。その波導っていうのも、直ぐに使い熟してるわけだし……』
『そうでもないよ。まだまだ。美鈴の様には全然上手くいかないし、それを言ったらイーブイの方が凄いと思うんだ。炎に水、氷に植物、雷。まぁ他にもあるし、それを考えたら汎用性で僕の方が劣ってる』
それを切り口に、延々と続くヨイショ合戦。互いが互いに――――相互的に、本気でそう思っている分厄介だ。延々と、感情を込めて炎々と燃える様に二匹が互いを褒めちぎる。
それはひらすら長々と続き、異変に気付いた咲夜に止められるまで続くのだった。
やっと冬休み明けテストが返ってきたり。