東方闇時空   作:よひつじ

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11月20日 各話に解説を付けました

戦闘回
微チートタグの仕事が始まる…

明日から、テスト期間や…(悲惨)


VS〜異形狼〜

 じりじり、と狼は距離を詰めてくる。二匹の小柄な体格に油断しているのだろう、表情は分かりづらいが、雰囲気からは余裕が見て取れる。

 

 対して、二匹の顔付きには油断など欠片も無い。今まで幾度となく窮地を潜り抜けてきた二人の鋭い目には、まだ幼いなれど、どこか凄みを感じられた。

 

 

 異形の体を持つ狼が、獲物を屠ろうと二匹に向かって駆け抜ける。その様は、まるで風の様でいてその巨体からは想像がつかない程の速度だ……そして、イーブイに牙を向け飛びかかった。

 

「リオル!」

 

「分かってる!」

 

 そう言ってリオルは、今まさにイーブイを殺すという明確な殺気を込められた刃を向ける狼の正面に出た。

 客観的視点から見ればイーブイを庇う様に見えるが……

 しかし、リオルの目的は違う。リオルは、その殺意の刃に屈する事なく、そのまま息を大きく吸い込んで……

 

 

 

 __ほえる____

 

 

 

 その瞬間、音波が質量を持って放たれた。そしてその音波は指向性を持って狼に向かって飛んでいき……そのまま大きく吹き飛ばした。

 吹き飛ばされた狼は、勢いを失う事なく……その巨体を一本の半径数メートル程の大木に打ち付けた。

 鈍い音が辺りに響き、大木にクレーター状の凹みが空く。そしてその衝撃により自身が震源地となって周囲を揺らしていく。

 が、まだ終わらない。

 

「てやぁぁあ!」

 

 イーブイが、駆ける。

 

 

 __でんこうせっか___

 

 

 ギュオンッ! というその小柄で愛らしい姿からは想像がつかない速さで駆けるイーブイ。残像が何重にも重なって見え、周囲の音を置き去りにした。

 

 ドゴンッ! 

 

 その勢いのまま狼に向かって体当たりを当てる。何度も言うが、その小柄で愛らしい姿からは想像のつかないスペックである。

 

 メキメキメキ……ドォンッ! 

 

 そして、木がその度重なる衝撃に耐え切れなくなったのだろう。他の木々を巻き込んで音を立てながらその木は崩れ落ちる。

 

 

「オォォオ……」

 

 

 苦悶の声を上げながらも異形の狼は立ち上がる。今ので相当なダメージを食らっただろうが、倒すには至らなかった様だ。

 そして、再度敵を倒そうと態勢を整えようとするのだが……

 

 しかし、

 

 態勢を直しかけ、おおよそ中腰程の姿勢の時、既にリオルは狼の目と鼻の先にいた。

 

 

 ___はっけい___

 

 押し出す様な形で狼の顎に発勁を放つ。力の流動が、肩から肘、手の平、そして指先にかけて流れていき、その力は浸透する様に狼に向けて作用した。

 

「オウ ゙ッ」

 

 潰れたカエルの様な声を上げ、狼の体が大きく仰け反った。

 ズザザザザ……、と後ろに狼が土を巻き込みながら後退する。

 その際に、直しかけた態勢が再度崩れ落ちた。

 

 さらに、

 

「グオッ⁉︎……オォォ……」

 

 地に伏したまま、動かない。いや、動けない。リオルの発勁の効果、『麻痺』である。

 

 使い始めた時期は発動が上手くいかず、この効果が発揮されるのは十回に一度程だったのだが……

 経験を積んだリオルは、この効果が発揮される確率を格段に上げた。

 その数値、およそ75%。

 とてつもない数字である。

 

「オォォ……」

 

 狼は、まだ、動かない。

 

 そこにリオルがとどめを刺そうと、『かわらわり』を放つ構えを取るが……

 

 割って入る様に、星型の弾が飛んでくる。

 イーブイは驚きで仰け反りながらも後ろに跳び、リオルは周囲を警戒しながら先程の弾が飛んできた方向を注視する。

 

 すると、そこに現れたのは金髪の少女であった。

 

「お前ら二匹には悪いかもしれないが……その狼は、私の獲物だぜ!」

 

 




テスト期間をテント期間って書いてた…(恥)

11月23日 上記の内容を修正しました。
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