東方闇時空   作:よひつじ

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投稿遅れて申し訳ございません
テスト期間って事で許してください

一人称視点を書いてみました





霧雨魔理沙

 私は、人里の人間に依頼を受けた。

 

「何卒、よろしくお願いします」

 

 それは半ば懇願と言っても過言ではないようで、本当に困り果てているんだろうなという想像を容易に行える事が出来た。

 

 受けた依頼は、妖怪狼の討伐。人里の子供が、何を思ってそうしたかは分からんのだが里の外に出て行ったらしい。

 

 そこで油断した所を、背後からガブリ、っとやられたそうな。

 

 そう聞かされると、自警団は何をやってるんだという怒りが沸々と込み上げるが、まずはその妖怪の討伐が先だろう。

 

 本来なら、博麗の巫女である霊夢が受けるべきなんだろうけど、最近こっちに越して来た守矢神社の分社の件があって中々手が回っていなかったからな。

 仕方なく、私が出るってわけだぜ。

 まぁ、作業を遅らせて霊夢出るっていう方法も取れるけど……

 

 面倒臭いっていう霊夢らしいと言ったら霊夢らしい理由で断られてしまった。その分私に対して信頼も含まれてるんだろうけどな。

 

 というわけで妖怪退治に森に向かう。忘れ物が無いか八卦炉などの魔法道具を一つ一つ確認して、愛用の箒に乗り、空へ旅立つ______

 

 _____________________________________________________

 

 心地よい風が吹いて流れていく。本来なら洒落にならない風圧なんだが、そこは魔法でパパッとすれば問題ない。

 風速軽減の魔法のおかげでかなりスピードが出せている。

 

 よって、かなり速く森に到着する事が出来た。とはいっても、まだ森の上から捜索している状態なんだけどな……

 

 そうやって捜索を続ける事十分程、狼を見つける事が出来た、いや、見つけてしまったと言うべきか。

 依頼の討伐対象と思われる妖怪狼は……既に地に伏せていた。

 

 んで、その傍らには臨戦態勢のなんかよく分からん妖怪っぽい奴等二匹。さっき少ししか見えなかったが、青い奴の方がどこぞの門番の如く顎に打撃を叩き込んでいるのも見えたぜ。

 

 動きからするに、私は魔法特化だからよく分かんねぇけど、結構手練れなんだろうな。あいつは結構小柄な体格。あの狼と比べると、文字通り大人と赤子だ。が、結果は目の前の惨状、いや、惨状っていう程では無いが……

 

 っと、つい忘れてたな。私は私の役目を果たさねぇと。

 

 滞空状態で待機させていた箒を、一気に飛ばす。放っておいたらそのまま倒されそうだしな。

 

 牽制用に一発弾幕を割り込ませる様に打っておく。茶色の奴が滅茶苦茶ビビっていたが、気にしない。

 

「お前ら二匹には悪いかもしれないが……その狼は私の獲物だぜ!」

 

 はっきりと宣言しておく。このまま獲物を盗られるっていうのは堪ったもんじゃない、私だって、この仕事に対するプライドがある。

 

「恋符『マスタースパーク』」

 

 私の十八番、マスタースパーク。一言で言えば、八卦炉に光と熱を集めて、一気に解き放つ。そんな感じだな。

 

 とやかく言われる前(言えるかは別として)に、仕留めておく。先手必勝、遅れた奴が悪い。

 

 と、そろそろあいつも死んだだろうか。そう思ってマスパの放出に使っている魔力を抑えて、完全に消滅させた。

 

「ふぅ……。やっと終わったか。人様に迷惑かけやがって」

 

 あの二匹は……お、驚いてる驚いてる。愉快なものだな。

 両方、口をポカンと開けて、側から見たらとても滑稽だ。

 

 しかしまぁ、

 

「ところで、

 

 確認も必要だろう。

 

 お前らもやるか?」

 

 何が、とは言わない。今の台詞は実質脅迫であって、あえて言わない事がそれの効果として一役買っていた。

 思った通り、あの二匹は顔を真っ青にして首を横に振っている。

 いや、首を横に振る行為に関しては想定外……こいつら、人の言葉が分かってるのか? 

 

「分かったよ。冗談、冗談だぜ。……にしてもお前ら人間の言葉が分かるのか?」

 

 さっきの発言については弁明をしておいて……一応、確認をしておく。あいつらが人の言葉を理解しているかを。

 

 すると、やはりと言うべきか、二匹は頷いた。

 

「へぇ、知性を持つ妖怪か? いや、でも妖力は感じない……それどころか、霊力を使っていたな……」

 

 おっと、思考が漏れていたか。しっかし、本当に不思議だな。見た目完全に妖怪だっていうのに、霊力を使っている。

 

 そう考えていたら、あいつら逃げようとしてやがる。

 

「おい待てよ、逃げんなって。勿論、取って食うような真似はしないぜ?」

 

 嘘は一切ついていない。それを感じ取ったのかは知らないが、二匹は警戒しながらも近寄ってくる。

 

「あぁ、そうだ。近寄れって」

 

 そう言っておいて、近くにあった大きめな切り株に腰掛ける。

 そしたら、青い奴が私の隣に座り、茶色いのがその膝上に座る。

 

 ……こうして見ると、結構可愛いな……。特に茶色い奴、よく見ると尻尾がなんかモフモフしてて、首回りにある毛は綿飴みたいになってる。あと顔、丸っこくて、つぶらな瞳をしている。

 

 いや、問題はそこじゃねぇ。

 こいつらは人とコミュニケーションが取れるんだ。せっかくだし、どういう存在なのか知っておきたい。

 

「まず聞くが……お前らは何者だ? 今まで異変解決や妖怪退治であちこちを巡ってきたんだが……お前らみたいなのは聞いた事がないぜ」

 

 ついでに見た事も。

 

 そう尋ねると、二匹は何とか伝えようとしているんだろう。身振り手振りのジェスチャーで色々してるんだが……全く分からん。

 というかぶっちゃけ、面白いだけだ。

 

「…………悪い。何を伝えたいのか、全く分からないんだぜ」

 

 側から見たら私は、苦笑しながらも、どこか滑稽なものを見るような、なんとも形容しがたい表情になってると思う。

 っと、私もやっておくべきか、

 

「それじゃっ、私の自己紹介といくかっ! 私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ!」

 

 若干、ポーズを決めながら言ってみる。が、二匹は首をかしげるだけだぅた。

 ……恥ずかしいな。誤魔化すために、少し前から考えていた事を提案してみる。

 

「なぁ、一つ提案なんだが……私の家に来るつもりはないか?」




12月8日 誤字を修正しました
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