帰ろう帰ればまたここに来れるから   作:Ranado

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 絶望の鐘が鳴り響く 

 カンカンカンカン鳴り響く
 
 希望の鈴が今鳴り響く


プロローグ 時雨の始まり

  二千一百五年

 

 

 

 二二一五

 

 

 

 長崎県 佐世保市 旧佐世保鎮守府(新佐鎮)駆逐寮前警備門 憲兵休憩室

 

 

 

 

 それは何の前触れもなく訪れた。

 

 

 

 甲高い警報音が赤黒いランプと共に佐世保に鳴り響く、そして間髪入れずに放送が入る。

 

 

 

 ヒューッという花火のような音の後轟音と共に大きな振動が鎮守府を襲う。 

 

 

 

 「空襲警報!!空襲警報!!これは訓練ではない各自臨戦態勢をとられたし、繰り返す・・・きゃ!!」ザザー

 

 

 

 また、振動が鎮守府を揺らす。

 

 

 

 そして、砂煙が立ち上り僕の体を包む。

 

 

 

 「エホッ!!エホッ!!」

 

 

 

 砂が器官に入り思わずむせる。

 

 

 

 「時雨!!生きてるかぁ?!」

 

 

 

 狼狽している中、聞きなれた声が聞こえ、問いに答える。

 

 

 

 「はい!僕はピンピンしてるよ」

 

 

 

 そして、声の主のところ向かう。

 

 

 

 「憲兵さん大丈夫ですか?!」

 

 

 

 「ああ、なんか生きてるよ、?どこもケガしてないか?」

 

 

 

 憲兵さんは気さくに答え僕を心配そうに体のあちこちを触診する。

 

 

 

 「僕のことより、はやく逃げましょう」

 

 

 

 僕は休憩室の扉に足早に向かう。

 

 

 

 「その前に・・・ッ!!」

 

 

 

 「時雨!!」ドンッ

 

 

 

 「え?」

 

 

 

 ドンッと憲兵さんが僕を突き飛ばし、バランスを失った僕は前に転倒する。

 

 

 

  そして、大きな轟音と共にぐちゃッとに鈍い音が微かに聞こえ振り返ると。 

 

 

 

 僕の前には、周りは山吹色の炎の海と化し鎮守府の瓦礫が山を成していた。 

 

 

 

 「え?え?」

 

 

 

 一時、軽くパニックになるが、瓦礫の山に下敷きになっている憲兵さんを見つけ、倒れたままの体勢の僕は立ち上がり、憲兵さんに駆け寄る。 

 

 

 

 「憲兵さん!!聞こえる?!憲兵さん!!」

 

 

 

 昔に習った、人命救助の左右上下を思い出すが、そんなことやってられないほど、パニック状態が酷くなっていた。

 

 

 

 「・・・逃げろ、逃げ・・・てこの事・・・を大佐に」

 

 

 

 「でもでも!憲兵さんは!?憲兵さんはどうするの!?」

 

 

 

 「・・・俺はもう「ダメなんて言わないよね、ねぇ!?今瓦礫どかすから、諦めないで!!」

 

 

 

 武装を展開して憲兵さんの背中を押しつぶしている柱を掴み持ち上げる。

 

 

 

 だが、柱は持ち上がらない、どんなに力を込めても持ち上がらない。

 

 

 

 「なんで!!なんで!!僕は艦娘、兵器なのに道具なのに、なんで!・・・なんで」

 

 

 

 一粒一粒はらはらと涙が頬を伝う。

 

 

 

 「聞くんだ時雨!」

 

 

 

 憲兵さんが力なく僕の右手を弱々しく握る

 

 「時雨よく聞け、俺はもう・・・自分でわかるんだ、もうダメだって、下半身の感覚がないんだ左手も動きやしない、仮に逃げられたとしても、俺を背負ったお前は深海棲艦のいい的だ、だからお前ひとりで逃げろ、そして、伝え・・ろ、艦む・・・すに裏(・)切(・)り(・)者(・)・・がいる・・・と」

 

 

 「憲兵さん?ちょっとこんな時に冗談はやめてよ・・・憲兵さん?憲兵さぁぁぁぁああん!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ」

 

 

 そんな中でも炎は無慈悲に燃え広がりとうとう憲兵さんを山吹色炎が包む。

 

 泣きながら、その場を裸足で逃げだした。

 





 どうも皆さん初めまして、ラナドというものです。
 不定期の投稿になるので気長に見ていってください。
 初投稿の上に誤字脱字、乱文と色々至らない部分があるのでその場合はご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。
 
 
 
 
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