男が演奏している横に看板が立っている。あなたは看板を読んだ。...投げ銭歓迎!石は投げないでください... あなたは周囲を調べた。... ...何かが見つかりそうだ... 投げやすい小石を見つけた!   作:ネコ文屋

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ジクジク


03_大聖堂と巡礼者

 あれが大聖堂だな。地図を頼りに街を探索しているといくつもの尖塔を持つ丸い大きな屋根が見えた。ここで巡礼者が手に入るはずだ。

 

 ネットで調べたところ、ソロにおすすめのジョブ構成としてサブジョブに巡礼者は鉄板らしい。聖職者全般的にそうなんだが、祈りという自分にパフをかけることができるスキルがあって、移動速度上昇を上昇させたり、マップで敵と出合いにくくしたり、気休め程度のオートリジェネを発動させたりいろいろと有用だとか。あとは、三神教ゆかりの教会やパワースポットを巡るとステータスに補正がかかったりスキルが生えたりするとか。少し変わり種といえば変わり種だ。

 

 さて、ここが入口か。木製の大きな扉は開け放たれていて、中を覗いてみると、大聖堂の中は少し暗がりになっていて、美しいステンドグラスからの光と光魔法と思しきランプに照らされていて荘厳な雰囲気を醸し出していた。

 

 

 中に入ってみるとちょうどミサをやっていたようで、並んだ長椅子に住民が座って、聖職者の説法を聞いていた。人がいない後ろの方の長椅子で終わるのを待つ。さて、オルガンはと。

 

 

 見渡すがうーむ、見当たらないな。二階の裏の方にありそうな気がするがはっきりとはわからない。

 

 せカンディルの魔女通りで視界を共有する魔法が売っていたが、魔法で生物を作るか、悪魔を召喚するかしないと使えないそうだ。ソロだと危険がいっぱいだから索敵するなんかが欲しいんだが。

 

 せカンディルで買った知恵の輪を取り出し、カチャカチャとやる。3個目に挑戦中だ。そうこうしているとミサが終わったな。住民が帰っていき、歳のいった聖職者たちが奥に引っ込んでいく。残って片付けしている若い連中の一人に声を掛ける。

 

 

 

「あのーすみません、こちらで巡礼者のジョブを得ることができると聞いたのですが。」

 

 

「ああ、開拓者の方ですね。えーとですね。巡礼者は上位職業なので、前提として初期職業についていることが前提なのですが、10万マーニお布施いただいて、聖印が施されたブレスレットをつけていただければ、ジョブ一覧に仮表示されるようになります。」

 

「えっ儀式とかはないんですか。」

 

「儀式は特に必要ないですが、ブレスレットに祝福された聖玉がついていますので、各地の聖職者に少し細工して貰う形になります。助祭程度ならできますから。または特定の場所で祈ることで恩寵がたまっていきます。」

 

「なるほど、御朱印帳みたいなものか。」

 

「ごしゅいんちょうですか?」

 

「いや、私の出身の世界でも似たようなものがあって。いや、そうではなくて、本格的に巡礼というのをやってみたいのだけれども。開拓者向けではなくて。」

 

「一般にはこの程度ですよ。」

 

「そういうものですか。こちらとしてはもっと三神教についての徳を高めたいというか。」

 

「ああ、それでしたら。こちらの聖地にまつわる解説書はいかがでしょうか。2万マーニになります。」

 

「よし、それも買うよ。」

 

 おかしいな金策にいいと聞いていたはずなのに、金ばかりが出ていく。

 

 すぐ近くのグリフィンの尾羽根という洋服屋の地下にあった盗賊ギルドでも割符で10万マーニ請求されお金が心もとなくなってきた。

 

 これでは闇市場に行ったときに楽しめる財布状況とは言えない。

 

 本命の金策を求めて交易商へとやってきた。ここでファステイア向けのクエストを受注。酒類、魔法薬、農薬、玩具を仕入れてファステイアへと向かう。サブジョブは巡礼者だ。サードレマでもらえる最初の聖玉の効果は移動力小上昇。

 

 ちょくちょくクライミングスキルを鍛えていたので、ソロ殺しボスことマッドディグをスルー。エリアボスは一度倒したら無視することも可能になっているそうだ。

 

 

 敵にエンカウントしないように祈りのバフを重ねながら未舗装のルートを踏破し、せカンディルに着。蛇をサクッと倒し、せカンディルをなるべく敵に出会わないように戦闘しつつファステイアに着。

 

 交易商ギルドで先程の持ち物を売っぱらっってマーニを稼ぐ。数回こなせば運搬人が手に入るので、巡礼者をメイン、運搬人をサブにして大量の物資を運んで売り捌く、行商人金策ジョブ構成にしてみるつもりだ。リアルで鍛えた杖術でしばらくやってく。魔法は金が貯まるまでは控えだな。

 

 露店を回っていくつか買い物をしたりしていると、例の木の棒を売っている店を見つけた。

 

 

「よう、サードレマでサブジョブ解放してきたぞ。木の棒屋。」

 

「おう、お前は笛を作りたいとか言っていたおっさんじゃねーか。木工職人ギルド紹介してやるから、レシピを買って作ってみな。」

 

「ここではジョブを取得できないのかい。」

 

「開拓者同士でジョブ解放できたらやべーだろ。ほらっさっさといった。」

 

 

 木工職人ギルドは木工の工場みたいになっており、作業台がいくつも置かれていた。受付の人と話して、困惑されながら、笛とギターのレシピを入手した。ギターの方は弦を王都から仕入れなければならず専用の工房なら弦があるかもしれないとこれまた紹介された。

 

 笛の方は自作できるようで、リコーダーをベースにスキルを使って生成した。イチから削り出して組み立てたほうが隠しパラメータや部品ごとにエンチャントできるなどして、高級楽器を作れるそうだが。ここは品質中のお手軽笛を入手した。色々な木材で作成し10本の笛ができた。

 

 

 紹介された工房ではやはり高級志向のギターを作成しているようで、部品から丁寧に作成を行っていた。やはりイチから作るのは無理だと思ったので、弦だけ購入して木工職人ギルドの作業机でギターを生成。これで楽器はタル太鼓、角笛、笛10本、ギターだ。あとはピアノが欲しい。運搬人の取得を目指しているのも実を言うとピアノを持ち歩くためなのである。

 

 調度品、杖、ブローチなどの雑貨を仕入れてサードレマへと行く。途中セカンディルに寄ったついでに薬品類、宝石を買い集める。

 

 サードレマの交易商で自作の笛10本と仕入れたものを売っぱらう。なかなかの儲けだ。あと何往復かしたら運搬人が生えてくる。そしたらいよいよ闇市場に行こうかね。

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