「哄笑 えっへん。これが精霊の力です ははー」
相手は防戦一方。戦局は私に傾いている。
そう考えた彼女は先程までの鬱憤もあって思わず煽りフェイズに突入。
同時、相手が
襲い来るであろう攻撃を回避し、反撃を叩きこむ――
身構えたものの、想定していた攻撃はやってこない。
不審に思い眉根を寄せると、一拍の
「!?」
閃光が眼を灼き、轟音が耳朶を叩く。人間ならばとても立ってはいられない音と光の奔流は、しかし、
「憤慨 こんなものが、
…!?」
精霊である自分が、膝をつくことなどありえない――!
言って、気付く。
相手は〈対精霊〉の
何より今、
「来い、〈希望皇〉――――!」
瞬間。希望の光が〈ラタトスク〉を呑み込んだ。
喚ぶ声と共に顕現せし穢れなき白亜の城。
全ての望みを託されし白き翼はためかせ、
見るもの全てを威圧する荘厳な白銀と世界を遍く照らし出さんとする黄金の鎧こそまさしく、
「――希望皇。…現ラタトスクにおける魔術師最高戦力よ」
インカムから琴里の声がする。
思えば今までに幾度と戦ってきた魔術師は皆何かしらの鎧を纏っていた。なるほど道理で手応えが無かったわけである。
では、ここからが本番ということか。
自分が上を取っているのにも関わらず、狂おしく光を放ち続ける雄大な月を見上げているような。
威圧感に震えそうになる身体を無理やり押さえつけて、
――――――――――――――――――――――――――
自らの身体に見慣れたCRユニットが着装されるのを確認。
手を握ったり開いたりするのと同時に
認識と寸分の狂いもなく動作する相棒に安堵し、上空に佇む
「悪いな、時間とらせて」
「回答 気にする必要はありません。」
さあ、反撃開始だ。あまり人間を
数瞬の
凄まじい風圧と共に唸りを上げて眼前に迫る天使の鎖。
腰部の魔力砲をスライドさせ即座に照射、鎖を撃ち落とす。
続けざまにチャージを完了させた肩の魔力砲を放つ、が、翼を前方に展開し、弾かれた。
「その翼、盾にもなるのか…」
あの機動力では遠距離からの砲撃は命中させるのも一苦労だろう。
それも命中しても防がれてしまうと来た。
ならば、
「距離を詰める…!」
迫る空気の砲弾の雨の中を突っ切って相手に一太刀浴びせるしかない―!
放たれる鎖は不規則な軌道を描きながら、それでも寸分の狂いなくこちらを打ち据えんとまるでそれ自身が意志を持つかの如く迫り来る。
クソ、距離が全く縮まらない…!
常に有利な距離を維持してくるあたり結構戦い慣れてるなコイツ…
こうなったらアレをやるしかない。
人呼んで「叡斗スペシャル」、多分呼んでるの俺だけだと思う。
両肩と両腰の魔力砲をそれぞれチャージして叩き込む――
「? ここで出力勝負ですか…!」
しかし相手も並ではない。
鎖を壁のように前面に展開し、真っ向から受け止める。
着弾すると同時、凄まじい爆風が発生。
その衝撃と反動でもって相手との距離を大きく離しながら、すかさず左右
魔術師の指示を受けた翼がそれぞれ魔力砲を放ち、あるいは霊力の刃を展開し突貫する。
「!? 苦戦 なんですかこの武装は…!」
うめきながらも、冷静に翼を防ぎ、躱し、撃ち落としてくる。
いや、ホント強ぇな
「撃退 これで最後です…!」
最後の翼を撃ち落とさんと走る鎖。
瞬間。最後の翼が大爆発を引き起こした。
そう。あれなるは我が奥の手、やけくそメガンテよ…!
本日2度目の目くらましだが、今回は先程の即席スタングレネードとは訳が違う。
初めから目眩しを目的に作られた武装である以上、即座に対応は出来ない。
爆風でもって視界を奪い、奇襲をかける…!
これも耶倶矢のため…
精霊よ!卑怯とは言うまいな!?
今回は真面目(偽りなし)な戦闘パートその2です
読者兄貴ほんとに感想ありがとナス!
すげぇ励みになってます
ちなみに〈希望皇〉の設定です
霊魔複合式超大型レイザーブレイド「ルーツ」
収束複相魔力砲「レイ」
志向型随意領域展開武装「ビヨンド」
霊力追従式機動兵翼「ドラグナー」
肩部充填式魔力砲「ヴィクトリー」
精霊兵装・伍式「ライトニング」
それぞれ元ネタがあるから気になった兄貴は調べてみて♥