ぐふーのみこ!   作:ニラ鍋

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終身栄誉ホモガキの称号が欲しかったので初投稿です


聖夜の社畜・続

フラクシナスの方々からも念を押され、結局自分で渡す事になってしまったが、さてどうしたものか。

 

普通に渡すんじゃ気恥ずかしいし、かと言って顕現装置を使用して砲弾のように発射するのもアレだし…これもうわかんねぇな

 

ん?待てよ?クリスマスってことは仮装もOKなのでは…?

 

 

という訳で、ただ鼻が赤いというだけで後世まで歌として辱められるクッソ哀れな聖獣、トナカイ兄貴の着ぐるみを着装。

 

「いざ着てみるとなかなかしっくりくるな…」

 

そう、なんというか、安心感…?のようなものがあるのだ。俺実は祖先トナカイなんじゃねぇかな…

 

ともあれ、これで懸念事項はクリアされた。

 

あとはフラクシナスのスタッフを装ってプレゼントを渡せば任務は達成されるはずだ。

 

そうと決まれば出発だ、いざ鎌倉!

 

 

そういう訳で、五河家にやってきたのだ。

 

しかし、どうやって渡そうか…

 

玄関の前で待機していたラタトスクの人に話しかけ、中に入る許可を得る。

 

トナカイの姿を見て少し驚いていた様子だったが、中に俺が入っているという事を伝えると「頑張ってな」と一言掛けてくれた。

 

どうにもフラクシナス配備の人達には良い人が多い気がする。うちの開発部はホント変人ばっかりだから…

 

何故なのかと少し考えたが、どう考えても主任の人選が影響しているので考えても仕方ない事に気付いた。

 

おっと、こんな事をしている場合じゃない、早く渡す方法を考えねば。

 

五河家のリビングからはこの世の終わりみたいな異臭が立ち込めていた。

 

………は?

 

設置されたカメラで中を確認すると、真っ暗である。ははーん?さては闇鍋だな?

 

何故クリスマスに闇鍋なのかは分からないが、これは好機…!

 

音を立てずに扉を開き、そのまま目標へ近づいて行く。

 

しかし、ここで鳶一折紙(元AST)がこちらに気付いたような素振りを見せた…!

 

これはマズい。即座に隠密用にカスタムした顕現装置を起動、隠蔽のために随意領域を展開する。

 

なおも不審な表情を向けていたが、10秒ほどこちらを見て気のせいかと視線を鍋に戻した。

 

あ、危なかった…「鳶一半端ないって」テンプレが始まる所だった…

 

作戦を続行、2つ目の関門が立ち塞がる。ここは暗闇の中、耶倶矢と他の精霊との区別はついても、夕弦と耶倶矢の区別がつかない……!

 

霊力で判別するか?いや、元は同じ精霊である以上霊力は同一の波長を記録する。

 

そこで驚愕の事実に気が付いた。

 

八舞夕弦:B90/W61/H86

八舞耶倶矢:B79/W56/H81

 

あっ、ふ〜ん(察し)

死屍累々といった様相を呈しているリビングを静かに駆け抜け、貧相な方を抱えてリビングを出る。

 

トナカイらしく主人を背中に乗せて空を飛ぶ。

 

目的地に着いたので主人の目覚めを待つ。

 

随意領域の中の気温を調節していると、耶倶矢が目を覚ましたらしい。

 

「くっ…狂三に折紙め、何入れたのよ…」

 

どうやら変態と最悪による飯テロ(物理的)に遭ったらしい。

 

そして目の前のトナカイを見て、

 

「えっ…いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

珍しく可愛らしい悲鳴を上げた…ってそりゃそうだな

 

「えっとほら、俺だ俺」

 

被り物を外して自分を指さし、改めて自己紹介。

 

「え、トナカイがしゃべっ、て…叡斗!?」

 

どうやら気付いてくれたらしい。

 

「おう。ってか、一体何をしたらあんな酷いクリスマスパーティーが開催されるんだ…サバトかなにか?」

 

「あ、あたしは悪くないし!夕弦とか折紙とかの全力で相手を潰しにいく闇鍋スタイルのせいだし!」

 

あの2人相手にしてる時点で負け確なんだよなぁ…

 

「そりゃ大変そうだな…ってそれはともかく

その、なに、遅くなったがクリスマスプレゼントを渡しに来た」

 

言った。言ってやった。

 

間が怖くなって恥ずかしさで俯いた顔を上げると、耶倶矢は俺よりもっと真っ赤になって今にも目を回しそうな勢いで顔から煙を上げて手をわちゃわちゃさせていた。

 

「えっ…わ、わた…我にプレ、供物…?」

 

「ああ、その…受け取って、くれるか…?」

 

情けない。今になってまた怖気付く自分が嫌になる。

 

「開けていい…?」

 

「俺はもう渡した。好きにしてくれ…」

 

ヤケになりながら答える。

そんな俺の横で耶倶矢はとても嬉しそうに箱を開ける。

 

そして――

 

「わっ、コレ、私の…ありがとね、叡斗!」

 

―――綻ぶような、照れたような笑顔で、そう言った。

 

俺が用意したプレゼント、それは「颶風騎士―穿つ者(ラファエル―エル・レエム)」のペンダントである。

 

あの店が1晩でやってくれました。

ノヴァクリスタルやマカライト鉱石を随所に散りばめ、内部にウルム=マナダイトを埋め込むことで霊力の循環を手助けする機能も内蔵したこだわりの逸品である。

 

素材の回収には苦労したものだ。

 

だが、ああ、この笑顔を見ることが出来たならこの苦労もきっと意味があったのだろう――

 

「―――ああ、どういたしまして――」

 

照れるのも忘れて、素直に返してしまう。

 

でも、まあ、良い子にはプレゼントがあって然るべきなのだ。

 

だから、たまには「こんなのも良いよね?」

 

サンタさん僕セリフ取られました。この人悪い人です。




ホモ特有の弐撃決殺(前後編構成)
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