【完結】スレイヤーズ リポップ!   作:ぱちぱち

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旅は道連れ

やあやあ我こそは。

失礼、ヨシオです。現在ガイリア・シティを出て街道を旅しています。

旅の道連れはゼロスくんと師匠になんと!友達のエリスさんも付いてきてくれてるんですよ!嬉しいですねぇ。

 

いきなり旅に出てるのはあれです。国王殺害の容疑者扱いされてたので国から出る羽目になった、みたいな。

いやー、平凡な生活を望んでたんだけどな。まぁ旅に出る予定だったし暫くこの国から出てればほとぼりも冷めそう何で丁度良いのかな?

 

あ、と言っても賞金が出るとかそういう訳ではないんですよ。一応この出国も含めて国からの依頼っぽいものになるんで。

まぁ、国王殺害と言うか止めを刺してくれって頼まれたと言うか。そのシーンを見てた人は多いので、感情的になる人もいそうだから念のため国を出てね。再入国も暫く出来ないよって感じです。

 

いや、国王さん凄いことになってました。何でも北の山脈の魔族を討伐しようと兵を出したそうなんですがぼっこぼこにされた上永遠に死なずに苦しみ続けるって呪いをかけられたらしくね。

で、元家臣だったという師匠から頼まれて前回王宮に行ったのはタマちゃんの存在が原因です。

傍から見てもとんでもない逸品だと分かるタマちゃん。

 

何度か盗まれそうになったんですがその度に盗もうとした相手が死亡したり刃の部分を触ったわけでもないのに腕が落ちたりと明らかな呪いのアイテムっぷりで結構街中でも有名だったらしいです。

嫉妬深い所もくぁわいいっすよね。

タマちゃん談義は兎も角。そういう訳でこの呪いのアイテムを御している俺ならもしかしたら呪いを解けるかも。出来なくてもせめて介錯を。

という事で王子様から師匠経由でお声がかかったわけですね。

 

という訳でおっかなびっくり場違いな場所に平民面でのこのこと参上した俺なのですが、まぁ魔法なんて使えないので呪いを解くなんて出来ず。

でもタマちゃんのお陰で苦しむ国王さんを休ませてあげることには成功しました。

まぁ、事情が事情とはいえ人気のあった国王様を殺してしまった俺が国にいるのは何かと外聞も悪いですし俺も居辛いのでそのまま国外退去になった次第ですね。

 

で、ここで何故エリスさんが出てくるかと言うと。彼女、何と魔術教会でも若手No1って言われる天才らしくこの国王様の解呪の依頼を受けていたそうです。

と言っても結果は失敗。どんな解呪の儀式も魔術も意味を成さず、攻撃呪文や回復呪文もただ国王様の苦しみを増すだけという八方塞がりの状態だったそうです。

その苦しみようは他人のエリスさんをして心に来る物があったらしく。

 

最後、俺が介錯をして死ぬ間際の穏やかな国王様の表情を見て自分がやるべき事は。魔道とはと色々考えた結果、見聞を広める為に旅に出ることにしたそうです。

まぁ旅路に華があるのは良い事だよね!

 

 

「そんな風に鼻伸ばしてもあんたは私の対象外だからね」

 

「あ、そこら辺はわきまえてます。ロディマス師匠とかはどうです」

 

「ナイスミドルだわぁって何言わせるのよ!」

 

 

軽口を軽口で返す。うぅん、やっぱりこの位の距離感が一番楽しい。

ロディマス師匠、俺に国王の介錯を頼んだ事を気にしてるのか以前ほど気軽に接するのが難しくなったんですよね・・・

今も最後尾で周囲を警戒しながら俺達の会話を微笑みながら聞いてます。前ならこの辺りで突っ込んでくれたのに。

 

 

「それで、次の目的地はどちらにいかれるのですか?」

 

「とりあえずラルティーグ王国に抜けようかなと。白魔術にちょっと興味がわいたので」

 

「ああ、寺院都市ですね。成るほど、あそこは良いですよ。4寺院がそれぞれの主張を論戦しあっている様はいやはや。勉強になりました」

 

「セイルーンの方が良いとは思うけど、あそこは何だかんだで国を跨いじゃいますから」

 

 

ゼロス君の問いに答えると行った事があるのか、彼は楽しそうに街の情景を話してくれる。

言葉の節々に感じる、論戦というか神官の罵りあいが面白かったんだろうなって事に気づくくらいには彼ら魔族についての知識が増えた気がする。

国王様の介錯をした時はすっごい残念そうだったからね彼。間違いなくあの件、関与してるんだろうな。

あとエリスさん、なんかゼロス君を見る目がちょっと怪しいんですが。この男は惚れたら確実に不幸になる男ですよ?

ちょっと闇を感じる所が良い?ちょっとじゃないんだよなぁ・・・

 

 

 

 

 

さて、無事に着きましたラルティーグ王国はセレンティア・シティ。またの名を寺院都市です。

何でもこの世界の神様、赤き竜神スィーフィードを祭る中央寺院と、そのスィーフィードが分かたれた4宗派の寺院が四方を守護するという形で街を形作っている。

 

 

「ほへ~」

 

「ちょっとキョロキョロしない!恥ずかしいでしょ!」

 

 

御上りさん全開の俺の様子にエリスがケツを蹴る。この一月近くの旅路で互いに名前を呼び捨てる仲になったけど、その分遠慮がなくなってきた気がする。

よかよか。おじさんはエリスちゃんの元気な様子が一番嬉しいけんね。え、今は見た目俺のが年下?年齢は30ですって言うと皆「は?」みたいな顔で見てくるから面白いんだよね。

さて、寺院の参拝がてら色々な事を見聞きしよう。

土産話は多い方が金髪ねーちゃんも喜ぶだろうしな

 




エリスさん:本名エリシエル=ヴルムグン。若き天才として将来を渇望されるも同僚からの嫉妬による妨害や国王の最後を見てこのままただ研究に打ち込むだけで良いのかと自問。ヨシオの旅立ちに合わせて自らも見聞を広めるために旅に出る。

ロディマス師匠:弟子にかつての主君を切らせてしまった。後悔はしていないが自らがそれを行えなかったことを自責。当初は別れて旅に出る予定だったが、ヨシオに付いて来た。今の内心は不明。

ゼロスくん:もう終わらせちゃうのか、と内心不満を持っていたが国王を切り捨てた時に感じた大いなる全ての母の力に感動を覚える。魔族の思惑やら何やらとは別に母なる存在への興味を強く抱いた模様。
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